2007年07月21日

内藤大助、ポンサク撃破!「亀田の挑戦を待つ!」

因縁の無敵の王者を倒した!

18日、内藤大助が17連続防衛、56連勝中のWBC世界フライ級王者ポンサクレック・ウォンジョンカムを、3度目の挑戦で撃破した!

ポンサクレックは同じタイ人の英雄、カオサイ・ギャラクシーの19連続防衛を視野に入れ、内藤を含め2戦を日本人戦で消化し、タイ新記録となる20連続防衛戦をプミポン国王誕生日となる12月5日に国王の面前でタイ王宮前広場で開催すると表明、対戦相手に亀田興毅があがって話題になっていた。

過去1度目は1R34秒であっさり敗退。2度目は果敢に打ち合ったもののまぶたを深くカットし試合続行不可能とされ判定負け。
内藤のキャリアのわずか2敗はいずれもこの伝説的王者ポンサクレックにつけられたもの。
まさに3度目の正直だった。


渾身の左右変則パンチを12R最後まで打ち続けた!

試合は序盤から内藤が仕掛けた。左のボディフックから右のストレートのコンビネーションを見せるが、ガードががらあきとなるため王者の右カウンターを浴びる。
ならば、と左はフェイント気味に、やや下がっていきなりの右ストーレートが何度もヒット!
計量に500g失敗した王者は今ひとつ動きが鈍く、手数も増えない。
時折左ストレートが内藤の顔面を捉えるも、内藤は必要以上に下がらず、王者がまとめて放つパンチもダッキングでかわす。
3R、王者はバッティングでまぶたをカット。
調子はあがる気配は無い。
試合は公開採点で4Rまでに二人のジャッジが内藤2ポイントリードとつける。

中盤も内藤の左右の豪腕はうなりをあげる。
強い右パンチはジャブ代わりのいきなりのストレートと、いったん膝を落として放つフック気味な軌道のものなどがあり、ポンサクレックの顔面を何度も被弾させる。
しかし打たれ強い王者は全くよろめかない。
有効打では内藤が明らかに勝っているように見えたが、手数重視の傾向があるアメリカのジャッジが2名だったせいか8R過ぎて公開採点は内藤がわずかにリードするのみ。

そして9R、ポンサクレックの動きに徐々にエンジンがかかりはじめる。
足を止めダッキングで王者のパンチをかわしてきた内藤に、それなら下から崩さんとばかりにアッパー。
その歴戦のパンチは計算どおり挑戦者にダメージを与え、機を見るに敏、敵が怯んだと見るや隙を逃さず一気呵成に攻め立てる。
さすがに17連続防衛中の王者。

しかしこの日の内藤は、この王者の猛攻を、「攻撃は最大の防御」とばかりにそれを上回る渾身の左右連打で足を止め応戦。
腰の入った豪腕が再び王者の顔面にヒット!
両者ゆずらず何度も打ち合いの応酬となるが、この試合展開は内藤に有利に働いた。
11Rに足がもつれてスリップするシーンもあるなど、内藤のダメージも相当あると思われたが、いざ足を止めて打ち合えば、その左右変則パンチはついに12Rまで衰えを見せず、試合終了のゴングとともに、観衆の誰もがその結果をを想像し、後楽園ホールは、ジャッジペーパーの集計を待たずに歓喜に沸いた・・!



隠し切れない亀田家への思い

これでフライ級はWBCの内藤、WBAの坂田、そしてライトフライからあがってきた亀田興毅と日本人ファイターがひしめき合うこととなった。
マスコミの内藤へのインタビューは手厳しい。
なにせ、二言目には「さて、亀田興毅選手のことについてお伺いしますが・・・」。
TV生出演した際も、WBCのチャンピオンベルトを褒めちぎるアナウンサーに、言葉に乗って内藤が大きなチャンピオンベルトをいとおしげに眺めるや否や、「ところで亀田選手との・・」。
思わず「え?亀田?」
・・もっと俺のこと訊いてくれないの?と内心思ったろう。
日本王者時代に亀田に対戦を呼びかけるも全く無視され、自身の王者挑戦はまったく話題に取り上げられずに、内藤の敗戦が前提のタイ王者V20戦に、あの亀田との対戦話があがる。
そのファイトマネーは1800万円だの、亀田サイドが興行するならポンサクレックへのファイトマネーは1億円単位だの、これまで夫婦でバイトしながら生計を保ってきた新チャンピオンにとって、同じボクサーでありながらこれほどまでの注目度の差は悔しかったに違いない。
しかし、新チャンピオンは世間の風を察知するのに敏感だった。
「みなさんが観たいと思っているのは亀田戦だと思うんですね。僕がファンでも観てみたい」。
そういいながらも「けどうまいこと言ってまた逃げるんじゃない?」。
最近はややヒール扱いながらも注目度抜群の亀田を煽る発言で、活気を呈しているボクシング界に更なるファンの視線を呼ぶのだった。


