2008年05月31日
気になるユナイテッドのニュースを並べてみる不定期コーナー、U.N.G。ざっくりさっぱりがモットーなので、全訳することもなけりゃ、バリバリ意訳するし、個人解釈もモリモリです。
「オシェイ、悔しがる」
(元記事:O'Shea Ferguson Is The Best - Yahoo! Eurosport UK)
先日御大が「70までには引退するよ」の爆弾カミングアウト。これには耳を疑った人も多いはず。「そんなのヤだよ、もっと続けて」という声がそこら中から聞こえてくる中、オシェイも続投を願ううちの一人。
「ファーガソンは常に飢えてる人だからね。ユナイテッドはこれからも進化していって、ユナイテッドの歴史に新しいページをどんどん加えていけると確信しているだろう。勝利への飢えが監督にやる気を与えている。だからあと3年で辞めるかもしれないと言ってたけど、僕はその発言を撤回する可能性も十分あると思ってる」
そんなオシェイは御大の下では基本的にベンチ要員、と言えば聞こえは悪いが、ディフェンシブハーフ、サイドバック、センターバックと守備的ポジション全てをそつなくこなすユーティリティの高さがご自慢の、ハードスケジュールをいかにこなすか頭を悩ませる御大の貴重な選択肢。オシェイはそんな自分の立ち位置をどう思っているのだろう。
「レギュラーで使ってくれるチームを探そうという考えは正直何度も頭をよぎった。でもそのたび『こんな素晴らしいチームを出て一体自分はどこでプレーすればいんんだろう』って思うんだ。これは意外と大きな問題だよ。明確な答えはなさそうだから、当分ユナイテッドでプレーしているだろう」
モスクワ決戦では残念ながらオシェイはピッチに立てなかったが、その裏には意外なドラマが。
「決勝の舞台に立てていたら、素晴らしい経験になっただろうね。でもプレミアリーグを制覇したチームでプレーし、チャンピオンズでも必要な時にチームを支えることが出来た。それだけで十分誇らしいよ」
「でも実は決勝でも本当は最後僕が出るはずだったんだ。延長後半残り1分になったところで、監督が僕に向かって『準備しとけ!』って叫んだんだ。ブラウンと代えるつもりだったようだけど、でも急遽僕じゃなくアンデルソンが出ることになった。多分誰かが監督に進言したんだろうね。それが誰なのか今調べてるところだけど、まだ分かってないんだ。徐々に犯人は絞られつつあるけどね(笑)」
結局試合に出れぬままユナイテッドが優勝する姿を眺めることになったわけだが、実は9年前のあのときもオシェイはカンプ・ノウで優勝の瞬間を拝んでいる。
「実はユナイテッドはあの時リザーブチームやユースチーム、食堂のスタッフまでもカンプ・ノウに連れて行っていたんだ。その日はバルセロナのきれいな海岸沿いでランチを食べた。あそこで飲んだオレンジジュースはおいしかった(笑)その後6時半にバスでカンプ・ノウに向かう予定になってたんだけど、事故のせいでバスが来れなくなったんだ。だから僕たちは大勢でユナイテッドのブレザーを来て電車でいかなきゃいけなくなったんだ(笑)中にはユナイテッドのファンもいてね。あれは良い思い出だけど、あの時のメンバーで今もユナイテッドに残ってるのは僕だけになってしまったよ」
ファーガソンの引退については自分は薄々「そう遠くないんじゃないかな」って思ってた。きっかけは去年夏の補強。霹靂のナニ、アンデルソン加入。しかも値段はそれぞれ30億超と半端無い。どちらも中盤とウイングというチームの要となる選手。この補強が成功するかどうかが今後のユナイテッドの大きなターニングポイントになる。その二人がポルトガル語を話せるっていうのが単なる偶然とは思えなかった、ってのが根拠。とはいえまだ3年もある。翻意するには十分な時間だ。以前も撤回してたりするし。まあ健康的な問題もあるけど、体が許すならば出来るだけ長く監督をしていてほしいものだ。自分は正直御大に辞められるのがとても怖い。
