2006年08月17日
日本代表の問題はJリーグの問題でもある 日本代表 VS イエメン代表
まるでジーコジャパンの試合を観ているようだった。チャンスは作るが崩しきれず、結局後半の阿部のゴールまでゴールは生まれなかった。 この要因には相手がアウェーということもあり引いてきたことがある。そしてそれはジーコジャパン時代のW杯予選などでもよく観られた光景だ。そして今回オシムジャパンに変わってメンバーも変わったが、結局同じことが起きてしまった。それはつまり引いた相手を崩すというメンタリティーが日本代表の選手にはなく、またそれは監督が変わったからといってすぐに解決するような問題ではないということなのかもしれない。 もちろんまだオシムが監督になってから日が浅いので、彼のサッカーが浸透してくればこの問題は解決するのかもしれないが、それはまだ希望的観測の域を出ない。 引いた相手を崩すというのはとても難しい。例えば今日の試合で日本代表のFWがシェフチェンコだったとしても、やはり同じような展開になったかもしれない。サッカーほど1点を決めるのが難しいスポーツは他にないので、能力差が極端なとき引いて守るという戦術はとても有効で、それは大抵カウンターとセットの戦術なのだが、今日のイエメンはそのカウンターすら捨てていたので、より厳しい試合となった。 なぜ日本代表は引いた相手を崩しきれないのだろう。それにはまず日本代表が名実ともにアジアの盟主になったのがここ6年足らずで、しかも2002年のW杯予選や2004年のアジア杯予選などを免除されることが多く、まだ経験が十分でないということがある。 ただそれ以上に大きな理由として、Jリーグにそのようにあからさまに引いて守るようなチームがないのが大きい。Jのチームの多くは中盤をしっかり繋ぐサッカーをする。それは日本人選手の特性を考えれば当然のことだが、それが同時に日本の選手に引いた相手を崩す力が身につかない状況を作り出しているのでないだろうか。 例えば欧州のリーグではリーグ下位のチームは上位のチームに対して明らかに引いて守る事が多い。バルセロナなんかは相手がどんなに強くたって引いてくることが多い。そういった相手と日々試合をすることによって欧州の一流選手たちは引いた相手を崩すノウハウを身につけているように思える。 おそらくそういった引いた相手を崩すメンタリティーを持っている日本人は、もう引退してしまったがローマでプレイしたことのある中田英寿か、オランダの強豪フェイエノールトでプレイしていた小野伸二、セルティックの中村俊輔ぐらいで、あとはスイスの強豪バーゼルでプレイしている中田浩二ももう少し経てばそういったメンタリティーを持つ日が来るかもしれない。 ただ海外の強豪チームで日本人がプレイすることは今後いきなる増えることはないと思われるので、やはりこの問題はJで解決されねばならないだろう。ただ、だからといって現在低迷しているC大阪などに引いて守る戦術をやれ、と押し付けられるはずもなく、他のチームもそういった戦術を取るようなチームは今後もなかなか現れないだろう。 なのでその解決策は他の東アジアのチームとの交流に求めるのが自然なのかもしれない。フローラン・ダバディ氏が再三主張しているJ・K・Cリーグの融合などがそれだが、融合までとは言わずも今はA3でのチャンピオン同士の交流に限られている公式戦を、各リーグの上位から中位ぐらいまでのチームによる欧州で言うところのUEFA杯のようなものがあってもいいと思う。その中に必ずしも引いて守るチームがあるかは、K・Cリーグに詳しくないためわからないが、月日を重ね各チームの上下関係がわかってくれば自ずとそういったチームは出てくるように思える(何よりCLにだって引いて守るチームはある)。何にしても今のJリーグのままで引いた相手を崩すメンタリティーが生まれてくるとは思えない。 メンタリティーに関しては他にもいろいろ書きたいことがあるので、後日また書きたいと思う。
posted by naaagi |00:24 |
日本代表 |
コメント(1) |
トラックバック(1)
トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/naaagi/tb_ping/45
この記事に対するトラックバック一覧
[サッカー] AFCアジアカップ2007予選 日本 × イエメン 【Gold Soundz Blog】
