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【2000安打遊戯】阿部慎之助「巨人のたったひとつの共通言語」

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阿部慎之助、史上49人目の通算2000安打達成。

ここ数日間、お盆の予定は阿部2000安打次第という遠距離恋愛に狂ったOLさん状態だったファンも多いと思う。 俺もさっき両国で新日本プロレスG1決勝の死闘を見届けてから、DAZNで映像確認しながら汗だくのまま帰宅したら、まだ1999安打のままだった。 今夜ばかりは、初回にヘロヘロピッチで序盤を長引かせてくれた先発今村信貴に感謝だ。 ってそれでいいのか今村よ…とか、冷静に見たら試合は完敗っすよなんて真っ当な突っ込みは野暮だろう。 なにせジャイアンツ生え抜きでは5人目、80年の柴田勲以来37年ぶりの2000安打達成である。 ちなみに広末涼子や優香が現在37歳だ、ってなんすかそれ? いやその微妙な古さに流れた時の長さを実感する。

正直、自分もテレビの前で生まれて初めて巨人生え抜き2000安打をリアルタイムで目撃できた。 何て言うのか、爆発的な喜びではなく、じわじわと胸の奥底に沁みるような第4打席だった。 アベシンノスケ、アベシンノスケ… 無意味にカタカナで2回書いてみたが、やはり重みがある。 当然、ヤマグチシュンより全然重い。 あ、すいません。 これが例えば、数年前のキャッチャー阿部時代の記録達成ならば、もっと能天気なお祭り騒ぎになっていた気がする。 なにせ今世紀プロ入りした選手では初の快挙。 「やっぱ背番号10は最高で最強だ」ってね。

けど、ここ数年の阿部は「4番打者」としても「一塁手」としても正直厳しい。 誤解を恐れず書けば、セ各球団の4番打者、鈴木誠也やゲレーロと比較すると当然劣る。 攻撃力が求められる一塁手として見ても、打撃タイトル争いに絡むロペスやエルドレッドらと比べると迫力不足は否めへん。 まあそんな数々の疑問や不満を、過去の美しい記憶がチャラにしてくれる。 出会った頃は死ぬほど可愛かったおネエちゃんが、唐突に車中で「このアベーッ!」と罵ってきても笑って許すつもりだ。 阿部慎之助のキャリアとはそのまま21世紀の巨人の歴史そのものである。 原巨人の黄金時代=背番号10。永久欠番マジ希望。 こんな偉大な選手は他にいないよ。 ある意味、チームへの貢献度という面では全盛期をニューヨークで過ごした松井秀喜を超えていると言っても過言ではない。

なんだけど、13日の関東地区ではこの記念すべきマツダメモリアルゲームのテレビ中継をJスポ独占で観れないファンも多かったはずだ。 もしも、昭和の時代に長嶋茂雄や王貞治の2000安打の瞬間を地上波放送しなかったら、大げさじゃなくテレビ局前でデモが起きていたと思う。 そんなリアルプロ野球死亡遊戯な2017年。 自分も元同僚に誘われた飲み会の席で、世代性別問わず「あー野球好きなんですか?」なんつって意外そうに聞かれることがよくある。 で、考えるわけさ。 知ってる選手はイチローと清宮君みたいな、プロ野球ライトユーザーピープルの方々にいったい巨人の何を語るべきかと。 そこで俺は坂本や菅野の凄さをプレゼンしたり、抱かれたいサードNo.1村田修一の魅力を語りたいのをグッと堪えて、背番号10の話をするわけだ。 だって、由伸が引退した今、世の中のみんなが知ってる巨人の選手って阿部慎之助だけだから。 ミスターの監督最終年にデビューして、松井や清原ともプレーして、原監督と黄金時代の巨人をワリカンした。 いわば、阿部は今の巨人で世間に響く、たったひとつの共通言語なのである。

今シーズンの阿部はプレイヤーとして微妙な時期だ。 ボロボロになりながら、4番打者としてチームのど真ん中で戦っている。 正直、その守備や走塁を見て切なくなることも多々あるし、当然腹も立つ。 俺らはあと何試合、阿部慎之助に怒れるだろうか? 恐らくいつの日かスタメンから外れ、代打中心の起用になったら、晩年の由伸のように功労者に温かい拍手が送られると思う。 けど38歳の阿部はまだ賛否のステージに上がったままだ。 褒められディスられ叩かれる。 何の職業でもそうだが、どんな天才もそのステージから降りた瞬間に「今」ではなく「過去」になる。 01年のプロ入り以来、背番号10はずっと現在進行形の今であり続けている。 これは選手の入れ替わりの激しい巨人において本当に凄いことだ。

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【巨人軍選手遊戯】阿部慎之助
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阿部慎之助