最後の最後でアンデルソンを投入させることになった誰かの提言。こういうのを天啓って言うんだろうか。オシェイには悪いけど、アンデルソン投入は結果的には絶妙な判断になった。あのPKはマジで凄かった。ファーガソン、フロント、選手、スタッフ、そして世界中の何百万というユナイテッドファンの悲願であるチャンピオンズリーグの優勝がかかったPK、しかもサドンデスというただでさえ外せば絶望的な状況。そこでど真ん中蹴れる胆力を持った選手を他に知らない。んなもん出来るのは狂人かただのバカだ。ってのは半分冗談半分本気。プレースタイルはいたってマジメなんだけど。あのキックにアンデルソンがかつてロナウジーニョ2世と呼ばれていた所以を垣間見た。やっぱりホントはもっとファンタジックな選手じゃないのかなぁ。来シーズンは別のアンデルソンの顔も期待してみたい今日この頃。
ルーニー「早くテベスを俺にくれ」
(元記事:Rooney calls for United to sign-up striker - Wigan Today)
今シーズンのユナイテッドの快進撃を支えたテベ公だが、契約上はまだ期限付き加入選手。もちろんユナイテッドは現在完全移籍に向けて交渉中だが、待ちきれない男がここに一人。
「テベスが完全移籍してくれれば重要な補強になる。まあ上手くいくだろうとは思ってるけど。カルロスはユナイテッドで気持ちよくフットボールをしているから。特に問題はないだろう」
「ウェストハムにいたときから、凄いプレーヤーだということは分かっていた。チームのために走ることを厭わない。共存が可能かと当時物議を醸し出したけど、俺は全然出来ると思ってた。練習してすぐにどれだけの選手か分かったよ。だからあの頃試合でプレーするのが待ちきれなかった。シーズンも差し迫る頃には一緒にプレーする機会も少なくなっていったけど、一緒にピッチに立ったときは正直凄かった」
「カルロスはホントに凄い選手だ。彼は闘士だ。今シーズン19ゴール決めてるし、ホント凄いよ」
テベ公にご執心なのは何も御大だけじゃなかった。一緒にプレーしているルーニーもテベ公の魅力にはまっているようで。ドイツW杯の時は典型的な我が我が選手だと思ってたけど、今のテベ公はホントチームプレーヤーだからな。とはいってもチームプレーヤーはそこらへんにに山ほどいる。テベ公が稀有なのはルーニーとクリ坊の超ハイスピードな攻撃の中でも一緒にやってけるほどの瞬発的判断力とボール操る技術があるから。これだけでも珍しく、しかもそんな選手いたとしても先に書いたようにエゴイスティックな選手がほとんどなのに、テベ公はチームのためにも働ける。そりゃルーニーが夢中になるのも無理はないか。
posted by myrowka |02:45 |
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2008年05月29日
さてさて。
先日バルサが今オフ第一号となる補強として、セイドゥ・ケイタを獲得したそうですが。ごひいきのチームのフットボールしか見ないので、他チームの選手にはとんと疎い。ということでケイタがどんな選手かがさっぱり分からない。そこで「エル・ムンド・デポルティーボ」のこの記事の力を借り、勉強することにしよう。
ここで唐突に質問。ケイタといういかにも日本チックなお名前を聞いてあなたは一体誰のことを真っ先に思い浮かべますか?
