2007年02月28日
Jim Evans Academy of Professional Umpiringにて 撮影:Thomas Haywood
「Jimのルール&アンパイアリング解釈その2」であげた例題で、UDC会員の方から良い質問をいただきました。
走者2塁、0アウト。打者がセンター前ヒット、その間に2塁走者がホームを狙い、センターは本塁へ送球、本塁上で際どいプレイでしたが、走者は捕手のタッグをかいくぐり「ノータッグ」、その走者も本塁空過、タッグをしたと思った捕手は打者走者が2塁に向かっているのを見て続けざま2塁へ送球。
このケースで本塁でのプレイをし、続けざま2塁でプレイを行なった後に、まだ本塁でアピールできるのかという質問です。
野球規則7.10(d)アピールは、投手が打者へ次の一球を投じるまで、または、たとえ投球しなくてもその前にプレイをしたりプレイを企てるまでに行なわなければならない。とありますが、このケースで2塁でプレイを行なったことはそのアピール権を失うプレイに含まれるのかという問題になります。
結論から言うとこの場合2塁でプレイした後でも本塁で空過のアピールをする事ができます。この捕手が2塁に送球したことはContinuous Action(継続したアクション)であるので(MLB/PBUC UMPIRE・MANUALより)、守備側にアピールする権利は残ります。
しかし、たとえば本塁で一旦プレイが終了し、間が空いて捕手が投手にボールを返そうとしていた時にすでに2塁に進塁していた打者走者の大きいリードを見て、2塁へ送球しプレイをしたような場合は、本塁で一度プレイが終了した後にプレイを行なったので、本塁での空過のアピールはできなくなります。それが継続したアクションなのかそうでないかは、もちろん審判の判断です。
ちなみに投手にボールが戻りボークを犯した場合や投手や他の野手のアピールをしようとした送球がボールデッドの箇所に行った場合などの時も守備側はアピール権を失います。
注意:これらはあくまで米国でのルール解釈です。
posted by Masaki |18:53 |
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2007年02月22日
Jim Evans クリニック in 大阪のクラスの様子
先日17日(土)・18日(日)に大阪でUDC主催のジム・エバンス・アンパイア・クリニックが開催されました。私もインストラクターの一人として参加しました。ジムとは1月に米国の審判学校で会ったばかりでした。このクリニックも毎年恒例になってきましたが、今回の参加者が30名ほどで、私どもUDCスタッフは反省し、真摯に受け止め、いかにこのクリニックにより多くの方が参加していただけるか考えさせられました。
24日(土)・25日(日)には東京でも同様のクリニックが開催されます。参加者は80名近くを予定しております。大阪での反省を踏まえよりよいクリニックになるようがんばります。
posted by Masaki |00:18 |
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2007年02月21日
昨年に引き続き、「2人制メカニック&PBUC(マイナーリーグ)アンパイア・マニュアル解説」講座を私が担当して行ないます。奮ってご参加下さい。
【日程】
第16回 2月27日(火)野中/[2人制(6)走者1・2塁&走者1・3塁/PBUCマニュアル(マイナーリーグ)解説]
第17回 3月 5日(月)野中/[2人制(7)完結 走者2・3塁&走者満塁/PBUCマニュアル解説]
【講師】野中雅貴
【時間】各回とも18:30~21:00
※時間が以前と変更になっているのでご注意下さい。
【場所】「大崎南部労政会館」第2会議室(品川区大崎1-11-1ゲートシティー大崎 ウエストタワー2階)/電話:03(3495)4915 地図
【参加費】各回 UDC会員¥1,500(税込み) 一般¥2,000(税込み)※当日ご持参下さい。
※場所・日程・内容・講師等の変更の可能性もありますので必ずお申し込みをして確認してください。
【お申し込み・お問い合わせ】
ライツ(株)内 UDC事務局 担当平林
電話03-5472-1838
FAX03-5472-5081
Email:info@umpire-dc.org
posted by Masaki |23:37 |
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2007年02月21日
昨年に引き続き少年野球の指導者、保護者、そしてそのお子様方を主に対象にした参加費無料のスポーツマンシップ・セミナーが開催されます。
近頃いじめなどの大きな問題を抱えている社会において、以前はスポーツはそういった問題を緩和する役割を果たしていたと思います。しかし今やスポーツは勝つことが第一、一人でも多くのプロスポーツ選手を輩出する事が第一になってきて、それ自体が問題の一部に成りえる状態にあると思います。
本来子供達はスポーツを通じて、礼儀を学び、人との関係を学び、チームワークを学び、「こころ」と「からだ」の健康を身につけるべきだと私は思います。野球やその他のスポーツを通じて子供達に接する機会のある方、保護者の方々はぜひこのセミナーに参加してみてはいかがですか?
