2007年10月30日

満身創痍のレッズ ~浦和×名古屋~

★ 光陰矢の如し

 早いもので10月も残すところあとわずか。気候の方は暖かかったり肌寒かったり、晴れたり台風が来たり、と季節の変わり目のせいなのか落ち着かない様子。

 そして、Jリーグも残すところあと5節。
 “光陰矢の如し”というが、それにしても時がたつのは早いものである。今シーズンの開幕戦(浦和×横浜FC)が、ついこないだの出来事のように思えてならない。
 久保のスーパーゴールの場面、ありゃすごかった…。「今シーズンのJリーグは面白くなるに違いない!!」、そう予感させた07シーズンの開幕だったが…、このままいくとあっけなく浦和の優勝が決まってしまいそうだ。
 昨年のG大阪との白熱した優勝争いが記憶に新しいだけに、何だか物足りなく感じてしまう今日この頃である、…まぁ、贅沢を言うと後で天罰が下りそうなのでこのへんにしとこ…。


★ 浦和に追い風

 10/28(日) Jリーグ第30節、浦和は13位の名古屋をホームの埼玉スタジアムに迎えた。
 この時すでに浦和にとって優勝へ近づくための追い風が吹いていた。
 前日に行なわれた清水とG大阪の試合、勝点6差の2位で浦和を追走するG大阪が、3-1のスコアで清水にまさかの黒星を喫したのだ。
 つまり、この名古屋戦で浦和が勝利すれば、残り4試合を残して両者の勝点差は9までひろがり、浦和のリーグ2連覇がぐっと近づくことになる。この試合は、浦和にとって優勝への弾みをつけたいそんな1戦となった。
 しかし、試合前に坪井は、「(名古屋について)簡単に勝てる試合はない。勝点3の大切さはわかっている」と、気を引き締めてこの試合に臨む構えを見せた。

 さて、ここで浦和のスタメンは以下の通り。

 GK 1都築
 DF 2坪井、20堀之内、22阿部
 MF 6山田、10ポンテ、13鈴木、14平川、17長谷部
 FW 9永井、21ワシントン

 24日に行なわれたアジアチャンピオンズリーグ(以下ACL)準決勝の城南戦において、左太もも裏の肉離れで戦列を離れた闘莉王は、この日はスタンド観戦。また、スタメンが予想された田中達も疲労を考慮してかベンチスタートとなった。


★ 目の上のたんこぶ

 対する名古屋は、故障で戦列を離れていたヨンセンが前節から復帰。昨年7月から名古屋に移籍し、今季は21試合10得点の活躍を見せるノルウェー代表33歳のストライカーである。

 第12節に豊田スタジアムで対戦した時は、このヨンセンに同点弾を許した浦和だったが、試合終了間際の84分、ワシントンが決めた勝ち越しゴールにより、浦和が1-2のスコアでなんとか名古屋に競り勝っている。

 しかし、名古屋にとって浦和はお得意様のイメージがあるだろう。それは過去の対戦戦績を見れば一目瞭然。リーグ戦の戦績は、浦和の10勝2分21敗。名古屋は千葉に次いで浦和から多くの勝ち星を得ているのだ。

 さらに名古屋といえば、浦和にとって忘れられない苦い記憶がある。それは昨年の11月、豊田スタジアムで行なわれた第31節の試合でのこと。
 リーグ初優勝が秒読み段階に入っていた浦和であったが、その試合で浦和は18本のシュートを放つもゴールは遠く、無得点。一方の名古屋はわずか3本のシュートしか放たなかったにもかかわらず、その内の1本をヨンセンがヘッドで決めて勝利を決定づけたのだ。

 その他にも、振り返ればJリーグ開幕から7連敗という屈辱を味あわされたのも名古屋だったし…、とにかく私は名古屋にいい思い出がないのだ。


★ 疲労の影響

 両者の対戦は、0-0のスコアレスドローで幕を閉じた。
 この試合は、守備を固めて慎重な試合運びをする名古屋と、連戦の疲労による影響で思うようなプレーができない浦和という構図であった。

 「前の試合で120分間を戦ったので、100%の状態というのは難しかった」

 と、鈴木啓太は蓄積された疲労が影響したことをうかがわせるコメントを試合後に残した。
 両者ともこれといった見せ場もなく、そのまま90分が過ぎ去り試合終了のホイッスル。この試合のシュート数は、名古屋が12本に対して、浦和はたったの4本。1試合で4本はあまりにも寂しい数字だ。

 浦和が低調な試合に終始した最も大きな要因は、やはり疲労からくるコンディション不良が原因だろう。
 城南との死闘からわずか中3日の試合である。疲れていて当然である。そんな厳しい条件の中、選手たちは本当によくがんばったと思う。よく勝点1をもぎとった。

 しかし、だからといって低調な試合を肯定する訳ではない。つまり、私は選手の起用法にもっと上手いやり方があったように感じるのだ。
 この試合で永井と堀之内以外の9人の選手たちは、城南戦でもスタメン出場している、いわば疲労を抱えていても何ら不思議でない選手たちである。
 その選手たちを中3日で出場させることに監督は何も抵抗を感じなかったのだろうか?

 確かに監督は、今までも目立ったターンオーバーを用いることなく、主力選手たちのモチベーションをうまくコントロールしながら連戦の中で結果を残してきたと思う。
 しかし、今回はそのやり方が裏目に出たのではないだろうか?
 それを象徴するかのような場面が、山田の負傷交代のシーンだ。負傷した箇所は右ふくらはぎ。城南戦で痛めたところと同じだと山田自身がコメントしている。
 その怪我により、山田は城南戦の延長103分にベンチに下がり、患部の右ふくらはぎに何やら痛々しそうにぐるぐる巻いていたのを覚えている。

 果たして彼にここで無理をさせる必要があったのだろうか? 間近に控えたACL決勝を見据えて、山田は怪我の治療に専念させ、その穴は細貝、または左サイドに相馬、右に平川でもよかったのではないだろうか? その他にもネネ、内館、岡野らをもっとうまく起用できないものだろうか?

