2008年03月15日

レッズ、開幕2連敗 レッズ×グランパス

★ 思わずため息

 「チームとしてバラバラなんです」。

 このように試合を振り返ったのは、思うような活躍ができないままケガのため前半終了とともにピッチを退いた高原直泰だった。

 3月15日、Jリーグ第2節の浦和レッズ対名古屋グランパスの試合は、2対0というスコアでホームのレッズがリーグ開幕2連敗となる黒星を喫して試合を終えた。いや、昨シーズンのリーグも含めて考えれば4連敗だ。思わずため息がこぼれるほど悲しい結果である。

 闘莉王をケガで欠いたレッズの3バックは、右から坪井、堀之内、阿部が先発出場。そのDFラインの一角を担った坪井は、「ボールに対してもっと執着して、技術的な部分の前に、気持ちの入ったプレーをしっかりできるようにしたい」と、選手たちのメンタル面での物足りなさを語った。
 また、GK都築は、後半23分に喫した2失点目の場面を振り返り、自身の不用意なプレーについて次のように語った。「自分がしようもないことをしてしまって。僕自身が流れを断ち切ってしまいました。責任を感じています」。
 そして、敗軍の将となったオジェック監督は、この試合の敗因は前半にあるとし、それは何人かの選手が部分的に集中力を欠いてしまい、ボールを奪ってもすぐに奪い返されてしまったことだと分析した。


★ バラバラレッズ

 素人目ではあるが、攻撃にしても守備にしても、チームとしてどうしたいのかが私にははっきりと見えてこなかった。この試合の敗因は、選手や監督が語った試合後のコメントにある通りだと思う。高原が語ったように「チームとしてバラバラ」というコメントが最も的を射ているかもしれない。
 以下は、私が試合を見ていて感じた率直な感想である。例えば、ボールを奪いにいく場面を例に挙げてみよう。従来ならば相手を囲い込むように数人でタイミングよくプレスをかけてボールを奪えていた場面も、今日の試合ではそれができていなかった。味方との息が合わないため散発的なプレスで終わってしまった結果、そのスキを突いた玉田やマギヌンにいいようにサイドを突破されていた。つまり、誰がどこでプレスをかけるのか、チームとしてのボールの奪いどころが明確でなかったような気がする。前半の失点の場面は、そんなレッズの息の合わない守備が原因だったように私は思う。

 攻撃に関しては、レッズがシュート数13本に対して、グランパスが14本。数字だけを見ればいい勝負をしたように見えるが、果たしてどうだろうか。レッズのシュートが名古屋ゴールを脅かした場面は、私の印象ではほんの数回しかなかったように思う。そもそもボールが枠に飛ばないのだから印象が薄いのも当然だ。私が印象に残っているのは相馬の右足ミドルシュートぐらいだろうか…。
 そしてよく見受けられた場面は、ビルドアップから前線にボールを展開しようとするが、その出しどころが見つからず、結局ボールをキープしている時間が長くなり敵に奪われるという場面。それも一度や二度ではなかった。そのたびに私の周囲からは罵声が飛び交った。後半から永井がピッチに入り攻撃にリズムが生まれたかに思えたが、結局そのまま試合終了のホイッスル。もちろんスタンドからは激しいブーイング。

 しかし、試合後にブーイングされているうちが華というもの。不甲斐ないプレーに愛想を尽かしたお客さんが、早々と帰り支度を始めるようになったらおしまいだ。試合に負けた選手たちがスタンドを見上げたら、すでにみんな帰った後だった…、なんてことのないようにお願いしますよ。

(本文中敬称略)

posted by 浦和.com |22:06 | Jリーグ | コメント(1) | トラックバック(2)
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2008年03月05日

セスクの脅威 ミラン×アーセナル

★ ヤングガナーズ

 私はミランファンだ。言い訳はしたくないから、悔しいけど先に言ってしまおう。「アーセナルの皆さん、ベスト8進出おめでとう。あなたたちが披露したサッカーは、とても魅力的なものだった」。セスクのシュート、ウォルコットのスピード、そしてアデバイヨルの角刈り頭(?)、どれをとっても刺激的なものだった。今、世界で最も輝いているチームといっても過言ではないと思う。ベンゲル監督は若くていいチームを作り上げたものだ。今後のヤングガナーズの健闘を祈る。
 

★ 試合の明暗

 「偉大なチームに負けた、アーセナルはここサンシーロでもロンドンでもすばらしい試合をしたよ。勝ち上がるだけの力をもったチームだ。残念だけど常に勝つことは無理、僕たちはこれからまたトレーニングをしないと、ここ2試合で1得点もできなかったというのはそういうことだ」。

 ミランDFカハ・カラーゼは、試合後このようにコメントした。2試合合計スコアは2対0。前回王者であるミランは、アーセナルに完封負けを喫したということだ。しかし、ミランも得点のチャンスがなかったわけではなかった。決定力の差といってしまえばそれまでだが、この対決の明暗は、見事な先制点を決めたセスクのワンプレーによってはっきりと別けられたように思う。
 イングランド代表のファビオ・カペッロ監督は、試合前に自身の古巣となるミランに対して「セスクに気をつけろ」と助言を送ったそうだが、今振り返れば、まさに彼の言う通りになってしまったわけだ。


★ セスクの脅威

 ここでセスクの先制点の場面を振り返ってみよう。その攻撃の始まりは中盤の底でゲームメイクをするピルロのミスからだった。ピルロのボールを奪ったフレブがセスクへパス。彼はそのままドリブルでゴール前25~30m地点までボールを運び、右足を振り抜く。GKカラッチが反応するものの、ボールはゴール左隅のネットを揺らした。
 シュートの時点でセスクの前方には、ミランDFが横一列に4人並んでいた。そして、味方選手も両サイドと中央の3箇所でオフサイドギリギリのライン上にポジショニングしていた。ゴールまでの距離を考えれば、シュートという選択肢よりも、両サイドへ展開する、もしくは中央の選手へボールを預け、ポストプレーを経てから自らゴール前へ走りこむような攻撃パターンが一般的だったように思う。しかし、セスクの選択したカードはシュートだった。パスを選択しても何ら不思議ではないシチュエーションでシュートを選択した彼の発想力。マンネリと言われて久しいミランは、そんな彼の発想力に負けたように思えてならない。

 なぜ彼があの場面でシュートを選択したのか? それは、高い技術に裏打ちされた自信と、若さゆえの思い切りのよさがうまく融合した結果なのか? それとも、単純に彼の本能がシュートを選択させたのか? 前者だとしたら、彼は今後も欧州のトップチームで活躍する選手だと私は思う。後者ならば、未だ底知れない未完の大器といったところだろうか。いずれにしても、末恐ろしい20歳である。

(本文中敬称略)

posted by 浦和.com |20:14 | UEFAチャンピオンズリーグ | コメント(11) | トラックバック(1)
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加