2012年09月12日

【猛虎速報遊戯】金本知憲引退は「阪神タイガース松井秀喜獲得」への序章なのか?

「この3年間は惨めで、こんな苦しい人生あるのかなという気持ちだった」

ひとつの時代が終わりつつある。
12日、阪神の金本知憲(44)が今季限りでの現役引退を表明。
同日午後に兵庫県西宮市で記者会見を開くと、
21年間の現役生活を振り返り「悔いがある」と言葉を絞り出した。
ソフトバンクの小久保裕紀(40)に続く、時代を代表する打者の引退表明。
ふたりのプロとしてのキャリアはともに90年代前半にスタートしている。
小久保は93年の逆指名ドラフト元年組。
金本は91年伝説のドラフト4位組(同期の高卒ドラフト4位にイチロー、中村紀洋)。
彼らはON全盛期の60年代中盤から野茂英雄渡米前夜の94年まで、
約30年間続いた「プロ野球黄金時代」を体験した最後の世代とも言えるだろう。
バブルにギリギリ間に合った野郎ども。
つまり、この後の世代は黄金時代を知らない選手達ということになる。

俺達の時代だ!
長州力はそう吼えることで、強引にシーンのイニシアチブを握ったが、
日本球界において、金本・小久保世代、さらにイチロー・小笠原らの73年組の後を継ぐのはどの世代なのだろうか?
「松坂世代」と呼ばれる80年組は松坂本人の停滞もあり元気がなく、
「88年組」の田中、マエケン、坂本らはあまりに若すぎる。
79年生まれの阿部慎之助はプレーヤーとしてスペシャル・ワンの領域に達しつつあるが、
世代というより、阿部がひとり図抜けているだけだ。
金本や小久保のような強烈なキャラは今の球界では異質である。
例えば、中田翔やT-岡田は個性的な風貌をしたパワーヒッターだが、矢沢的な飢えはない。
いわゆるひとつの「成り上がり」精神。
それは松田優作とその息子・松田翔太の醸しだす雰囲気の差異と同じく、
プロ野球を取り巻く環境の変化というよりも、世代論に近い。
恐らく、もう金本のようなプロ野球選手は出現しないだろう。
連続試合出場に美学を見出し、骨折しながら右手1本でバットを振る。
その手のアングルは今の球界からは絶滅しつつある。
っていうか、まずはベンチが止めるだろう。

チームへの影響力を含め、ファン間でも賛否両論ある鉄人だが、
マスコミとしては非常に記事の書きやすい選手だったはずだ。
受け手と書き手で阿吽の呼吸で展開される金本劇場。
選手、マスコミ、ファンのトライアングルラインで作り上げられた「アニキ」像。
次第に「アニキ」の存在はチームの枠を超え、低迷する阪神の象徴として語られるようになる。
皮肉なことに、その巨大化した「アニキ」の存在が「金本知憲」という選手のキャリアを終わらせた。
今シーズンの打率258、本塁打4、打点26という数字は平凡だが、
「アニキ」というギミックは偉大だと私は思う。

8月末にはデイリースポーツで来季残留濃厚と報じられていた金本の引退発表。
それは同時に、噂されるビッグネーム獲得への第一歩だと感じたファンも多いのではないだろうか?
鉄人の去った虎のレフトの後継者。
まずは元PL学園の至宝。
今月初めのヤンキース3Aのスクラントン・ウィルクスバレー解雇後、
阪神が三塁手として調査とスポーツ各紙で報じられた福留孝介(35)だが、
元々内野守備死亡遊戯で外野にコンバートされた選手なので、
キャリア終盤に内野起用前提で契約するとは考えにくい。
百歩譲ってサードはエマージェンシーオプション。
あくまで外野前提の獲得オファーになるはずだ。
そして、レイズ退団後、アメリカをさすらう流浪のゴジラ松井秀喜(38)。
今シーズンは外野守備で打球を追っただけで足に違和感と、その下半身はすでに限界に近い。
事あるごとに「日本復帰は考えていない」と繰り返し、
古巣読売のドン・ナベツネも表向きには「選手としては厳しい」と獲得には消極的な発言。
しかも巨人は、キャプテン阿部を中心にペナント独走をかます絶好調のチーム状況。
DHのないセ・リーグ、人工芝の本拠地東京ドームとゴジラ復帰への障害は数多い。

