2007年04月30日
前回、「カシマスタジアム」を訪れたのは06年8月19日。それは、第18節に行われた鹿島と浦和の試合であった。スタジアムから見渡せる風景は、前回訪れた時と何ら変らないままだった。快晴に恵まれたこの日は、鹿島灘の水面が日光を照らしてキラキラと輝き、威圧感すら感じる鹿島臨海工業地帯の工場群からは、大きく口を開けた巨大な煙突が、白煙を勢い良く吐き出していた。
そんな変らない風景を眺めながら、私は06年の対戦を振り返った。スコアは、浦和が試合終了間際で同点に追いつき、なんとか2-2のドローという“綱渡りの試合内容”で終えたのだった。この鹿島とのアウェー戦、実は2年連続で2-2の引き分けで終わっているため、浦和としたら、今回こそはきっちりと勝ってその雪辱を果たしたいところだ。
いつものように、両チームの先発メンバーが発表された。鹿島は柳沢が故障のため欠場。浦和にしてみたら、やっかいな選手が一人減って嬉しい限りである。しかし、その浦和のスタメンが発表された時、私は何か違和感を感じた。いるはずの選手がいない。それは、現在5得点を挙げ、柏の菅沼、広島の佐藤と並んで得点ランキング2位に位置する“ワシントン”である。スタメンどころかベンチにも見当たらない。何故?累積警告か? それとも怪我? …いや、どちらも違う。この原因は後に明らかになるのだが、この時の私には知る由もなかった。
そんな浦和の不可解な先発メンバーが気にかかりながらも、試合開始のホイッスルが鳴り響いた。埼スタよりも傾斜のあるカシマスタジアムはとても見やすくて良い。2階席から浦和の布陣を俯瞰すると、今日の阿部は左サイドバックではなく、啓太とダブルボランチを組んだようだ。そして、長谷部は左サイドに位置し、伸二とポンテの2シャドーの前に永井の1トップといったところだろうか。
今日の試合を見る限り、やはり阿部はボランチの方が、彼の持つ攻撃センスを発揮できるようだ。逆に、永井の1トップはあまり機能していないように感じる。もちろんワシントンと同じプレーを彼に期待するのは酷である。個人的には、彼のポジションは、スペースの少ないピッチ中央ではなく、彼の切れのあるドリブルが生かせるサイドにあるのではないかと思う。C・ロナウドのように…とまでは言わないが、彼の持つ“ドリブル”という武器を最大限に発揮できるようになれば、浦和の攻撃に厚みが増すことは間違いない。
そして、ワシントンという得点源が不在という状況は、これからも十分起こりうることである。そこで、浦和は現在セリエA2位の“ローマ”の戦い方を参考にしてはどうだろうか。最初はスパレッティ監督も苦肉の策として採用した“4-5-1”というシステムだが、これが大当たりした。トッティの1トップ、もしくは“0トップ”とも表現されるシステムだが、主に中盤の選手の“ハイレベルのプレー”と“豊富な運動量”が生命線となるシステムであるだけに、前線は駒不足だが、中盤の人材には事欠かない浦和にとっては、参考になるのではないだろうか。
さて、試合は両者決め手を欠いたまま前半終了。しかし、後半56分にポンテが値千金の先制点を挙げた。結局これが勝ち越し点となり、浦和が久々にカシマスタジアムで勝利を飾ることに成功した。シュート数はお互い譲らずに同数の15本。両チームあわせて30本のシュートを放ちながら1点に留まってしまったのは寂しい限りである。浦和はワシントン不在の影響があったのは否めないだろう。
そのワシントンの欠場理由であるが、クラブ側のコメントによると、彼の「規律違反」が原因とされている。昨日までは、それ以上の情報は口外できないとされていた。しかし、今日になってその理由が明らかになったのだ。クラブHPにワシントン本人のコメントが掲載されているので詳細はそちらを参考にしてもらいたいが、簡単に説明すると、練習方法について監督との意見の相違があったようだ。また、ブラジルから移籍のオファーがあるという話題もあるようだが、本人は浦和でプレーすることを希望しているようである。
このコメントを、額面通りに受け取ってよいかどうかは疑問だが、少なくともワシントンの激高しやすい性格が災いの元になっているような気がする。浦和は今までも自由奔放なブラジル人選手の去就問題に泣かされてきた経緯があるだけに、クラブ側も嫌なイメージが付きまとうのではないだろうか。
今回の件でお騒がせしているワシントンであるが、自ら発したコメントの通り、今後も浦和でプレーしたいと思うのならば、次節の千葉戦は、それを証明してみせる絶好の機会である。私は、彼が自らのプレーで我々を納得させてくれることを期待している。
posted by 浦和.COM |23:02 |
Jリーグ |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2007年04月26日
欧州の頂点を争う戦いも、ついに4チームを残すのみとなった。その内訳は、イングランド勢が3チーム、イタリア勢が1チームという現在の欧州勢力を分かりやすく我々に提示する結果となった。そのうちの1試合、チャンピオンズリーグ(以下CL)準決勝1stleg 「マンチェスター・U対ミラン」の試合が4/24 マンUのホームであるオールド・トラッフォードにて行われた。
唯一生き残ったイタリア勢力「ACミラン」。クラブという枠を越えて、国の意地と誇りを賭けた大事な一戦となった。対するは、3冠の偉業を再現すべく野心に燃える「マンU」。準々決勝では、同じイタリア勢力「ローマ」を木っ端みじんに粉砕したように、ロナウドやルーニーといった若き才能が醸し出す“脅威”と名将ファーガソンの頭脳が構築する“戦略”が見事な調和をもたらしている。
スタジアムの大多数を占拠したマンUサポーターと、一部のミラニスタの期待と祈りを込めた大歓声の中、試合開始のホイッスルが鳴り響いた。
