独断と偏見の相撲ランキング

初結びの一番、初横綱戦、初金星。初物尽くしの新鋭阿武咲の勢いが止まらない

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横綱の意地を見せるためにも、日馬富士にとって絶対に負けられない取組だった。 しかし、気合を入れて臨んだ横綱は宙を舞い背中にべったりと土をつけていた。

取組前にはにわかに想像できない光景がそこには広がっていた。

この日の主役は、新鋭阿武咲だったのだ

「緊張はなかった」

この一言にこの若武者の凄みが感じられる。

相撲を志す者にとってあこがれの舞台で、第一人者と初めて胸を合わせる。 誰が考えても、緊張して力の半分も出すのが難しい状況だ。

横綱に完敗し、敗れた挑戦者は「精進します」と感想を述べる。 相撲ファンも「また頑張れ!」と声援を送る、これが横綱初挑戦の定番の流れだったはずだ。

しかし、阿武咲はそのすべてを裏切った


言葉通り、力みなく立ち合い、日馬富士にじりじり圧力をかけられても 慌てず回りこみ、主導権を渡さない。

逆にいなして、日馬富士を崩して叩き込みで堂々と勝負をつけたのだった。

勝った瞬間ガッツポーズを見せて、21歳の若手らしいさが垣間見えたが この勝利は若手とは思えない、的確な戦略があったと考えている。


まず、取り上げたいのは立ち合いでもろ手で日馬富士の当たりを止めたことだ。

日馬富士の強さは、立ち合いの鋭さにありそれを止められなければ一気に劣勢に 追い込まれてしまう。 逆にそこをしのげれば勝機はあると考えて、もろ手で立ち合いを止めたのだ。 つまり、明確に勝ちを意識した意図があったのだ。

そして、立ち合いの当たりを止めた後、前まわしを引こうとする横綱の動きに反応し すぐにいなしてみせた。

ここが勝負を決定的に分けた瞬間だった。

もし前まわしを引かれていたら、そのまま土俵の外まで運ばれていただろう。

勝負所をかぎ分ける嗅覚は本当に大したものだ。

横綱の動きに対応できる身体も日々の鍛錬の証だろう。

秋場所の前日、深夜のニュース番組(Goingだっただろうか?)で阿武咲が取り上げられていたが 小学生時代からの規格外の強さを物語るエピソードが紹介されていた。

あまりに強すぎて、地元の大会に参加させてもらえなくなった。 小学校高学年で、すでに幕下力士を圧倒したなど怪物ぶりに事欠かない様子だった。

相撲処、青森の怪物はいよいよ角界を席巻し始めたということなのだ。


初日から役持ち力士を倒し続け、残るは今日6日目の大関豪栄道のみとなった。

これで、豪栄道を破れば場所前には想像できなかった幕内所要3場所での優勝もあり得ない話ではなくなってくる。

連日の大物食いで、注目があがる大関戦でどのような相撲を取るのだろうか? 横綱相手に見せた集中力を見せるのか、それとも気負って本来の相撲が取れなくなってしまうのか。

6日目の阿武咲の取り組みが今から楽しみでならない。



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