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そこはかとなく漂う祭りの後感。そんな中稀勢の里関が見せたのは、初日に勝るとも劣らない最悪の相撲だった

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今場所の綱取りという祭りは終わったのだ。

12日目の相撲中継を見ていて、強く感じた。 11日目まで、花道で、取り組みを待つ控えで時間いっぱいまでの仕切りで、あれほど稀勢の里関の表情を つぶさに捉えていたカメラは、この日とうとう稀勢の里関を追うことをしなかった。

見る側のニーズに応えて、注目されている部分にフォーカスするのは仕方ないことだ。 もう今場所の注目は完全に豪栄道関の優勝に切り替わったのだから。

ただ、豪栄道関が連勝を続ける中でも、しつこいぐらいに綱取りを持ち上げ稀勢の里関をカメラで追っていたことを考えると NHK側の極端な変わり身に思わず苦笑が漏れてしまう。

しかし、これが現実だ。 綱取り挑戦という金看板を失った、今の稀勢の里関を特別取り上げる必要などないのだろう。


ただ、稀勢の里関を長年注目している私のような人間にとっては、むしろ今こそ注目すべきだと思っている。 綱取り挑戦という目標を失った直後の取り組みで、どのような相撲をみせるのか? 新たな綱取り物語の幕開けにふさわしい内容を見せてくれるのかそれとも不甲斐ない姿をさらしてしまうのか?

結果からお話しすると、初日に勝るとも劣らない最悪の相撲内容だった。


紅潮し強張る表情 立ち合いでピョン立ち 腰の高い魁 聖関をさらに上回る、伸びきった腰

考えうる最悪の取り口であり、勝てたのが不思議なぐらいの内容だった。


ただ相撲内容もさることながら、それ以上に気になったのは、勝名乗りを受けて懸賞金を受け取る際の表情だ。 まるで、退屈な仕事がやっと終わったとでも言いたげなダメサラリーマンのような覇気のない表情だった。

昨日までとは全くの別人だった。

完全に、昨日の敗戦を引きずっているようだ。 正確に言うと、綱取りという目標を失ったことで、緊張の糸が切れ精神的な疲れも表面化してしまったというところだろうか。

稀勢の里関は、見ていて非常にわかりやすい力士だと思う。 これが一部の人間を引きつけてやまない魅力なのかもしれないが。


しかし、これは困ったことだ。 このまま厭戦気分で残り3日間を過ごしてしまっては、何も実りがない。 せっかく横綱と本場所で胸を合わせられる貴重な時間を無駄にしてしまいかねない。

とはいえ、あの覇気のない表情を見ると、豪栄道関が全敗すればまだ優勝の可能性はあると叱咤激励したとしても やる気が戻るとは思えない。 何か、秋場所の残りに具体的な目標が必要になってくるのだろう。


そこで私は、稀勢の里関にこんな提言をしたい。 このブログに稀勢の里関が目を通してくれているわけもないのだが、あえて言いたい。

秋場所の残りの3日間、徹底的に腰を下ろすことだけ考えて相撲をとってはどうだろうか?


残りの3日間もう細かいことは何も考えない。 対戦相手の出方も考えない。 ただ、腰を徹底的に下ろすことだけ考えてぶつかっていく。 横綱相手にそのような相撲を取ることで、何が変わるかを体感すればよいのではないか?

幸い、13日目の相手は豪栄道関に敗れ優勝の可能性がなくなった鶴竜関だ。 変化などして星を取りに行く状況は考えづらい。 新しい取り口を試すには、うってつけの相手だろう。


稀勢の里関がさらに地力をつけるためには、どっしりとした安定感のある足腰を作らなければならない。 それなしでは、綱を張れないことは今場所痛いほどわかったはずだ。

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記事カテゴリ:
2016年本場所
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この記事へのコメントコメント一覧

稀勢の里は研究をしているのか??

>>北函オジサンさん

私も同感です。
高安とばかり取っても、(高安の地力強化には大いに貢献したと考えられますし、弟弟子を強くすることも大関としての役目であるとは思いますが)稀勢の里にとってはあまり得るものはありません。自分より番付が上の力士がいる部屋に積極的に出稽古に赴いてこそ、腰の高さやここ一番の集中力といった弱点を克服することに繋がると感じています。また、腰高や立ち合いのピョン立ちのような悪癖も早急に改善しなければならないでしょう。
しかし、これだけ「腰高を修正しろ」「もっと出稽古しろ」という意見を親方衆から一般のファンまで響いているにもかかわらず、一向に彼がそれを実践する兆しを見せないのはどういうことでしょうか。もしかしたらメディアに一切触れない、江戸時代の力士のような生活を彼は送っているのかもしれませんね。
 

そこはかとなく漂う祭りの後感。そんな中稀勢の里関が見せたのは、初日に勝るとも劣らない最悪の相撲だった

稀勢の里関は精神の脆さを解消しないまま,場所に臨んだのでしょう。故九重親方や舞の海さんが助言していた,「宮城野部屋や伊勢ケ浜部屋に出稽古をすると良い。」を何故実践しないのでしょう。

そこはかとなく漂う祭りの後感。そんな中稀勢の里関が見せたのは、初日に勝るとも劣らない最悪の相撲だった

稀勢の里は体型的にみて腰を落としての相撲は無理なのか。多くの先輩等にいつも指摘され続けていると思うが。残り3日腰をおとしての相撲を是非見てみたい。
11日目の豪栄道との相撲内容は力強くいい相撲だったが、立ち上がり突き押しの圧力は伝わった。
しかしその後がいけない。第二の矢が出ない。押しおっつけが外されたらどう取るのかが本人の頭に描かれていないのではないか。どの相手に対しても型になれない時の不安が漂う。今場所元気な豪栄道を突き押しの流れで決めるつもりだったのか。押しの後、何が何でも左指しにこだわり腕を返し豪栄道を浮き上がらす相撲がとれないものか。腕を返せば自然と腰は下りる。パワーは凄いのだから型に持ち込むまでの執念、我慢、辛抱を、強い心を鍛えて欲しいと願っている。来場所に向けて厳しいことを言ってくれる先輩に耳を傾け、同じ相手の稽古も思考あり、出稽古を活発にして我々ファンの期待に慌てず応えていただきたい。2、3場所後の成果を待っていますよ稀勢の里関。

「そこはかとなく漂う祭りの後感。そんな中稀勢の里関が見せたのは、初日に勝るとも劣らない最悪の相撲だった」へのコメント

魁聖関にあれだけ内容の薄い相撲を取ってたら、目の肥えた稀勢の里ファンの方々は落胆したでしょうね。
残り三日間、日本人最強力士として恥ずかしくない相撲を期待したいのですが。

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