鈴木啓太を思い浮かべたあなたはただのレッズファン。リヨンのカデル・ケイタを思い浮かべた人はヨーロッパの知識が豊かなようで。今回バルサが獲得したセイドゥ・ケイタを思い浮かべたあなたはどちらかというとリーガ好き。そのセイドゥ・ケイタの叔父であるサリフ・ケイタの名前を思い浮かべたあなたは相当年季の入ったバレンシアファンか、もしくは重度のバレンシア中毒です。
そう、実はケイタの叔父も昔はプロフットボーラーだった。サンテ・ティエンヌやマルセイユなどでプレーした後実力を買われバレンシアと契約し、リーガの土を踏んでいる。一見なんてこと無い経歴のように思えるが、時代背景を考えるとただ事じゃない。
時代は1970年代中盤。フランコの力が弱まりはじめていたとはいえ、まだまだ閉鎖的排他的な感覚、習慣が残っていた頃、ブラック・アフリカンのサリフ・ケイタが選手としてやっていくのは想像以上に大変なことだったろう。実際当時リーガにアフリカ人はほとんどいなかったという。そんな状況下でも何とか活躍し、あのオランダのレジェンド、レップとコンビを組んで、3シーズンで19ゴールを挙げている。その後あのエル・マタドールがやってきたため残念ながら御役御免。しかしアフリカ人としてプレーしたこの間の功績は認められ、アフリカ人でもヨーロッパで活躍できると証明したパイオニアとして祖国では崇められ、晩年マリフットボール協会の会長も務めている。ケイタの名はそんな偉大な叔父の血が流れている証でもあるのだ。
サリフ・ケイタの血が流れているプロ・フットボーラーは何もセイドゥだけじゃない。あのリバポーのシソッコもサリフの甥。リヨンでプレーしているカデル・ケイタはセイドゥの従兄弟に当たる。まさにサラブレッド一族。
そんなセイドゥはマルセイユ、ロリアン、ランスとフランスリーグで活躍した後セビージャに移籍と、叔父と似た道のりを歩んできた。そして今年叔父でも成し遂げられなかった偉業バルサ入団を果たした今、一族の中で一番高みでプレーする選手に。ケイタの名にかけて恥ずかしいプレーは出来んでよ。
年齢は28歳と予想以上に高め。そりゃ当然で、なんと小野や高原が台頭した大会として名高い1999年U-20ワールドユースの最優秀選手に輝いている。その後マルセイユに移籍するものの、若手にありがちな伸び悩みで苦しみ、フランスリーグの中堅クラブで細々とプレー。しかし徐々にその力は認められ、今ではバルサの一員と、実はリトル・ブッダも顔負けの復活劇を果たした選手でもある。
デコの抜けた穴を埋めるため連れてこられたわけだが、「エル・ムンド・デポルティーボ」によると、デコよりも守備的で運動量が豊富な献身的なプレーヤーであるとか。一方そのガタイを生かし、ヘディングでゴールを奪うことも出来れば、ロングシュートも強いという。むむむ。なんかすごいトゥーレとかぶってる気がするが、おそらく気のせいだろう。とまあこんな具合。
ということで。少しはケイタのことが理解できた気がする。それにしてもフットボール・エリートだったとは。そういう見方で見れば、またケイタに抱く印象も変わってくるだろう。とは言っても結局はフットボーラーなんだからピッチで結果を残せば何でも良し。正直今バルサ困ってます。結果が欲しいです。そんなバルセロニスタからの過大なプレッシャーを背負いながら戦うのはえらく大変だろうが、しかしブラウグラーナのユニフォームを着るとはそういうことだ。しっかり頼んますよ。
posted by myrowka |20:51 |
FCバルセロナ |
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2008年05月29日
一言じゃ決して済まないわけですが、それはそれとして。
昨今の執拗なレアルのロナウド(以下クリ坊)獲得報道について、とうとうファーガソン(以下御大)が「FIFAに訴えるぞ」とブチ切れた。
