2006年08月14日

代表に選ばれれば「スター」という風潮

 日本代表のメンバーが発表された。千葉とガンバの選手が入ったが特に驚くような人選ではなかった。宮本もW杯以降はJでもA3でも注意散漫なプレーが目立ったし、小笠原も小野が外れたことを考えればさほど不思議な結果ではない。逆に今回始めて選ばれた羽生や佐藤勇人もオシムのサッカーが染み込んだプレイスタイルを考えればこれまた不思議ではない。
 
 ただ気になるのはマスメディアの報道の仕方が、代表に選ばれれば「スター」、という風潮だ。佐藤勇人は弟の寿人ともに初の双子の代表と騒がれ、我那覇も初の沖縄出身の日本代表ということで騒がれている。他のオシムになってから初選出された選手たちも注目度は以前より増していて、例えばJの試合のハイライトが流れるときでも、その選手中心の編集がされていたりする。本当にその試合でその選手が活躍しているのならいいが、その選手の悪いところは流さず数少ないいいところを流していたりすることがある場合があるのでやっかいだ。

 そしてこのことはJでいくら活躍しても、代表に選ばれなければマスコミに注目されないということを表していて、このブログで何度も指摘している「代表に依存するJリーグ」という構図を如実に表している。
 
 だがそれらの選手のほとんどはまだ日本代表で結果を出しているわけではない。Jでは結果を出しているが、だからといって必ず代表で活躍するわけでもない。そういった選手をいきなりマスメディアが「スター」扱いするのもどうかと思う。どうせするならJで活躍しているころからしてあげればいいとも思う。しかもマスメディアは忘れるのもまたとにかく早い。もし我那覇が代表で点を取れず代表にも呼ばれなくなったら、ほとんどのサッカーを専門としないメディアは彼のことを忘れるだろう。
 確かに今回選ばれた代表経験の浅い選手たちが、今後、代表の主軸になるほどの活躍をするかもしれない。しかし、そういった仮定の話でスターを増やしていたら、とてもじゃないがスターの数が増えすぎてスターがスターでなくなってしまう(ただそういった事態が起こらないのは、上にも書いたとおり、マスコミがどんどん「忘れていく」からだ)。それよりももっと大事なのは選ばれた選手たちのプレイを正確に検証し、真に代表にふさわしい選手なのかを我々も自分自身の頭で考え判断することではないだろうか。
 
 2010年のW杯のメンバーにこの中から何人選ばれるのか、今の時点では想像もつかないが、北京世代や海外組、現在は外れているが実力を持った選手などなどのことを考えたらせいぜい5~6人(もっと多いかもしれないし少ないかもしれない。そもそも前置きに「想像もつかない」と書いておきながら人数を書いている自分のナンセンス加減に呆れる)ではないだろうか。そういった厳しい競争を戦う選手たちに必要なのは、過度の期待でも。マスコミがちやほやすることでもない。選手のプレーに対する正確な批評だ。それだけがマスコミが選手からの信頼を得る唯一の方法であり、選手の能力の向上にポジティブに干渉できる方法だ。

 正直、私は、我那覇が沖縄出身だろうが、佐藤勇人と寿人が双子だろうがどうでもいい。わたしが興味があるのはこの二人が次のW杯(とまではいわずもアジア杯で)活躍できる選手か否か、それだけだ。

posted by naaagi |11:38 | 日本代表 | コメント(0) | トラックバック(0)
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