まずは、ホームで手堅い勝利を優先させたいマンUであるが、開始から5分、喉から手がでるほど欲しい先制点を奪取することに成功する。コーナーからのセンタリングをロナウドがヘディングシュート。ジーダが何とか上空に弾いて一瞬難を逃れたかに見えたが、フワリと浮いたボールはそのままポテンポテンとゴール内を弾んで転がった。マンUにしてみれば、拍子抜けするほど呆気なく、ラッキーな先制点だった。ミランにとってはリズムを掴む間もなく、試合開始直後という早い段階での失点だった。まるでサッカーの神様を味方につけたかのようなマンUの得点シーンを目の当たりにした時、「ミランもローマと同じ道を歩むことに…」と不安を覚えた方も多かったのではないかと思う。
だが、そんなミラニスタの不安を払拭するに十分な素晴らしい同点ゴールを決めた男がいた。それは、現在“CL得点王”という肩書きを持ち、セレソンブラジレイラの10番に抜擢された男「カカ」である。セードルフからのスルーパスに素早く反応し、一瞬のスピードで相手DFを振り切り、ファーサイド目掛けて正確なインサイドキック。「見事なゴール」としか言いようがない。
しかし、カカが魅せた華麗なショーはこれだけでは終わらなかった。今度は得意のドリブルでゴール目掛けて単独突破を図った彼は、器用にボールをコントロールしながら、眼前に立ちはだかる相手DFを手玉に取るように翻弄して抜き去り、最後は1対1の勝負を受けざるをえなかったファン・デル・サールも、成す術なくネットに吸い込まれるボールを見送るしかなかった。
これでスコアは1対2となり、ミランは早くも逆転することに成功した。そして、ここで前半終了のホイッスル。まさにカカのショータイムとなった45分間であった。
しかし、精神的に優位な状況に立ったミランであったが、後半59分には、そのアドバンテージははかなく消え失せてしまった。スコールズの技ありパスを受けたルーニーが、値千金の同点ゴールを挙げて再びミランに食らいついたのだ。
だが、敵地で2対2というスコアは、ミランにとって決して悪くないものだった。ここでのアンチェロッティ監督の狙いは、リスクを避けて、追加点よりもこのまま試合をクローズさせること。そのための采配として、ジラルディーノをベンチに下げ、替わりにグルキュフを投入した。これでピッチ上にFW登録選手が不在となったミランは、まるでローマを彷彿させるように、カカをトップにおいた布陣で、マンUの猛攻に耐えながら最後の笛の音を待った。
時計の針が90分をまわり、試合はロスタイムへと突入。ミランはマンUの最後の攻撃を懸命に弾き返し続けた。しかし、この試合終了間際で一方的に攻められる状況は、サンシーロで行われた準々決勝1stlegのバイエルン戦とそっくりであった。当然ながら、底知れぬ不安が私を襲った。あの時はヴァン・ブイテンに“ロスタイム同点弾”を叩き込まれて愕然となったが、私は「まさかそんな悲劇は2回も続くまい」と天に祈るような気持ちで小さく呟いていた。
だが、起こるのである。続くのである。“負の連鎖”、もしくは“神から与えられた試練”とでも表現すればいいのだろうか。今度は“ロスタイム逆転弾”である。審判が表示したロスタイムは、僅か2分。たった2分。されど2分。もはや私には、この2分という時間が短いのか、長いのか、どう表現していいのか判断できない。
“ロスタイム”とは、我々が日常過ごす時間感覚とは別次元のものなのだろうか。もしかしたら、ピッチ上の22人は、このロスタイムの間だけ別次元の空間に存在しているのかもしれない。この得体のしれない時間は、今のところミランにとって悪魔以外の何者でもない。逆に、勝ち越し点を決めたルーニーにとっては、悪魔どころか天使が舞い降りた瞬間だったに違いない。
「ロスタイム」、そして「悪魔と天使」。それはきっと、サッカーの神様が創造した、お茶目な“お遊び”の1つなのかもしれない。
posted by 浦和.COM |20:59 |
UEFAチャンピオンズリーグ |
コメント(1) |
トラックバック(0)
2007年04月22日
「浦和今季初黒星!」(スポーツ報知)
「浦和、ホームの不敗記録止まる」(サンケイスポーツ)
「川崎Fが浦和ホーム不敗記録止める!」(日刊スポーツ)
上記は、昨日終了したJリーグ第7節「浦和vs川崎」戦について、この試合結果を報道した主なスポーツ新聞のWebサイト上での“見出し”である。浦和は、同じアジアを戦う戦友でもある“川崎フロンターレ”に2失点を喫して、手痛い敗戦を余儀なくされた。
各紙とも「待ってました!」とばかりに“でかでか”と書いている。それもそのはず、浦和がホームで敗戦したのは、2005年9月10日に行われた大分戦以来の出来事。つまり、1年7ヶ月以上もの間、浦和はホーム無敗記録を更新し続けていたのである。その試合数は、実に“25試合”。これは驚くべき記録である。スポーツ各紙にしてみれば、真っ先に取り上げたい“ネタ”に違いない。
昨年浦和がJリーグを優勝してからというもの、各サッカー誌は、浦和を扱った増刊号を乱発発行している。なぜならば、浦和人気に便乗した“売り上げ部数の増加”を目論んでいるからだ。売れるものを企画して発行するのは、編集部または出版社として当然のことであるし、それ自体は自然な発想だと思う。・・・だが、メディアによって人気者に祭り上げられた者は、時としてメディアによって谷底へと突き落とされることもある。
メディアの露出が増えたおかげで、浦和の人気は右肩上がりとなった。また、ホーム無敗という記録が続いたことで「浦和=勝者」というイメージが人々の頭の中に出来上がった。しかし、どんなに強くて人気のあるチームでも、いつかは負ける時が来るものである。今回の浦和の敗戦がまさしくその時だと思う。
