2008年11月11日
JFL→J2昇格レース
JFL→J2昇格レース 春-秋制のサッカーシーズンは終盤。 上から三つ目、JFLも残り三節となりました。 JFLはアマチュアの全国リーグという扱いで、J1,J2とは一線を画しています。 JFLには企業チームあり、大学チームあり、クラブチームあり。 クラブチームとしては、Jを目指すチーム、目指さないチームとあります。 J2に昇格、というかJリーグに加盟するには、まず準加盟をし、その後、Jリーグ規約第20条に記された条件を満たす必要があります。 主な条件としては、 JFLでの年間順位が4位以内であること JFLのリーグ戦における1試合平均観客数が原則として3,000人以上であること 入会直前年度における年間事業収入が1.5億円程度になると、合理的に推測できること 他にも、加入三年以内に1種から4種までの組織を作るなどなどがありますが、主にはこれくらい。 事業収入なんかは、外からでは知りようがありませんが、観客動員や順位は当然見えます。 さて、そんなところを見ながら、JFL→J2の昇格レースを見てみます。 勝点 得失点 後期15節 後期16節 後期17節 1位 Honda FC 69 37 北九(H) 佐川(A) 高崎(H) 2位 栃木SC 58 23 高崎(H) 岡山(A) 刈谷(H) 3位 カターレ富山 57 24 佐川(H) 草津(A) 岡山(H) 4位 ファジアーノ岡山 55 18 横河(A) 栃木(H) 富山(A) 5位 ガイナーレ鳥取 54 21 印刷(A) TDK(H) 流経(A) 6位 横河武蔵野 53 12 岡山(H) 北九(A) 琉球(H) 7位 流通経済大学 51 5 刈谷(H) 琉球(A) 鳥取(H) 8位 FC刈谷 47 8 流経(A) 仙台(H) 栃木(A) 上位八チーム。 残り三試合で四位以内に入ってくる可能性があるチームだけ上げてあります。 9位のニューウェーブ北九州は、勝点45で4位岡山と勝点差が10あり、四位以内に入ることは不可能です。 北九州は準加盟しているチームなのですが、これで、完全に来年度のJ2参入はなくなりました。 これら上位八チームの最近五試合を見てみます。 最近五試合 五試合勝点 1位 Honda ○○○○○ 15 2位 栃木 ●△△△○ 6 3位 富山 ○●○△○ 10 4位 岡山 △○○●● 7 5位 鳥取 ○○○△○ 13 6位 横河 ●△●△○ 5 7位 流経 △○○●○ 10 8位 刈谷 △○●●● 4 さて、下から見ていきます。 8位 FC刈谷 勝点47 観客動員 573人/試合 07年 16位 06年 13位 05年 14位 愛知県刈谷市をホームとするチームです。 母体はデンソー。 05年まではデンソーとして登録していましたが、06年からFC刈谷となりました。 シーズンも終盤に入った10月下旬にある選手が突然今シーズン限りの引退を表明して話題になりました。 それがこれ。 デンソーの社員である伊藤選手、かねてより希望していた海外勤務の希望が通り、カナダへ派遣されることになり、そのため引退する、と。 99年からの10年間でJFLの公式戦に239試合出場し、72得点を奪ったフォワード。 上から三つ目のリーグであるJFLでは、こんな、正真正銘サラリーマン選手も存在しました。 さて、残りは三試合。 刈谷自身は準加盟もしていませんし、四位に入る、ということに特に意味は無いのですが、一応、準加盟チームにとっての障害という意味で見ます。 三連勝すれば、現在4位の岡山の勝点を越えます。 対戦相手を見ると、最終節の栃木戦が面白そうです。 海外勤務のため引退する伊藤選手が、最終節すなわち引退試合で、プロリーグへの昇格を目指す栃木SCの夢を粉砕する、なんてこともあるかもしれません。 7位 流通経済大学 勝点51 観客動員 505人/試合 07年 10位 06年 16位 05年 13位 流通経済大学はそのものずばり、大学チームです。 今年、練習試合で日本代表を破ったチームですね。 一応、ホームは茨城県龍ヶ崎市となっています。 二軍、と言ってはいけないのでしょうけれど、一軍は大学リーグで二軍がJFLに、という配分になっているとされています。JFL公式の登録メンバー数を見れば、それも想像が付くでしょう。 実際には、大学リーグとJFLの日程の組み方の違いがあり、JFLに出てくるチームが、一軍に見える時と二軍に見えるときがある、という日替わりメンバーになっています。 当然、J2への昇格、など考えているはずもなく、四位を目指す意味も何もないわけですが。 しかし、四位とは勝点差4 準加盟チームの前に立ちふさがる存在になる可能性もある。 連勝して最終節の鳥取戦、などとなると、大学生が昇格レースにとっての鍵になるかもしれません。 準加盟チームのJ2昇格を阻むのは、就職先を狭めてるってことになるのかなあ・・・。 6位 横河武蔵野 勝点53 観客動員 973人/試合 07年 7位 06年 6位 05年 9位 横河武蔵野の母体は横河電機。 2002年までは横河電機と登録されていて、03年から横河武蔵野となりました。 本拠地は東京都武蔵野市です。 ここ数年一桁順位を保っていて、今年も上位にいます。 横河も、準加盟はしていません。 しかし四位との勝点差は2 直接対決も残しており、来年のJ2が何チームになるかはこのチームが鍵を握っているかもしれません。 