2008年09月29日

プロローグの終わり

プレミアリーグ08-09 第5週 チェルシー vs ユナイテッド

 
 スタメンはGKエドさん。ディフェンスは右からネビ兄、リオ、エヴァ、エブラ。中盤は右からオーウェン、フレッチ、スコールズ、パクチー。トップはベルバトフ、ルーニー。右サイドにオーウェンを入れて、守備的な布陣。まあでもオーウェンもフレッチもクロスが得意なので、今日のサイド攻略は個人技でのドリブル突破じゃなく、クロスを入れてベルバトフを活かしてクロスをドンドン放っていこう、とまあこういうことなんだろう。


 かと思いきや。御大は単純なクロスというのをあまり好んではいらっしゃらないようで。大体ベルバトフがトップに張ってない。好んで中盤に降りてきてボール回しに参加している。ハーグリブスもフレッチもグラウンドでボールを回して安易にクロスを放らない。ベルバトフにユナイテッドのパスゲームに加われるほどのテクニックがあるというのは願ってもない朗報なわけだが、なんか物足りない気がするなぁ。もっと彼がいた頃のようにクロス放っていけばいいんだよ。と、クロス大好き人間の一方的な願望を抱いてしまう。


 そんなこんなでベルバトフが加わろうとも、速いパス回しで相手を崩すというスタンスに変化はないユナイテッド。だが相手はチェルシーで、舞台はスタンフォードブリッジだった。ここではあくまでチェルシーが主役。ユナイテッドはチェルシーにやられにきた悪役でしかないのだ。そしてその役割をすんなり引き受けるユナイテッド。普段は試合の主導権を握り、威風堂々と王者の貫禄を見せつけてるのに、ここではただの脇役。ん~、なんでここで他人が作り出したセオリーに則らなきゃいけないんだろう。そんな下らぬ慣習は無視して、ここスタンフォードブリッジでも空気読まずに主役になってやりゃいいのに。


 ということで序盤はそこそこボールを回すものの、チェルシーが調子に乗り出すと、一変リアクションフットボールに転じ、チェルシー顔負けの高速カウンターでゴールを狙いに行く。
 その序盤のボールを回せていた段階でゴールを奪えたことで、ユナイテッドの自尊心は幾許か保たれた。エブラがベルバトフにボールを捌くと超スピードでエリア内に侵入。ベルバトフの壁パスを受けたルーニーはそのエブラにナイスパス。エリア内でボールを受け取ったエブラは上がってきたベルバトフに当てて、ベルバトフはそのままシュート。これはチェフに弾かれるものの、こぼれ球をパクチーが詰めてユナイテッド先制。
 ここらへんのパクチーの嗅覚は衰えてないなぁ。クリ坊がシュートを止められまくっていた時期はこのパクチーの特殊能力によく助けられたものだ。クリ坊が急にゴールを決め出すようになってからは鳴りを潜めていたこの力がこの大一番で急遽覚醒。ホントお世話になります。


 が、上でも書いたようにここからは「チェルシー・タイム」発動。青の選手がボールに触る時間が延々と続く。赤の選手と言えば、たまに奪えたボールを速く前に運び、カウンターパンチをただひたすら狙うのみだ。オフェンス畑の選手が少ないのでアイデアが貧弱。チェルシーの堅守の前に遅攻では手も足も出ない。
 最初にダウンを奪い、その後は守りながらカウンターを狙うというのは作戦的に非常に有効なもののように思えるが、延べ84チームがここでは勝てていないことの意味を御大は果たしてちゃんと理解していたんだろうか。他のチームが思いつくようなやり方では勝利の望みは薄いということ。他のチームが出来ないような、ユナイテッドにしか出来ないようなやり方ってもんがあるでしょ。それを実行に移せないのが悔しかった。


 「チェルシー・タイム」時のチェルシーの圧力はやはり半端じゃない。ただでさえビダが休んでエヴァが先発、エドさんが怪我で途中交代してるっていうのに。後半からは「あの」ドログバが復帰。ユナイテッドもクリ坊を投入して、カウンターの威力を倍増させ、チェルシーの首を取りに行く。
 遅攻では何も出来ないユナイテッドでも、速攻はかなり様になり、良いチャンスを何度も作った。やはりスコラーリに変わったことで、若干その守備の堅さには緩みが見え「モウリーニョ時代のようには行かないんだろうな」とは思わせる。が、モウリーニョは去ってもチェフは健在。チェフを中心にいくら守備を崩されようとも最後の最後でキッチリ弾く。
 試合はチェルシーに支配されたまま。速攻でも追加点が奪えない。その必然は当然形になってあらわれる。フリーキックからカルーがさらっと決めてチェルシー同点。
 なるほどな。これが無敗伝説か。チェルシー・タイムの真髄を嫌と言うほど味わった。このスタジアムに来た者は希望なんて抱いちゃいけない。ただ裏切られるだけだから。もしも希望を持ちたいならばそれ相応の実力と胆力を持ってからにしろ。ユナイテッドに実力はあった。だが胆力がなかった。スタンフォード・ブリッジでチェルシー相手に真正面からぶつかり合う勇気がなかった。チェルシーの圧力を恐れ、そして受けに回った。その当然の結果がこれだということだろう。だから自分は惜しいとも思わない。昨季もそうして失敗したのに。なんで同じ過ち繰り返すかな。