 リーグやACLも終盤戦に入り、どの選手も満身創痍の中、痛い箇所を騙し騙し隠しながらプレーしている。その傾向は試合数が多くなればなるほど顕著に表れるし、それはプロの選手である以上、ある意味仕方のないことなのかもしれない。
 しかし、その被害を最小限に食い止めるために、監督をはじめチーム一丸となって選手のコンディションに気を配って頂きたいと願っている。
 こんなことは素人に言われるまでもないことは百も承知であるが、松葉杖をつきながら歩く山田の姿を見ると、未然に防げたアクシデントだったのではないかと思い、悔しい気持ちで一杯になるのだ。

(本文中敬称略)


posted by 浦和.com |01:21 | Jリーグ | コメント(1) | トラックバック(1)
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2007年10月26日

レッズ、死闘を制す ~浦和×城南~

★ We are REDS!

 埼玉スタジアムのレッズ側ゴール裏席、席の前には備え付けのカップホルダーがある。普段は売店で買った飲み物をそこにいれておく。
 しかし、ここに細長く丸まった形で四角いシートが無造作に刺さっている時がある。この日もそうだった。
 私はその細長く丸まったシートを見るたびに、レッズサポーターのその日の試合に賭ける熱い想いがひしひしと伝わってくるのだ。

 独特の緊張感に包まれた埼玉スタジアム。赤い雄叫びがこだまする中、両チームの選手たちがピッチに入場してくる。
 次の瞬間、ゴール裏一面にサポーターの期待と祈りを込めたメッセージが大きく浮かび上がった。

 We are REDS!

 1枚の四角いシートを夜空に掲げるレッズサポーターたち。彼らひとりひとりの願いが集結し、そこに1つの赤い意思をゴール裏に浮かび上がらせた。


★ 骨折しても勝つ!

 アジアチャンピオンズリーグ(以下ACL)準決勝第2戦。浦和レッズと城南一和の決勝進出を懸けた戦いの火蓋が切って落とされた。

 この試合の前売り券の販売枚数は、平日開催の試合としては過去最高の数字を記録したと報じられ、それはまさにこの1戦の注目度の高さを伺わせた。
 そして、この日の入場者数は平日開催ながら51,651人に達した。報道によれば、当初、城南側は6,000人分のアウェイ席を要望したが、浦和側がこれを拒否し半分の3,000席分にとどめたとのこと。
 城南側もこれだけスタンドが赤で埋め尽くされた光景を目の当たりにすれば、「要望が却下されたこともやむなし」と、感じてもらえたのではなかろうか。
 浦和側としてみれば、「ほらね。城南さんの席ないでしょ」と鼻高々である。

 アウェイの第1戦を2-2のドローで終えたレッズは、この試合で勝利または0-0か1-1の引き分けならば勝ち抜けが決まる。
 レッズは勝ち抜けの条件として、精神的に相手より一歩有利な状況の中、この第2戦に臨むこととなった。
 しかし、試合前の会見で浦和のオジェック監督は、

 「アウェイで2点取っているからと考えること自体が大きなミス。我々が考えるべきことは過去の試合ではなく明日」

 と、油断は禁物と言わんばかりのコメントを残した。
 そんな監督の言葉を肝に銘じたかのように、レッズの選手たちは集中したプレーを見せる。

 前半21分には、千葉戦で鼻骨骨折の怪我を負ったワシントンが、待望の先制点を挙げた。
 フェイスガードをつけての出場となったワシントンは、「フェイスガードはまさにゾロだね」と、明るく語る一方で、「勝つためにまた骨折しなくてはいけないならするよ」と、自らの怪我もいとわず勝利に対する意欲を燃やしていた。
 そんな彼が鮮やかで豪快な先制点を奪ったのだから、サポーターの喜びも倍増である。

 このままレッズペースにもっていきたいところであったが、城南も敵地でしぶとく喰らいつく。
 特に3トップを形成するFWのチェ・ソングッ、イタマル、ナム・ギイルのアグレッシブなプレーに何回か危険な場面をつくられた。
 そして後半11分、レッズは城南のチェ・ソングッに手痛い同点弾を許してしまう。アウェイ側スタンドの城南サポーターは歓喜の雄叫び。そして重いため息が漏れるホーム側スタンド。
 しかし、スコアはまだ1-1。このまま失点さえしなければレッズの勝ち抜けが決まる。


★ やっぱり“勝負強い”レッズ

 「苦戦を強いられても持ち前の“勝負強さ”で勝利してきたレッズである。逆転されることなどないはず」と、半ば現実逃避にも似た感覚に襲われながら試合の行方を見守っていた私。
 そして後半24分、そんな願いも虚しく、無情にも電光掲示板には1-2という文字が冷たく表示された。
 イタマルの強烈なミドルシュートをキーパー都築が弾き、こぼれ球をキム・ドンヒョンが押し込んで城南が勝ち越しに成功した。

 試合前は優位な位置にいたはずのレッズであるが、その立場はあっけなく逆転された。このままでは城南の勝ち抜けが決まる。
 城南側スタンドの歓喜は爆発炎上。対照的に浦和のゴール裏はまるでお通夜。水を打ったように静まり返った。最悪のシナリオが頭をよぎる。試合前の有利な条件など、もはやどこかへ吹っ飛んだ。
 そして、試合前に監督が語っていた戒めの言葉を振り返り放心状態に陥る。「オジェック監督、あなたの仰ったとおりでした」と。