となると、噂される選択肢はDeNAと阪神だが、
DeNAはレフトのラミレスが2年契約なので来季残留が確定的。
仮に松井入団が実現したら、レフト・ラミレス、ライト・松井という外野の布陣になる。
さすがにそりゃあないだろう。
サッカー日本代表のツートップがカズとゴンみたいなものだ。
ノスタルジーだけではチームとしては成立しない。
「パワプロ」じゃあるまいし、どっちかファーストやってよという訳にはいかないだろう。
そうなりゃ残るは猛虎復権だ。
手負いのゴジラが甲子園に帰って来る。
リメンバー5打席連続敬遠。
子供の頃からの憧れ、縦縞のユニフォームを身に纏い野球人生のラストシーンを飾る。
長嶋巨人発、ヤンキース経由、阪神入り。
ストーリーとしてはほぼ完璧に近い。

今年のストーブリーグは、巨人に派手な動きはないだろう。
世代交代もほぼ終わり、FA補強についてまわる人的補償を考えると、
簡単にはぶっこめないチーム事情があるからだ。
中村GMは今こそ腕の見せ所である。
最大のライバル読売が不参加のストーブリーグ。
鬼の居ぬ間に巨大補強。

ゴジラよ、甲子園に戻れ。

See you baseball freak・・・



posted by nakami |17:13 | 猛虎遊戯 | コメント(12) |
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この記事に対するコメント一覧
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【猛虎速報遊戯】金本知憲引退は「阪神タイガース松井秀喜獲得」への序章なのか?

コメント投稿者ID : OOH00041803

いつも楽しく拝見しています。

「引き際の美学」って実際存在するんでしょうか?

金本選手が、まだいける、もう限界、かはさておき、見てみたいと思わせる選手の一人であったと思います。たとえ結果が出なくても、球場でコールされると盛り上がるあの感じ…。これもまた、選ばれた選手のみに与えられる勲章かもしれません。

ジャイアンツに置き換えると、それがガッツであり、ヨシノブであり…。ヨシノブはまだまだ頑張ってもらうとして、ガッツ。「引き際の美学」なんていうのはいいので、まだまだいける所を見せて欲しい物です。

posted by ABEYCY | 2012-09-12 19:02

【猛虎速報遊戯】金本知憲引退は「阪神タイガース松井秀喜獲得」への序章なのか?

コメント投稿者ID : maimaimai

いつもこっそり拝見させてもらってます(笑)

松井が阪神に

これはねぇ私は戦力云々別にして夢として常に頭の中にありました。

と、言うのも実は私は松井と同級生で私は投手、松井はもちろん星陵の4番として君臨して対戦の経験があります。

ですから松井には特別な思い入れがあります。

金本と言う選手は言うまでもなく阪神にとっても大功労者であり、金本についての思いは色々あれど何よりもまず球界を代表するスター選手です。

しかしながらこの3年は本人もファンも納得、満足する成績をおさめられずに歯痒い思いをしました。
管理人様もご存知のように誹謗中傷もほんとあちこちで見られました。

引退の選択は残念でもあり潮時でもあると思います。

長くなりましたが(笑)金本のスター性、名声を引き継げる選手は今の日本人プロ野球選手では松井とイチローしかいないと感じています。

ですから阪神松井と言うのは私は興行的にはありだと思います。

ただものすごい批判があるのも容易に想像できますね。

松井は果たして日本球界で戦力として働く事が出来るのか?

