2007年12月12日

アジア王者の貫禄勝ち ~浦和×セパハン~

★ アジア王者の貫禄

 12/10(月) 戦いの舞台はFIFAクラブワールドカップ(以下CWC)の準々決勝、アジア王者の浦和レッズと開催国枠出場のセパハンとの試合は、3-1でレッズがアジア王者の貫禄を見せつけて勝利した。

 “チャンピオン症候群”を払拭する見事な勝利を飾ったレッズ。この勝利の要因についてオジェック監督は次のように語っている。

 「前回のゲーム(Jリーグ最終節の横浜FC戦)に敗れてから、選手たちには2日間のオフを与えた。そこですべてを払拭するように指示した(中略)落胆を払拭して、楽しんで、熱気を持ち直した。そしてこの試合に向けて集中力を高めた。それがうまくいった。何日か時間があったことが良かったと思う。」

 それに対しセパハンのボナチッチ監督は、敗れた原因についてこのように述べた。

 「今夜はいつものセパハンではなかった。病気のチームだった。みんなが健康な状態であれば、ぜんぜん違うチームだったが。(中略)今日は負けたが、今度の試合では絶対に勝つことができると思う」

 自らのチームを“病気のチーム”と表現するぐらいだからよほどひどい状態だったのだろう。
 ただ、選手のコンデション管理も監督の仕事のうちと考えれば、このコメントは自らの落ち度を世間にさらしている様なものではないだろうか。
 そして“絶対に”という言葉には何の根拠もなく、監督の発言として首を傾げたくなる。
 敗北したことへの悔しさが滲み出るボナチッチ監督のコメントであった。


★ レッズの躍動

 この試合でレッズの選手たちは、今まで苦しめられた重い足かせが外れたかのようなプレーを披露して見せた。
 攻撃の要であるポンテが靭帯断裂の怪我を負い、一時はどうなることかと心配になったが、その穴は長谷部がきっちりと埋めた。

 永井は相変わらず大事なところで先制点を決めてその勝負強さを見せつけた。片や最近は大切な試合で点を決められないワシントンであったが、角度のないところから難しいゴールをきっちりと決めて点取り屋の面目躍如となる追加点を奪った。

 そして左サイドを駆け上がる相馬の活躍も目立っていた。前半は相手の左サイドの守備が緩く、ほとんどの場面で1対1の局面をつくれていた。積極的な縦へのドリブル突破を武器とする相馬なだけに1対1で相手をかわす姿はまさに水を得た魚。
 そんな彼のドリブルもさることながら、この日の彼がいつもと一味違うと感じさせたのはクロスの精度だ。
 今まではサイドを突破してもクロスが味方にあわずにチャンスを不意にすることがしばしばあったが、この日は精度の高いボールを供給し得点に結びつくアシストを決めて見せた。
 この日のプレーについて相馬は次のようにコメントした。

 「(高い位置にポジションを取っていたが)やりやすかったですね、きょうは。いい形でボールを受けられたし、元から一対一の局面になっていたので、勝負しやすかった」

 平川とのポジション争いに少し遅れをとっていた彼だったが、これで再び定位置確保に近づいたということになるだろう。しかし、来シーズンにアレックスが復帰することになれば、そのポジション争いはさらに激化する。
 オジェック監督はうまく選手たちを競わせてレベルアップを図っているようである。どうやらレッズの左サイドはしばらく安泰のようだ。


★ 未知との遭遇

 無事にCWCの準決勝へと駒を進めたレッズ、しかしそこで牙を研ぎ澄まして待ち受けるのは欧州王者ACミラン。
 ヨーロッパチャンピオンとの真剣勝負、それはまさに今だかつてない未知との遭遇だ。実際のところホイッスルが鳴ってみないと選手たちもどうなるか分からないであろう。
 もしかしたら、個人あるいは組織の力でミランに翻弄されることになるかもしれない。

 ただ、どこが相手でも“闘争心”だけは負けてほしくない。

 試合終了の笛が鳴るまでがむしゃらにボールに喰らいつけ!
 ガットゥーゾやアンブロジーニが襲い掛かってきても簡単に倒れるな!
 倒れるなら粘って粘って相手も道連れにして倒れろ!
 ガットゥーゾが吠えたら吠え返せ!
 噛み付いたら噛み付き返せ!(これは反則)
 とにかく打たれ強く心身ともにタフにいきたいものだ。

 当日は間違いなくスタンドが赤一色に染まるはず。レッズには強力な後押しが約束されている。地の利はレッズ。試合はトーナメント方式の一発勝負。もはや何が起こっても不思議はない。

 『大番狂わせ』、『ジャイアントキリング』、『窮鼠猫を噛む』、試合後にはそんな見出しが新聞紙面を賑わすことを願って止まない。

(本文中敬称略)

posted by 浦和.com |08:53 | クラブワールドカップ | コメント(3) | トラックバック(0)
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