2008年12月15日

また冤罪事件を起こさぬように -Jリーグ、仲裁費400万円負担-

 Jリーグ1部(J1)の川崎に所属していた我那覇和樹選手がJリーグから受けたドーピング禁止規定違反の処分取り消しを求め、これをスポーツ仲裁裁判所(CAS)が認めた件で、Jリーグが負担する仲裁費用が5万1495スイスフラン(約400万円)となったことが 15日、分かった。同日までにCAS事務局から通知があり、Jリーグ側、我那覇側(代理人弁護士)双方が確認した。Jリーグは今月中にCASに支払う予定。
 CASは5月に我那覇の主張を認める裁定を下し、我那覇が負担した弁護士費用などのうち2万ドル(当時の為替レートで約210万円)を同選手に支払うようJリーグに求め、Jリーグが応じた。仲裁費用についてはこれまで、金額が決まっていなかった。 
(12月15日 時事通信)

ドーピング冤罪事件に関する久々の記事。

鬼武チェアマンの処分が、最も軽い「けん責処分」で終わったのに対し、
川崎の後藤秀隆ドクターはチームを去ることになった。
我那覇自身の退団は直接関係ないかもしれませんが、
この事件を境にパフォーマンスが落ちたのは疑いようがない。
チームにも1000万円の罰金が科せられ、それは今なお返金されていません。

「サッカー批評」最新号によると、
Jリーグ側は2度にわたる同誌の取材要請に対し
1度は「係争中」もう1度は「終わったこと」として取材を拒否したとのこと。
また、我那覇の
「後藤先生のことを考えるとすっきりしない」
という言葉に対し、Jリーグの羽生事務局長は
「後藤医師には制裁を課していないし、
謝罪すると全面的にドーピングではなかったと認めてしまうから
それは難しい」
と発言しています。
「我那覇のドーピングは間違いだったが、ドーピングはあった」ことにされている。

川崎フロンターレに返却されなかった1000万円は、
この問題で中心的な役割を担った
前JFAスポーツ医学委員会長・青木治人氏に代わり、
新たに委員会長となった福林徹氏のもとで
アンチ・ドーピングの啓蒙活動に充てられるとのことです。

取材拒否を貫いた青木氏に対し、
福林氏は同誌のインタビューに答えて
A代表トレーナーを委員会に入れて現場の意見を聞くこと、
風通しのいい透明性のある委員会にしていこうという発言をしている。
これだけで彼を信頼する、というわけにはいきませんが
このような冤罪事件が2度と起こらないように願いたいものです。

Jリーグは、1人の選手と1人の医者の運命をこの事件で大きく曲げ
度重なる証明と嘆願をはねのけて裁定を下し、
それが国際的に覆された今も非を認めていないのですから。

どうか願わくば、元川崎のエースFWが新天地で活躍しますように。

posted by モトヒロ |23:20 | 試合以外の余談・感想 | コメント(3) | トラックバック(0)
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また冤罪事件を起こさぬように -Jリーグ、仲裁費400万円負担-

コメント投稿者ID :

http://jp.youtube.com/watch?v=su07O27O9sM

我那覇の涙に、協会・Jリーグの閉鎖性、その弊害の象徴のようなものを感じました。恐らく、永久に自らの過ちを正すことはないのだと思います。

FIFAには何も記録がないようですし、日本側での問題だけのようです。協会・Jリーグともに硬直化した組織になっているように感じます。二度と繰り返されないことを願っています。

posted by aruto | 2008-12-17 00:01

また冤罪事件を起こさぬように -Jリーグ、仲裁費400万円負担-

コメント投稿者ID :

Jリーグを語る際にもっと取り上げられないとおかしい重大な問題なんですけど、世間の関心が薄いのがもどかしいですね。

あやふやで国際的にも標準とはいえないモノサシで、選手やチームに処罰を与えようとするのは勘弁して欲しい。ルールを事前に定め明確な基準を作るのは当然の手続きなのに。
手続きを疎かにする組織は将来必ず腐る、あるいは既に腐り始めている。そのことをJリーグにも日本サッカー協会にも肝に銘じておいてほしいと思います。

posted by ラムダ | 2008-12-17 02:46

また冤罪事件を起こさぬように -Jリーグ、仲裁費400万円負担-

コメント投稿者ID :

コメントありがとうございます。

>arutoさん
日本サッカーの負の側面の犠牲者ですね。
この事実は絶対に消えませんし、消してはいけません。

第二の犠牲者が出ないよう、リーグ側が以後厳然とした対処をするよう願います。


>ラムダさん
「終わったこと」としてJリーグ側が取り上げたがらない、ということもあるのでしょうね。
明確でない基準で裁こうとしたり、曖昧に終わったことにしてしまうのは日本社会の悪い癖だと思います。
今回起こったことは、もう戻しようがありません。
せめて再発が2度とないように祈りたいものです。

posted by モトヒロ@管理人 | 2008-12-20 02:30

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