 もうなりふり構っていられない。ひたすら攻撃あるのみ。失点しちゃいけないが、それ以上にまずは同点ゴールが欲しいレッズ。
 そして、逆転弾を喫してから4分後、サッカーの神がレッズに微笑んだ。
 城南ゴール前に入ったボールを阿部が頭で折り返し、そのボールに反応した長谷部が相手ゴールに押し込み値千金の同点弾を叩き込んだ。
 試合はシーソーゲームの様相を呈してきたが、両者共に一進一退の攻防が続く。しかし、わずかながら城南が球際の力強さでレッズを上回っていたように感じられた。

 90分戦ってスコアは2-2。試合はそのまま延長戦へと突入、オジェック監督は選手交替で試合に変化をつけようとするが、結局ここでも勝敗は決まらず、試合の行方はPK戦にゆだねられた。
 それにしても、城南の持つコリアンパワーとでもいうのだろうか、敵地でもひるむことなく戦い、最後の最後まで全力で走る彼らの底力には恐れ入った。

 監督が選択したキッカーとその順番は、ポンテ→ワシントン→阿部→永井→平川。この選択について監督は、

 「最初の3名はレッズの中で確実にPKを決められる選手。永井と平川はシュートテクニックが素晴らしい」

 と、キッカーの選択理由について語った。
 先行はレッズ。レッズサポーターが陣取るホーム側で城南との最後の戦いが始まった。
 監督が自信を持って送り出した選手たちは、落ち着いて淡々とPKを成功させていく。憎いくらい冷静だったように見えた。
 それに対して城南の2人目のキッカー、チェ・ソングクのゴール中央に蹴ったボールは、都築の好セーブによって阻まれた。このセーブについて都築は、「動かなかったのが結果的によかった」と試合後に語っている。
 そして5人目のキッカー、平川が冷静に決めた瞬間、レッズのACL決勝進出が決定した。

 「90分終わる前にすでに足はつっていた。(PKの場面は)都築さんが止めてくれたので気持ちに余裕があった」

 と、平川は決勝進出を決めたPKの場面を振り返った。


★ 疲労感と充実感

 しかし、勝ったとはいえ1戦目を振り返りトータルで考えると、210分戦って両者決着がつかない接戦となった。
 両者共に国内リーグで首位を走るクラブ同士の対決であり、そこにはACLの決勝進出という目的の他にも、国のプライドを背負って戦ったことが今回の好勝負を生んだ要因となったのではないだろうか。

 平川や阿部は足がつって満身創痍の状態でPKを蹴り、闘莉王と山田も試合中の怪我で途中交代を余儀なくされている。
 ただでさえ厳しいスケジュールの中、選手たちはこの死闘をよくぞ乗り越えてくれた。選手の皆さんには本当にお疲れ様と言いたい。
 そしてサポーターの皆さん、特に平日で仕事が忙しいにもかかわらず、スタジアムまで駆けつけて応援したレッズサポの皆さん、本当にお疲れ様でした。
 私個人的には、今シーズンのレッズの試合で1番の疲労感(特にメンタル面で)を味わったと同時に、それ以上の充実感も得ることができた試合だったと思う。

 しかし、最終目標はあくまでもアジア王者。ここで満足している訳ではもちろんない。本当の勝利はもうすぐだ。

(本文中敬称略)



posted by 浦和.com |03:04 | AFCチャンピオンズリーグ | コメント(5) | トラックバック(1)
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2007年10月21日

レッズの勝負強さを分析せよ ~千葉×浦和~

★ 千葉の連勝を止めろ!

 10/20(土)Jリーグ第29節、首位を維持する浦和レッズは、6連勝と好調の波にのる10位のジェフ千葉との対戦となった。
 試合会場のフクダ電子アリーナには16,756人の観衆が詰め掛け、赤と黄色の声援がスタジアムにこだまする中、試合開始の笛が鳴り響いた。

 この日のレッズのスタメンは以下の通り。

 GK 1都築
 DF 4闘莉王、5ネネ、22阿部
 MF 6山田、10ポンテ、13鈴木、14平川、17長谷部
 FW 11田中達、21ワシントン

 前節の大分戦に引き続き、ディフェンスラインにはネネが入り、堅守を誇る赤い3バックの一角を担った。
 さらに、左太ももの怪我から1ヶ月ぶりに復帰した相馬がリザーブに名を連ね、「(試合に)出してもらえたらやれると思う」と、虎視眈々と左サイドのポジション奪還を狙っている。


★ イケイケレッズ↑

 試合は前半からレッズが主導権を握る。
 前半38分、右サイドに走り込んだ長谷部が、ゴール前のワシントンへ低いクロスをあわせてレッズが先制する。

 さらにその10分後、今度は右サイドからポンテがワシントンの頭へとピンポイントクロスを上げ、浦和のエースがこれをきっちりと決める。
 ワシントンのマークについていた千葉の水本であったが、重戦車ばりの迫力でゴール前に迫るワシントンを止めることはできなかった。

 しかし、この2得点目のプレーでワシントンが鼻の付近を負傷してしまう。その後も鼻を気にしながらプレーを続ける彼であったが、その出血の量から怪我の具合が心配される。
 前半はレッズがゲームを支配し、2点をリードして折り返す結果となった。


★ ダメダメレッズ↓

 後半始まってレッズに選手交代。前半に負傷したワシントンに代えて、同じFWの小池がピッチに入る。20歳の若い選手であるが、彼は埼玉県出身のレッズユース育ちの選手。埼玉県出身者にとっては郷土愛をくすぐる選手であり、ましてやレッズサポーターならばその活躍を期待せずにはいられないのだ。

