独断と偏見の相撲ランキング

苦しい局面でも負けない稀勢の里関。安定した足腰が心に余裕を生んでいる

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嘉風関の速攻にズルズルと後退する稀勢の里関。

土俵際まで追い込まれる展開に、大関時代の稀勢の里関であれば 慌てて無理な突き落としで敗れる場面だっただろう。

しかし、横綱稀勢の里は、突き落としで相手が落ちないと見ると、慌てず体を入れ替えて 逆転の送り出しで勝利をつかんだのだった。

これで今場所唯一無傷の11連勝と飾ることとなり、並走していた高安関が敗れたことで ついに優勝争いのトップに立つこととなったのだが、 今場所の稀勢の里関の相撲は以前にも増して安定感が出てきた印象を受ける。

8日目の松鳳山関との一番こそ、相手に双差しを許し厳しい展開となったが それでも土俵際で以前にはない余裕を感じることができた。 そして、逆転勝利を収めた。

攻め込まれるとばたつき、脆さを見せる以前の姿は微塵も感じられないのだ。

一体何が変わったのだろうか。

好調の要因を知りたくなり、稀勢の里関の相撲を見返したのだが 昨年の九州場所、初場所と今場所とでは、明らかな違いがあった。

それは、立ち合いの足の運びだ。


以前の、稀勢の里関の立ち合いには、ちょんと飛び上がるように相手に当たる悪い癖があった。 そうなると、立ち合いで持ち前の馬力がしっかりと伝わらず 不利な体勢での相撲を余儀無くされる場面も少なくなかった。

しかし、今場所はその立ち合いは一度も見られていない。 しっかりと踏み込んで当たっているのだ。

そのため、立ち合いからの重い当たりで自分有利な状況を作ることができている

それでは、なぜこのような立ち合いができるようになったのか? それは、以前より明らかに足腰が安定しているからに他ならない。

足腰の安定を作るためには、相撲の基本である四股を踏むことが最も効果的と言われている。 しっかりと腰を割ることで、相手に押されても粘れる思い腰を作りスムーズな足の運びを可能にするのだ。

これは推察の域を出ないが、 稀勢の里関は、新横綱として迎える今場所、 横綱土俵入りの務めを果たすために徹底的に四股を踏んだのではないかと考えられる。

実際、土俵入りも綺麗な姿だと親方衆から好評を得ているのだ。

徹底した四股で足腰が安定した結果、 稀勢の里関の相撲は、攻めの際に足の運びがスムーズになり押す力もさらに強くなった。 また、守りの際にも重い腰で以前より余裕を持って相手の攻めを受けることが可能になり、 それが逆転につながる心の余裕を生んでいるのだろう。

まさに、横綱という地位がさらに稀勢の里関を強くしたということになるだろう。

新横綱で無傷の11連勝は素晴らしい結果だ。 このまま全勝で賜杯を抱く姿も、あり得ない話ではない。

しかし、残り4日間は好調照ノ富士関と2横綱との取り組みを残している。 今場所見せている安定した相撲で、ライバル達を粉砕するならば 稀勢の里関が白鵬関に代わって今後の大相撲の覇権を握ることも現実味を帯びてくる。

優勝というプレッシャーの中でどんな相撲を見せてくれるのか。 残りの日程も、稀勢の里関の相撲に注目したい。



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