2008年07月18日

遙かなる都市バルセロナ

さてさて。


 ひっそりとブログ復活。もう少し早く復帰し、ユーロ総括をしようと考えていたけれど、アイデアがまとまらなくて断念。ニハトさん、本当にごめんなさい。


 今回キーボードの前に座ったのは数日前バルサから以下の手紙が来たからだ。

20080718-00.jpg
 早い話が、バルサ会長ラポルタの不信任投票にお越し下さい、ということ。内容から察するにソシオ代表選挙人だけでなく、ソシオ全員に来た手紙だろう。  もうここでバルサについて少し詳しい人ならピンと来たことだろう。この手紙が来たのが7月の中旬頃。そしてラポルタの不信任投票が行われたのは7月6日。1週間強の時間差。到着遅いぞ!何やってんの!  文面を見ると案の定2008年6月とある。本来ならもっと早くに届いているはずの手紙なのだ。しかし極東の数少ないソシオにもソシオとして当然の権利たる不信任投票の投票権行使の機会を伝えるために、長い手間と時間をかけて大西洋だか太平洋だかをインド洋だかをどんぶらこっこ、どんぶらこっこ何週間も漂って日本にたどり着いたわけである。テレビを眺めているだけでは想像もつかないほどの距離がバルサと日本の間にはあるということを改めて思い知らされる。  なんてのは考えすぎで今回手紙到着が遅れたのは単にバルサ側の手抜かりだろう。大航海時代じゃあるまいし、今の時代飛行機を使えばたとえ地球の裏からでも2日かからず郵便物ぐらい届けれる。相手が何とも不真面目なソシオである自分だったからいいものの、中にはこの不手際に本気で怒っているソシオの人もいるかもしれない。それもバルサを愛するが故だ。それに会費も払ってる。もう少し襟を正すべきなんじゃないの?とチクリ。  その不信任投票は不信任約60%、信任38%でラポルタが続投決定したそうだ。ハ!?と思う人もいるかもしれないが、バルサのクラブ規約では不信任は有効投票数の66.6%を越えない限り可決されないのだ。まあそれでもラポルタが首の皮一枚で繋がった事実は揺るがないのだけれども。  こういうのを見ると自分は「ソシオ制度も何だかなぁ」と思う。つい前まではバルサに14年ぶりのビッグイヤーをもたらした稀代の辣腕会長としてもてはやされていたのに、今では無冠の戦犯として叩かれ、あげく不信任投票まで行われ、60%の「会長失格」票を集めるほどにまで落ちぶれるわけである。その間たった2年。短い。あまりにも短い。  こんなんじゃろくに腰を据えて経営できやしない。これまでラポルタは色んな政策を推し進めてきた。カンプ・ノウやパラウ・ブラウグラーナ(バルサ所有の体育館。バルサのバスケットチームやハンドボールチームが試合を行う会場)の改修、ミニ・エスタディの売却などなど。1ヶ月や2ヶ月で終えられるプロジェクトじゃない。バルセロナ市や売却先企業など「他人」との兼ね合いが大切な話でもある。そうした他人の方々は2年間クラブの成績が芳しくなかっただけでトップの首が挿げ替えられない不安定なクラブと膝をつき合わせて話し合ってくれるだろうか?  バルサはクラブ以上の存在である。この耳にたこが出来るぐらい聞いた表現はダ・カレーラスという会長が1968年その職に就く際最初に発言したとされる。当時はフランコの圧政が徐々に弱まり、バルセロナ内でナショナリズムが活発化していった時代であり、ダ・カレーラスはあくまでバルサは「カタルーニャ人にとって」クラブ以上の存在だという意味合いでこの言葉を使っただろう。  時が経つに連れ、その意味は広義化している。ユニセフへの協力などまさに好例だ。スポーツ面でも、文化面でもバルサは確かにクラブ以上の存在だ。そして今やビジネス面でもバルサはクラブ以上の存在である。バルサのソシオである以上、私情に流されすぎず、そういうことも念頭に入れて活動すべきだと個人的には考える。  でもまあ無理だろうってことは百も承知だけれど。ファンってそういうもんだしねぇ。ファンとソシオはもちろん違う存在なのだけれど、だがそれを踏まえているソシオは多くないだろう。ファンってそういうもんだから。    まあでも実際性質上バルサはソシオの機嫌如何で左右されすぎる危険性は備えているのだが、かといって歴史を振り返ってみれば、そこまでポンポンと会長が変わっているわけではない。フランコ死去以後ソシオにより会長の自由選挙が認められて以降、1978年その初の自由選挙で選ばれたヌニェスは色々なトラブルに巻き込まれながらも結局22年間会長の座を降ろされることは無かった。とはいえその後ガスパールは3年で解任されている。ヌニェスのようになんだかんだ文句言いつつ長い間会長を務めてもらうのがバルサ流なのか、それともガスパールのようにダメだったらさっぱりと首を切られるのがバルサ流なのか。バルサの未来を窺う上でもラポルタの去就には長い目で見守る必要があるみたい。


