2008年06月12日

「悪魔はまだそこに」 GroupA スイス vs トルコ

 開催国スイスがけっぷちの第2戦。先制点を取ったときゃ計画通りと思ったが、やっぱりトルコはただものじゃなく、大波乱を巻き起こす。


 試合は途中から降り出した豪雨が両チームの計画を大きく狂わせる。いくら強くボールを蹴っても途中で失速するほどのピッチコンディション。両チームともしっかりパスでゲームを作るフットボールをするだけに、いち早い修正が鍵を握る。先に対応したのはスイスだった。ゴロがダメなら浮かせてみせろ。トルコディフェンスの裏を突くロングパス戦術でチャンスを作る。この戦法がとりわけ効いたのはトルコのディフェンスが甘々だったから。トルコはマークすらろくに出来てない時がある。センデロスが前線にロングフィードを出したときもそうだった。デルディヨクにボールが渡り、サイドからクロスを打つ体制に入っている。にもかかわらず中でセンタリングを待つハカン・ヤキンに誰もついていない。スイスの先制点は当然の出来事だった。


 先制されたことでようやくトルコが地に足をつける。それまでは最悪のピッチの中でも無理からパス通してチャンスを作ろうと意地になっていたが、それが無謀だということにようやく気づけた。次第にトルコもロングボールを使い始める。後半からは上背があるセミフ、メフメト・トパルを入れ、より空中戦を意識しはじめる。するとこの采配が見事に的中。ニハトのクロスをセミフがドンピシャ。やばい、開催国スイスの毛色が本格的に悪くなりはじめた。


 その後はまさに一進一退の攻防。両チームともバランスを考えずに1点を狙いに行く。組織的な守備はもう放棄。最後は気合いだよ、気合いと気持ちの良い開き直り。いつ点が入ってもおかしくはない。しかしなぜかしら点は入らない。両チームとも詰めが甘い。点が欲しすぎるあまり慎重になりすぎるというまあベタな展開。キーパーの健闘も光った。
 このまま試合が終わるかと思われたロスタイム。しかしここでまさかのトルコミラクル。残り時間2分、トルコ満身創痍のカウンター。左サイドからドリブルを仕掛けるアルダ。途中からアルダは「俺が決める」としか考えていなかったに違いない。中にフリーの選手はいた。自分の前には3人もの選手がいる。だが「それがどうした」と言わんばかりに思い切り右足を振り抜いたシュートは相手DFの足に当たってそのままゴール。安全に行きすぎたために潰れるチャンスもあるが、リスクを恐れず半ば無鉄砲な判断で実るチャンスもある。うーん、フットボールはやっぱり深い。



 開催国のスイスが予選で姿を消す大波乱。開催国補正は最後までかからなかった。開幕前からトルコは何かしでかすんじゃないか?と思っていたが、まさかここだったとは・・・。見せるならせめてポルトガル戦で見せておいてくれよ。
 自分の「悪魔の予想」はこの大会でも健在。ドイツW杯でイングランド、アルゼンチン、ブラジル、スペインを散らせた力は未だ衰えてはいないようだ。自分が準優勝予想をしていなければ・・・という思いも。罪悪感?ええ、そりゃありますよ。実力が足りないとは思えなかったんだけど。フレイがなぁ。フレイがなぁ。
 もうこうなったらトルコにガンバってもらうしかない。次のチェコ戦がこれで俄然面白くなった。1勝1敗同士の対戦。勝った方が勝ち。引き分けなら多分トルコの勝ち抜けだが、このチームの性質からして引き分けで逃げ切るみたいな器用な戦い方は出来ないだろう。もう血みどろの死闘を期待したい。あと今日は出番が少なかったが、初戦で異彩を放ったカズム・カズムがもっと見たいよ。

posted by myrowka |07:48 | ユーロ08 | コメント(0) | トラックバック(0)
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