 それでもまあ引き分けという結果にはある程度は満足してもいいんだろう。4試合終わって1勝2分1敗。この内3試合でクリ坊を欠いて、最後の2試合リバポー、チェルシーと当たったことを考えれば、そこまで悪い結果ではない。
 ベルバトフを前線の軸に据えた新生ユナイテッドのプロローグはようやく終わり。ここからようやく本編の始まりだ。適度なチームを相手に試合をこなし、徐々に形を作りながら、中盤戦、終盤戦になだれ込む。最近こんな展開多いなぁ。今季はチェルシーの他にリバポーも本格的に優勝争いに加わってくるだろう。前に戦ってこれまでのリバポーとは違うとひしと感じた。やっぱプレミアは楽にはいかないなぁ。ホント心身すり減らす戦いが続く。そりゃヨーロッパでもプレミアが飛び抜けるわけだ。モウリーニョが去ってこれまでの異常な緊迫感は多少緩むかと思っていたけど、そうは行かないのか。ってまだその可能性が消えたとは思ってないけど。

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2008年09月28日

ペップバルサの3つの特徴

08/09リーガ・エスパニョーラ 第4節 バルサ vs ベティス


 スタメンはGKバルデス。ディフェンスは右からアウベス、マルケス、カセレス、アビダル。中盤は底にジャジャ、その上にシャビとケイタ。トップは右からメッシ、エトー、イニエスタ。日曜日のヒホン戦からの変更点と言えばプジョルに代わってカセレス、ブスケッツに代わってジャジャが入ってる点ぐらい。ターンオーバーのためガラッと変えてくると思いきや、少なく抑えたペップ新監督。ターンオーバーは2,3人単位と考えているらしい。メンバーをある程度安定させられるというメリットはあるが、同時に疲労という点でのリスクを負うことにもなる。が、まあそれはどこもある程度同じか。


 これでペップ新監督の公式戦はチャンピオンズを含めて5戦目。最初はライカールトと似たり寄ったりのスタイルだったが、試合もこなれてきて徐々にペップ・バルサの形が具体的に現れてきた。


1.中盤の底には労働者でなく、ディレクター


 まだペップの希望の段階、との前置きは必要だが、ペップは4-3-3の3センターの底には、マケレレタイプの守備的な選手ではなく、ペップ、キャリックタイプのゲームメーカー型の選手を置きたいようだ。3センターの底と言えばチーム・ディフェンスの要とも言えるポジション。でもペップはプレッシングやパスカットといったディフェンスの能力よりも、パス、広い視野、キープ力といったオフェンス力を重視している。そう、ペップにとって3センターの底、もっとバルサらしく表現すれば「4番」のポジションとは、ディフェンスの要ではなく、オフェンスの要なのだ。かつての自分がそうであったように、中盤の底から的確に素早くボールを回し、相手ディフェンスを揺さぶりながら隙を作る。そのための高い技術力を持った選手に4番でプレーしてもらいたい。それがペップの本音だろう。
 だがペップの時代とは違って、今のフットボールはより素早く、より激しいものなってしまった。全盛期のペップが現代に復活したとして、FIFAのベストイレブンに選ばれるかと言えば可能性は低いだろう。エッシェンであったり、マスチェラーノであったり、カンビアッソであったり、デ・ロッシであったり、今の時代は中盤の底の選手はゲームメーク能力だけでなく、豊富な運動量、筋肉モリモリの肉体を求められる。4番はもうかつてのような華奢な体でなんとかなるポジションでは無くなった。
 でもペップは己が道を突き進む。4番をジャジャやケイタといったガチムチ系労働者の独擅場にさせはしない。いつかはその座をディレクターの手に取り戻す。そんなペップにとってカンテラにブスケッツのような選手がいたのはまさに僥倖だったろう。中盤の底で少ないタッチでボールを回すバルサイズムを受け継ぎながら、その体躯は191cmとアフリカの選手らと比べても見劣りしない。線はまだ細いが、20歳という年齢を考えれば体を作る余地はまだ十分残されている。
 そのブスケッツが活躍している。とはいってもそれはリーガの中小クラブ相手の話。相手がリーガのトップレベル、ヨーロッパの常連組ともなると、話はまた違って来るだろう。ブスケッツの持つ武器よりもジャジャ、ケイタの持つ武器の方がより効果的といった場面は必ずやってくる。だが、それも想定内。ブスケッツはまだ原石。しかしペップの頭の中にはブスケッツの完成品が描かれているはずだ。ブスケッツが完成する時、ペップ・バルサもまた完成に一歩近づく。ヤバイ、かなり燃えてきた。