 後半開始後もレッズの勢いは止まらない。
 後半5分、ネネ→長谷部→ポンテとつないであっという間に3点目を奪う。ネネの積極的な攻め上がりが功を奏したようだ。

 その後もレッズは追加点を奪う決定的なチャンスを演出するものの決めきれない。
 そこへ後半9分、新居に代わって途中交代でピッチに入ったレイナウドに反撃の狼煙を上げる得点を許してしまう。レッズは自陣ゴール前付近のエリアで、小池のバックヘッドを闘莉王が処理しきれずにレイナウドに押し込まれた形だ。

 レッズはこの失点した時間あたりから運動量が落ちてしまう。その後は明らかに“攻める千葉と守る浦和”の構図が出来上がっていた。
 そして後半32分、レッズは自陣ゴール前絶好のポジションで千葉にフリーキックを与えてしまう。レイナウドの蹴ったボールは壁に当たって跳ね返るが、そのこぼれ球を羽生が左足でシュート。低いライナー性のボールはゴール左隅に吸い込まれた。

 これでスコアは3-2。1点差まで詰め寄られたレッズだが、時折カウンター攻撃を見せる程度で、戦局は好転する気配を見せない。
 さらに後半34分、千葉は楽山→中島→青木と細かく流れるようなパスをつなぎ、最後はエジプト戦で3点目をアシストした山岸が値千金の同点弾を決めて見せた…、かに思えたが判定はオフサイド。これは幻の同点弾となってしまった。

 試合終了まで残り10分。逃げ切りたいレッズは、攻撃の要であるポンテに代えて守備の堀之内を投入、赤い壁を形成する。
 このまま終了かと思われた後半ロスタイム。時折見せたカウンターから、田中達が相手の息の根を止める4点目を奪い、結局レッズは力で相手をねじ伏せるようにしてこの試合を終わらせた。


★ “勝負強さ”とは何ぞや?

 この4点目の場面は、レッズが今シーズン苦しいながらも勝ち続けてきた理由を物語るかのような場面だった。
 レッズのブログを書きながら、最近やたらと“勝負強さ”というフレーズを使う機会が多くなったなぁ…と感じていたのだが、またこのフレーズを使う場面に出くわしたようだ。
 リーグ首位を維持し、アジアチャンピオンズリーグを勝ち抜き、代表組は日本代表として試合をこなす、この苦しい戦いを乗り越えてきた理由がこの“勝負強さ”だ。
 サッカー雑誌などでは同じ意味で、“勝者のメンタリティー”などと表現する時もあるようだが、いずれにしても一朝一夕で身につくものではないだろう。
 では、彼らの“勝負強さ”の根源とは何なのか? またどこで身に付いたものなのだろうか?


★ サッカーは理屈じゃない!

 私は近頃こんなことを思うようになった。選手たちは、過密日程だからこそ逆に集中できるのではないか。つまり、肉体的疲労よりも精神的モチベーションまたは緊張感を重視するやり方が、今のレッズを支えているように思うのだ。

 連戦というとまず頭に思い浮かぶのは、選手たちの“蓄積疲労”というネガティブな要素だ。確かにその通りなのだが、そのネガティブな要素を上回るくらいのポジティブな要素が、連戦の中に隠れている場合もあるのではないだろうか。

 人によってタイプは様々であろうが、例えば私の場合は、忙しくとも集中して物事がうまく進んでいる時に中途半端にブランクが空くと、再び以前のような緊張感を取り戻すことは難しくなってしまう。
 レッズの選手たちも同様に、中途半端に試合間隔が空いてしまい緊張感の糸がどこかで切れてしまうのを恐れているのではないだろうか。それだったら疲労は覚悟の上で連戦を受け入れ、モチベーションを高く保つ方が自分やチームにとってプラスになると感じているのかもしれない。

 オジェック監督が今まで目立ったターンオーバーの采配をふるわなかった理由も、こんなところにあるような気がする。

 ということは…、“勝負強さ”を身に付けるためには、蓄積疲労や怪我を恐れず、過密日程と戦う覚悟をチームが受け入れなければならないということか? 勝負強さと疲労や怪我は、諸刃の剣なのか? ターンオーバーとは、勝負強さを身に付けることを断念したチームの逃げ道なのか? 世界の強豪と呼ばれるチームでも、あたり前のように採用するターンオーバーであるが、彼らは本当に勝負強いチームと言えるのであろうか? 

 うーん、何だか話しが難しくなってきた。問題提起だけして答えを示さないのは無責任なような気もするが…、「私はこう思う!」という方がいらっしゃったらその意見を参考にさせて頂きたいと思う。平にご容赦。

 まぁ、サッカーを理屈で語ること自体が不毛なことなのかもしれないが…、レッズが強ければそれでいっか!


posted by 浦和.com |17:17 | Jリーグ | コメント(5) | トラックバック(2)
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2007年10月19日

オシムのオプション ~日本×エジプト~

★ 9年ぶりの対戦

 アジアカップ中国2004優勝チームの日本、そしてアフリカネーションズカップ2006の覇者エジプト。
 この大陸王者同士の対決が、アジアサッカー連盟(AFC)が主催となり「AFCアジア/アフリカチャレンジカップ2007」として大阪長居スタジアムで開催された。
 オシム監督率いる日本代表が、FIFAランク40位(2007年7月発表現在)のエジプト代表をホームで迎え撃ち、試合は4-1というスコアで日本がエジプトに圧勝する結果で幕を閉じた。

