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白鵬関は、横綱の理想を目指して戦う最中なのだろうか?

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初場所もすでに、9日目を終えた。

この日は、優勝争いをマッチレースで繰り広げていくと思われた稀勢の里関と白鵬関が 相次いで敗れるという大波乱があった。

正直、稀勢の里関の敗北は、今までの大関の戦いぶりを知っている人間からすれば起こりえることが 十分予想できたので、大きな驚きはなかった。 優勝争いの先頭に立ったことで、硬くなるだろうと。 そして、相手はカド番となる場所ですでに6敗の琴奨菊関。 何か起こるには、うってつけのめぐり合わせであった。

いいところなく敗れた稀勢の里関だけに、連敗を阻止できるかが今場所の大きな分岐点になる。 相手は、照ノ富士関。 調子の上がらない相手だが、果たしてどうなるだろうか。

一方、白鵬関が終盤を待たず連敗を喫したことは大きな驚きだった。

前日の荒鷲関との一番は、初顔となる相手の思いもかけない素早い動きについていけなかったが、 油断していたという面が少なからずあったことを考えれば、事故のような敗北と思っていた。

それだけに、高安関を相手にピリッと締まった相撲を見せるだろうと考えていた。 イメージに残る、強い白鵬関だったら勝っていたはずだ。 しかし結果は違った。

立ち合い、高安関の当たりに動きを止められてしまう。 高安関が、仕切り線から離れた位置から手を付いたため戸惑ったと横綱は答えていたが その精神的な揺れが影響したのか、立ち合い直後動きが若干止まってしまう。 そのため、すかさず突いてきた相手の動きに対応できず大きく後退し 俵に足をかけながら逃れようとするもむなしく、そのまま押し出されてしまった。

白鵬関は、取組後のインタビューで高安関の当たりが想定以上に強かったとも答えていたが 想定外の事態を、超人的な反応で制してきたのが白鵬関だった。 それだけに、見ていて驚きを隠せなかった。

師匠である宮城の親方も、今場所は強いころの80パーセントぐらいまで上がっていると話していたが 残りの20パーセントを埋める作業は容易ではないと感じられた一番となった。

まさかの連敗で注目が集まる白鵬関だが、一つ気になる点がある。 白鵬関は、なぜかち上げを封印しているのだろうか?

白鵬関の立ち合いからのかち上げ。 かち上げという技を逸脱した、顔面を狙ったエルボーと言ってよい代物だが、 一時期白鵬関はこの戦法を多用した。 そして、2016年春場所、夏場所と連覇を果たした。

ただ、あまりに荒々しい取り組みに批判も集まっていた。 その際に、白鵬関はこう答えていた。 記憶が確かではないが、夏場所優勝後のNHKでのサンデースポーツ出演時に 「体調が万全でなかったが、勝利するためにこの戦い方を選んだ。」

つまり、清く戦って敗れることは受け入れられない。 どんなに批判されようと、勝ち続ける横綱でありたい。 という考えを口にしたのだ。

勝ちに対する意識がこうも強いかと、ある種感心させられた事を覚えているが、 その後白鵬関は今場所に至るまで賜杯を抱いていない。

休場を除けば2場所優勝争いから遠ざかっているのだが、 優勝争いに踏みとどまらなくてはいけない一番でも、白鵬関はかち上げを行わなかった。 そしてあえなく敗れ去ったのだ。

横綱には強さが必要だ。しかし同時に品格も求められる特殊な立場となる。

白鵬関は、かち上げに対する大きな批判を浴びて以降 自身の取り組みを省みたのかもしれない。 そして、自分の大横綱としての記録に見合う模範となる戦い方で賜杯を抱こうと誓っているのかもしれない。

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2017年本場所
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「白鵬関は、横綱の理想を目指して戦う最中なのだろうか?」へのコメント

以前、宝富士にカチ上げ対策をされて負けた取組があり、それ以降通じにくくなったような印象があります。

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