2007年02月22日
【 イラスト:室谷雅子 】
日本人メジャーリーガーの「パイオニア」と言えば、野茂英雄を置いてほかにいないだろう。投げる際に体を大きくひねる独特の「トルネード投法」はメジャーリーグに旋風を巻き起こした。それからさかのぼること約130年前、坂本龍馬は薩長両藩の和解に一役買い、盟約を成立。さらに、海援隊を設立し、討幕派と佐幕派の調停に尽力した。混乱の幕末の中、時代の「パイオニア」として新しい国づくりに命をかけた。メジャーで2度のノーヒットノーランを達成した右腕もまた、波乱の時代をたんたんと生きる。球団を点々と渡り歩いた日々。厳しい競争に勝ち残れず、マイナー落ちも経験した。昨季のメジャー出場はゼロ。今季もいまだ所属先が見つかっていない。それでも野茂はきょうもまた、新天地を探して野球を続ける――。
【完】
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2007年02月09日
【 イラスト:室谷雅子 】
「独眼竜」の異名で知られ、また乱世の英雄として今に語り継がれる戦国の武将・伊達政宗。しかし、優れた才覚を持っていたものの、それを存分に発揮する機会(時代)に恵まれなかった。政宗誕生があと少しだけ早ければ、天下統一も夢ではなかったと言われる。
政宗と同じように、才能がありながらも“天下取り”の夢がいまだ叶わぬメジャーリーガーがいる。“A・ロッド”ことヤンキースの主砲アレックス・ロドリゲスだ。マリナーズ在籍時代の1996年に首位打者を獲得。98年には40本塁打40盗塁を達成した。そして2000年、全米プロスポーツ史上最高額の2億5200万ドル(約292億円)でレンジャーズと10年契約。その期待に応えるように、01年から3年連続で本塁打王に輝き、03年はMVPに選出された。しかしながら、輝かしい個人成績の反面、肝心な場面で活躍できず、精神面の弱さを指摘されているのも事実。ワールドチャンピオンという天下にも程遠く、皮肉にも「A・ロッドのいるチームはワールドチャンピオンになれない」という風説まで飛び出した。名門ヤンキースに移籍してはや3年の月日が経ったが、その間ワールドシリーズ出場すら果たせていない。4年目の今季、A・ロッドの描く天下統一の夢は実現するのか。
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2007年01月25日
【 イラスト:室谷雅子 】
一休和尚と言えば、あのテレビアニメ『一休さん』を思い出す人も多いだろう。とんちで有名な一休さんは、古くから紙芝居や童話などを通して親しまれているが、史実はそれらと随分違い、自由奔放で奇行が多かったと伝えられている。肉食女犯を恐れず、いつも森侍者(もりのじしゃ)という盲目の女性をそばに仕えさせて溺愛した。臨終の際には、多くの弟子たちの前で、素直に「死にとうない」と言ったという話もある。
マニー・ラミレスもまた、風狂で大胆な自由人だ。根っからの気分屋で、やる気のあるときとないときの差が激しい。また、「ボストンにはプライバシーがない」と公言し、移籍願望を素直に吐露。オフはもちろんシーズン中でもたびたびトレード話が浮上する。その都度、ボストンのファンからブーイングを浴びるものの、結局は高額年俸がネックとなり残留。やじられてもそ知らぬ顔でプレーする姿は、まさにプロ魂。今やボストンのファンもラミレスの自由奔放ぶりには慣れっこか!? 松坂大輔が高額契約でレッドソックスに加入したこともあり、ラミレスの今後の動向が気になるところ。自由人ラミレスが新たな球団へ飛び立つ日は、近いうちにやってくるのか。
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2007年01月12日
【 イラスト:室谷雅子 】
『源氏物語』の光源氏は、美しさと豊かな才能に恵まれた主人公として現代でも語り継がれている。亡き母・桐壺更衣への想いを忘れられず、多くの女性と浮き名を流したことでも知られる。特に、父・桐壺帝が寵愛(ちょうあい)する藤壺に横恋慕してしまうエピソードは、衝撃的だ。数あるメジャーリーガーの中で、美貌、才能、ショッキングの3つのキーワードが当てはまる選手といえば、バリー・ジトが最右翼だろう。端正な顔立ちから女性ファンが多いジト。一方、本業の方ではアスレチックスからフリーエージェント(FA)となっていた今オフ、ジャイアンツと7年総額1億2600万ドル(約150億円)で契約した。昨季は16勝10敗、防御率3.83と上々の成績。ヤンキースやメッツなど人気チームからオファーがあったにもかかわらず、なぜか「西海岸がいい」とジャイアンツを選んだ点は疑問符がつくものの、意思を貫き通したことには恐れ入る。自宅に近いからという話もあるが、実はサーフィンがしたいという理由もあったとかなかったとか……。
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2006年12月15日
【 イラスト:室谷雅子 】
超一流剣士として世に名を知らしめた宮本武蔵。彼が世に残した伝説は枚挙にいとまがない。時は違うが、数々の伝説を残した「平成の怪物」が12月15日(日本時間)、レッドソックスへの入団を決めた。ご存知、松坂大輔。高校時代には甲子園決勝の舞台でノーヒットノーラン。西武に入団すると、完全無欠の豪腕として、さまざまなタイトルを総なめした。そして今オフ、ポスティングシステム(入札制度)により、約60億円という大金でレッドソックスが交渉権を獲得。世界の猛者(もさ)どもが集うメジャー参戦への舞台は整った。剣だけで頂点をかけあがった宮本武蔵のように、松坂も、誰もが恐れる「豪“右”腕」でメジャーの天下取りを目指す!