2.インテリオールの片方には出し手ではなく、受け手


 バルサにとってのインテリオールとは3センターの内、前の方に位置する選手。早い話、デコやシャビのポジションのこと。そのうちの一つはバルサの新王・シャビで埋まっている。昨季までその相方はデコかイニエスタと決まってた。どちらもシャビと同じくパス等でチャンスを演出する側の選手。が、デコは時代の終わりと共にチェルシーへと去り、イニエスタは新監督の下で左エストレーモという新ポジションでプレーしている。ではペップ・バルサの下シャビの相方としてインテリオールを形成するのは一体誰なのか。しかしメンバー表を眺めてみてもデコやイニエスタのような一般的にパサーと評される選手はいない。
 このような状況から迫られた必然なのか、それともペップの強かな計画の内なのかはハッキリしないが、ペップはここでライカールト・バルサとは違った道を歩むことに。シャビの相方には同じパサータイプの選手ではなく、そのパサーが生み出したチャンスを受けてゴールへとつなげるフィニッシャーを。一時期のファン・ボメルを思い出してもらうと話が早い。
 これは次の項で詳しく書くゼロトップ構想とも緊密に関わることなので、個人的には必然ではなくペップの計画のうちだと考えている。メッシー、イニエスタの両エストレーモ、そしてシャビとチャンスメーカーがやたらといる中でもう片方のインテリオールもチャンスメーカーにしてしまうと、誰が何をしてどうしてゴールを決めるのかが曖昧になる。昔の人が船頭多くして船山に上るという実にいい言葉を残してくれた。それならばそこにはそのチャンスを受けてゴールにつなげる選手を置こう。だからケイタがデコの位置でもプレーできる。エリア内に入ってくる回数も多い。必然的にグディがプレーする位置もここになる、というわけだ。


3.時と場合でゼロトップ


 ペップ・バルサになってからというもの、エトーのポジショニングに変化が現れた。右サイドに流れてプレーする機会が多い。そりゃライカールト・バルサの時もジーニョやメッシーとのポジショニングでサイドに流れることはあった。しかしその回数はライカールト・バルサ時代に比べ多くなっているようだ。もう!もっと中でプレーして欲しいのに!エトーがゴール獲らなきゃ誰がゴール獲んのさ。
 が、それがずっと続くのでさすがにこりゃおかしいと気がつく。エトーがサイドに流れているというよりも、メッシーが中央でプレーしていると言った方が正しいようだ。必然的にエトーが空気を読んでサイドに流れる回数も多くなる。思い出されるのはスポルティング・リスボン戦でエトーに代えてペドロを投入したシーン。そうか、エストレーモのメッシーを中央に置いた、センターフォワードらしいセンターフォワードのいない俗に言うゼロトップ。これをペップは本気で採用しようとしているのだ。ペップの本気がまたここにも一つ。
 常にゼロトップじゃないってのがペップ・バルサの質の悪いところ。メッシーがサイドをえぐりえぐり、エトーが中央でゴールを狙ったかと思えば、次の攻撃ではさっき中央にいたはずのエトーがサイドに流れ、メッシーが真正面からケンカを売ってくる。ただでさえ止められない相手なのに、どこをどう絞っていいかもわかりゃしない。うーん、極悪。
 ただこの作戦にも弱い部分がある。メッシーがトップでは少々ゴールへの圧力に欠ける。昨季ユナイテッドが一時期用いたクリ坊中央のゼロトップも、クリ坊の破壊的決定力があってのことだ。残念ながらメッシーにそれほどの力は無い。その決定力不足を補強する必要がある。そこで出てくるのが先に上で説明した受け手、フィニッシャーだ。メッシーを中央に置いたことで薄くなったエリア内のバルサ濃度は、中盤選手の押し上げで高める。いつまでも中盤でパスを回しているだけではゴールに繋がらない。だからシャビの相方には出し手ではなく受け手の方が都合がいい。もちろんシャビの相方だけでなく、シャビにももっとエリア内に進入しゴールに絡む動きが求められる。シャビが今季既に公式戦で2ゴールを挙げているのも決して偶然じゃない。




