2007年08月16日

最強の盾と矛はどっちが強い? ~G大阪vs浦和~

 「リーグ最強の攻撃力を持つG大阪は、最高の守備力を誇る浦和にはね返された」。
 これは、昨日行われたJリーグ第20節G大阪vs浦和の試合について記載されたスポーツ紙の一文である。
 確かに数字で比較すると、G大阪の得点数と浦和の失点数は共にリーグNO.1である。つまり、この試合は最強の矛と盾の対決となった訳である。
 しかし、「どんな盾も突き抜く矛」と「どんな矛も防ぐ盾」の両方が同時に存在することはないのである。どちらも最強ならば、それは正しく「矛盾」以外の何物でもないのだから。


 ナショナルダービーとまで呼ばれるまでになった両者の試合は(お荷物と呼ばれていた頃が懐かしい…)、0-1というスコアでアウェーの万博に乗り込んだ浦和が、G大阪に対して雪辱を果たす結果となった。
 というのも、今シーズン始まっての両者の対戦成績は、浦和の4戦2分2敗。浦和にとって昨年負けなしだったG大阪に対して、今シーズンは勝ち星なしというなんとも悲しい状況であった。
 この最も大きな要因は、G大阪が昨年の悔しさをバネにして着実にステップアップしてきた成果ではないかと思う。特に、浦和と優勝争いを演じた昨シーズン最終節の敗戦が、彼らを精神的に強くしたのではないだろうか。
 浦和は、昨年王者の意地でリーグ2位という順位をキープしてはいるものの、首位を独走するG大阪とのリーグ主導権争いにおいてその後塵を拝している。それはG大阪から勝ち点3を奪った今現在も変らない事実として存在している。


 「どっちに転んでもおかしくはなかった」と鈴木選手が語ったように、試合展開は両者肉薄していた。シュート数はG大阪が13本に対して、浦和が14本。共に決定機を演出しながらも、キーパーの好セーブなどでなかなか得点を挙げることができなかった。
 「やはりレッズの堅い守備は、点を失ってから意外に堅かったと思う」と西野監督が語ったように、試合終盤の浦和の堅守が特に光っていた。イタリアでよく使われる言葉にカテナチオというものがあるが、「ディフェンスに鍵をかける」とはこういうことなのだろうか。


 浦和が昨年G大阪の前に大きく立ちはだかったのと同様に、今度は彼らが浦和にとって乗り越えるべき壁となっているようだ。
 そんなG大阪に勝利した浦和は、勝ち点3以上のプラスαを得たのではないだろうか。「今日は勝ち点3取れたことよりも、G大阪に勝てたことが、そして勢いに乗っていけることのほうが嬉しかった。大事な試合で勝てた。逆風の中に光が射した」と試合後に闘莉王選手はコメントした。彼らの意地とプライド、そして勝利への執念を見せつけられた気がした。


 結局、最強の矛は最強の盾を突き抜くことはできなかったようである。しかし、その盾の手入れを怠り錆びつかせてしまえば、今度は研ぎ澄まされた矛に突き抜かれるのは容易に想像できる。
 理想は盾だけでなく、全身の装備を充実させることだろうか。そうすると、今度は重くて動けなくなるかもね……。

posted by 浦和.com |10:56 | Jリーグ | コメント(1) | トラックバック(0)
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