 エジプトとの対戦は、1998年10月28日に行なわれた「キリンチャレンジ1998」以来、およそ9年ぶりの顔合わせとなった。
 その時の試合会場も長居スタジアムであり、この時は中山選手(磐田所属)がゴールを決めて日本が1-0でエジプトに競り勝っている。
 当時の代表メンバーには、井原正巳選手、相馬直樹選手、呂比須ワグナー選手など、98年フランスW杯に出場した代表選手たちがズラリと名を連ねていた。
 そのメンバーの中には、当時まだ23歳の川口能活選手もいた。
 時は過ぎ去り、その試合からおよそ9年後の2007年10月17日、開催地は同じ長居スタジアム。この試合で代表キャップ110試合を迎えた32歳の守護神は、今現在も日本のゴールマウスを守り続け、再びエジプトの前に立ちはだかることとなった。


★ オシムジャパンの中心選手

 「代表を作る中心的なグループに加わっている選手の数を広げたい。つまり11人だけがレギュラーでない、もっとたくさんのレギュラーがいる状況を作りたい。」

 と、試合前日の会見でオシム監督はこの試合に臨む上での目標を語った。
 4-1という日本圧勝の結果で試合を終えた今、監督の言う“中心的なグループ”に一体何人の選手が加わることができたのか? また、晴れてそのグループに加わった選手とは、誰なのか? 今回はそのあたりに迫ってみたい。

 まず最初に、オシム監督の語る“中心的なグループ”とは誰のことを指すのか?
 それは、オシム監督が就任してから全20試合の中で、どの選手が何試合先発出場したかを調べることにより、ある程度は判断できるであろう。
 以下は、オシム監督就任から今回のエジプト戦までの全20試合のうち、半数以上(10試合以上)の試合に先発した選手を出場試合数の多い順番に並べたランキング結果である。(07/10/17現在)

【順位】  【選手名】   【先発出場数】 【先発出場率】
 1位   MF鈴木啓太     20/20試合       100%
 2位   GK川口能活   19/20試合       95%
      DF駒野友一
 3位   MF阿部勇樹   17/20試合       85%
      MF遠藤保仁
 4位   DF加地亮        15/20試合       75%
 5位   DF中澤祐二    13/20試合       65%
 6位   FW巻誠一郎    12/20試合       60%
 7位   MF中村憲剛    11/20試合       55%
 8位   MF中村俊輔    10/20試合       50%

 上記のように、半数以上の試合に先発した実績をもつ選手たちは、“中心的なグループ”に属するといってもよいのではないだろうか。
 ただし、8位の中村俊輔選手を初めとした欧州のクラブに所属する選手たちは、Jリーグに所属する選手に比べて、代表チームに合流することが困難なことを理由に召集を見送られるパターンが多かったので、そのへんも考慮にいれるべきであろう。
 欧州のクラブに所属する日本人選手の中でも、フランクフルト所属の高原選手は、欧州組ながら全20試合のうち9試合に先発出場、6得点を記録し、現在のところ代表メンバーのトップスコアラーである。
 よって、上のランキングには名前が出てこないが、彼も“中心的なグループ”の一人と言えるだろう。


★ 結果を残したレギュラー候補

 今回のエジプト戦でオシム監督が選択した日本のスタメンは、以下の通りである。

 GK 1川口
 DF 22中澤、6阿部、21加地、3駒野
 MF 13鈴木、14中村憲、7遠藤、9山岸
 FW 16大久保、17前田

 つまり上のランキングでいくと、巻選手と中村俊選手以外の選手が、今回の先発メンバーにその名を連ねたことになる。いわゆる“中心的なグループ”の選手たちだ。

 さて、ここで先に挙げた疑問点、「“中心的なグループ”に一体何人の選手が加わることができたのか? また、晴れてそのグループに加わった選手とは誰なのか?」を考えていこう。
 このスタメンの中から中心グループ以外の選手を探すと、3選手の名前が浮かび上がる。それは、山岸選手、大久保選手、そして前田選手だ。
 冒頭のオシム監督のコメントにもあるように、この試合に臨んだ目的の1つは、彼らのようなレギュラー候補が、候補からレギュラーへとなれるかどうかを試すことであった。

 結果から先に言ってしまえば、大久保選手はこの試合で2得点、前田選手は1得点、山岸選手は1アシストを記録している。
 いずれも得点に絡む活躍をしているし、特に大久保選手のアグレッシブなプレーは、オシム監督の評価も高かったのではないだろうか。

 試合後にオシム監督は、多くの主力を欠いた今回のエジプト代表について、「もし、彼らがベストメンバーだった場合、同じことができたかどうか」とコメントしたが、それを差し引いても、彼らは今後の日本代表の“中心的なグループ”に加わることに何ら違和感を感じさせない活躍を見せたと思う。


★ 07年最後の試合を終えて…

 オシム監督は、次のようにこの試合を評価した。

 「監督就任から1年以上経ったが、ずっとご覧になっている方なら、中心メンバーがほとんど変わらないことに気付くだろう。そこが、われわれの主なオプションである。つまり、高原や中村俊がいなくても、国内の選手だけで代表チームを作ることができる」

 オシム監督が目指す“誰が出ても遜色ないチーム作り”は、着々と進行していると考えても良さそうである。
 そして、「(今年の全13戦を終えて)狙いはどこまで達成できたか?」という質問に対して監督は、

 「いくらかは進歩しているとは言えるだろう。(中略)失敗も成功もあるが、良いことがゲームの中で起こるようになった。」

 と、チームの成長の手応えを感じさせるコメントを語った。そして最後に監督はこう付け加えることを忘れなかった。

 「しかし、そこで喜んではいけない!」

 これは選手をはじめメディアやサポーター、そして何よりも自分自身を戒めるための言葉だったように思う。

 少し話しは脱線するが、今までやりたい放題の行いをした挙句、丸坊主になって謝罪会見をする羽目になった人を最近よくテレビで見かけるが、やはりどんな時も浮かれることなく自らを戒める気持ちを持つ人は、いざという時も足元をすくわれることはないのではないだろうか…。
 まぁ、そういった意味ではオシム監督なら安心だろう。逆に戒め過ぎて選手たちが疲れてしまわないか…、そっちの方が心配だ。

posted by 浦和.com |19:53 | 日本代表 | コメント(3) | トラックバック(0)
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2007年10月08日