 まだ5試合を終えたばかりなので色々と変化もあるだろうが、ペップ・バルサのアウトラインが見えてきた中で上記の3点が特徴に挙げられるだろう。個人的にはペップ・バルサ内でのフレブの立ち位置が知りたい。エストレーモなのか、それともインテリオールなのか。インテリオールだとしたらデコのようなパサーとしてプレーするのか、それともフィニッシャーとしてプレーするのか。器用な選手だと聞いているのでどちらででもプレーできるとありがたい。イニエスタ的な立ち位置が理想ではある。
 あと心配なのがアンリ問題。シャビの相方を受け手にするならば、出し手のイニエスタのポジションは自然左エストレーモと相成る。イニエスタもどちらかというと左エストレーモでプレーする方がイキイキとしているようだ。となるとアンリはどこでプレーするのか。中央ではエトーが再び輝き始めた。居場所はない。
 そして火に油を注ぐかのような「バルサ移籍は最悪のタイミング」発言。ポジション争いで気合いをいれなきゃいけないこの時期にすべきことはメディアに対しグチをこぼすことかね。それとももう君にはグチをこぼすことぐらいしか出来んのか。そんなタマじゃないだろう。ベンゲルにおんぶにだっこしてられた時代はもう終わった。そろそろ自力で名声を勝ち取ってみろ。
 それにしても最近のイニエスタはホントいい。ここ数試合は左に開いてボールを受け取ることが多く、自然ロングパスを受ける回数も多くなるのだが、この頃はそのトラップを眺めているだけでも幸福感に満たされている自分に気づく。左サイドでより自由に、よりクリエイティブにプレーしている。望み続けていたイニエスタのファンタジスタ化がとうとう始まったかな。もう器用貧乏に終わる器でもなくなったし、出来れば左エストレーモで固定してあげてほしい。が、それもチーム状況を考えると難しくはある。うーん、ジレンマ。



 そういや、これはベティス戦の記事だった、ということで話をベティス戦の内容に。
 ベティス戦はこのペップ・バルサが色濃く出た試合だった。といってもヒホン戦でプレーしたブスケッツは休ませ底はこれまでどおりジャジャだったけど。ジャジャの方がやっぱりボールの流れがもっさりする。それが決して悪いってことではないけれど。
 1点目はサイドでボールを持ったメッシが中央に切り込みつつエトーにボールを渡し、そのエトーが個人技でディフェンダーをかわして決めた。エトーのプレーに余裕が見える。つい数週間前までは焦りが目に見えて出ていたのに。ホント一つのゴールがきっかけで選手って変わるもんだ。
 このエトーのプレーを見てメッシが黙っているはずがない。今度は俺もと言わんばかりに個人技で中央から突破を図る。これはベティスディフェンダー2人にサイドに寄せられたものの、メッシは即座にクロスへ切り替え、詰めていたエトーがこの日2点目。個人技からチームプレーでのゴールってのが良い時のバルサの形。このゴールの形とメッシーと喜びを分かち合うエトーの姿に懐かしさを覚える。強いバルサって確かこんなバルサだったなぁ。


 しかしこの後試合は一転。この2点目で楽勝と油断したバルサの選手達の動きが途端に鈍り始める。もちろん疲労もあっただろう。体を休めたい選手の気持ちはよく分かる。が、油断できるほどの守備力が今のバルサにゃないから情けない。おまけに今日はプジョル先生がお休みだ。
 (あまり良い思い出は残念ながらないが)懐かしのダミアーが後半開始直後投入されてから俄然動きの良くなるベティス。最近の中小クラブは2点ぐらいじゃ諦めてくれない。ホント世知辛いリーガになったもんだ。ポンポンとゴールを奪われて気づけば同点。うーん、ボールをいくら支配しても試合を決められない甘さと、ふとした隙を突かれゴールを奪われる脆さはライカールト時代と変わってない。規律に厳しいペップだが、こういったところまで気持ちを締めれるほどまだその厳しさは浸透していないようだ。
 まあでもこれも良い教訓になるかな?と引き分けも覚悟しはじめた80分、アウベスのクロスをエリア内に入っていたグディが絶妙のボールコントロールでゴールに押し込み、バルサ勝ち越し。2の項で挙げた受け手の選手によるゴールだ。ここの選手がゴールを決め出すと今のバルサの攻撃力は倍になる。そういう意味ではグディは今季のキープレーヤーになるかもしれない。
 このグディの虎の子のゴールを今度は最後まで守りきってバルサ公式戦3連勝。




 やっぱり新しいチームが徐々に出来ていく姿を眺めるのは面白い。アトレを除けば11月末まで強豪と呼ばれる相手との試合はない。新体制のチームにとっては何とも都合の良いスケジュールだ。
 が、裏を返せば12月からは強豪相手の厳しい試合が続くことになる。11月30日のセビージャを皮切りに、12月7日にはバレンシア、12月14日にはクラシコ、その1週間後にはビジャレアル、ってどれだけ殺人的スケジュールだ。見てみてビックリした。何やら作為的なものを感じなくもないが、気のせいだということにしておこう。
 この4連戦までにある程度強いチームを作り上げていなければいけない。それは可能か否かと問われれば、可能だと言い切る。ここ5試合を見ての率直な感想だ。改善しなければいけない点はあるにはある。でも2ヶ月12試合もあれば十分だろう。監督1年目だからなんて陳腐な言い訳は聞きとうない。美しく勝て、ペップ。あなたにはそれが出来るはずだ。

