2007年05月30日
夏草や兵どもが夢の跡
今シーズンのセリエAもついに閉幕を迎えた。06/07シーズンも記憶に残る激闘や、スーパープレーの数々で我々を楽しませてくれたことに感謝である。 そんな興奮の余韻がまだ漂い名残惜しい限りだが、今となっては、「夏草や兵どもが夢の跡」といった感じだ。 さて、我らがミランの最終節の対戦相手は、セリエA所属クラブの中で、イタリア本土最南部の街をホームタウンとするレッジーナ。試合は、そんな彼らの居城であるレッジョ・カラブリアにて行われた。 既に来シーズンのCL出場権である4位以内を手中に納めたミランとは対象的に、残留争いの真っ只中で奮闘中のレッジーナ。厳しいCL決勝戦を勝ち抜き、見事“欧州王者”の栄冠を勝ち取ったミランであるが、レッジーナにとっては、この試合がまさに“決勝戦”である。死に物狂いでミランに牙を剥いてくることは容易に想像できるというものだ。 そんな想像が見事に的中。試合開始8分、ミランはアモローゾに早々と失点を許した。この日のスタメンは、ピルロを除いてターンオーバーを採用してきたアンチェロッティ監督だったが、明らかに選手達の士気は下がっているように見受けられた。 当然のごとく全力でぶつかってくる相手選手に対して、何人かのミラン選手は受け身の姿勢だった。その姿は、まるで「楽しいバカンスの前に、こんな消化試合で怪我したくないよ」という本音が見え隠れするような姿であった。 結局、ミランは反撃の狼煙をあげることすらできず、相手に更に1点を追加されて今シーズンの全日程を終えた。 それにしても不甲斐ない出来だった。後半、ミランは闘将ガットゥーゾを投入し、試合の流れを変えようとしたが、時既に遅し。 私は、ミラノからはるばるレッジョまでやってきたミラニスタのことを思うと、やるせない気持ちで一杯になった。解説の川勝さんがおっしゃった通り、彼らに対して失礼な試合だったと思う。 しかし、ミラン云々の前に、今シーズンのレッジーナはいいサッカーをしていた。それでも残留争いに巻き込まれたのは、カルチョスキャンダルにより勝ち点を-11も減点されて開幕を迎えたためだ。彼らの頑張りは評価に値すると思う。私は、レッジーナとそのサポーターの皆さんに「残留おめでとう」という言葉を送りたいと思う。 一方のミランは、最後の最後で後味の悪い試合をしてしまったと思う。敗北という結果よりも、その内容が残念だった。選手達の気持ちも分からなくもないが、プロである以上、お金を払って応援するサポーターの存在を忘れないでもらいたい。 さて、リーグはここで終了となるが、欧州各国の代表選手は6月2日に欧州選手権予選が控えている。ミランからは、オッド、ピルロ、リーノ、アンブロジーニ、ピッポの5名がイタリア代表として、フェロー諸島と対戦する。彼らにとっては過密日程が重くのしかかるだろうが、欧州王者の意地で何とか乗り切ってもらいたい。 それにしても、今シーズンのサッカーの話題は、良くも悪くも“イタリアに始まり、イタリアに終わる”シーズンだったのではないだろうか。 昨年のW杯優勝の歓喜も覚めやらぬうちに、カルチョスキャンダルが発生。さらに追い討ちをかけるようにサポーターの暴動事件が発生したことにより、カルチョの権威は地に落ちた。 しかし、CLという大舞台で欧州統一を成し遂げたのは、他でもないイタリアの名門“ACミラン”であった。まさに、「サッカーのために存在する国」といっても過言ではないように思う。 悪い話題はこれ以上勘弁してもらいたいが、カルチョファンの私としては、ミランがCLを優勝したおかげで、少しはイタリアの権威が取り戻せたのではないかと思っている。 それとも、これがサッカーの神に愛された国の宿命なのだろうか・・・。
posted by 浦和.COM |20:08 |
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