ここで、私が老婆心ながら心配している事は、一部のメディアが、この敗戦をいいことに「浦和非難」を大袈裟に記事として扱うのではないかという事である。つまり、今までは浦和を高いところまで持ち上げるだけ持ち上げたメディアであるが、チームがほんの小さな小石につまづいただけで、手の平を返したように態度を一転し、今度は奈落の底に突き落とそうとする心無いメディアが現れる。自分達が書こうとする記事の意味を理解し、その背景に至るまで、真実をありのままに伝えるメディアもあれば、人気チームが負けたことを“ネタ”にして、監督非難、選手非難、サポーター非難など、あることないことを記事にするメディアも存在し、実際に私も今までにいくつか見てきた。そんな後者の記事のせいでチームのリズムを崩される可能性もあるし、そうならないためにも、少なくとも我々サポーターは氾濫する情報を整理しながら、チームの現状をしっかりと把握しておかねばならない。
ここで、現在の浦和の状況を今一度見つめ直したいと思う。浦和は、全34試合ある長いリーグ戦の中の、7試合目で今季初黒星を喫しただけである。細かい事を言えば、選手のボールのもらい方、監督の采配など、個人的に指摘したい点はいくつかあるが、私はこの敗戦を前向きに捉えているし、ましてやこの試合の中で浦和を非難する理由はどこにもないと思っている。
選手や監督は、機械ではなく人間である。間違いなく、いつも同じ結果をだす事が可能なロボットではない。負けたこと、そしてホーム無敗記録がストップしたことはもちろん悔しい。しかし、その前に何故“ホームで25試合連続無敗”という偉業をやってのけた彼らを賞賛しないのか?何故1年7ヶ月も続いた“成功”よりも、たった1回の“失敗”を非難するのか?ましてや、取り返しの付かない失敗でも何でもない。この悔しさをバネにして、今後の厳しい試合を勝ち抜く“糧”にすればいい。下を向く必要はどこにもなく、むしろ“誇らしい”ことのはずだ。聡明な方々ならば、このメディアを始めとした周囲の雑音に振り回されることはないと思うが、私はこんな状況の選手達があまりに可哀想でならなかった。
良くも悪くも、メディアのネタにされる事は、“人気チームの宿命”と言ってしまえばそれまでだが、一部マスコミの煽るような報道の仕方には我慢ならないし、その情報に惑わされた人達が不憫でならない。
posted by 浦和.COM |00:56 |
Jリーグ |
コメント(8) |
トラックバック(0)
2007年04月16日
桜の花も散り行き、季節の移り変わりを感じさせる4月の半ばであるが、皆さんいかがお過ごしだろうか。4/15の国立競技場は、綺麗に二分された鮮やかな“赤と黄”のコントラストが、我々の闘争心を更に掻き立てた。王者の風格が定着し、今シーズンいまだ無敗の浦和。そして、J1に昇格したばかりではあるが、いきなり首位の座を奪った柏。この注目の一戦を観戦しようと、スタンドには35000人以上の人々が足を運んだ。
そんな対戦相手を意識してか、両者の応援合戦にも、一層熱が入っているように感じた。特に柏サポーターの応援に対しては、敵である浦和サポーターからも、手拍子が起こるほど面白いものであった。阪神といえば「六甲おろし」。柏といえば「柏バカ一代」(タイトル間違ってたらスンマセン)と言われるくらい、この応援歌を全国に浸透させてほしいと思うし、柏のクラブコンセプトである「強く、愛されるクラブ」という精神にも繋がっていくのではないだろうか。今ではどこのサポーターも、似たりよったりの応援が多い中で、彼らの演出は見ていてとても新鮮だったし、こんなサポーター達がもっと現れて、リーグを盛り上げてくれる事を私は願って止まない。
さあ、今シーズン開幕から、全てのアウェー戦が2対2の引き分けという浦和であるが、そんな悪い流れは、この辺で断ち切りたいものだ。対する柏は、U-22代表として、菅沼と李がシリア戦に召集されており、柏としたら前線の駒不足は否めない試合となった。しかし、そんな前線を縦横無尽に動いて、ボールに絡んだのが“フランサ”であった。時には、中盤の底まで下がってボールに触るあたりは、「やりすぎでは?」と思いたくなるが、それが彼のプレイスタイルなのだろうか? “柏の元気印”というに相応しい動きだったと思う。 対する浦和は、オジェックのサッカーが次第にチームに浸透してきた成果なのか、開幕時と比較すれば、選手の動きもスムーズになってきた印象をうけた。
結局試合は、浦和がワシントンと伸二のゴールで勝利したが、柏の戦いぶりも、見ていて好印象であった。特に、柏は後半からより攻撃的な布陣を敷き、システムを3-5―2に変えた。また、試合開始から54分という早い段階で3人目のカードを切ったのだ。この石崎監督の迷いのない素早い決断による采配は、とても潔くて清々しく感じられた。それは、チームとしてこの試合の“目指す方向性”がしっかりと定まっているからではないだろうか。私だけかもしれないが、決して裕福とは言えないクラブ事情ながら、監督自らのポリシーを貫き、チーム一丸となった戦い方は、「走るサッカー」をポリシーとした大木監督率いる「ヴァンフォーレ甲府」を連想させた。
私は、“降格と昇格”という境遇を味わった両者だからこそ、そこには特別な想いが存在するのだろうと感じた。厳しいJ2という環境から這い上がってきた柏の選手達の心境は、浦和の選手達にとっては7年前の自分達を見ている思いなのではないだろうか。私は、浦和がこの試合に勝利できた最も大きな要因は、選手個人の能力やチームとしての戦術よりも、浦和が“降格と昇格”の意味を身にしみて理解していたところにあると思った。つまり、同じ苦しみを経験したものにしか解らないメンタル的な“強さの源”を、浦和は柏から敏感に感じ取っていたのではないだろうか。
さて、これでリーグ首位に立つことに成功した浦和であるが、まだまだリーグ序盤戦である。次節の対戦は、浦和と同じくアジアを舞台に戦う「川崎フロンターレ」。当然ながら、監督も選手も油断ならない、やっかいな相手なので十分気を引き締めて試合に臨みたい。浦和の健闘を祈る!