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2008年09月27日

ブスケッツ、グァルディオラの本気です。

08/09リーガ・エスパニョーラ 第3節 ヒホン vs バルサ


 スタメンはGKバルテス、ディフェンスは右からアウベス、マルケス、プジョル、アビダル。中盤は底にブスケッツ、前にケイタとシャビ、トップは右からメッシ-、エトー、イニエスタ。アンリは喉の病気で欠場、フレブは前節の怪我で全治1ヶ月。


 ペップの本気、ブスケッツを試すのに昇格組のヒホンは良い相手。ホントどうでもいいけど、ちょっとチャドウィックに似てる。スネ夫タイプのあまり気持ちのいい顔ではないが、191cmの長身でその上イケメンなんてそんなに世の中甘くない。それにバルサの4番にはちょっとストイックな顔してもらってた方が落ち着く気がする。イケメンがさわやかな顔してプレーするようなポジションじゃないからかしら。
 そのブスケッツはかつてのペップのごとく中盤の底で軽快にパスを回しながらゲームを作る。ワンタッチ、ツータッチでポンポンとパスを出す様はホント見ていて気持ちいい。もちろんこれにはボールをもらう前にあらかじめパス出す相手を決めるための観察力と判断力、そして正確なパスを出すための技術力がいるわけで、誰にでも出来る簡単な技じゃない。それをポッと出の若手がさらっと出来ちゃうんだからバルサのカンテラは伊達じゃない。
 ただペップはブスケッツにかつての自分とそっくりそのままのプレーヤーになってほしい、と思っているわけではないようだ。ブスケッツは高身長というペップが持ち得なかった武器を活かし、機を見れば4番の位置を離れ、エリア内に潜り込みゴールも狙ってくる。ペップの性能を備え、その上現代フットボールに適応した選手になろうとしている。
 それにしてもペップが自分とは違ったタイプの4番を育てるとは。ペップも初っぱなから興味深い見所をバルセロニスタに与えてくれたもんだ。


 試合の方は左サイドに入ってキレキレのイニエスタが前半27分ドリブルからクロスを放ち、エリア内に入ってきたシャビが押し込んでバルサ先制。ロシア戦以降パターン化しつつあるこの形。カンテラーノにだけ分かる位置ってのがあるのかな。センタリングは相手と息を合わせることが肝要、と教えられたゴール。今シーズンはシャビのゴール数がグッと増えそうだ。
 その数分後にはコーナーキックからプジョルがヘディングで逸らした先にいたのはエトーでバルサ2点目。こうして普通にエトーがゴールを奪っていけると今後はかなり安心。ストライカーが考えすぎてプレーが複雑になるとあまりいいことがない。
 後半3分にはオウンゴールで3点目。このゴールでバルサはお休みモード。後半23分エトーに代えて今季初出場のボージャン君。11番をもらい、本来ならエトーのポジションでプレーしていたはずが、ペップの翻意で急遽エトーが残留し、ベンチ要員に。そんな彼が何かを発散するかのように思いっきり走りまくって、積極的にボールに絡んでいっている。色々と思うところがあるんだろう。悔しいって気持ちもきっとあるはず。でもまだ若いんだから、ボージャンにとっては今はこれぐらいの立ち位置がちょうど良い。出場機会は減る形になったが、それはペップなりのボージャンへの気遣いだと自分は見る。プロの世界は結果を出せば、自然とあるべき形に収まるようになってる。そりゃ少々例外もあるけれど、ペップはそんなひどい男じゃない。頑張れ、ボージャン。
 そんなボージャンは右サイドに回り、メッシーが中央に入って再びバルサゼロトップ。ペップはセンターハーフにはフィジカルの強いセンターフォワードを、という考えに縛られてはいないよう。それもまたバルサらしい傾向で好ましい。
 そしてこのゼロトップはすぐに実を結び、後半25分エリア近くでボールをもったメッシーが裏に抜け出すイニエスタにラブリーフライングスルーパス。これをイニエスタがノールックシュートで4点目。バルサが誇る天才ちびっこ2人組で奪ったとろけるようなゴラッソ。ホントよくこんな規格外の選手がカンテラから切り出されたもんだ。メッシといい、イニエスタといい、シャビといい、ブスケッツといい、バルサのカンテラから取れる宝石はため息が出るほどバルサ色。カンテラって名前はホントよく出来た言葉だ。
 

 そしてその後はカンテラ産10番が2ゴールで締めて、バルサの今季初ゴレアーダ劇場は終了。遙か昔バルサと共にスペイン・フットボール黎明期を支えた古豪は、スペイン最古のスタジアムと言われるエル・モリノンで現代フットボールの最高峰を嫌と言うほど味わうこととなった。ヒホンが2部でちんたらやっている間に上の方ではえらい革命が起きていた。とはいってもラシンが頑張れてるんだから、ヒホンもやりゃ出来るはず。
 バルサは今季リーガ初勝利。難しいシーズンとなることは前から分かってて、そして案の定難しいスタートを切ることになったバルサだが、ここでヒホンのような相手と当たれたのはある意味ラッキー。今回の試合で覚えたボールの流れを忘れたくない。そう考えるとミッドウィークにベティスと戦えるのはそう悪いことじゃない。試合日程的にはかなりキツイが、新人ペップにはこれを良い機会にハードスケジュールのこなし方を体で学んでいってもらおう。
 

