プロ野球死亡遊戯

【読売緊急遊戯】巨人軍瞬間激震!阿部慎之助、担架で負傷退場!その時、東京ドームでは何が起きていたのか?

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重要なのは、合コンの次である。
いくら大人数で盛り上がったところで、そこで試合終了ではない。
例え、それが猛打賞の大当たりだったとしても。

祭りの後、何度かメールをやり取りし、さあふたりでご飯でもいきましょうかと。
気合いを入れて、ちょっとシャレオツな店を予約する。
すべての男はマジでぶっこむ5秒前だ。
だが、ここからが本当の厳しい戦いの始まりである。
まだ、彼女の中のレギュラーを掴んだわけじゃない。
いわゆるひとつのその他大勢の2軍枠。
大抵は「ふたりで会うと意外と盛り上がらないね」なんて笑われ、ジ・エンド。

1日、巨人軍の大田泰示が本拠地のDeNA戦で、1軍昇格即「7番ファースト」スタメン出場。
打って、走って、守り、3安打3打点のプロ入り初の猛打賞となる大活躍。
原監督も「ハツラツと戦う今日の姿は、夢にまで見たところです」と興奮を隠しきれず、
多くの巨人ファンは55番の勇姿に東京ドームやテレビの前で昇天した。
あのデカさであのパワー。肩も強けりゃ、足も速い。
長い2軍生活で陽に焼けた坊主頭は、まさに褐色の大砲。
巨人軍「ハイブリッド・モンスター」誕生の瞬間である。
秋山二世、新庄二世、糸井二世、いや内野ならばジーター二世じゃないかなんて、
この4年間の大田の苦労をチャラにする過剰なぶっこみが日本各地で展開された。

一夜明け、2日。
私はこのハイブリッド・モンスターを体感するために、
バックネット裏のチケットを手配し、日曜日の東京ドームに向かった。
この日は「グレートセントラル」の特別企画として、
東京ドーム内限定で聴くことのできるミニFM局を開局。
糸井重里氏を中心に80年代の巨人を支えた定岡正二氏と篠塚和典氏が出演。
私も入場後、22ゲート内で壊れかけのラジオを借りた。
そして、後にこの行動が大きな意味を持つことになる。

巨人先発はハタチのエスペランサ宮国椋丞。
大田は昨日に引き続き7番ファーストでのスタメン出場。
私は片耳にイヤホンを突っ込みながら、片手に双眼鏡という完全素人ガチ観戦モード。
っていうか、遠目には確実に変態だろう。
「今日の宮国は10で言ったら6くらいですかね」
バックネット裏後方の放送ブースから、
サダ坊こと元甲子園のアイドル定岡が軽妙なトークを展開する。
「投手がロージンに手を置いて左右見るでしょ。ココ、この瞬間ね。
球場に可愛いお姉ちゃんがいないかチェックするんですよ」
宮国は良くもなく悪くもなく、打たれそうで打たれないピッチングを披露。
これも成長なのかねなんて甘い採点をつけていたら、大田の第1打席だ。
叩き付けた打球が高いバウンドとなりサードへ。
ここで大田はメジャーのスカウトも震撼させたという、刹那の一塁到達スピードを見せる。
右打者でこの速さはべらぼうだ。
いいね、いいよ。スタンドの巨人ファンから溜息が漏れる。
2位中日との7.5ケーム差のなせる余裕。
もはや、勝敗よりも若手の成長に一喜一憂する試合展開。

その後、無得点のままゲームは進み、6回裏村田のタイムリーで巨人が1点を先制。
「今の若手は羨ましいですね。昇格したらすぐ使ってもらえる。
僕らの時は先輩が厳しかったし、上の世代が怖くてね。
中々使えてもらえなかった。僕なんか1軍定着まで5年かかってますからね」
そう愚痴りつつサダ坊が放送席を退席し、篠塚氏と交代。
そして、ゲームは運命の8回表を迎える。
巨人のマウンドはこの回から2番手山口鉄也。
今シーズン61試合目の登板。
正直、普段の篠塚氏の解説はお世辞にもうまいとは言えない。
だが、この日はテレビやラジオではなく、あくまで東京ドーム内のみの放送。
いいじゃん、たまにはリラックスモードの本音トーク。
現役時代は巨人史上屈指の名二塁手としてならした篠塚の大サービスだ。