残り試合での注目はなんといっても次節の四位岡山戦。 これに勝つと、岡山が奈落のそこへ落ちる。 そして残り二試合、下位チームとの対戦で・・・。 横河が頑張ると、来年もJ2が奇数でのリーグ戦ということになるかもしれません。 5位 ガイナーレ鳥取 勝点54 観客動員 3243人/試合 07年 14位 06年 11位 05年 12位 元々鳥取教員団としてスタートしたこのチーム。 先生の集まりがいつの間にかJリーグを目指す準加盟チームにまでなってきました。 JFL参入は2001年 しかし、過去七年間二桁順位に甘んじてきました。 今年、序盤から勝ち星に恵まれず、開幕十試合程度で、すでに脱落かと思われていたところから持ち直し、四位と勝点差1の五位まで上がってきました。 このチームの目立つところは、監督。 タイ人のヴィタヤ・ラオハクル氏 タイでは有名な人らしいですが。 準加盟組みのこのチームにとって、四位には入れるかどうかは生きるか死ぬかというのと同じこと。 残り三試合は下位チームとの対戦と比較的楽なところを残していますが、果たして? なお、鳥取にはもう一つ大きな課題があり、「シーズン終了までに2億円の増収を」と言う風に言われています。 そちらの方が難しいかも。 4位 ファジアーノ岡山 勝点55 観客動員 3166人/試合 07年地域リーグ決勝大会で優勝しJFLへ昇格 準加盟チームです。 今年JFLに上がってきたチームで、一シーズンでの通過を目指します。 社長の木村正明氏が、ゴールドマンサックス証券の出身、ということで注目を集めてしまっているチーム。 現在、木村氏についてのコラムが日経新聞夕刊にて連載中です。 チームとしては、結構好調に来ていたのがここに来て連敗。 しかも残りが、六位の横河、二位栃木、三位富山と、これ以上ないくらい厳しいところが残っています。 果たして四位に踏みとどまれるか? なお、その他条件については、予備審査の段階では問題なさそうとのことです。 ユニホームスポンサーしっかり埋めてね、とくらいは言われたようですが。 3位 カターレ富山 勝点57 観客動員 4,177人/試合 アローズ北陸とYKKAPが合併し、今シーズンより活動開始。 富山にJリーグを作るために作られたチーム。 JFLの強豪二チームが合併しました。 観客動員数4,177人は、J2でも草津以下5チームよりも多く、そちらの面ではすでにJ2級です。 合併の影響か、序盤は今ひとつだった富山ですが、後半に入り調子を上げてきて、三位まで上ってきました。 残りは嫌な相手が残っています。 今シーズンは下位に沈んでいるものの、昨年の覇者で今節も岡山に勝ち、三連勝中の佐川滋賀。 最終節には岡山との直接対決が待っています。 成績以外には問題点はなさそう、とされている富山。 新潟に次いで北陸にJリーグを持ち込むことは出来るでしょうか。 富山て、秋-春制になったら、どうするんだろ・・・・。 2位 栃木SC 勝点58 観客動員 4,500人/試合 07年 8位 06年 7位 05年 4位 準加盟チーム。 天皇杯で磐田と戦ったチーム。 というと聞こえはいいですが、実はその辺の時期はJFLのリーグ戦で9試合勝ちなしというどん底状態にいました。 序盤、五連勝で始まり、前半戦は二敗と首位で折り返し、栃木は昇格確定、あとはいつ優勝するか、と言われていたのが、大失速しての九戦勝ちなし。 それでも今節ようやく勝利し、二位につけています。 観客動員はJ2級 関東で唯一Jのない栃木県。 準加盟したのは07年です。 現在五位とは勝点差4 残りの相手、高崎、岡山、刈谷。 高崎は31試合で89失点という・・・なチーム。 それに勝てれば、あと二試合負けても、他の結果次第では四位に残ることも可能。 ということで、昇格に一番近い位置にいるのは確かですが。 餃子像立替で真っ二つに割れたり、不吉な感じのこともあった宇都宮。 大丈夫でしょうか? 1位 Honda FC 勝点69 観客動員 815人/試合 07年 5位 06年 優勝 05年 5位 残り三試合で二位との勝点差11 すなわち、三試合を残して二年ぶりのJFL優勝を決めました。 JFLと言えばHonda FC 序盤はぽろぽろと負けていて、ことしのHondaはどうしたんだ? という感じでしたが、後期は一敗のみ。 ここに来て七連勝で優勝を決めました。 本拠地は浜松。 Jに加盟する気はさらさらないようです。 こういう企業チームがトップに近いことにあることは、サッカーをする中学高校大学生にとって、プロを目指す以外のキャリアプランを提供できる、ということで意味があるかもしれません。 残り三試合は、下位が相手なので、四位争いには関係しない消化試合になってしまっています。 Jに上がりたいチームは、Hondaの上を行って欲しいなあ、と思うのですが・・・。 JFLは、ワールドカップ予選中断はなく、次節は15・16日、その次は22・23・24日、そして最終節は11月30日(日) 13:00からです。 栃木、富山、龍ヶ崎、というあたりで、昇格を争うゲームが最終節にありますので、歓喜か絶望か、どちらかが見たかったら、ぜひ現場へ。
posted by minor |21:10 |
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