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2008年09月18日

「7」の存在感

08/09 UEFACL GS Gourp E 第1節 ユナイテッド vs ビジャレアル


 スタメンはGKエドさん。DFは右からネビ兄、リオ、エヴァンス、エブラ。中盤は右からパクチー、ハーグリーブス、フレッチ、ナニ。トップはルーニーとテベ公。帰ってきたネビ兄やセンターバックに起用されたエヴァンスなどなどスタメンにちょっとした驚きもあるが、一番の驚きはクリ坊の復帰だろう。10月復帰さえも危なくなったと一時期報道されてた記憶があったので、驚くのも当然だ。
 だが、一方でこの異常に早い復帰を変に納得している自分もいる。クリ坊はチャンピオンズリーグやユーロをフルパワーで戦っていた。そのクリ坊が怪我ということに最初からそもそも違和感を抱いていた。レアルに連れて行かれそうになってる時に手術をするというタイミング。手術そのものに怪我以外の何らか意図があった、と考えると、色々なことに説明がつきそうな気がまあ何となくしたわけである。


 なんてどうでもいい話は置いといて。試合はホームのユナイテッドが終始ボールを支配する展開。スコールズやキャリックがいなくてもボールがスムーズに流れるのだから、こんなに頼もしいことはない。ハーグリーブスとフレッチのセンターハーフコンビはスコールズとキャリックのそれに比べ、アイデアやスピードの面で若干劣るのだが、それを運動量でカバーリング出来ている。今日はサイドハーフにもパクチー、トップにテベ公とユナイテッドが誇るハードワーカーが勢揃い。せっせせっせとピッチを走り回る労働者階級のフットボールはこれはこれで見ていて味があり、面白い。
 が、走り回るだけではゴールが入らないのがフットボールの難儀なところ。いくらボールを回せどゴールのニオイはさっぱりしてこない。誰がどうして誰がこうするとゴールが入るという確立されたゴールパターンがない。だからボールを前の方に持っていってもどうしていいか分からない。そうこうしているうちにいつの間にかボールをビジャレアルが奪ってしまっている。
 昨季イングランドとヨーロッパを制覇したはずのユナイテッドになぜゴールパターンがないのか。んなのは簡単。クリ坊がいないから。昨季のユナイテッドのほぼ全てのゴールパターンはクリ坊が持っていた。そのクリ坊がいなくなれば当然ユナイテッドのゴールパターンもなくなる。そりゃクリ坊頼みと揶揄されるわけだ。時間が経つごとにその彼の存在感を思い知る。
 ルーニーとテベ公は昨季クリ坊のサポート役に徹しすぎたためか、いざ得点役を任されても何をどうしていいか分からなくなってしまっている。うーん、これはかなり深刻だ。


 ユナイテッドがゴール前で何も出来ないままでいると、次第にビジャレアルがこりゃ勝てると意気込みだした。カウンターに力が入る。このまま手を拱いていても仕方あるまい。御大は覚悟を決め、クリ坊にアップを命じた。それはふがいないユナイテッドを前にオールド・トラッフォードの誰もが望み、待ち続けていた答えだったのだろう。オフシーズンのいざこざなぞ無かったかのように、注がれる拍手の嵐。人間ってのは現金なものだ。かくいう自分もそのうちの一人。クリ坊が動いている姿を見て、本当に使えるんだと安堵している。そして62分パクチーに変わってクリ坊参上。
 そのクリ坊はただいまと言わんばかりにいきなりシザース。変わってないなぁとホッと一安心。実際クリ坊の登場を機にユナイテッドは「昨季の」ユナイテッドへと急速に戻っていく。それまでは怖くもなんともなかったクロスがクリ坊がエリアに入ってくるだけで、サッと振るだけで全てを二つに切り裂いてしまえそうな凶器に化ける。マークの外し方、タイミング、全てがばっちり。その後もカウンターの起点となるスルーパスやエヴァンスの惜しいヘディングを誘うクロスなど、ゴールのニオイがする場所には必ずクリ坊がいた。夢の劇場の主役は誰かということをこれでもか!と痛感する。そして彼から主役の座を引き継ぐのがいかに難しいのかも。いつからこんな風になってしまったのかなぁ。