「藤村には動きがない」
篠塚は巨人の二塁を守る藤村大介の守備を徹底的に語ってみせる。
「自分の足に自信があるからか、投手が投げても全く動き出しがない。
だから、打球が来ても動から動へじゃなく、静から動へとワンテンポ遅れちゃうんですよ。
守備コーチも相当注意しているらしいけど、もう癖に近いから練習を重ねるしかないですね」
まさにそう語った直後、ラミレスの放ったゴロが1、2塁間に飛ぶ。
ここでファーストの大田がエラー。
認めたくないものだな、自分自身の若さ故の過ちというものは・・・。
ああっ、ボウカーなら捕ってたぜと突っ込まずにいられない死亡遊戯の悲しい性。
しかし、ここで篠塚氏は意外な発言をする。
「今のもセカンドの藤村が早く動き出して、俺が捕ると全身でアピールしなきゃならない。
藤村の出だしの悪さが大田の迷いとエラーを誘ったんです」

深いっ。深いよ篠塚さん!
元ゴールデングラブ賞受賞者が語る「初めてのディープ守備解説」。
一死、1、3塁の一打同点のピンチ。
次打者筒香の打球はまたもファースト大田の元へ飛ぶ。
間に合わないっ!
なのに、自分のミスを取り戻すために焦った大田はバックホーム。
3塁ランナー金城がホームに滑り込み、ブロックしていたキャッチャー阿部と激突。
セーフ。同点。さすがに山口疲れてんなぁ〜。
だが、そんなことはすぐにどうでもよくなる。
グラウンドに倒れ込み、苦痛にのたうち回る阿部の姿。
絶句、まさに言葉を失う巨人ファン。
巨人ベンチからは血相を変えたトレーナーと首脳陣が駆け寄る。
マウンド付近では呆然とその様子を見つめる巨人ナイン。
担架が運び込まれ、騒然とする東京ドーム。
やべぇ・・・。
膝を曲げたまま担架に乗り退場する阿部を見送り、
私は「ねじ曲がってはないよな」と自分に言い聞かせつつも最悪の事態が脳裏をよぎる。
その時、イヤホンから篠塚氏の声が聞こえてきた。
「膝と膝、膝と地面、硬いところがぶつかっているので、瞬間的な痛みはあっても、
捻ったりはしていないと思います。まあ無事を祈りましょう」
クールかつ的確なコメント。
「ドームの芝って見た目は綺麗ですけど、守ると大変なんですよ。
フィールドターフのチップも均等じゃなく、波打ってるからイレギュラーしやすい」
機転を利かせて東京ドームの芝を語る懐の深さ。
そう言えば、AKB48のドーム公演直後だから、芝も相当傷んでいるだろうな。
私は幾分冷静さを取り戻し、試合に戻った。

結局、その回はセンター鈴木尚広のファインプレーにも助けられ1点で凌ぐと、
直後の8回裏に村田の特大11号決勝ホームランが飛び出す。
レフトポール上ギリギリ、ビデオ判定付きのホームラン。
村田を獲っておいて良かったな、そう再認識させられる意地の一発。
しつこいようだが、「村田を舐めてはいけない」。
確かに、元ホームラン王としてみたら、今の成績はもの足りないのかもしれない。
だが、阿部欠場時に4番が務まるケー・エー・ケー・ユー、KAKU。
つまり「格」を持った打者は今の巨人では村田くらいなものだろう。
お姉ちゃんで言ったら、色気みたいなものだ。
可愛さとか年齢を超越した雰囲気。
「格」も「色気」も曖昧なものだが、時に形のないものが勝負を決めるときがある。
阿部退場の嫌な雰囲気を吹き飛ばす本当に大きな意味を持つ決勝弾。
もしも村田がいなかったら、ペナントレースも違う展開になっていただろう。