どう転ぶか、フライ級戦線

現在WBAフライ級王者と亀田興毅との試合が浮上している。
ただし協栄金平会長も所属選手同士の坂田と亀田は八百長の嫌疑がかけられる事を懸念し、どうしたら公平性を訴えられるか頭を悩ましている最中。
ここへ内藤が王者になったことは、内藤、坂田の王座統一戦、内藤、亀田興毅戦、そこに亀田大毅を絡ませれば一般層へのアピール度もさらに増す。
もし、一部ファンの指摘どおり亀田家が「逃げる」のであれば、内藤、坂田のフライ級統一戦を先に行い、勝った方に興毅が挑戦、興毅が失敗すれば大毅が、という順番なら興味を先へ先へと引っ張ることができる。
もちろん逃げないのであれば、それぞれに亀田兄弟が挑む、という図式もある。


テレビ局はどう動く?

これには、亀田家のプライドだけではなく、テレビ局の都合も関係するだろう。
K-1、総合格闘技でも、その最大スポンサーであるテレビ局の視聴率を意識して試合は組まれるのだ
テレビ的には亀田の知名度がぬきんでており、内藤、坂田の王者の価値を今後どうやって一般視聴者にPRしていくかが腕の見せ所。亀田を押さえているTBSに対抗し、内藤と契約すれば、亀田ファンを引き連れての高視聴率が見込めるだろうから、各放送局の食指が動くのではないか。
それともTBSがすべての選手を巻き込んで一大イベントを画策するのか。
これも注目したい。

いずれにしても、これだけの素材が揃うのは史上初めてと言っていいだろう。
亀田フィーバーが一段落したボクシング界を、再びどこまで盛り上げることができるか、興味は尽きない。
K-1や総合格闘技は、ファンが観たい試合を惜しむことなく見せたために、大晦日に生中継されるほどの市民権を得た。
亀田は若いが内藤はもう32歳。また、それぞれ外国人戦を組んでも必ず勝てるとも限らない。
選手の脂の乗り切った時期にファンが観たいカードを提供してほしい。

最後に、日ごろたゆまない節制をし、生計を投げ出してでもボクシングに打ちこみ、ファンに話題を提供してくれるボクサー達に、感謝したい!

posted by 与田創 |11:13 | ボクシング | コメント(48) | トラックバック(1)
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2007年07月16日

亀田、ポンサク戦を拒否

亀田、タイでの判定の公平性に疑問を呈す

WBCフライ級チャンピオンのポンサクレックが、タイでの防衛戦を提示したことに対し、亀田興毅は「タイでの試合に公平な判定が期待できない」という趣旨のコメントを出した。
”不公平”なレフェリングとして思い出されるのは、WBAライトフライ級王座決定戦であったランダエタとの初対戦。
初回のダウン、11,12ラウンドでのフラフラになっての失速が見た目に響き、ワイドショーまで参戦しての思いもよらぬ?大バッシングが展開されたのは記憶に当たらしい。
このときはマスコミはこぞって亀田バッシングを繰り広げたが、冷静な意見では、特におかしな判定ではない、という意見も少なくなかった。
筆者も録画したVIDEOで何度か見たが、この試合はマストシステムであり、中盤亀田のパンチもHITしていたので、イーブンだったと思う。
ただ、いかにも劣勢だった12ラウンドで亀田につけたジャッジがいたのも事実。
ジャッジペーパーに対しては不透明感はぬぐえないものがあった。

そもそもボクシング界では地元びいきの「理解しにくい判定」が多いのは今にはじまったことではなく、過去に日本人びいきの世界戦は何度と無くあったし、その逆も真なりで、日本人が海外でタイトルを奪取することは、今でも相当な驚きを持って迎えられるほどだ。

であるならば、普通のボクサーが海外での試合を拒むのは当然である。

ただ、その自信満々というか、周りを見下したような尊大な態度をみせつけられるとつい、「そんならタイに行ってベルト取ってこいや」と要らぬ憎まれ口を叩きたくなる。

世界戦はプロモート権が世界王者側にあるため、ポンサクレックの条件を亀田が飲めないならこの話は流れになる可能性が高い。

が、もしここでこのリスクの高い試合を受け入れ、敵地タイで圧倒的なKOによって王座獲得ができれば、亀田興毅はカリスマ性を帯びたチャンピオンになれるのではないか。
日ごろの強気がホンモノであれば、亀田なら出来そうな気がするのだが。

posted by 与田創 |08:05 | ボクシング | コメント(75) | トラックバック(1)
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