■第3回 スポーツマンシップ・セミナー
日時:2007年2月26日(月)18:00受付開始
【18:30~21:00セミナー】
場所:日本青年館 国際ホール
ゲスト:ジム・エバンス氏(元メジャーリーグ審判員、現米国審判学校校長)
栗山英樹氏(元ヤクルトスワローズ、野球解説者)
■第4回 スポーツマンシップ・セミナー
日時:2007年3月11日(日)18:00受付開始
場所:日本青年館 中ホール
ゲスト:トレイ・ヒルマン氏(北海道日本ハムファイターズ監督)
木田優夫氏(東京ヤクルトスワローズ投手)
受講対象:少年野球の指導者、保護者
(第4回は、子供達も参加可能です。※要引率者)
主催 NPO法人 Umpire Development Corp.
特別協賛 (株)わかさ生活
協力 (財)日本野球連盟、(財)全日本軟式野球連盟
企画・運営(株)ライツ
【お申し込み・お問い合わせ先】
(株)ライツ TEL:03-5472-1838
詳しくはUDCホームページまたはライツホームページをご覧下さい。
posted by minor05 |22:16 |
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2007年02月20日
先日スプリングトレーニングに今年参加できることが決まりました。今までエクステンディッド・スプリングトレーニングには、1年目に参加したことがありますが、スプリングトレーニングは初めてです。去年の春にはマイナーリグ審判はストライキを行なったため、スプリングトレーニングはスト破りの(Scab)アマチュアの審判が行ないました。
スプリングトレーニングとは日本でいう春のキャンプです。エクステンディッド・スプリングトレーニングとスプリングトレーニングの違いは、エクステンディッドは、主に4月、5月に行なわれ、ルーキーリーグなどのショートシーズンの選手達が遅いシーズンスタート(6月)に備えて行なうもので、スプリングトレーニングは4月のシーズンに備えてマイナーリーグの選手(1A~3A)が行なうものです。メジャーのスプリングトレーニングとも違います。
私は3月14日に始まり3月31日に終了するフロリダ州のBradentonで行なわれるピッツバーグ・パイレーツのスプリングトレーニンへの配属となりました。今では元巨人の桑田選手がキャンプを行っている所です。スプリングトレーニングはフロリダかアリゾナで行なわれます。皆さんもテレビで松坂選手や井川選手などがフロリダで、イチロー選手や城島選手がアリゾナで練習しているのを見たかもしれませんが、メジャーのスプリングトレーニングは一足先に行なわれます。
今私はかなり腰の調子がよくなりましたが、まだ完全ではありません。日本に戻ってからは針治療にも通っています。スプリングトレーニングが始まるまでには体を本調子に持っていける様にしたいです。
posted by Msaki |11:21 |
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2007年02月13日
唯一の女性米国プロアンパイア(2A) /アカデミーインストラクター Ria Cortesioと
今回は前回の「Jimの解釈その2」の内容にもつながる事で、イブニングセミナーであった質問ですが、走者なし、打者が外野手を抜く長打を放ち、本塁まで到達しました。外野手からの本塁への送球は悪送球となり、バックネットまで転がっていきました。その走者は本塁を空過していましたが、踏んだと思いそのままベンチまで戻ってきました。捕手も走者の本塁空過を見ておらずボールを取りに行こうとはしていません。その時観客から「踏んでない、本塁を踏んでない!」と言われ、不安に思った走者はベンチから本塁を踏み直しに行きました。その時まだボールは、バックネット前にボールインプレイの状態で転がっていました。そして捕手は、走者が本塁を踏み直した後、そのボールを取って、走者の本塁空過をアピールしました。