 クリ坊登場後それまではさっぱりだったゴール臭が俄然漂いだすが、少し時間が足りなかったようだ。リーガ2位の守備力も褒めなければいけないだろう。ユナイテッドはホームでスコアレスドロー。あまり芳しくないスタートとなってしまった。
 ネビ兄はブランクのせいかプレー精度がイマイチ。が、休養期間の長さを考えればそれも当然。徐々に徐々にペースを取り戻していってくれればそれでいい。エヴァンスも普通に計算できそう。ビダのように攻撃力もありそうだ。昨季はサンダーランドで修行を積んだエヴァンス。キーノに相当鍛え込まれてるのかな。そうであれば心強い。
 予想通りクリ坊なしではちょっち厳しい戦いになりそうなユナイテッド。でもクリ坊がいると何でも出来てしまいそうなユナイテッド。彼に頼ってばかりもいられない。でも彼に頼らずにもいられない。このジレンマを御大はどう切り抜けるのか。今季は焦らずじっくりその戦いを見守ろう。

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2008年09月17日

一歩一歩

08/09 UEFACL GS GourC 第1節 バルサ vs スポルティングCP


 スタメンはGKバルデス。DFは右からアウベス、ピケ、マルケス、プジョル。プジョル左サイドバック起用にはアビダルを休ませる意図ももちろんあるだろうけど、ペップはもしかしたらプジョルをサイドバックとしても積極的に使っていきたいのかもしれない。ペップが選手だった頃、確かまだプジョルはサイドバックだった。中盤は底にケイタ、その前にシャビ、イニエスタ、3トップは右からメッシ、エトー、アンリとほぼベストメンバー。


 まずは初戦と言うことでそう力むことなく試合を眺めるのだが、うーん、バルサだ。これはバルサだ。シャビとイニエスタが中盤でボールを操りながら、ウイングのメッシーやアンリ等でサイドからチャンスを作り出す。デジャブというわけでもないんだけれど、ふとこれまでのバルサを見ているような、ライカールトがまだベンチにいるような錯覚を覚えてしまう。もちろんライカールトとペップの違いはあって、ペップはライカールトよりも指導や規律面でかなり厳しいらしく、目に見えにくいところで大きな変化は起きているのだろうが、カンプ・ノウで繰り広げられるフットボールには表面上現時点では両者のチームにさしたる違いはない。


 まだグループリーグということもあってスポルティングもそれほど勝ち気というわけでなく、あわよくば勝ち点1でも持って帰ろうかな程度のフットボール。厳しくプレッシングをかけるわけでなく、かといって強くカウンターを狙うわけでもなく、ゴールを与えにくくしてればまあいいかと守備を固めるだけ。だからバルサは思い通りにボールをつなげられる。
 アンリはペップの下順調にチームに溶け込めているようだ。昨シーズンよりも周りとの連携がスムーズ。プレーも若干思い切りが良くなった。ペップが左サイドで使い続けてくれてるのもいい。アンリの特性を理解している。
 メッシーは少しリズムが悪い。判断のスピードが遅く、パスを出せるとこで出さない。シュートを打てるところで打たない。マラドーナが言いたかったことはこういうことかな?と少し納得する。もちろんそれでも十分なほどチャンスは作り出すのだが、やっぱりバルサの10番には完璧を求めたい。
 メッシー関連で少し不安になったのがもう一点。アウベスとの連携。二人とも基本俺が俺がの選手なので、ポジショニングが被ったり、逆にいてほしいところにいなかったりと、連携がよくない。どちらかが空気を読んで引いたりあがったりということが少なく、故に右サイドがひどくもっさりとしている。そうか、2人が絡むとそういうことになるのか。よく考えてみると予想できたことなのかもしれないけど。うーん、アウベスはかなり高い買い物になっただけにここでこけたくない。ペップの手腕に期待したいところ。
 

 試合は押すバルサ、引くスポルティングという構図にふさわしい結果が訪れる。前半21分CKからマルケスが先制。ただ先制した喜びはあるものの、このゴールで試合開始直後から抱き続けてきた不安が消えたわけでもなかった。それは昨シーズンからたびたび抱き続けてきた不安。試合は支配できるものの、流れの中からゴールを決められない。
 チャンスを確実にものに出来る決定力が欲しいなぁ。それは至宝イニエスタやメッシーが唯一持ち合わせていない武器。ゆえに2人はクリスティアーノ・ロナウドに及ばない。この2人でゴール決められれば何の問題もなくなるのに。
 となるとゴールを決めるのはアンリやエトーの仕事。でも2人とも順調にコンディションを整えつつはあるものの、全盛期の決定力を発揮できるほどには至っていない。不安は的中し、流れの中からゴールが奪えないまま、時間は過ぎていく。
 後半に入ってもそれは同じ。ゲームは支配出来てるのにゴールが奪えず、相手にカウンターを許し、勝ち点3を得られないというバルサお決まりのパターン突入の気配が漂いだした。前半は引く一方だったスポルティングも今だ!と言わんばかりにカウンターの勢いを強め、同点弾を狙いに来る。もう嫌だよ、こんな展開見飽きたよ。