それはやってみないとわからないですしやらせてみる事が出来る球団は限られています。

松井阪神入り

それは夢であり、夢にふさわしくそれが実現する可能性は限りなく低いと思います。

posted by 田舎者 | 2012-09-12 20:22

お騒がせしました。

コメント投稿者ID : monndo

ちょいと一回のつもりで…がついつい嵩みご迷惑かけました。
現在、圧倒的な存在感で時代を語れる選手は殆どいないですね。精々マー君くらいでしょうか。
賛否両論別れる程のアクがこのご時世では拒絶反応を起こしてしまうのかと。
プロ野球黄金時代末期に野球を見続け、落合を打撃の神と崇めた小生には寂しい限りです。
大田にもそれくらいの存在感をと願うのですが、先ずは来季開幕までに「ハマの快足0号機」荒波レイクラスの走塁、守備を身につけて欲しいものです。

posted by monndo | 2012-09-12 21:59

【猛虎速報遊戯】金本知憲引退は「阪神タイガース松井秀喜獲得」への序章なのか?

コメント投稿者ID : OOH00019245

小久保、石井、金本、偉大な選手がこれほどシーズン中に引退を発表する年はあったでしょうか。

金本選手が不幸だったのは、ケガ以降の万全でない状態でレギュラーを占め続けたこと。
代打に徹して、桧山・金本のツープラトン攻撃を完成させていれば、試合終盤を盛大に盛り上げてくれたはず。

しかし、それが許されない事情やプライドがあったのでしょうか。
山本昌が、四天王に席を空けて前座へ下がったG馬場なら
金本は、痛々しいニーブレスを付けてメインを張った前田日明。

阪神の最終戦は10/5ヤクルト戦ですが、その前の広島戦が雨天順延となり、オーラスで前田健太との対戦!となりませんかねぇ。

posted by 多摩の中日ファン | 2012-09-13 01:59

【猛虎速報遊戯】金本知憲引退は「阪神タイガース松井秀喜獲得」への序章なのか?

コメント投稿者ID : nakami

>ABEYCYさん

ご察しの通り、金本や小久保の引退と対比させた小笠原の記事を書いていたら、
急遽金本引退会見ということで内容を差し替えました。

正直言って私は金本とマスコミの関係性には疑問を持っています。
温いというより、過剰なヨイショ記事ぶっこみ。

ただ、その残した数字は素直に凄いと思う。
「引き際の美学」はもはや死語ですが、
昔は40近くになると球団やマスコミから「そろそろ・・・」と無言のプレッシャーがあったものです。
もちろんそれが良かったとは言いませんが、
金本を見ているとフロントや監督の力が落ちてきているのかなと実感しますね。
(球団社長から引退勧告とありましたが、動くならもっと前でしょう)

posted by nakami | 2012-09-13 09:18

【猛虎速報遊戯】金本知憲引退は「阪神タイガース松井秀喜獲得」への序章なのか?

コメント投稿者ID : nakami

>田舎者さん

選手の「格」で言ったら、アンチでも金本の凄さは認めざるを得ない。
もちろん松井秀喜の「格」についても同様のことが言える。

冷静に考えたら、今の松井があの広い甲子園の外野を守るのは厳しいでしょう。
ただ、一度見てみたい気持ちはある。
長嶋巨人発、ヤンキース経由、阪神入り。
こんな選手はプロ野球史上ただひとりですよ。

可能性としては限りなくゼロに近いですが、
このまま、ゴジラフェードアウトは寂しいなあ・・・。

posted by nakami | 2012-09-13 09:22

【猛虎速報遊戯】金本知憲引退は「阪神タイガース松井秀喜獲得」への序章なのか?

コメント投稿者ID : nakami

>monndoさん

胡散臭い・・・と言っちゃあ失礼ですが、
これほどのストーリー性を持った選手は今後なかなか出て来ないでしょう。

これからのプロ野球界はキャラ以前に技術やフィジカル重視になるかと。
ダルビッシュの圧倒的なテクニックや阿部の打撃術。
そう考えると、大田の抜群の身体能力は新時代のギミックだと思いますよ。

posted by nakami | 2012-09-13 09:27

【猛虎速報遊戯】金本知憲引退は「阪神タイガース松井秀喜獲得」への序章なのか?