posted by 浦和.COM |21:28 |
Jリーグ |
コメント(2) |
トラックバック(0)
2007年04月12日
あいにくの雨模様となった埼玉スタジアム2002。平日にもかかわらずスタンドには28,000人以上の観客が詰め掛けた。
アジアチャンピオンズリーグ(以下ACL)第3戦は、浦和のホームに上海申花を迎えて行われた。
上海申花のACLの戦績は2戦2敗。グループリーグ4チーム中、その先のステージへと進出できるのは、わずか1チームという狭き門であることを考えれば、彼らにとって、この試合は是が非でも落とせない戦いとなった。
しかし、浦和の実力をしっかりと分析していた彼らは、無理に攻めることはしなかった。最終ラインに5人の選手を配置した布陣を採用し、まずは堅実に守備から試合に入ることを上海は選択した。
“堅守速攻”の戦い方を選択した彼らに対して、浦和は攻撃の糸口を見つけられず、相手の堅い守備を揺さ振りながら突破口を探し続けた。
そんな中、試合が動いたのは前半43分。右コーナーキックからゴール前に入れたボールに阿部が飛び込み、豪快に頭で先制点を奪った。
阿部といえば、鮮やかなFKが武器の選手という印象が強かったが、大分戦から続くように、今やコーナーからのヘディングも、彼の武器といえるのではないだろうか。上背こそないが、ワシントンや闘莉王のお株を奪うようなプレーであった。
試合は、そのまま浦和が1点のリードを守りきって試合終了の笛が鳴り響いた。これで浦和は3戦2勝1分の勝ち点7となり、首位をキープすることに成功した。
因みに、11日の試合が豪雨で延期となったケディリ対シドニーFCの試合は、翌日の12日に試合が行われ、ケディリが2対1でシドニーFCを退けている。
この結果、浦和はグループEの中で、残り3戦を残して単独首位となった。
さあ、ここで少し厳しい意見を述べたいと思う。浦和が抱える課題として毎度のように指摘される事がある。
それは守備重視の相手に対する攻略法である。
シーズン開幕の横浜FC戦もそうであったが、退いて守る相手に対して、浦和はどのような攻撃が最も有効な手段なのか? を考える必要があるのではないだろうか。
この課題の打開策として、“ミドルシュート”を積極的に狙い、相手DFラインを上げさせるのも1つの有効な手段だと私は思う。雨でピッチがスリッピーな状態ならば尚更であろう。
しかし、この試合で浦和がミドルシュートを放った場面はほとんどなかった。パスとドリブルのみで、相手の堅い守備を崩そうと固執しすぎていたのではないだろうか。
特にFWであるワシントンと永井には、もっと積極的にシュートを狙ってもらいたかった。
確かに守備を固めた相手から得点することは容易ではないが、この問題をクリアした時、浦和はまた1つレベルアップするに違いない。
さて、次節は現在リーグ首位の柏が対戦相手となる。2部から昇格したてとは思えないほどの開幕ダッシュで首位の座を奪った柏だが、果たして浦和相手にどう戦うのか。石崎監督の手腕も見物である。
「昨年度2冠の王者」か? それとも、「復活を遂げた古豪」か?
その答えは4/15(日)、舞台となる国立競技場で明らかになる。
(本文中敬称略)
posted by 浦和.COM |20:02 |
AFCチャンピオンズリーグ |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2007年04月10日
チャンピオンズリーグ(以下CL)のバイエルン戦では、ホームで手痛いドローに終わったミランであるが、選手達は休む間もなく、セリエA第31節エンポリ戦へと突入した。エンポリは、勝ち点45の5位。6位のミランとの勝ち点差はわずか1である。CL出場権枠(4位以内)を掴み取るためにも勝たねばならない一戦となった。私の偏見かもしれないが、いつも降格を争うイメージが強いエンポリが、シーズンの終盤となるこの時期に上位をキープしている事が驚きであった。今振り返れば、カルチョポリの“恩恵”を生かして、上手くその波にのることに成功した典型的な例がエンポリだったのかもしれない。選手の顔ぶれを見渡しても、いわゆるスター選手は存在しない。しかし、ポッツィ、サウダーティ、アルミロンといった選手のプレーには躍動感があり、生き生きとピッチを駆け回っていたのが印象的であった。中でも最も驚いたのは、彼らの先制点の場面。FKを得たエンポリは、意表をつく形でミランからゴールを奪ったのだ。プロビンチャのチームがビッグクラブに勝つために必要な“策”を解りやすく示してくれたと思うし、彼らが上位をキープしている理由も、何となく頷けた。試合を見ていた私自身も、キッカーはゴール前の選手に合わせてくるものと思い込んでいた。しかし、彼の視線の先にいたのは、ゴール正面、ペナルティエリアの外にいたサウダーティ。意表をつかれたミランは、彼に対するプレッシャーが遅れ、フリーな状態で鮮やかなボレーシュートを打たせてしまう。ジーダが懸命に飛び付くが、ボールは無情にもゴール右隅に突き刺さった。
その後エンポリは、いくつか惜しい場面を演出したが得点は挙げられず、試合は結局3対1でミランに軍配が挙がった。やはり最後は、ミランが地力の違いを見せ付けた試合内容で幕を閉じた。だが、どの国も同じだとは思うが、国内のリーグ戦に“驚き”と“活気”をもたらすのは、エンポリのように規模は小さくともアイデア溢れる戦いを披露するチームではないだろうか。つまり「山椒は小粒でもぴりりと辛い」ということだ。ビッグクラブのように豪華な顔ぶれとはいかないが、知恵を絞り、あらゆるアイデアを捻り出しながら巨人に立ち向かうクラブは、とても面白い試合を我々に見せてくれるものである。
私は今後もミラニスタを続けていくつもりだが、リーグの活性化と同時に、地に落ちたカルチョの復権のためにも、そんな“山椒クラブ”を陰ながら応援していこうと思う。
さて、一方のミランであるが、プロビンチャには理解しづらい、ビッグクラブにはビッグクラブなりの“悩み”というものがある。その悩みの1つが過密日程の対応であろう。ミランは、この試合から4日後の4/11に、敵地でのバイエルン戦が控えている。1stlegをホームで2対2のドローという結果に終わったミランは、まさに崖っぷちに立たされた心境なのだろうし、ようやく故障者が復帰してきたとはいえ、中3日でバイエルンを相手に戦わなければならない状況は厳しいものがある。アンチェロッティ監督は、このエンポリ戦で主力温存のスタメンを起用してきたが、果たしてミランにどのような結末が待ち受けているのだろうか?
