2008年12月21日

2008/12/06 J1第34節 磐田x大宮

J1第34節 12/6 (SAT) 14:34 @静岡・ヤマハスタジアム 天候/晴 7.4℃ 36% 観客数/16,593人


磐田  0  ┏0 0┓  
大宮  1  ┗0 1┛ 小林75'


磐田 (3-5-2):GK川口 DF岡田,鈴木,加賀 MF犬塚,ロドリゴ,山本駒野,松浦 FW前田,ジウシーニョ
大宮 (4-4-2):GK江角 DF波戸,冨田,片岡,塚本 MF佐伯,小林(慶),内田,小林(大) FW藤本,ラフリッチ



最終節までもつれ込んだ残留争いは、当事者同士の対決となった。
15位のジュビロ磐田は、ホーム、ヤマハスタジアムに13位の大宮アルティージャを迎えた。大宮は引き分け以上で残留確定といたってシンプル。しかし、磐田は勝ち点3でも、他チームの状況次第で入れ替え戦にまわる可能性があり、勝ち点1以下となると自動降格の可能性もでてくる。

この日のヤマハスタジアムは満員御礼。天皇杯優勝、Jリーグ2位となった黄金期、03年以来の前売り券完売となった。空は快晴だが風は強い。5ー7mの西風(メインスタンドからバック側)がピッチレベルでも常に吹いている。早くから詰めかけた空と同じ色のサポーターの旗が、大きく棚引いている。

磐田はいつも通り守備的な3ー5ー2。だが、いつも以上に守備に軸足を置いている。左のサイドは攻撃的な村井ではなく山本、ストッパーは加賀をラフリッチに、岡田を藤本にマンツーマンでつけ、点を取ることより取られないことが“上”にあるらしい。

立ち上がりから積極的にいく磐田に対し、スコアレスドローでもいい大宮は予想通り、慎重に試合に入ってくる。大宮はラフリッチと藤本の1トップ1シャドウ。特に藤本が下がり気味に動くため、立ち上がりから、密着マークの岡田と加賀が引きずり出されることが多くなる。その空いたサイドを大宮がつく動きが何度か見られた。そのため守備的な左サイドだけでなく、駒野も上がりづらくなり、磐田は数少ない攻撃カードの一枚が使えない。その上、ジウシーニョがサイドのカバーに走り、前田が孤立する。大宮以上に先取点が欲しい磐田は、気持ちとは裏腹に守備的になっていく。

慎重な大宮と攻撃のカードが少ない磐田。時間が経つにつれ、ゲームは単なる“蹴り合い”になってきた。後半になっても、両チームともその状況を打開できず、磐田にとってはシーズン同様ズルズルと時間だけが過ぎていく。

75分、押され気味だった大宮は、ワンチャンスで貴重な点を奪う。ラフリッチのシュートがはね返されるも、もう一度中央に入れたボールを小林(大)が頭で決めた。磐田はシーズン中、何度も見られた光景、後半、集中しなくてはいけない時間帯に、フッと切れたところをやられてしまった。

これで、どうしても点を取らなくてはならなくなった状況(実際には、そうではなかった)にもオフト監督は積極的に動かない。81分に村井を投入し、大井を前線に上げるも、FWを投入しようとはしなかった。終盤はパワープレイを続けるも、同点にすることができず、そのまま試合を終えた。大宮は残留。磐田は入れ替え戦にまわることになった。

残留争いを初めて経験するスタンドは、試合前から異様な雰囲気に包まれていた。1時間前にはかなりの席が埋まっており、前日の雨が上がり、快晴ながら気温がぐっと下がった、風の強い中でも、文字通りの熱気を感じた。今季最終節、名波の引退試合とも相まって、興奮した状態がゴール裏だけでなく、メインスタンドにもずっと続いていた。ピッチやベンチがやけに落ち着いているなと、ヘンに感じるほどだった。

その落ち着きが良かったのか、悪かったのか。
相手の2トップにストッパーを密着マーク。相手ボールの時だけでなく、マイボール時もどこまでもついていった。40分過ぎ(千葉が先制され、その状況で終われば磐田の残留決定)からは、より徹底され、攻撃よりも守備を重視した。先制された場面でも、中山や西を投入し、柏戦の様になりふり構わない攻撃には出なかった。結果として試合には負けたが、もう一度チャンスが与えられた。

サポーターは残留に向け、なりふり構わない(?)サポートをしたように思う。ピッチとスタンドに温度差を感じたのは、ボクだけだろうか?



posted by moonwriter |17:45 | FOOTBALL | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年12月07日