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posted by myrowka |00:50 | FCバルセロナ | コメント(3) | トラックバック(0)
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遙かなる都市バルセロナ

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最近だんだんとソシオが近視眼的になっている感じがしますね。バルサもマドリーもですね。

バルサでいえばヌニェス、マドリーでいえばサンスの時代まではよかったんでしょうが、その後の選挙では毎回選挙公約に大物補強候補が使われますね。今回はちょっと違いますが、大金をドーンドーンと積んでたった1年でガラリと戦力を変えることもできる時代になってきたのが大きい気がします。それだけチーム補強の選択肢が増えているだけにソシオの目も厳しくなっているのでは・・・。

posted by コルッカ | 2008-07-18 02:49

遙かなる都市バルセロナ

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7/15ぐらいだったと思いますが僕のところにも「あなたは○番で投票してください」って書かれた同じものが届きました

やはり万能な制度ってのは無いので仕方無いのでしょうが、バルサではお書きになられているような問題はどうしてもありますよね
ソシオ制度は民主主義なので、政治と同じで大衆に迎合してしまうという問題があるのでしょう

今回のロニーやデコ・エトーなんかの問題にしても、バルサの歴史で考えれば同じような事が何度も起こっているわけですし、結局根っこは同じはないかな?という気がします
きっと本当に必要なのは、今後で言えば「ペップをどれだけガマンできるか」のような、ソシオ1人1人が目の前の事に流されないという事なのでしょう

そういえば、過去ソシオ制度を導入した横浜FCでもやはり問題が起こってましたね

posted by NFNL | 2008-07-18 11:13

遙かなる都市バルセロナ

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コルッカさん

昔のこと詳しく知らないので安易に比較できませんが、最近のソシオはそういう面がありますね。確かにボスマン判定以降劇的なチーム改革が容易になり、ファンの要求が過大化しているというのもあると思います。となるとやはり今後のバルサはガスパール型なんでしょうかねぇ。

NFNLさん

制度の概念としてはソシオ制度は素晴らしいんですけどね。ただ間接民主主義の根本的な欠陥だとは思うんですが、ソシオ個人の責任感が薄すぎると思ってます。自分で選んだんだからある程度の責任はソシオの側にもあると思うんですけどね。それなのに素知らぬ顔で責任を会長や役員に押しつけて、再び新たな会長を要求する。これじゃ堂々巡りのような気もするんですが。それがNFNLさんのおっしゃってる「結局根っこは同じ」ということなんだと思います。
不信任は66%を越えないと可決されないというソシオの機嫌に左右されすぎない対策も見え隠れしていて、それが今回上手く作用したと思うんですが、会長には今後こういうソシオ制のネガティブな面を改善する策も考えてほしい
と今回の件で思いました。

posted by myrowka | 2008-07-19 08:04

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