7連戦最終日 ~浦和×大分~

★7連戦の最終日

 Jリーグ第28節、浦和レッズ×大分トリニータの試合が、浦和ホームの駒場スタジアムで行われた。試合は、2-1でホームの浦和が大分を降す結果となった。
 9/15に行なわれた25節のサンフレッチェ広島との試合から、中3日、ときには中2日という間隔で試合を消化してきたレッズの選手たち。
 しかし、今後も厳しいスケジュールは続くが、とりあえず明日から選手たちは短いオフにはいるようだ。
 広島戦からの試合日程は、以下のとおりである。

【試合日】   【大会・節】         【対戦チーム(H&A)】
9/15(土)   Jリーグ第25節    サンフレッチェ広島(A)  
9/19(水)   ACL準々決勝1st   全北現代モータース(H)  
9/22(土)   Jリーグ第26節    横浜Fマリノス(A)       
9/26(水)   ACL準々決勝2st   全北現代モータース(A)  
9/30(日)   Jリーグ第27節    アルビレックス新潟(H)  
10/3(水)   ACL準決勝1st      城南一和(A)              
10/7(日)   Jリーグ第28節    大分トリニータ(H)        

 この7連戦の戦績は、6勝1分。この厳しいスケジュールの中、選手たちは本当によくがんばったと思う。
 平川選手は、「引き分けはアウェーだったし、上出来」と、この連戦の結果に満足の様子。またオジェック監督は、この結果の要因について、
 
「チームの構造、骨格があったからだ。例えば選手間の相互理解。(中略)また、選手のよい部分をチームのために出せているからだ」

 と、試合後にコメントした。
 この試合でキャプテンマークをつけた鈴木啓太選手は、「コンディション的に7連戦は疲れた」と、その厳しい連戦を振り返るが、「それでもこの7連戦は大きな意味があった。個々の良さやウィークポイントを活かし、または補いながらできた」と、苦しい状況の中からも手ごたえを掴んだようであった。


★勝負強さを発揮

 さて、この試合の浦和の先発メンバーは、若干の変更が加えられた。
 山田選手にかわって永井選手、そして坪井選手にかわってネネ選手がスタメンに名を連ねた。スタメンは試合前に伝えられたというネネ選手は、

 「(前回の試合出場から)長い間試合に出られず、試合感覚を取り戻せていなかったのでゲームの中に入るのが難しかった」

 と、13節の横浜Fマリノス戦以来15試合ぶりとなる先発出場に少し戸惑ったところがあったようだ。

 試合は開始早々の4分に動いた。右サイドを突破した永井選手からの低いクロスに、ワシントン選手が反応してボールを相手ゴールに押し込み浦和が先制する。
 しかし、試合内容は決してよいと言えるものではなかった。この日の浦和のフォーメーションは4-3-3。前線は、永井選手と田中達也選手が両ワイドにひらき、中央にワシントン選手を配置した布陣で挑んだ。
 そして後半60分、浦和はいつもと違うフォーメーションと先発メンバーで戦ったせいか、大分の藤田選手に同点弾を許してしまう。
 その8分後、ワシントン選手がディフェンダー2人を背負いながら鮮やかなボレーシュートを叩き込み、再び浦和がリードする。
 そして、そのまま試合終了のホイッスル。浦和が聖地駒場で勝ち点3をもぎ取った。

 「浦和とこのくらいのゲームが出来たということで、今回の結果以上のものがあってもよかったのではというのが本音だ」

 と、試合後に大分のシャムスカ監督はコメントした。
 確かに浦和は、大分のサッカーに苦しめられていた。浦和のキーマンであるポンテ選手は、ホベルト選手の執拗なマークにあい本来の持ち味を発揮できずにいた。
 また、両者のシュート数は、浦和が8本なのに対して大分が15本。シュート数だけで単純に比較はできないが、慣れ親しんだピッチ上で、浦和が後手に回っていたのは事実だ。
 しかし、なんとか勝ち点を取りこぼさずに拾い続ける浦和に対して、長谷部選手は「勝負強さがついたと思う。レギュラー争いが激しい中で成長できているのかな」と、浦和の勝負強さの要因について語った。


★ありがとう、オシム監督

 次節は10/20(土)、フクアリでジェフ千葉との対戦となるが、その前に日本代表のエジプト戦が17日(水)に控えている。
 この大分戦を視察に訪れていたオシム監督であるが、

 「日本中が浦和のACL優勝を望んでいると思う。こちらも手を貸したい」

 と、既に浦和勢の召集見送りを示唆する発言をしている。
 そんなオシム監督の好意には感謝したいし、この貸しは、今後浦和勢が日本代表の試合で活躍することで返していきたい。

posted by milanista |08:33 | Jリーグ | コメント(3) | トラックバック(0)
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2007年10月05日

価値あるドロー ~城南×浦和~

★ パブリックビューイングで参戦

 まるでセリエAの風景だ。直感的にそう感じた。
 
 埼玉スタジアムのオーロラビジョンに映し出された城南市炭川総合運動場のアウェー側スタンド。そこは、紅い光りと白い煙で覆いつくされていた。
 発炎筒を掲げる浦和レッズ12番目の戦士たちの姿が、白煙の合間から韓国の夜空に紅く照らし出されている。
 その映像を見た場内のレッズサポーターから、期待と祈りにも似た歓声が上がった。
 敵地へと乗り込んだ彼らの姿は、まるでこのスタジアムに集ったレッズサポーターたちの想いを代弁してくれているかのようであった。