取り敢えず何れもセットプレーからの得点で2点差で勝てたのは良かった。でもなんかこう、引いてゴール前に人数を掛けるチーム相手をどう崩すか。こういうアジアでの試合に僕らも慣れてきちゃた訳ですが解決策はあるのか。オシム監督インタビューを引用します。 スポーツナビ
この記事に対するコメント一覧
(事務局では、サービス全体の雰囲気醸成の為、全コメントをフィルター/目視チェックし、削除等しております。見逃し等も有りますので、ご不快な思いをされた場合は、事務局宛 support@plus-blog.sportsnavi.com にご意見頂けると幸いです。)
Re:日本代表の問題はJリーグの問題でもある 日本代表 VS イエメン代表
確かに、Jリーグの場合にはあからさまに引いて守るチームはいませんね。どのチームも綺麗にパスを回して攻めの形を作る理想のサッカーを目標にしているように思います。これはプロサッカー化の歴史の浅い日本としては致し方ないことだと思います。百年以上の歴史ある欧州のクラブチームにはサポーター・スタジアム・戦術等に強烈なカラーといったものがあるのでしょうが、日本においてはそこまでのサッカー文化が根付いていない。例え極端に引いて守っても、それを良しとして受け入れるサポーターの歴史もないと言えるのでは。 Jのクラブを見ると戦術的な違いをそれほど感じられないチームが幾つもあります。それを日本の脆弱さと捉えるか。むしろ私は現段階において健全な方向性なのではと考えます。やはりJを立ち上げた時の理念でもある「Jリーグ百年計画」そして「サッカーを、スポーツを文化に」という長い目が必要なのではと考えます。
さて、今回のイエメン戦のように引いて全く攻めるつもりのない相手と戦う方法。本当に難しいと思います。小学生・中学生のレベルでも、引かれるとなかなか崩せません。有効と思える戦い方。自陣DFラインでボール回しをするときに、速いサイドチェンジをする。これはオシム監督も言っていましたが。ポイントはあくまでも自陣ということ。理由はもちろんのこと相手陣内でのスペースの問題。そして速いサイドチェンジとは。パススピードは当たり前として、パスを経由する人数の問題。今回の試合を見ていても、パスを経由する人数の多さには少々がっかりしました。フィールドのサイドが68mですから、その半分弱の30m位のパスはカーブを掛けて、正確にフィードしてほしい。駒野、加地の前にスペースがあり、しかもフリーでいるのにもったいないという場面が数多くあった。そのフィードができて、サイドからの攻撃を始めることで、相手デフェンスのバランスを崩すことができたのではと思います。
さらにもう一点。バイタルエリアをいかにこじ開けるかということ。田中達也が度々倒されていましたが、相手DFにしてはバイタルに切り込まれることが一番嫌なこと。そこで攻め方としては色々あるのでしょうが、田中のようにドリブルで多少無理をしてみるという方法が一つ。それからボランチを引き出しバイタルにスペースを作るために、羽生がやっていたようなオフザボールの動きを、駆け引きのなかで頻繁に行うという方法。玉葱の薄皮を一枚一枚向いていくように(そんなにゆっくりではないのでしょうが)攻めのポイントとなるエリアにいかに穴を作るかということだと思う。それを11人全員が、オフトが言っていた同じピクチャーを持って行えるか、ということだと思います。
さて、ドリブルにしてもオフザボールにしても、そこで重要なのが連動して動く二人目・三人目の動き。特に三人目としてはそれがFWであってほしい。または両サイド。細かいことは書きませんが、パスについては当然2タッチ以内の速いものになると思いますが。
今回のような引いた相手を崩す方法としては、このような戦術が考えられますがどうでしょうか。
付け加えますが、松木が言っていたようなサイドからの放り込みは一番守りやすいんですよね。特にDFが引いた状態では。どう見たって、守る方は正面で、攻める方は半身でという体勢の不利が生まれますから。相手DFが前でクリアーしていた場面が多々ありました。こぼれ球をねらうと言っても、そんな偶然性のサッカーは通用しない。解説者がセルジオまで含めて、?だったかな。
それからトゥーリオの上がりについても一つ。もっと頭を使ってほしかったかなと思います。あんなに前線に張り付いちゃったら勝負するスペースが無い。上がることは悪くないので、上がり方の問題かなと思います。
以上、長々と愚見を申し上げて失礼しました。
posted by ピーマン | 2006-08-17 07:29