今や移籍市場の風物詩となったレアル、バルサのメディアを使った波状攻撃。もちろんこのクリ坊に始まったことじゃなく、ここ1、2年ミランはカカを狙われて困ってるし、去年はバルサもクリ坊を狙って執拗に獲得報道を流し続けた。この戦法の一番タチの悪いところはそこそこ成功してしまうところ。このやり方でレアルはロッベンを手に入れたし、バルサはアンリを手に入れた。そりゃ図にも乗る。
他のクラブがこういうやり方を全くしないというわけではないが、しかしレアルとバルサはあまりにも酷すぎる。でもそれには原因もあって。先日の記事でイギリスのスポーツ報道とスペインのスポーツ報道には違いがあると書いたが、両国のスポーツ報道の最も大きな違いはイギリスの新聞は分別持ってある程度中立的に各クラブのニュースを報道するが、スペインの新聞は地元のチームのことばかり報道する点。マドリーに籍を置くスポーツ紙「マルカ」「アス」はレアルの記事ばっかだし、バルセロナに籍を置くスポーツ紙「スポルト」「エル・ムンド・デポルティーボ」はバルサの記事ばっか。早い話スペインのスポーツ紙は事実上地元のクラブの機関誌と化しているのだ。
では、なぜスペインのスポーツ紙は地元のクラブのことばかり取り上げるのか。それはマルカやスポルトを「スペインのスポーツ紙」と一緒くたにしてしまっているからそう感じるだけで、スペインをスペインととらえず、マドリードはマドリード、バルセロナはバルセロナと別々の国だと考えれば、あら不思議、自然と当然のことのように思えてくる。マルカにしてみればなぜ隣国のことなぞ取り上げなきゃならんのか、ってことになるし、それはスポルトにしてみても同じこと。しかもマドリードとバルセロナが友好国なら話もそんなに複雑にならずに済んだのに、見事なまでの敵対国と来たもんだから、もうグッチャグチャ。
少し話がそれてしまったので元に戻して。これでなぜレアルとバルサにメディアを使った強引な選手獲得の動きが目立つのかが説明できる。クラブがメディアを思い通りに操作できるのだから、レアルがクリ坊が欲しいなら、例えばマルカに「クリ坊移籍間近?」って記事を書かせればいいし、バルサがフレブ欲しいなら、例えばスポルトに「週末にも合意か」って記事を書かせればいい。そしてこの記事を源泉として他の新聞が乗っかって大きな流れとなり、選手、クラブに襲いかかる。狙われる側としちゃこれほどタチの悪い話もない。ヤカラですよ、ヤカラ。
そもそもこんな横暴がまかりとおっている状況がおかしかった。一石を投じる意味でも御大の怒りは意義がある。脅すだけじゃ不十分。実際に訴えてしまった方がいい。そしてFIFAもこの状況を改善するために、実際何らかの措置を執るべきだろう。今回ババを引いたのはレアルだったが、レアルに制裁が与えられると、バルサも自ずと腰を引かざるを得ない。良い薬になるはずだ。
最後に御大の脅しを受けた元弁護士で現レアル会長カルデロンの弁。
「私たちはそんなことをしていない。レアル・マドリードは今回の件とは全くの無関係だ。ユナイテッドとの関係は素晴らしいものだし、良き友であるユナイテッドの意志に反することはしようとも思わない。やられて嫌なことはしてはいけない」
posted by myrowka |03:46 |
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2008年05月28日
一言じゃ決して済まないわけですが、それはそれとして。
日本代表のチケットが全然売れてないらしい。実際スタジアムはガラガラだった。昔はダチと一緒に発売開始前から電話の前で時が来るのを待ち構え、来たと同時に繋がるのを祈りつつ電話のボタンプッシュしまくったもんだけど。
原因は色々とあるのだろう。そもそも岡田JAPANを好きじゃないとか、今の代表にどうしても好きになれない選手、応援したくない選手がいるとか、昔のヒデのように良くも悪くも客寄せパンダ的スター選手がいなくなったとか。敵さんのチームにも主力選手呼んできてもらえるよう努力せにゃならん。プラスアルファ金払ってもいいから。コートジボワールにドログバがいないでどうする。パラグアイにサンタクルスがいないでどうする。ドログバが来れなかったのにはそれ相応の理由があるわけだが、客呼びたいならそういう事情察して初めからコートジボワールなどと試合は組まない、などなど。