★ 敵地で価値あるドロー

 10/3(水)アジアチャンピオンズリーグ(以下ACL)準決勝1stleg。城南一和との1戦は、浦和がホーム&アウェーの初戦で韓国に乗り込み、2-2のスコアで引き分ける結果となった。

 Kリーグの試合では通常2,000人程度しか集まらないとされるが、この日の観客動員数はおよそ13,000人に達したと報道されている。
 そんな中において、敵地へと乗り込んだレッズサポーターの数はおよそ1,000人。
 つまり、12,000人対1,000人の応援対決となった訳だが、普段聞き慣れた赤い声は、スタジアムのスピーカーを通して私の耳にもよく聞こえてきた。
 敵地のど真ん中で堂々と発せられるその声を聞き、勇気づけられたサポーターも多かったのではないだろうか。

 しかし、そんなサポーターの期待を裏切るようにして、試合開始早々の11分、浦和は城南のモタに先制点を許してしまう。
 堅守が自慢のレッズであるが、皮肉にもその守りを司る守備陣のミスから生まれた失点だった。
 そして、モタは憎らしいほど落ち着いて決めて見せた。前に出るキーパー都築のポジションを確認後、キーパーをかわすフワッと浮かせたボールを蹴り、そのボールはゆっくりとゴールネットに吸い込まれていった。

 その瞬間、埼玉スタジアムの場内は水を打ったように静まり返った。無言のままがっくりとうなだれる赤いユニフォームをまとったサポーターたち。そして、城南1点リードのまま前半が終了した。
 上のステージに行けば行くほど、こういうミスが即失点につながることを思い知らされた場面だった。

 ハーフタイムに入り、選手たちがピッチを後にする。サポーターたちも、それぞれに小休止をとりに席を立つが、その足取りは重い。先制されたこともそうだが、主審のホームよりのジャッジにも納得いかない様子であった。

 そして、後半開始の笛が鳴り響く。
 試合が動いたのは53分、ポンテからのセンタリングが、ゴール前のワシントンの頭上を越えて、フリーで待ち構える田中達也の頭へと落ちてきた。
 その小柄な体を生かした機敏なドリブルからのシュートを得点パターンとする彼が、もっと言ってしまえば、身長167センチの決して大柄とは言えない彼が、まさかヘディングで得点するとは想像もしていなかった。

 これでついに1-1の同点に追いついたレッズ。試合はここから両者の激しいぶつかり合いとなる。
 城南の容赦ないタックルがレッズの選手を襲う。苦痛に顔を歪める田中達也の姿が痛々しかった。
 しかし、その荒々しさが仇となった城南は、ペナルティエリア内でワシントンを倒し、決められれば逆転されるPKを与えてしまう。
 このPKをポンテがしっかり決めてレッズが逆転に成功した。これでスコアは1-2。

 この時、時計の針は試合開始から66分が経過していた。
 残り約24分程度、城南が同点に追いつくだけの時間は十分に残されていた。
 ここでオジェック監督は、試合中に負傷した坪井にかえて堀之内をピッチに送り、守備を意識した采配をみせた。

 そして迎えた81分、城南がミドルシュートを放った場面、雨の影響もあったのかもしれないが、都築がボールを前方に弾き、そこを詰めていたキム・ドヒョンに押し込まれて再び同点に追いつかれてしまった。
 この2失点目に関して堀之内は、

 「自分が入ってから失点してしまったことは悔しい。この借りは返したい」

 と、ホームでの雪辱を誓うコメントを述べた。
 そして、そのまま試合終了のホイッスル。浦和は、アウェーで2-2という結果を得るにとどまった。

 パブリックビューイングに参戦したサポーターたちは、勝てなかったことに不満な表情を浮かべながら「次だ、次!」と声を張り上げるが、とりあえずはほっとした様子でスタジアムを後にしたようだ。

 勝てるチャンスがあっただけに悔しさも残るところであるが、アウェーで2-2の引き分けならば悪くはない結果だ。ホームで0-0もしくは1-1の引き分け以上ならば、レッズの勝ち抜けが決まる。


★ やっぱりACLで勝ちたい

 決勝進出をかけた運命の第2戦は、10/24(水)にホームの埼玉スタジアムで行なわれる。
 しかしその前に、10/7(日)にJリーグ第28節の大分戦を駒場競技場で行ない、10/20(土)には29節の千葉戦を敵地のフクアリで控えている。
 さらには10/17(水)、日本代表が昨年のアフリカネーションズカップの覇者であるエジプトと対戦する「AFCアジア/アフリカチャレンジカップ2007」が大阪長居スタジアムで行なわれる。
 つまり、日本代表でも欠かせない存在である鈴木啓太選手や闘莉王選手などは、17日から24日までの一週間で、JリーグとACLと日本代表の3つを戦うことになるかもしれないのだ。

 最近では、Jリーグの“主力温存”がいろいろと世間を騒がせているが、浦和もそろそろ先を見据えて主力選手を休ませることが必要ではないだろうか。少なくとも私はサポーターを“裏切った”なんて思わないよ。

 オジェック監督は、今までスタメンに大きな変更を施すことなく厳しい日程をこなしてきたが、彼はこれから訪れるこの1週間をどのように捉えているのだろうか。

 私個人としては、レッズには代表やJリーグよりもACLを最優先させてもらいたいと考えている。
 オシム監督が浦和の選手を召集するかどうかは現段階では分からないが、今まで厳しい日程をこなしながらACLの準決勝まで勝ち進んできたのに、「選手の疲労が原因で決勝へ行けませんでした」では泣くに泣けないではないか。

 浦和のベンチには、手ぐすね引いて出番を待ち構えている選手がいるのだ。
 そろそろ彼らの背中を押して、ピッチに送り出してやってもよいのではないだろうか…、ねぇ、オジェックさん?