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この記事へのコメントコメント一覧

【2000安打遊戯】阿部慎之助「巨人のたったひとつの共通言語」

死亡遊戯本2で阿部にインタビューしたとき、最も印象に残っているのは、冗談交じりに「巨人に入っていなかったら今頃すげー選手になってたんじゃない?たぶんメジャー挑戦していたと思うな」と巨人のど真ん中でプレーする重圧を語ってくれた一言でした。

そして、阿部と同時代にプレーした元木大介氏のインタビューに行くと「慎之助なんて現役で一緒にやってるからボロクソだよ。毎日泣いてたよあいつロッカールームで。おまえアマチュアじゃないんだぞ。なんだそのリードって。直接、俺言ってたもん。そこから這い上がってきた」とのこと。

で、同時に今の巨人で若手に対してその役割ができるのは背番号10しかいないとも…。

それにしても最近の内海の投球を見てると、賛否のステージでプレーし続けることの難しさと凄さを実感します。

阿部慎之助400本塁打の記事はまた死亡遊戯ブログで書きたいですね。

【2000安打遊戯】阿部慎之助「巨人のたったひとつの共通言語」

初めまして!なのか、お久しぶり!なのか自分でもよく解ってません。実は、サッカーの試合を時々放り出してでも東京読売巨人軍の試合を確認してしまう「読裏クラブ」です。

とにかく、ず~~っと、貴殿のブログは毎回拝読していて、そのクオリティの高さと圧倒的なボリュームに、同じブログを書いている人間として、エゲツナク、リスペクトしておりました。

それはもう貴殿が阿部慎之助をそう思っているのと同等、いやそれ以上かも。

私は、今回の巨人生え抜きでは2000本を打つのは非常に難しいという、確か「仁志」か誰かのコメントが印象に残りました。

篠塚だって、原だって、ついでに、高田も、清水も、吉村も・・・。つまりそれだけ競争が激しく、ちょっとパフォーマンスが落ちたらすぐに「外」からドカドカと選手が入ってきて、打席を奪われてしまう。

そういう意味では、阿部は「キャッチャーなのに大変」と言われながらも、逆に「キャッチャーだから出来た」と、言えなくもない。そんな気がします。

そう思うと・・・FAこそなかった時代だとはいえ、張本や何やと、トレードで大物選手が入ってくる「外野」のポジションで2000本を打った「柴田 勲」の偉大さを改めて感じる次第です。

何か急に「巨人のことを貴殿のところで書きたい!」という欲求が沸々と湧いてきたので・・・。そんな気になったらまたコメントしに来ます!

読裏クラブ

【2000安打遊戯】阿部慎之助「巨人のたったひとつの共通言語」

阿部選手、2,000本安打おめでとうございます。

スターがMLBへどんどん流出して行き、外部からの補強で傷口をふさぐ毎日にあって、阿部慎之助という生え抜きのキャッチャーが、扇の要に鎮座することで、ジャイアンツファンは溜飲を下げ、誇らしく思ったものです。

巨人軍は基本強くて、でもたまに弱くて、そんな中でも変わらずにキャプテンシーを発揮し、主砲としても牽引し、チームを勝利に導く姿。
若く悩める過去の時代には、同い年の阿部に自分を投影した事もあります。
(まあ、今も悩みは尽きませんが…)

悩みといえば、時には迷い悩める投手の頭をはたき、ここ一番でスタンドに放り込むアーチ。
そんな「サヨナラ慎ちゃん」へ、「マジサヨナラ」の日々が近づいている。

松井秀喜引退は斜陽。
高橋由伸引退、からの監督就任は青天の霹靂でした。
阿部慎之助の引退の日。
その日こそが、ジャイアンツファンにとっての真の落日かもしれませんね。

【2000安打遊戯】阿部慎之助「巨人のたったひとつの共通言語」

nakamiさん、お疲れ様です。いつも楽しく拝読しています。

我々ファン間は勿論のこと、業界関係者、さらには巨人選手にもこれだけ面が割れている中、

>誤解を恐れず書けば、セ各球団の4番打者、鈴木誠也やゲレーロと比較すると当然劣る。
>攻撃力が求められる一塁手として見ても、打撃タイトル争いに絡むロペスやエルドレッドらと比べると>迫力不足は否めへん。

このセリフと、

>阿部慎之助のキャリアとはそのまま21世紀の巨人の歴史そのものである。
>原巨人の黄金時代=背番号10。永久欠番マジ希望。
>こんな偉大な選手は他にいないよ。

このセリフを、

同じブログ内で書き切れるnakamiさんには、改めて敬服します。

松井秀喜との比較は考えたこともなかったですが、チームへの貢献度というか存在感では、確かにその通りですね。
日本シリーズという大舞台での「澤村ポカリ」。あれは「阿部のチーム」の象徴的シーンだったと思います。あの場面は球場で見てましたが、まさに「現場監督」を地でいってましたので。

何年後になるかは分かりませんが、将来の「阿部監督」とその時の「答え合わせ」、今から楽しみにしています。

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