コメント投稿者ID : nakami

>多摩の中日ファンさん

スポニチによると「古巣相手の29日の広島戦(甲子園)が引退試合となる見通し」だと。
中日のベテラン軍団はどうするのか気になるところですが、
和田や谷繁あたりはまだ数年はできそうですね。
(来季の岩瀬の起用法は気になるところですが)

確かに、金本の悲劇は故障を抱えたまま出場できてしまったチーム環境にある。
外から見ていると、編成に加えてスカウト部門も正常に機能していないのかなと。
昨年のドラフト1位で獲った慶応ブランドの外野手は、いったい何を基準に「即戦力」と判断したのか?

中村GMが手負いの猛虎をどう立て直すのか楽しみにしています。

posted by nakami | 2012-09-13 09:40

【猛虎速報遊戯】金本知憲引退は「阪神タイガース松井秀喜獲得」への序章なのか?

コメント投稿者ID : OOH00043029

ミスター復帰、ゴジラ入団のうねりに巻き込まれて原さんや川相さんに憧れグローブとバットを買ってもらった自分のようなファンにとって、ゴジラの阪神入団は完璧なストーリーですね。
代打か、ファーストコンバートか。
間違いなくヤンキースの中心でしたから。日本の誇り、ぜひ再度縦縞を着てほしいです。

金本選手は、数年前に広島復帰してほしかった…そんな思いが強いです。
90年代のノムケン、正田さん、マ・エ・ダ、エトーと並ぶ赤ヘル打線。ゼロ年代中頃憎らしいほど凄かった打撃。東京ドームで3打席連発、なんてのもありましたね。たしか3発目を打たれたのは山口投手だったような。
阪神球団社長の「若手の競ってどうする」という言葉に釈然としない自分がいます。

posted by papa's funk mama's blues | 2012-09-13 11:13

【猛虎速報遊戯】金本知憲引退は「阪神タイガース松井秀喜獲得」への序章なのか?

コメント投稿者ID : nakami

>papa's funk mama's bluesさん

阪神ファンの方からしたら、松井?いらんがなと秒殺かもしれませんが、
デイリーとしてはこれほどおいしいネタはない。

パ・リーグなら、やっぱりソフトバンクでしょうかね。
もうひとりのレジェンド王さんの元でやらないかと、孫オーナーならやりかねない。
DHに入れれば、小久保・カブレラの後はゴジラでいける。
(まあ松中とモロに被りますが・・・)

金本からしたら、「今のチームに俺と競える若手なんかどこにいんの?」という気持ちかもしれませんね。

posted by nakami | 2012-09-13 12:10

【猛虎速報遊戯】金本知憲引退は「阪神タイガース松井秀喜獲得」への序章なのか?

コメント投稿者ID : OOH00042992

いつも楽しく拝読しておりますカープファンです

今年は名球界選手が多数引退…
石井琢、小久保、金本。NPBではないですが、高津もですね
宮本はもう1年?小笠原は…移籍してもう一花咲かせるのか?

広島戦が引退試合なら前田智からの花束贈呈もあるでしょうか
前田智も代打専門ならまだ来年もやってくれると思っていますが…
偉大な選手の引退は、やはりさびしいものですね

松井はNPBに復帰して欲しいですね
まだやれる力はあるハズ。このまま辞めることになるのは本人も不本意でしょう…
最後に憧れだったユニフォームを着て引退、というのもアリだと思います

posted by 緑鯉 | 2012-09-13 15:19

【猛虎速報遊戯】金本知憲引退は「阪神タイガース松井秀喜獲得」への序章なのか?

コメント投稿者ID : nakami

>緑鯉さん

ちょうど球界も時代の転換期ということでしょうか。
イチローと鉄壁のコンビを組んだ田口壮も引退会見していましたね。

メジャーから日本復帰組はまだファンも気持ちの整理が付きますが、
アメリカ行ってそのまま引退のケースは難しい。
開拓者・野茂は出ていった経緯を考えたら仕方がないかもしれませんが、
松井はこのままサヨウナラは寂しいですね。

もしどこからも声掛からず引退となったら、
巨人が男を見せて盛大なセレモニーでもして貰いたいところです。
もう、「ヨミウリを捨てた人間」という屁みたいなプライドは太平洋に捨てる時でしょう。

posted by nakami | 2012-09-13 17:03

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