このケースはいつまで走者に本塁を踏み直す権利が残っているのかが問題となります。7.10(b)(1)には後位の走者が得点してしまえば、その空過した塁を踏み直すことは許されない。とあります。しかしこの場合後位には走者はいませんでした。
Jimに聞いた所、このケースはルールブックには載っていないので、野球規則9.01(c)の下、審判員の裁量に基づいて、裁定を下す。Jimの解釈は、走者がベンチに入った時点でもう戻って踏み直すことができない。すなわちいくらその後踏み直しても正しいアピールがあればアウトとなる。どこかで区切りをつけないと、たとえばベンチの後ろにあるトイレに行ってから本塁に踏み直しに戻って来たらどうなるのか?ベンチの後ろの通路を通って、外の駐車場に行ってから本塁に踏み直しに戻って来たらどうなるのかという問題になるので、Jimならベンチに入ったらそこで踏み直す権利は失うというラインを引くということでした。つまりその走者がベンチに入ってからいくら本塁を踏み直しても、一度進塁を放棄したようなことになり、アピールが本塁で行なわれるとアウトになる。
ちなみに、野球規則7.01 次の場合、アピールがあれば、走者はアウトになる。(d)走者が本塁に触れず、しかも本塁に触れ直そうとしないとき、本塁に触球された場合。とありますが、もし本塁でプレイがあり、捕手がミスタッグ、走者が空過したが、すぐに走者が踏み直しに行った場合には、捕手が本塁をたとえ踏んでアピールしてもアウトにはなりません。走者が本塁を踏み直す前にボールを持って走者にタッグしなければアウトにできない。ただし走者がある程度本塁から離れベンチに向かっていきかつ捕手が走者を追っていかなければタッグできない場合、捕手はボールを持って本塁を踏んでアピールアウトにする事はできる(MLB/PBUC UMPIRE・MANUALより)。このルールは走者と捕手の追いかけっこが始まるのを防ぐためである。
もちろん走者が本塁を踏んだと勘違いしてベンチに帰り、そのままアピールがなければ得点。守備側がアピール権を失うまでに正しくアピールすれば走者アウトで無得点です。守備側がアピール権を失うのは、野球規則7.10(d)アピールは、投手が打者へ次の一球を投じるまで、または、たとえ投球しなくてもその前にプレイをしたりプレイを企てるまでに行なわなければならない。イニングの表または裏が終わったときのアピールは、守備側チームのプレーヤーが競技場を去るまでに行なわなければならない。とあります。ここの守備側チームのプレイヤーが競技場を去るというのは、投手とすべての内野手がファウルラインを越える(MLB/PBUC UMPIRE MANUALより)という事を意味する。
posted by Masaki |12:59 |
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2007年02月12日
2006年度四国アイランドリーグ審判員 左:市川貴之 中央:神谷佳秀、右:上野富蔵
ただ今UDCでは四国アイランドリーグ(日本初の独立リーグ)での審判員を公募しております。今年で3年目を迎えるこのリーグでは、一部の審判を毎年UDCから派遣しており、今年は初めてその審判を一般公募しております。
米国では多くの独立リーグが存在し、そこで経験したものがその後プロになるケースもまれではありません。もちろんシーズン中の生活は楽なものではありませんが、毎日審判して生活する事が、どれだけすばらしい経験となるかは、お金に換えがたいものがあると思います。
シーズン中は選手、監督、コーチへ対応、審判技術の向上を学ぶ事はもちろん、長期戦になるので審判仲間・同じクルーメンバーとの関係、リーグやチームとの関係の重要さを学ぶなど普段地元で審判することだけではなかなか得られない経験をする事ができるはずです。私自身も米国でそういった経験があったからこそ今の自分があったと思っています。
希望者は応募条件の一つに2月に行なわれるJimのクリニック参加があるので、奮って参加し挑戦してください!