FORZA MILAN!!!
posted by 浦和.COM |19:20 |
セリエA |
コメント(1) |
トラックバック(0)
2007年04月08日
祝!J1リーグ通算350試合出場達成!!!おまけにJリーグ史上初となる31歳6カ月28日の“最年少記録”という偉業をやってのけた。浦和サポの方ならば既に誰のことかお解かりだろう。94年加入以来、浦和一筋でチームに貢献してきた我らがキャプテン「山田暢久」がJリーグ史上7人目となる偉大な記録を打ち立てたのだ。また、この日行われたJリーグ第5節の磐田戦にスタメン出場した彼は、チームの勝利に貢献し、自らの記録を見事に白星で飾ることに成功した。以下は試合後の彼のコメントである。
「350試合出場の実感はない。まだまだ試合も出ているし、今後も出来るだけがんばりたい。怪我をしない秘訣は特にありません。体が強いのは親のおかげ。感謝です。監督にも恵まれていた。」
いつもの暢久らしく単発で素っ気ないコメントだ。しかし、澤登や藤田と並び偉大な選手の仲間入りを果たした彼の短いコメントは、今まで以上にずっしりと重みを増したような気がする。彼の言う通り今後もまだまだ活躍してくれるはずだし、いつまでも挑戦する気持ちを持ち続けてもらいたい。この試合をスタジアムで観戦していたブッフバルト前監督も浦和の厳しい時代を共に戦った彼に対して暖かい拍手を送ったに違いない。
やるな・・・暢久。この日を境にあんたも“鉄人”の仲間入りだ。
雨が降ろうが槍が降ろうが、浦和一筋でチームに貢献してきたあんたは偉い!
尚且つブッフバルト監督就任以降は主将という重責を担い、チームを統率してきたあんたはさらに偉い!
また、キャプテンらしからぬあっさりとした“ヘルシー”な薄味コメントも新鮮でいい!・・・ような気がする。
とにかく、350試合出場達成おめでとう!今後もますます活躍してくれることを期待してるぞ。
さて、お祝いの言葉は尽きないが、ここで磐田戦の試合内容を振り返ってみよう。最初に浦和のシステムについて書き記しておきたいことがある。前節の大分戦と同様に、この試合も浦和の公式発表ではDF登録は闘莉王、坪井、阿部の3人であった。一見3バックの布陣だが、試合の流れでこの配置は流動的に変化する。つまり、サイドを担う暢久と阿部の攻守の切り替え次第で3バックにも4バックにもなるのだ。
サッカーの世界ではよく“システム”について熱い議論がなされる。浦和も例外ではなく、マスコミも必要以上に3バックか?4バックか?と書き立てる。しかし、チームとして本当に大事なことは、どんな相手に対しても柔軟に対応できる“組織”を形成することではないだろうか。そのためならば、私は5バックでも2バックでも構わないと思っている。オジェック監督が現在採用しているシステムは、ブッフバルト前監督時代に築いた3バックシステムを切り捨てて全く新しいものを作り上げる訳ではなく、対戦相手や試合展開に応じて臨機応変に両者の使い分けが可能となるように今まで培ってきたものをベースとして“改良を施している”と捉えた方がよいのではないだろうか。
サッカーを語る上でシステムは重要な要素だとは思うが、数字の羅列で試合の展開や勝敗が決定する訳ではない。サッカーはもっと“人間くさいもの”だと思うし、TVゲームのように全てがうまく出来上がっている訳ではない。システムよりもその時の選手の体調や感情の波が試合に影響することの方が大きいと私は思う。人それぞれサッカーの楽しみ方は違うし「余計なお節介だ」と怒られそうではあるが、我々観戦する側や一部のマスコミが妙に“頭でっかち”になってシステムという数字に縛られ、試合の見方が変に偏っているような気がしてならない。
さて話しが反れたが、この試合は浦和が磐田に先制される展開で始まった。試合開始から32分。先制点を挙げたのはU-22代表として北京を目指すカレン・ロバート。右サイドからのセンタリングに反応して体ごと押し込み得点した。これで浦和は、シドニー戦と大分戦に続いて3試合連続で先制点を奪われたことになった。浦和の出足が遅いのは今に始まったことではないが・・・何とかならんものか?