2008/11/26 天皇杯5回戦  磐田 x G大阪

天皇杯5回戦 11/26 (WED) 19:04 @静岡・ヤマハスタジアム 天候/曇り 10.3℃ 85% 観客数/2,648人


磐田  1  ┏1 0┓ 西0’
G大阪 3  ┗1 2┛ 佐々木15' 山口55' 山崎74'


磐田 (4-1-4-1):GK松井 DF森下,茶野,大井,山本 MF河村,西,成岡,名波,太田 FW中山
G大阪 (4-4-2):GK藤ヶ谷 DF安田,山口,中澤,加地 MF橋本,明神,倉田,佐々木 FWルーカス,播戸


天皇杯5回戦は、残っていた1試合、ガンバ大阪xジュビロ磐田を26日にヤマハスタジアムにて行った。

両チームとも、日曜日のJリーグから中2日。リーグ優勝の望みが断たれ、来年のACL出場には、天皇杯の優勝しかないガンバは、遠藤をベンチに温存するも、リーグ戦変わらないメンバーで望む。対する磐田は、J1残留争いの真っ只中にあり、中2日後にある鹿島戦に備え、先発10人を代えるターンオーバーを行った。
とは言え、寒い水曜日の夜のお楽しみは磐田にあった。14日に今季限りの引退を表明した名波浩が、会見後、初めてピッチに立つ。おそらく今シーズン最後、現役最後のスターターの名波に加え、名波曰く「自分と1、2を争うジュビロ愛」の持ち主、中山が1トップで先発した。

お楽しみはいきなり訪れる。開始の笛から1分が経過するほんの前、ピッチの中央でボールを持った名波の「左足」は、右サイドを走るSB山本にフワッと柔らかいパスを通す。山本はそのまま駆け上がり、中央へのクロスを上げると、西がダイレクトで先制点を決めた。
山本のベストラン、西のベストショットから生まれたゴールだが、やはり名波のベストバス。アジアチャンピオンから奪った鮮やかなゴールに、選手は名波のもとに集まり、歓喜の輪は名波を中心に広がった。

磐田は、リーグ戦と異なる4−5−1の布陣。中盤を分厚くフラットにし、支配率を上げ、名波の「左足」を起点に攻撃をしかける。しかし急造の4バック、山本の守備のぎこちなさを何度も突かれ、15分には、ガンバの佐々木のドリブルに、チェックができないまま自陣に攻め込まれ、軽いドローのかかった美しいロングショットを決められた。

序盤、コンパクトにラインで中盤をつくる磐田が支配していたが、ガンバは、同点としてからサイドを大きく使い、ポジションチェンジにより、パスがまわり始める。磐田は、ルーカス、播戸を抑え続けてはいるものの、全体に下がり始め、名波と中山の距離が開き、マイボールとなっても攻めあぐねてしまう。

後半に入り53分。この日スタジアムが最も湧いたプレイは、豪快なボレーシュートでもなく、トリックを使った華麗なドリブルでもなかった。
DFラインでガンバボールをカットした茶野は、カウンターアタックに入るべく、素早くハーフウェイ右サイドにいた名波にボールを送る。しかし、ガンバの選手に囲まれ、何とかスペースをつくろうと、背走していた名波は、ボールを受けた途端、思わずバランスを崩してしまう。名波からのパスを確信し、正面には中山、後ろ側、タッチライン際には太田が走っている。あっと思った瞬間、背中から倒れ込んだ名波の「左足」は、最高速にのりつつあった太田の足下にボールを供給した。

その後、支配率の差がゴールとなってあらわれた。運動量が落ちコンパクトに保てなくなった磐田は、55分には直前のCKをクリアし集中力が途切れたところを山口のヘッドで、74分にはDFとGKの連携ミスを山崎に決められ、1−3で試合を終えた。

名波は引退の記者会見で涙は見せなかった。これで残り試合はJリーグの2試合。ホームのヤマハスタジアムではあと1つ。降格危機の中、感傷的になっている場合ではなく、彼の性格からもそんな素振りを見せることはない。しかし、彼は彼なりにやはり想うところはあったのかも知れない。
試合中、両チームの選手が交錯する。故意にせよ、偶然にせよ、ピッチ倒れファールとなる。審判の笛が吹かれゲームが止まると、名波はすっと近寄り、倒れたガンバの選手の背中を、肩をポンッとたたいていた。明神、加地、安田…。代表で一緒にプレイした仲間にも、ずっと敵でしかなかった選手にも。
名波がピッチを去るまでの75分間。幾度となく見られたその光景は、彼の、同じフットボーラーへの感謝のあらわれとしか見えなかった。


posted by moonwriter |09:25 | FOOTBALL | コメント(0) | トラックバック(0)
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