最後はクローザー西村が締め、DeNA3連戦スイープ。
ついに70勝到達。ナイターで中日が敗れたため、優勝マジックは19まで減った。
原監督は試合後に「阿部は思った以上に悪くなかった」といまいち歯切れの悪いコメントを残したが、
スポーツ報知電子版では、時折笑顔を浮かべながら歩いて引き揚げる阿部の姿が報じられ、
「ブロックした時に強打した。今はちょっと落ち着いてきた。大丈夫」と話し、
巨人首脳陣と多くの巨人ファンを安心させた。
明日以降の報道や検査結果が出るまでは、はっきりとしたことは言えないが、
ポストシーズン死亡遊戯、長期離脱という最悪のアングルは回避できそうだ。

で、ハイブリッド・モンスターの2回目のデートはどうなったんだよ。
阿部負傷退場で一瞬にして現実に引き戻された55番祭りだが、
それは次回の「プロ野球死亡遊戯」でぶっこもう。

See you baseball freak・・・





20120902sy





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記事カテゴリ:
【巨人軍選手遊戯】阿部慎之助
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阿部慎之助
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藤村大介
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この記事へのコメントコメント一覧

【読売緊急遊戯】巨人軍瞬間激震!阿部慎之助、担架で負傷退場!その時、東京ドームでは何が起きていたのか?

>monndoさん

私情を抜きに今のチームに小笠原が入る余地があるのかと問われれば、厳しいと言わざるを得ない。
石井も古城もいまやチームに欠かせないピースですからね。
原監督の言葉を借りると「このチームに捨て駒はいない」と。
誰かが出現したら、誰かがいなくなる。
悲しいけどコレ、プロ野球なのね。

ファーストは右投手には小笠原、左投手には大田という起用法なのか?
それともどちらかに腹を括ってぶっこむのかは見ものですね。

Re:【読売緊急遊戯】巨人軍瞬間激震!阿部慎之助、担架で負傷退場!その時、東京ドームでは何が起きていたのか?

たびたび失礼致します。
矢野については大学の後輩と言う事もあり、推しの選手ですが、亀井同様「巨人史上最強のスーパーサブ」だと思っております。
そうなると大田とはチーム内での立場が異なるのでポジションの衝突は起こり得ないのではと希望的観測してますが…。
どなたかのコメントに阿部との「等価交換」との言葉がありましたが、小生には阿部でなく小笠原が浮かびました。
ガッツと言う一時代を築いたヒーローの終焉に現れた「ハイブリッドモンスター」の覚醒。
読売新時代の到来を告げるピースが1つはまった瞬間かと。
後は眠れるレフティーモンスター、辻内がいつ一軍でベールを脱ぐか期待大ですね。

【読売緊急遊戯】巨人軍瞬間激震!阿部慎之助、担架で負傷退場!その時、東京ドームでは何が起きていたのか?

>葉月さん

矢野ファンとしては崖っぷちですが、チームとしては正常に循環している感じがしていいですね。
中井、隠善の影に隠れがちですが、橋本もなにげに3割到達。
読売外野サバイバルが燃えてきました。

あとは、小笠原道大というブランドをこのまま終わらせていいのか?でしょうね。

【読売緊急遊戯】巨人軍瞬間激震!阿部慎之助、担架で負傷退場!その時、東京ドームでは何が起きていたのか?

どもです。
3日の二軍の試合に首位打者、隠善の名前がないことからもしかすると既に一軍の練習に合流している可能性が。不調の矢野選手あたりと入れ替えで昇格人事があるやもしれません。中井選手も打撃好調なので、これから来シーズンに向けての調整が始まりそうです。

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【著者紹介】
東京ドーム中心に年間50試合前後を球場観戦。Twitter死亡遊戯も絶賛開催中。

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●「読売ジャイアンツあるある」(イラスト室木おすし氏)発売中。

●雑誌「ヤングアニマル」にて、巨人2軍リポート「未来は僕等の手の中」連載中(毎月第2・第4金曜日発売)

●ベースボールチャンネル http://www.baseballchannel.jp にてコラム連載中(毎週金曜日更新)

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●2014年12月5日発売「ヤングアニマル嵐」にてインタビューコラム「僕らはみんな生きている」掲載。

●2014年9月29日発売、スポーツ報知巨人セ・リーグ優勝特別号に「ズバッとG論」特別編を寄稿。

●2014年9月12日開催、ほぼ日刊イトイ新聞主催の「野球で遊ぼう。2014」にライターとして参加。

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