しかし、その7分後の39分。右サイドからの伸二のクロスにワシントンが頭で合わせて同点に追いつく。相手DFの対応が遅れたところを見逃さず精度の高いクロスを供給するあたりはさすが伸二である。そして、79分にはポンテが角度のないところからシュートを決めて勝ち越し点を挙げた。結局ワシントンとポンテの2ゴールで浦和が逆転勝利し、なんとか磐田を退けることに成功した。
ここ最近試合終了間際に失点する場面が多かったので、私は後半残り10分の選手達のプレーに注目していた。案の定、後半残りわずかの時間帯で浦和は磐田の怒涛の攻撃を浴びていた。浦和のゴール前に次々とボールが放り込まれる場面は、この前行われたチャンピオンズリーグの「ミランvsバイエルン」の試合を思い起こさせるものであった。ミランはバイエルンの最後の攻撃を耐え凌ぐことが出来ずに後半ロスタイムで失点を喫して涙をのんでいる。その場面が何度も私の脳裏を過ぎったが、浦和はなんとか事無きを得たようだ。しかし、浦和は明らかに試合の立ち上がりと終わりのプレーに難を抱えている。メンタル的な要素が含まれるのかもしれないが、きっちりと修正したいポイントである。
さあ、次回はJリーグからアジアチャンピオンズリーグへと戦いの舞台が変わる。4/11に「上海申花」をホームの埼スタで迎え撃つ。現在1勝1分の勝ち点4でシドニーFCと並んで首位を走る浦和であるが、決勝TMに進出できるのは1チームのみという厳しい条件をクリアするためにも勝たねばならないし、何よりもホームでやる以上は“必勝”以外にありえない。連戦となるが、監督にはうまく選手達を使い分けて浦和の実力をいかんなく発揮できるように調整してもらいたい。そして、対戦相手には悪いが泣いて上海まで帰ってもらおうではないか。
WE ARE REDS!!!
posted by 浦和.COM |21:29 |
Jリーグ |
コメント(2) |
トラックバック(0)
2007年04月06日
4月3日。チャンピオンズリーグ(以下CL)決勝TM2回戦の火蓋が切って落とされた。我等がミランの前に立ちはだかる敵は、1回戦でレアルを撃破して這い上がってきたドイツの雄「バイエルン・ミュンヘン」。CL常連クラブのバイエルンだが、今回はカーンとファン・ボメルの欠場という苦しい台所事情を抱えるため、その不安を拭い去る事は簡単ではなかったのではないかと思う。
対して1stlegをホームのサンシーロで戦うミランだが、最優先課題は当然のごとく“勝利”であり、アウェーの2戦目まで考えれば、最低でもスコアレスドローでこの場を凌ぐ必要がある。百戦練磨のミランといえども、アウェーの圧力に押し潰される可能性も否定できないだけに、この試合は勝利で終わらせたいところである。
さて、この試合の先制点は02/03シーズンのCLの活躍と比較すればどこか精彩を欠いたプレーを披露し続けていた「アンドレア・ピルロ」によって生まれた。ゴール前でオッドのロングパスに反応してフリーで飛び出したピルロが、前半40分に頭で合わせて先制点を奪い取ったのだ。狙ったものかどうかは不明だが、その弾道はGKの頭上を越す鮮やかなループシュートとなった。華麗なボールコントロールや高精度のパスだけでなく、ゴール前に飛び出して積極的にゴールを狙う彼のプレーがとても新鮮で印象的であった。また、私の目にはそんなピルロが先制点を挙げたことでチーム全体が前向きな姿勢に変わったようにも感じた。実際に試合開始から70分くらいまでは、中盤の厳しいプレスが機能した結果、ミランペースで試合は展開されていたと思う。しかし、77分にミランはファン・ブイテンのゴールで同点に追い付かれるが、試合終了間際の85分にカカが自ら得たPKをきっちりと決めて2対1と勝ち越しに成功したのだ。アンチェロッティ監督としては、失点はしたがここまでの展開はシナリオの範疇だったのではないだろうか。
しかし、落とし穴はロスタイムの時間帯に待っていた。試合も終盤戦に入り、今までの厳しいプレスの代償として運動量が落ちたミランは、次第に敵の攻撃に対して余裕を失っていく。特に中盤の消耗は激しく、ハードなプレスはすっかり影を潜めてしまった。ここで、ミランのスタミナ切れを予想していたかのようにバイエルンが中盤を制圧しゴール前にボールを放り込んできた。そして、時計の針が90分を過ぎた時間帯でミランは再びファン・ブイテンに痛恨の同点弾を許してしまった。間もなくして試合終了のホイッスルが鳴り響く。ミランにとっては痛恨のドローであり、バイエルンにとっては勝利に等しい引き分けとなった。それは試合後の選手達の表情が全てを物語っていたように思う。
ここで試合後のアンチェロッティ監督のコメントを以下に示す。
「残念な結果に終わった。逃げ切るためにもう少し何かができたはずだが、我々の2失点は彼らに運があったからだ。2点ともエリア内でのこぼれ球を押し込まれた。ああいった状況では、やれる事はあまりない。」
つまり、監督は“2失点したことは不可抗力だった”と捉えているのだろうか?本当に監督がそう考えているとしたら、私は“意義あり”で一言物申したいことがある。もちろん私はGKのジーダやDF陣を責めるつもりはない。私はミランの試合終了間際の戦い方を“ミランらしくないな”と感じながら見ていた。それはつまり“時間の使い方”に違和感を感じていたのだ。いつものミランであれば自分達がリードしている状態で時計の針が85分くらいを過ぎていれば、間違いなく時間を潰すような戦い方をするはずである。つまり、無理な仕掛けをせずに安全にボールをキープするのが常套手段であったはずだ。だが、この日のミランはリードしているにも関わらず、何故か攻撃を急ぎ、不用意なパスやドリブルで簡単にボールを失う場面が目に付いた。その結果、逆に相手の攻撃にさらされて2点目の失点に結びついてしまったように私には見えたのだ。
最後にこの試合の私の印象は、ミランはほとんどの時間帯でいい試合をしながらも勝利できず、何か釈然としないものが私の喉につかえたまま2戦目を迎えるという不安を残す試合だったと思う。