(本文中敬称略)

posted by 浦和.com |00:15 | AFCチャンピオンズリーグ | コメント(5) | トラックバック(1)
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2007年10月01日

ビッテゴール、ロビー! ~浦和×新潟~

★身も懐も寒かった日曜日

 9/30(日)、埼玉スタジアムで行なわれたJリーグ第27節の試合は、首位の浦和が7位の新潟をホームに迎えて行なわれた。

 気温16.9℃。肌寒いを通り越して、寒かった。ほんの1ヶ月前までは、あれほど楽しみにしていたビールも、この日は体を芯から冷やすだけだった。 そのかわり、夏は見向きもしなかった温かい汁物がやけに美味しそうに見える。駒場ラーメンがいつも以上に食欲をそそる。その誘惑に負けそうになるが、やけに軽い私の財布と相談した末、その誘惑を振り払うことに成功した。(アイ・アム・ウィナー! である)

 天気は雨。スタジアムの照明が、無数の雨粒を照らしている。浦和の選手たちが、試合前のウォーミングアップでピッチ上に現れた。芝生は既に多くの水分を吸い込んでいる。選手が走ると芝から水が跳ね上がった。勢いよく転がるボールは、水しぶきをあげてピタッと止まった。ゴールキーパーの山岸選手が、ピッチ上のある場所を指差して仲間に声をかけている。それはまるで「このあたり水溜まってるから気をつけろよ」とでも言っているかのようであった。


★疲労よりも勢い優先か?

 浦和の先発メンバーに大きな変更はない。田中達也選手はスタンド観戦となったが、それ以外のメンバーはいつも通り。
 10/3(水)にアウェーの韓国で行なわれるアジアチャンピオンズリーグ(以下ACL)準決勝の試合を考慮して、浦和は主力を温存させる可能性もあった。それについてオジェック監督はこのように述べている。

 「昨日の練習がよい雰囲気だった。(中略)選手たちが喜びをもって練習しているので、今日のメンバーでやろうと思った」

 選手たちの疲労はもちろんあるが、それよりも今のチームの勢いを優先させたいという監督の考えなのだろう。


★ビッテゴール、ロビー!!!

 15時30分、試合開始のホイッスル。「グラウンドのせいで多少のやりづらさはあった」と長谷部選手が語ったように、両チームとも水を含んだピッチに足をとられて思うようなプレーができない。
 前半終了間際、闘莉王選手がゴール正面で鮮やかなオーバーヘッドキックを放つが、ボールは惜しくもキーパーによって弾かれた。試合後に彼は、「あれが精一杯だった」と、自らのチャンスの場面を悔しそうに振り返った。
 後半も両者共に攻めきれない時間が続くが、しだいに浦和がペースをつかみ始める。そして迎えた87分、鈴木啓太選手が上げたセンタリングをワシントン選手が競り合う、そのこぼれ球に反応したポンテ選手がゴール左隅にきっちりと決めた。

 「ゴールしたシュートは自信を持って打った。いい時間帯に決められて良かった」

 と、ポンテ選手は自らのゴールについて語った。
 そして、そのまま試合終了の笛が鳴り響く。結局、1-0でホームの浦和が新潟に辛くも勝利した。

 「(前日の)ガンバの結果があったので、今日の勝ちは大きい」

 と、試合後にキャプテンの山田選手はコメントした。この試合の結果、2位で浦和を追走するG大阪との勝ち点差は、変わらず6のままとなった。


★雨の日の戦い方とは?

 そして、新潟の鈴木監督は、敗戦の原因を次のように振り返った。

 「ゴール前までいって、そこでの思い切ったシュートがもうちょっとあってもよかったかなという感じはしている。それから最後のところの守りで、粘り強さが足りずにやられてしまった」

 鈴木監督が述べたように、雨で濡れたスリッピーなピッチコンディションを考えれば、遠めからでも積極的にシュートを打っても良かったのではないかと思う。それは新潟だけでなく、浦和にも同様のことが言えたであろう。
 その他にも、例えばグラウンダーのパスでビルドアップするよりも、シンプルにロングボールでワシントンに楔(くさび)をうつ、または、センタリングは高い弾道よりも低くて速いボールをゴール前にいれたほうが、今日のようなピッチコンディションの時には有効だったのではないだろうか。


★打倒、城南一和!

 しかし何だかんだ言っても、苦しい試合でも勝ち点3を手堅く勝ち取るあたりは、浦和の勝負強さを見せつけられたような気がする。

 「苦しいゲーム。勝てたことが1番大きい。(中略)次のACLに向けてよい準備ができたと思う」

 と、鈴木啓太選手が語ったように、次の試合はACL準決勝第1戦、城南一和(ソンナム・イルファ)との戦いが控えている。敵地までの遠征による疲労を考えれば、日本のお隣である韓国のチームが対戦相手となったのは、浦和にとって都合の良いことだろう。
 しかし、その条件は城南一和も同じこと。現在Kリーグの首位を走るチーム(10/1現在)なだけに、ACL準々決勝で対戦した全北現代モータースよりも格上とみた方がよい。

 「アウェーの難しい試合となるが、いい試合をして有利な状況でホームに戻りたい」

 と、城南一和との試合に向けて意気込みを語る闘莉王選手。サポーターを含めた“チーム”の力で勝利を掴み、アジアにその強さを証明してみせてもらいたい。

posted by 浦和.com |01:26 | Jリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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