2006年07月26日
北京の夜明け前
U-21代表候補の発表があった。基本は05年のワールドユースメンバーだったが、そこに新しい選手も何人かいた。22人の選手が選ばれたわけだが(親善試合までに18人に絞るらしいが)、この中で本番のピッチに立てる人間は10人もいない。アテネからレギュレーションが変わらないのなら、本番の選手枠は18人。オーバーエージ枠をどうするかにもよるが、もし使うならこれが15人になり、さらに07年のワールドユースメンバーも加わる。今までのシドニーやアテネでも半分近くが下の年代から選ばれているので、今回もそれくらいは選ばれるだろう。今の段階でも鹿島の内田や、カターニアの森本はU-21に選ばれてもおかしくない実力を持っている。 要するにものすごい競争なわけだが、そこを超えて得られるものは今度の北京では特に大きい。 まず北京では、間違いなく完全アウェーとなるだろう(相手国がどこであっても!)。記憶に新しい04年のアジア杯がそうであったように、現地の反日感情から今回もそうなる可能性はとても高い。政治とスポーツを混同する中国サポーターに対する不満はあるが、完全アウェーなんてそうそうあるものではないので、若い選手にとってかなり大きな経験になるはずだ。 もうひとつが2010年のW杯への道だ。世代交代の避けられないA代表にとって、下のカテゴリーのからの吸い上げは当然考えられる。黄金世代やアテネ世代がまだまだいるとはいえ、今回のオリンピック代表にはオシムという存在が大きなアドバンテージとなるだろう。トルシエ時代の黄金世代や、今回のW杯でペケルマンに率いられたアルゼンチン代表がそうだったように、若いときから見ている選手というのは、監督からしたら非常に使いやすい。今回のオリンピックでオシムはアドバイザーという形だが、それでも年齢的に2010年でピークを迎えるアテネ世代よりも、今回のオリンピック代表はチャンスが大きいように思える。 さらに東アジアで行われるというのも見逃せない点だ。時差などのコンディション管理は他の強豪国に比べ、大きなアドバンテージがあるので上に進める可能性も大きくなる。そうなれば当然A代表にいける可能性が高くなる。 そういったたくさんの利点がある北京オリンピックに出られるかどうか、その選手間の競争に興味は尽きない。 最後に、言うのもしんどいがやはり今回もマスコミのことを。今後オリンピックが近づくにつれマスコミは騒ぎ出すだろう(ドイツやアテネのリベンジとかわけのわからないことを言いながら)。それで舞い上がるような選手たちではないと思うが、サッカーをよく知らない人たちへの影響が大きすぎることに問題がある。今回だって当然、アテネのときのように予選敗退もあり得る。というよりサッカーでは全ての可能性がある。オリンピックのアジア予選すら突破できない可能性から、オリンピックで金メダルを取る可能性まで、何だって考えられる。特に最近は出て当たり前のようにオリンピックは思われているが、アトランタのときは26年ぶりの出場だったことを忘れてはならない。(もし今回出られなかったらマスコミは大騒ぎするだろうが、個人的には代表に依存しない選手育成の環境がないことのほうが問題だと思っている) ただ単に代表の結果に一喜一憂するような報道ではなく、サッカーの秘めた無限の可能性こそがサッカーの面白いところだということを認識させるような報道方法を採れないのか、マスコミに対してはいつものことながらいろいろ考えてしまう。
posted by naaagi |13:42 |
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