それにしてもここ最近、この類の試合展開が多いような気がしてしょうがない。つまり、試合終了間際の失点である。これは何もミランだけではない。浦和サポの方ならば解って頂けると思うが、新潟戦と大分戦も似たような追いつかれ方であった。それに続いて今回のミラン戦である。自分の応援するチームがここまで試合終了間際に同点に追いつかれるとさすがに凹むものだ。ほんのあと数分守りきればいいだけなのに・・・「何故だ~~!!!」と、絶叫したくなる。しかし、これもサッカーの魅力のうちなのだろうか?逆に追いついた立場ならば飛び上がるほど嬉しいものだし・・・う~ん、これだからサッカーはやめられないのだろうな。
posted by 浦和.COM |23:00 |
UEFAチャンピオンズリーグ |
コメント(6) |
トラックバック(0)
2007年04月03日
セリエAも残すところ9試合となり、各チームとも今シーズンの大詰めを迎えようとしている。まず、現在首位独走中の「インテル」について触れてみたい。チャンピオンズリーグ(以下CL)ではトーナメント1回戦でヴァレンシアに敗れて姿を消したが、スクデットはほぼ確実の状況である。開幕前は“個性派集団”となったチームに秩序を与えられるかが問題となっていたが、試合を消化するごとに統率がとれてきたようだ(かなりドタバタしてたけど・・)。マンチーニ監督も苦悩の連続だったと思うが、「よくここまで頑張った」というのが私の率直な感想だ。
しかし、リーグが終盤に近づき優勝が目前に迫ってきているにも関わらず、何か“しらけた”雰囲気がするのは私だけだろうか。やはり、カルチョスキャンダルで平等な開幕スタートといかなかったのが影響しているのだろうし、2位との勝ち点差がここまで大きいとリーグ自体の面白みに欠けてしまうのは当然のような気もする。むしろ今はCL出場権枠争奪戦の方が注目されているのではないだろうか。自称“セリエA信者”の私としては、いまいち盛り上がりに欠けるリーグ終盤戦を迎えているような気がして残念でならない。
さて、そのCL出場権枠争奪戦の真っ只中にいるのが「ミラン」である。セリエA第30節は、現在2位の「ローマ」との対戦であるが、実は今シーズンのミランはローマと3回対戦して1勝もできていない。サンシーロで行われた第11節の試合はトッティの2発に被弾して撃沈。その後コッパイタリアでも対戦したが、第1戦のホームではドローが精一杯。続くアウェイでは屈辱の3失点を喫して敗戦。3戦1分2敗の悲しい成績となった。
敵地オリンピコに乗り込んだミランは、汚名挽回のためにも何としても勝たねばならない試合である。失点する訳にはいかないのである!負ける訳にはいかんのである!
「やらせはせん・・・ミランの栄光を、やらせはせんぞ~!!!」(byドズル・ザビ)
今なら分かる。ドズル・ザビ・・あんたの気持ちが嫌というほど。最後はアムロにビームサーベルで真っ二つにされたが、あんたのその“執念”こそ今のミランに必要なものだ。
心からドズル・ザビのご冥福をお祈りする。「ミランに栄光あれ!!!」(本編ではミランではなく「ジオン」です。念のため。)
いかん。話しがまたガンダムワールドへ・・・気を取り直して。
意地でも負けたくないミランであるが、試合開始からわずか4分に早速失点する。意気込んで観戦していただけに私も目が点になり、わずかの間だが体が硬直した。そして「はっ!?」と我に返り、今起きた状況を把握しようと必死に努めた。メクセスの強烈なミドルが“ズドーン”とジーダの手を弾いてゴールネットに突き刺さったのだ。「アンビリ~バボ~~~」。試合開始早々の失点か・・そういえば最近もあったな。浦和が敵地シドニーへ乗り込んだ試合があったが、こんなところで思い出す事になるとは・・・。
その後ミランは歯車が食い違ったかのようにバランスを崩した。全体的に運動量が少なく、イージーミスを繰り返した。絶好調であるはずの「カカ」でさえ不用意にドリブルしてはボールを失い、誰もいない前線へとパスを出す始末。まったくの“ノーチャンス”というに相応しい前半であった。
しかし、後半開始と同時に「オリベイラ」に代えて「ジラルディーノ」を投入したことによりミランは息を吹き返し始めた。62分にはピルロのフリーキックにジラが頭で合わせて同点とした。ちょこんとボールの軌道を変えるだけの“技あり”のヘディングシュートであった。「お見事!!」。この同点弾をきっかけに、ようやくミランのエンジンがかかり始めたが、結局そのまま両者傷み分けに終わり、ミランは4度目の正直とはならなかった。敵地オリンピコで引き分けという結果になったが、ミランとしては最低限のハードルはクリアしたといったところだろうか。CL出場権を掴み取るまでは今後も気の抜けない試合が続くだろう。
ミランの次の対戦相手は「バイエルン・ミュンヘン」だ。CL決勝トーナメントの2回戦1stlegが4/3にキックオフされる(日本時間では4/4の深夜3:30よりスカパーで生中継予定)。因みにローマもリヨンを降して2回戦に進出しており、1stlegはオリンピコで「マンチェスター・U」を迎え撃つ。少し気が早いが、両者が勝ち上がると、準決勝の組み合わせは「ミランvsローマ」というイタリア対決が実現するのだ。実は、私の頭の中にはCLでミランが勝ち上がるドラマティックなシナリオが3段階で既に出来上がっている。
1.当面の相手であるバイエルンを手堅く退ける(簡単ではないが、以下はここから始まるので絶対負けられない)。
2.マンチェスター・Uを降したローマがミランと準決勝で対戦。ミランは今シーズン勝ち星のないローマが相手となるが、その悔しさをバネにして見事にリベンジを果たして決勝へと駒を進める。
3.そして、決勝の相手はリヴァプール。あの忌まわしい“イスタンブールの悲劇”を払拭するには最高の舞台だ。チェルシーが勝ち上がればシェフチェンコとの“元チームメイト対決”となるが、ミラニスタとしては複雑な心境なのでそれは見たくない。そして、最後はキャプテンのマルディーニがビッグイヤーを掲げるのだ。
まぁ、これは一人のミラニスタの戯言なので、軽く受け流してもらいたい。
ここまできたらどこが相手でも楽な試合は1つもない。実力も当然だが運を味方につけることも必要となる。怪我人の多さに泣かされていたミランであるが、ローマ戦で「ネスタ」が復帰したように、他の故障者も順調に回復していることは、ミランに運が向いてきた証拠ではないだろうか。ミランの本当の活躍はこれから始まるのだ。
FORZA MILAN!!!