 そんなバルセロニスタを救ってくれたのは苦しみ続けたエトーだった。スポルティングの安易なクリアをシャビがカットし、エリア中央のエトーにクロス。そのエトーがディフェンダーに倒されてPKゲット。9番としての責務をキッチリ果たす。これをメッシーが決めて試合はほぼ決まりだ、と思いきやスポットに立つのはPKを獲得したエトー。ラシン戦ではメッシーがPKを蹴っていたので、ジーニョに代わり今後も10番がPKを蹴っていくのかと思っていたが。
 でもこの場面ではやはりエトーが蹴った方が良かっただろう。これはけじめだ。エトーのけじめ。数々の栄光を獲得し、そして挫折も味わったライカールト時代との、ジーニョやデコたちと過ごした幸せな時代との決別。背負う番号は同じでも。任せられる役割は同じでも、しかし中身は本質的に違う新しいチームでの新たなる一歩。そのPKをエトーは確実に決めた。
 ゴールを決めた後観客席に向かって走り、雄叫びを上げるエトー。拍手で応えるバルセロニスタ。その拍手はエトーがピッチから去る際にも送られた。もう仲直りは出来たかな。ベンチに座るエトーの満足げな顔から彼がこれまで縛られていたものから解放されたことが分かる。あまり心配はいらないのかもしれない。


 エトーに代わって入ったのはトゥーレ・ヤヤ。アンリが中央に入って、イニエスタが左ウイングに回る。ここまでは予想できたが、その後の采配にサプライズ。アンリが脚を痛め、途中交代させられるのだが、アンリに代えペップが投入したのはボージャンではなく、ウイングのペドロ。んん!?どういうことだ?ボージャンじゃないの?ペドロってトップも出来るのか?と思いきや、メッシーが中央に入り、ペップまさかのゼロトップ。
 おー、ここで出るのかペップ色。やはりなんだかんだいってペップもペップでライカールト・バルサからの脱却を図っているのかもしれない。それを劇的に行うのではなく、徐々に徐々に行おうとしているところにペップの慎重さと冷静さが見て取れる。ペップはライカールトの鎖に縛られてはいない。だから早く縛りから抜け出そうという焦りもない。無理をせず、時間をかけてペップイズムを浸透させていけばいい。ラシン戦ではブスケッツ、この試合ではゼロトップ。うーん、したたか。
 地味にカンテラ純正トリデンテの完成でもある。これで底にブスケッツを置き、トップにボージャンか中盤ビクトル・バスケスを入れれば、中盤から上を全部カンテラでまかなうことも可能になる。てんで夢物語だが、監督はペップだし、絶対無いとも言い切れないだろう。。チャンピオンズは後半消化試合になる可能性高いし、一応この夢は捨てずに胸にとっておく。
 メッシーは別段サイドに特化した選手というわけでもないので、中央に配置されても何の問題もなくフィットする。というかこれまでの10番をサイドに置いたままのバルサの形は10番の可能性をある程度削ってしまうという意味でデメリットもあると思っていた。ロナウジーニョがマンネリ化してしまったのもここに少なからず原因があると思ってる。そういう意味でもメッシーに自由が与えられるこのシステムは重要だ。
 そしてこのシステムは流れの中からゴールを奪うという最高の結果をもたらす。右サイドでボールを持ったシャビが左サイドで開くイニエスタにロングパス、そのボールをもらったイニエスタがエリア内に走り込んだシャビにピタリと合わせ、シャビが試合を決める3点目。ユーロ準決勝ロシア戦の先制点と同じ構図にニヤリ。



 こうしてグループリーグ最大のライバルと目されるスポルティングをホームで確実につぶしたバルサ。残る相手はウクライナのシャフタール・ドネツク、スイスのバーゼルだし、決勝トーナメントに大きく近づいた1勝と言えるだろう。
 その勝利の原動力になったのが、マルケスにドンピシャのCKを蹴り、エトーのPKを誘うクロスを放ち、そして自ら3点目をゲットしたシャビ。この前の試合で王様シャビと書いたが、あながち言いすぎでもない気がしてきた。本当にどこまで大きくなってしまったんだろう、この人は。選手時代から目をかけてきたペップはさぞかし嬉しいだろうなぁ。そしてその選手を脂の乗り切った時期に指導出来る幸福をかみしめているに違いない。
 流れの中でゴールを奪えないという不安要素を抱えつつも、セットプレーから効果的に得点し、これまで辛抱して使い続けてきたエトーも結果を残し、試したい形も試せてと勝利以外でも非常に有意義な試合になった。試合前には全タイトルを狙っていくといったペップ。そのためにはまだ熟成度が足りていないことは否めないが、ある完成されたチームに向かって一歩一歩順調に歩んでいる姿は見ていて気持ちいい。いけるぞ、ペップ。

posted by myrowka |08:01 | コメント(2) | トラックバック(0)
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