これに加え、もう一つ大きな理由があると思う。関東で試合しすぎ。代表試合があるとその8割(あくまで自分の実感数値)は関東で行われてるような気がする。埼玉であったり国立であったり横浜であったり。関西、中京はそのおこぼれ的試合しかちょうだい出来ない。地方ならなおさらだ。
一番最近関西で行われたフル代表の試合と言えば2007年10月の親善試合エジプト代表。ちなみにこの時も一番の目玉であろうミドやジダンは来てなかった。 じゃあ2008年はどうなのか。そうですよ。今のところゼロですよ。予定もありませんよ。8月と10月に親善試合があるそうですが、それも不透明ですよ。そもそも関西でやるのは全部が全部親善試合で、W杯予選のような大事な試合は絶対にやってくれませんよ。
一方その頃関東では1月に親善試合2試合やって、2月にW杯予選1試合やって、5月に親善試合1試合やって、6月にW杯予選2試合やって、半年で6試合も行われるそうです。なんだよこれ。
そりゃ人口の比率から考えて関東に偏るのは致し方あるまい。しかしこれはあまりにも行き過ぎ。そりゃね、関東の人も代表飽きるわ。一方関東以外の地域では、代表来ぬかと飢えに飢え。素晴らしきまでのアンバラーンス!お見事ですぞ♪川淵キャプテン。
ぶっちゃけた話言うとただの関西人のひがみですけどね。でもこの考えも一理あると思う。代表のチケットが売れなくなってる原因の一つは、関東におけるそのプレミア度の低さじゃないのかな。1ヶ月に1度ペースだもん。そりゃ売れんわ。岡ちゃんの人気がどうこうとか、選手の人気がどうこうとか、そういうのも良いけど、興行的な面からもアプローチしてみてはいかが?
posted by myrowka |21:56 |
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2008年05月27日
さてさて。
気が向いたので今日はスペイン代表の話。結論から言うと今大会もスペイン代表はダメだと思う。
自分はスペイン代表が好きだ。特にこれといった理由はない。フランス代表が勝ったってふーんと思うし、イタリア代表が勝ったってふーんと思うし、オランダ代表が勝ったってふーんと思う。でもスペイン代表が勝ったらなぜかホッとするのだ。実はイングランド代表も同じぐらい好きなのだが、ユーロにすら出れないのでここはツンと冷たく放っておく。話を元に戻して。まあとにかく昔からスペイン代表が気になって仕方なかった。もしかしたらバルサの選手が多くプレーしているからかもしれないし、もしかしたら赤いからかもしれない。
だから大きな大会があるごとにスペイン代表を優勝候補と予想してきた。ユーロ00、日韓W杯、ユーロ04、ドイツW杯と過去4度。そしてその度恥ずかしい目にあっている。ユーロ04なんて予選リーグが終わったらもう蚊帳の外。ドイツW杯もラウールメディアプンタというアラゴネスの珍采配の下、あっさり砕け散った。
一応その都度スペイン代表が優勝できる根拠みたいなものを考える。ドイツW杯の時はこれまでと違ってセスクやルイス・ガルシアみたいに海外で経験積んだ選手がいるので彼らが違いを見せるとか、これまでは予選で調子が良く本戦でダメというパターンが多かったが、今回は予選で苦労しているので本戦では調子を取り戻すとかなんとか。でもそれは客観的な角度から見た客観的な予想ではなく、スペイン代表を優勝候補にするために無理矢理作り上げた希望的観測なんだ、と苦節6年ようやく気づく。予想と応援は別もんなんだ。
こんな当たり前のことにようやく気づき迎える初の大きな大会、ユーロ08。あくまで客観的な目線から見て今回のスペイン代表はどうか。ダメだ。絶対にダメだ。こんなスペイン代表が48年ぶりのビッグタイトルを獲れるはずがない。なぜダメか。ちゃんとした根拠がある。胸を張って答えよう。アラゴネスが監督だからだ。