詳しくはUDCホームページをご覧下さい!
posted by Masaki |11:22 |
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2007年02月12日
親愛なるDick Nelsonと
2つ目のケースは、12月の浦和でのクリニックでご質問があったケースで、走者2塁、0アウト。打者がセンター前ヒット、その間に2塁走者がホームを狙い、センターは本塁へ送球、本塁上で際どいプレイでしたが、走者は捕手のタッグをかいくぐり「ノータッグ」、その走者も本塁空過、タッグをしたと思った捕手は打者走者が2塁に向かっているのを見て続けざま2塁へ送球。
このケースで球審が迷うのが、コールの仕方ですね。通常走者へのタッグミスそして走者本塁空過の場合は何もコールしないのは鉄則です。大抵コールをしない審判を見た走者は、ホームを再び触りに行こうとするし、捕手も走者にタッグしに行きます。しかしこの場合捕手はタッグしたと思っているし、走者も触塁したと思っているし、すぐに捕手が続けて2塁へ送球しているので、何らかのコールをしないと、選手、監督、コーチそしてファンはアウトなのかセーフなのかどうなっているのかわからず、あの審判は何でジャッジしないんだと思うわけです。
Jimに聞いた所、このケースも捕手が2塁に送球したかどうかにもかかわらず何もコールせずにいるべきだという事。たとえファンが何と言おうと、審判はファンに合わせてコールするのではなくファンや選手は審判を見て判断するべきであると。何も審判がコールしないという事は、捕手のタッグミス、走者の本塁空過であると判断すべきであるという答えでした。ちなみに「ノータッグ」とコールしながらセーフのジェスチャーをやると周りからはセーフのコールに見えるのでよくないとの事。走者はまだこの時点で、アウトでもセーフでもないのだから。またジェスチャー無しに「ノータッグ」と言うだけでもよくないとの事。それは選手に直接教えてしまう事になるから。
posted by Masaki |10:38 |
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2007年02月11日
Jim Evansと
アカデミーにいるときに、ルールやアンパイリングに関して曖昧なところをJimに聞いてきました。もちろんこれは正式なルール委員会の解釈とは違う可能性があるのでご了承下さい。
1つ目は、昨年私が行なったイブニング・セミナーで「オブストラクション」に関しての講義を行なったときに話題になったケースです。
走者1塁、打者レフト前ヒット。レフトがその打球をはじきその処理に戸惑っている間に、1塁走者は2塁を蹴って3塁に向かっていましたが、ボールを持っていないショートと衝突、審判員は走塁妨害(B項)を宣告。その走者は妨害がなければ3塁に進塁で来たと判断できましたが、2塁に帰塁した。打者走者は1塁を回り2塁に向かいましたが、1塁からの走者が2塁に戻るのを見て、2塁進塁をあきらめ1塁に戻りかけましたが、その間にレフトからの送球によりランダウンが始まりました。
Jimの解釈では、まず打者走者は1塁走者への走塁妨害がなければ2塁に進塁できたと判断できる事から、走塁妨害によって受けた走者の不利益を取り除く観点から、ランダウンが始まった時点でタイムをかけ、走者2,3塁から開始する。ランダウンではなく普通にプレイが続いた場合にはそのまますべてのプレイが終了まで待ち、その後はその走者の受けた不利益を取り除く。このランダウン中にタイムをかけるというのはルールブックやその他マニュアルには記述されているケースではないので、野球規則9.01(c)により、審判員の最良に基づくものである。
To be continued...
posted by Masaki |12:08 |
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