2008年01月18日
ダカールラリーが中止になった理由
個人的にダカールラリー(いわゆるパリ・ダカ)には、あまり興味を持って見ているわけではないのだが、それでも今年の1月5日から開催される予定になっていた第30回のダカールラリーが中止になったのはびっくりした。 直接的には、昨年末にモーリタニアで起こったフランス人観光客4名の殺害(アルカイダが関与していると言われる)と、それに続くダカールラリー主催者への脅迫が中止の原因となっています。モーリタニアはダカールラリーの行程の約半分を占めるアフリカの国で、モーリタニア国内でダカールラリーへのテロ行為の危険性があるとなると、中止も仕方ないのかなという気もする。 では、なんでダカールラリーを狙ったテロ攻撃などというものがあるのだろう。日本人の私には、ヨーロッパ、アフリカの政治に疎いため、このあたりが全然わからなかったため、ちょっと調べてみた。 ※以下、インターネット上のニュースなどで調べたことを個人的にまとめたもの。間違いなどあるかも。 1.十字軍の遠征 さかのぼれば11世紀頃に行われた、西ヨーロッパからイスラム教圏に向けた十字軍の遠征というのが、そもそもの根本に問題としてあるみたい。この十字軍の遠征では、キリスト教の聖地エルサレムをイスラム教徒の手から奪還せよという名目の元に行われた侵略戦争であり(2001年にヨハネパウロ2世がギリシャを訪問した際、十字軍による侵略、虐殺、略奪行為について正式に謝罪している)、イスラム教圏とキリスト教圏には、未だにこのしこりが残っているらしい。 2.植民地政策 フランスを含む、西ヨーロッパの国は17・18世紀ごろに植民地政策を推し進め、アフリカ大陸もその対象となっていた。今回、問題になったモーリタニアも元はフランスの植民地である。 今回の勧告客の殺害事件においても、その犯行声明の中で「(ダカールラリーは)フランス植民地主義の最後の象徴である」といった内容があったとされ、アフリカ大陸をキリスト教圏の車両が疾駆することに対する嫌悪がうかがえる。 3.宗教スカーフ禁止法 2004年、シラク政権下のフランスで成立した「宗教シンボル禁止法(別名:宗教スカーフ禁止法)」も、特にアルカイダがフランスを狙う理由のひとつになったと思われている。 宗教スカーフ禁止法とは、フランスの公立学校に宗教への帰属を示すシンボルを身に着けて登校することを禁止する法律のこと。ヨーロッパでは伝統的に政治と宗教がしばしば切り離せない関係であることも多いが、フランスでは政教分離という国是に従って、過度の宗教的なシンボルを公立学校に持ち込まないように規制する法律を制定したということ。これは、宗教の戒律により、規律が乱れることを防ぐ目的もあるみたい。 これは、国内外の宗旨を問わず、さまざまな人々から賛否両論が出され物議をかもしたが、特にイスラム教が定めている女性のスカーフ着用を狙い撃ちしたものだ、としてイスラム教徒からの抗議がかなり多かったようだ。 と、上のようなことが重なり、ダカールラリーへのテロの危険性が高まり、ダカールラリーの歴史上はじめてという中止に追い込まれてしまった模様である。宗教上の対立というのは、本当の意味で日本人が理解するのは難しいのかもしれないが、ダカールラリーの中止ということだけ見れば残念の一言に尽きる。
ダカールラリーの代替開催地として、チリが名乗りを上げているようだが、アフリカを走らずになんのダカールラリーなのか、という声もあるようで、今後、ダカールラリーがどうなるか注目していきたい。
posted by motosp |15:33 |
ダカールラリー |
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