2008年03月05日
セスクの脅威 ミラン×アーセナル
★ ヤングガナーズ 私はミランファンだ。言い訳はしたくないから、悔しいけど先に言ってしまおう。「アーセナルの皆さん、ベスト8進出おめでとう。あなたたちが披露したサッカーは、とても魅力的なものだった」。セスクのシュート、ウォルコットのスピード、そしてアデバイヨルの角刈り頭(?)、どれをとっても刺激的なものだった。今、世界で最も輝いているチームといっても過言ではないと思う。ベンゲル監督は若くていいチームを作り上げたものだ。今後のヤングガナーズの健闘を祈る。 ★ 試合の明暗 「偉大なチームに負けた、アーセナルはここサンシーロでもロンドンでもすばらしい試合をしたよ。勝ち上がるだけの力をもったチームだ。残念だけど常に勝つことは無理、僕たちはこれからまたトレーニングをしないと、ここ2試合で1得点もできなかったというのはそういうことだ」。 ミランDFカハ・カラーゼは、試合後このようにコメントした。2試合合計スコアは2対0。前回王者であるミランは、アーセナルに完封負けを喫したということだ。しかし、ミランも得点のチャンスがなかったわけではなかった。決定力の差といってしまえばそれまでだが、この対決の明暗は、見事な先制点を決めたセスクのワンプレーによってはっきりと別けられたように思う。 イングランド代表のファビオ・カペッロ監督は、試合前に自身の古巣となるミランに対して「セスクに気をつけろ」と助言を送ったそうだが、今振り返れば、まさに彼の言う通りになってしまったわけだ。 ★ セスクの脅威 ここでセスクの先制点の場面を振り返ってみよう。その攻撃の始まりは中盤の底でゲームメイクをするピルロのミスからだった。ピルロのボールを奪ったフレブがセスクへパス。彼はそのままドリブルでゴール前25~30m地点までボールを運び、右足を振り抜く。GKカラッチが反応するものの、ボールはゴール左隅のネットを揺らした。 シュートの時点でセスクの前方には、ミランDFが横一列に4人並んでいた。そして、味方選手も両サイドと中央の3箇所でオフサイドギリギリのライン上にポジショニングしていた。ゴールまでの距離を考えれば、シュートという選択肢よりも、両サイドへ展開する、もしくは中央の選手へボールを預け、ポストプレーを経てから自らゴール前へ走りこむような攻撃パターンが一般的だったように思う。しかし、セスクの選択したカードはシュートだった。パスを選択しても何ら不思議ではないシチュエーションでシュートを選択した彼の発想力。マンネリと言われて久しいミランは、そんな彼の発想力に負けたように思えてならない。 なぜ彼があの場面でシュートを選択したのか? それは、高い技術に裏打ちされた自信と、若さゆえの思い切りのよさがうまく融合した結果なのか? それとも、単純に彼の本能がシュートを選択させたのか? 前者だとしたら、彼は今後も欧州のトップチームで活躍する選手だと私は思う。後者ならば、未だ底知れない未完の大器といったところだろうか。いずれにしても、末恐ろしい20歳である。 (本文中敬称略)
posted by 浦和.com |20:14 |
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