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2006年12月08日
【 イラスト:室谷雅子 】
2001年、マーク・マグワイアの持っていたシーズン最多本塁打記録(70本)を破り、73本まで記録を更新。今季は、歴代2位となるベーブ・ルースの通算714本塁打を塗り替える734本塁打を打ち立てた。長い年月をかけて積み上げた実績、そして投低打高のライバルひしめく中での戦いぶり――それは長きにわたって数々の修羅場を乗り越え、江戸幕府の創設で新時代を切り開いた徳川家康の生き方と似ている。依然としてステロイド使用疑惑が消えない闇の部分も、「タヌキおやじ」と呼ばれた家康の裏の顔と通ずるものがあるだろう。ボンズの抱く夢と現実は、まさにメジャー版・徳川家康と言える。時代に翻弄(ほんろう)された一人の男が、最後にたどり着くのは果たして!?
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2006年11月24日
【 イラスト:室谷雅子 】
今季は右脇腹を痛めて15日間の故障者リスト入りを経験した。それにもかかわらず、シーズン終わってみれば打率3割3分1厘、137打点49本塁打の好成績をマーク。“怪物”ぶりを発揮し、チームを24年ぶりのワールドチャンピオンに導いた。プホルスは2001年にメジャーデビューし、新人王を獲得。03年から06年まで4年連続40本以上の本塁打を記録し、03年には3割5分9厘で首位打者のタイトルも奪取。大記録を打ち立てた“怪物”だが、なんとまだ26歳! あの貫禄たっぷりの容姿とパワーから、誰が26歳だと想像できようか。
貫禄も実力もある歴史人物といえば、西郷隆盛が真っ先に脳裏をかすめる。西郷は明治維新を成功させた代表的人物だ。ステロイドなどの薬物問題がメジャー球界をゆるがしていた昨今だが、そんな矢先にすい星のごとく登場したのがプホルス。“ポスト・ステロイド時代”を代表するパワーヒッターとして、西郷のように新時代を切り開いてくれるだろう。「おいは、ステロイドなんか必要ない」
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2006年11月04日
【 イラスト:室谷雅子 】
29歳で太平洋を渡った城島健司は、メジャー1年目を順風満帆な成績で終えた。勉強家で熱心な城島は、マウンド上の投手の調子を鋭く見極め、たびたび駆け寄ってはげきを飛ばした。マウンド上だけではない。ベンチでも投球内容の確認を念入りに行うなど、綿密な指示は徹底していた。“ルーキーだから”と遠慮することなく、堂々たる姿で投手をリード。この“内助の功”で、マリナーズを支えたのだ。内助の功と言えば、山内一豊の妻・千代が有名。城島の女房ぶりは千代に追随すると言っても過言ではない。今のところ、3年連続地区最下位と低迷しているマリナーズ。だが、城島の内助の功が実り、6年ぶりのプレーオフ進出となるか!?
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2006年10月04日
【 イラスト:室谷雅子 】
日本のサムライ3人が亜米利加の地で天下取りを目指す――イチロー&城島健司(マリナーズ)、井口資仁(ホワイトソックス)、松井稼頭央(ロッキーズ)、大塚晶則(レンジャーズ)、大家友和(ブルワーズ)が次々と敗れ去った2006年レギュラーシーズンの陣。そんな激しい戦いをくぐりぬけ、プレーオフの陣へと勝ち残ったのが松井秀喜(ヤンキース)、斎藤隆(ドジャース)、田口壮(カージナルス)という3人のサムライだ。並居る異国の強敵たちを相手に彼らが立ち回る戦は、一見の価値あり。日本のサムライたちの武勇を伝えるために、我らスポーツナビMLB編集部も立ち上がった――。ということで、この連載もプレーオフの間はお休み。プレーオフ後にまた、再会を果たしましょうぞ! では皆様方、しばしの間、さらばじゃ。
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こちらでも受け付けています→松井秀喜&日本人選手
プレーオフ期間中はスポーツナビのプレーオフ&ワールドシリーズ2006で
チェック
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2006年09月29日
【 イラスト:室谷雅子 】
23歳と若く、目鼻がくっきりと整った顔立ちが印象のマウアー。“優等生”の言葉がピッタリと合い、高校時代から野球以外にアメリカンフットボールもこなすなど、スポーツエリートとして才能の片鱗(へんりん)を見せていた。あの天才イチローを超え、打率は3割4分9厘(日本時間29日現在)で今季メジャートップに君臨。この戦いぶり、例えるなら百戦錬磨で宿敵・平氏を滅亡へと追いやった源義経の生まれ変わりか!?義経は、武家でありながら貴族の品格をも重んじた。一方マウアーも若いが、品の良さが備わっている。風のうわさでは、マウアーの恋人はミス・アメリカ。義経の恋人が容顔美麗な白拍子、静御前だったことを考えると、ますます2人の共通点が見えてくる。
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