2007年02月13日
Jimのルール&アンパイアリング解釈その3
唯一の女性米国プロアンパイア(2A) /アカデミーインストラクター Ria Cortesioと
今回は前回の「Jimの解釈その2」の内容にもつながる事で、イブニングセミナーであった質問ですが、走者なし、打者が外野手を抜く長打を放ち、本塁まで到達しました。外野手からの本塁への送球は悪送球となり、バックネットまで転がっていきました。その走者は本塁を空過していましたが、踏んだと思いそのままベンチまで戻ってきました。捕手も走者の本塁空過を見ておらずボールを取りに行こうとはしていません。その時観客から「踏んでない、本塁を踏んでない!」と言われ、不安に思った走者はベンチから本塁を踏み直しに行きました。その時まだボールは、バックネット前にボールインプレイの状態で転がっていました。そして捕手は、走者が本塁を踏み直した後、そのボールを取って、走者の本塁空過をアピールしました。 このケースはいつまで走者に本塁を踏み直す権利が残っているのかが問題となります。7.10(b)(1)には後位の走者が得点してしまえば、その空過した塁を踏み直すことは許されない。とあります。しかしこの場合後位には走者はいませんでした。 Jimに聞いた所、このケースはルールブックには載っていないので、野球規則9.01(c)の下、審判員の裁量に基づいて、裁定を下す。Jimの解釈は、走者がベンチに入った時点でもう戻って踏み直すことができない。すなわちいくらその後踏み直しても正しいアピールがあればアウトとなる。どこかで区切りをつけないと、たとえばベンチの後ろにあるトイレに行ってから本塁に踏み直しに戻って来たらどうなるのか?ベンチの後ろの通路を通って、外の駐車場に行ってから本塁に踏み直しに戻って来たらどうなるのかという問題になるので、Jimならベンチに入ったらそこで踏み直す権利は失うというラインを引くということでした。つまりその走者がベンチに入ってからいくら本塁を踏み直しても、一度進塁を放棄したようなことになり、アピールが本塁で行なわれるとアウトになる。 ちなみに、野球規則7.01 次の場合、アピールがあれば、走者はアウトになる。(d)走者が本塁に触れず、しかも本塁に触れ直そうとしないとき、本塁に触球された場合。とありますが、もし本塁でプレイがあり、捕手がミスタッグ、走者が空過したが、すぐに走者が踏み直しに行った場合には、捕手が本塁をたとえ踏んでアピールしてもアウトにはなりません。走者が本塁を踏み直す前にボールを持って走者にタッグしなければアウトにできない。ただし走者がある程度本塁から離れベンチに向かっていきかつ捕手が走者を追っていかなければタッグできない場合、捕手はボールを持って本塁を踏んでアピールアウトにする事はできる(MLB/PBUC UMPIRE・MANUALより)。このルールは走者と捕手の追いかけっこが始まるのを防ぐためである。 もちろん走者が本塁を踏んだと勘違いしてベンチに帰り、そのままアピールがなければ得点。守備側がアピール権を失うまでに正しくアピールすれば走者アウトで無得点です。守備側がアピール権を失うのは、野球規則7.10(d)アピールは、投手が打者へ次の一球を投じるまで、または、たとえ投球しなくてもその前にプレイをしたりプレイを企てるまでに行なわなければならない。イニングの表または裏が終わったときのアピールは、守備側チームのプレーヤーが競技場を去るまでに行なわなければならない。とあります。ここの守備側チームのプレイヤーが競技場を去るというのは、投手とすべての内野手がファウルラインを越える(MLB/PBUC UMPIRE MANUALより)という事を意味する。
posted by Masaki |12:59 |
Umpiring and Rules |
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唯一の女性米国プロアンパイア(2A) /アカデミーインストラクター Ria Cortesioと