とはいっても1週間ほど前まではまだスペイン代表にも可能性はあると思っていた。かなり低くはあるが、しかしそれでも可能性は確かにあると考えていた。その可能性が軽くひねつぶされた瞬間。代表発表。そのリストにラウールの名前は無かった。多くの国民が望み続けた名前は最後までそこに列なることはなかった。代表を目指し、やり残したことをやり遂げるため、国内リーグで奮闘し続け、18ゴールという結果を残した男の努力は最後まで報われることはなかった。
このとき思った。アラゴネスは何も変わっちゃいない。シーズンで5ゴールしか挙げられなかった男を予選リーグならまだしも、負けたら終わりの決勝トーナメント、しかもフランス相手にぶっつけ本番で試してくる不可解采配。しかもポジションはトップ下だ。国内リーグですら結果の残せない男を、あろうことか一番大事な試合で一番大事なポジションで使ってくる。かと思いきや今度は国内リーグで結果を残した男をまるで無視。あの時の戦犯は俺じゃない、お前なんだと言うかのように。違うよ。あんたのせいだよアラゴネス。
とは言ってもこれだけじゃあまりに一方的。実際監督の手腕はこういう短期決戦のトーナメントでは殊の外重要で、これだけでもある程度事足りてるとは思うけど。ここだと思ったら思い切ってグン!とアクセル踏めるような監督じゃなきゃ勝ち抜けない。フランス戦、1点取らなきゃ勝てない場面でシャビに代えてセナ入れて交代枠使い果たすような監督は、ダメ。
スペインの不安な点はまだある。崩しの場面でどう出るかだ。今のスペインは基本トーレスをトップに置いた4-5-1。中盤は突破に優れる選手を置くではなく、イニエスタ、シルバ、シャビ、セスクなどボールキープやパス能力に優れた選手が配置される。この4人以外にも中盤で招集されているのは、シャビ・アロンソ、デ・ラ・レッド、セナと中央の選手ばかり。生粋のサイドハーフと呼べるのはビジャレアルのカソルラだけだ。
これだけでどんなフットボールになるかだいたい予想がつく。中盤でボールを回しながら、相手を崩していくって寸法だろう。だがそういう回りくどくバカ正直な攻撃が果たして守備的フットボール全盛のこの時代、しかもフランスやイタリア相手に通用するのだろうか。サイドバックの上がりを生かした攻めもあるだろうが、しかしクロスを入れても中央にいるFWはトーレスのみ、中盤の選手も175cmのセスク、172cmのシルバ、170cmのシャビ、169cmのイニエスタとスペインきっての小兵揃いという状況では効果的な攻撃にもなりづらい。頼みの綱はイニエスタの突破ぐらいだろう。イニエスタにどれだけ楽に前に向かせられるかが鍵となるが、それもカウンターで虚を突かない限り難しい。
これまでネガティブな部分ばかり書いてきたが。もちろんポジティブな面もある。最たるものはトーレスの覚醒。リーガ以外で活躍したスペインのFWなんて史上初なんじゃないのかな。しかも舞台は世界最高と名高いプレミアリーグ。ベニテスにたたき込まれたカウンターでササッとゴールを奪う術。アラゴネスの貴重な貴重なもらいもの。セスクも海外で活躍した数少ない例の一つだが、しかしアンリと同じくガナーズでしか発揮できないとの評判なので頼りにしていいかは眉唾物。イニエスタも2年前のドイツとは比べものにならないぐらい成長してる。ここらへんが上手くかみ合えばスペインは確かに怖い。
でもたとえスペイン代表がどれだけ良い選手を擁し、どれだけ良いフットボールが出来たとしても、アラゴネスの思いつき如何で一気に破綻する可能性をはらんでいる。これがある限りやっぱりスペインはダメだと思うのだ。応援はしよう。めちゃくちゃ頑張って欲しい。スペイン代表はこれまで国民をずっとずっと裏切り続けてきた。その国民に報いなければいけない義務がある。でも。それでもやっぱり難しいものは難しい。そもそも大会開幕前からラウール招集という期待が裏切られた。2年前にズバッと首を切っておけば。後悔は先に立たない。
posted by myrowka |22:17 |
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