posted by 浦和.COM |13:31 |
セリエA |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2007年04月01日
「うまくいっているチームはいじらない」
これはオジェック監督が、浦和の監督に就任した当初の言葉である。つまり、昨年のJリーグと天皇杯の2冠という輝かしい実績を残したブッフバルト政権時代の“遺産”をそのまま引き継ぐということである。ここで言う“遺産”とは、3-5-2に代表されるような、DF3枚を並べた“3バック”システムのことだ。
しかし、この第4節の大分戦で監督が選択したシステムは4-4-2であった。まるでミランのように中盤をダイヤモンド形にした布陣だ。(ミランは正確には4-3-1-2ですけどね)先発メンバーは以下の通り。
GK:都築
DF:阿部、闘莉王、坪井、山田
MF:啓太、長谷部、伸二、ポンテ
FW:永井、ワシントン
注目はユースの時以来のポジションだという“阿部の左サイドバック”。彼本来のポジションはボランチやセンターバックであるが、オシムの愛弟子が“ポリバレント”な才能を新天地の浦和で発揮してくれるかどうか、非常に興味深い試合であった。
私が観戦しながら彼に期待していたものは攻撃参加であり、ズバリそれは左サイドからの“高精度のクロス”である。私は「彼ほどのキックがあればワシントンや闘莉王の頭にピタリと合わせられるに違いない」と考えたのである。だが、彼は私の期待以上のプレーを披露してくれた。なんと、右コーナーキックから自らの頭で得点してしまったのである。更に驚くことに、そのわずか5分後に再び右コーナーキックからのボールを頭で決めて、阿部はこの日2得点を挙げたのだ。「これはデジャブーか?」と錯覚して自らの頬をつねりたくなるほどよく似た場面での得点であった。逆に意表をつかれたというか、私が期待していた“高精度のクロス”は、また今度の機会までお預けとなってしまったようだ。
そして、もう1人注目したい選手がいる。それはついに怪我から復帰した我等が背番号17「長谷部誠」である。この日の彼のポジションはダイヤモンドの左サイドハーフ。昨年まではボランチとして起用される場面が目立ったが、私は彼の持ち味を十分に発揮できるポジションは“トップ下”ではないかと考えている。「何故そう思ったかのか?」と、問いかけたくなる方もいらっしゃると思うが、実は彼のプレースタイルがある選手にとても似ていたことから思いついことだったのだ。その選手とは現在ミランで大活躍中の「カカ」である。両者とも鋭いドリブルが武器の選手であるが、ゴールに向かってドリブルする姿などはカカにとてもよく似ていると私は思う。
“ミラニスタ”である私の妄想はさらに膨らむ。世界有数のレジスタであるピルロの役割を伸二。闘犬ガットゥーゾは啓太。ベテランのセードルフは暢久。そして、ヤンクロフスキは相馬であり、オッドは平川。となると、ロナウドはポンテか?かなり強引ではあるが“和製ミラン”ができそうではないだろうか?
どうだい?オジェック監督。
「和製ミランプロジェクト」を前向きに検討してくれないか?
同じ“赤い悪魔”同士だし、なんとなくうまくいきそうな気が・・・する訳ないか。
さて、妄想はこのへんにして・・・。
一方の大分であるが、シャムスカ監督の指導もあって、私は非常にいいチームにまとまっているという印象をうけた。特に前半12分に先制点を挙げた「高松」。そして、左サイドからのクロスで再三チャンスを演出した「根本」。最後に後半89分の同点弾を決めた「深谷」。この3人がキーマンとなって浦和を最後の最後まで苦しめた試合だった。
試合終了直前まで浦和がリードしていながらも終わってみれば結果は2対2のドロー。そうである。浦和サポの方ならば「浦和よ・・またか」と思ったに違いない。もしくは「新潟の悪夢再び!!!」というタイトルにした方がよかったのか。とにかく“ガックリ”である。特に悲しいのは「新潟戦と同じ轍は踏まぬ!」とばかりにオジェック監督は後半終了直前に「ワシントン」に代わってDFである「堀之内」をピッチに入れて守備に集中する采配を見せたのだ。だが、残念ながら今回はそれが裏目に出てしまった。試合終了間際の同点弾は、その堀之内のファウルにより大分がフリーキックを得たチャンスから生まれたのだった。またもや掴みかけた勝ち点3が手の平からこぼれ落ちるのを目撃する羽目になるとは・・・。
しかし、いくら悔やんでも「覆水盆に還らず」である。
選手達は下を向く必要はないし、嘆く暇があるなら次に向けて気持ちを切り替えるべきだ。だって、まだまだ先は長いし険しいのだから。
posted by 浦和.COM |21:40 |
Jリーグ |
コメント(7) |
トラックバック(0)