2007年05月21日
起死回生の「toto」
「おめでとうございます!あなたに“6億円”が当選しました!!」。 なーんて、夢のような出来事が現実に起こったら、皆さんどうします? きっと人生変わっちゃいますよね。バラ色の人生が待ってますよね。 第278回のBIG 1等、約5億6千万円の当選が昨日発表された。その当選口数は、なんと“7口”。私を含めて一般庶民にとっては、まさに雲を掴むような話しであり、それこそ“ドリーム”以外の何物でもない。 このBIGの1等当選確率は、478万2669分の1。つまり、ジャンボ宝くじの1等前後賞合わせ3億円の1000万分の1よりも格段に当りやすいものなのだ。 そんな夢を現実のものとした幸運な方々が、“7人”もいらっしゃるという現実を突き付けられ、私はこの世の無情を嘆いた次第である。 ついこの間まで、売上不振に喘いでいたスポーツ振興くじ「toto」。 しかし、運営元の日本スポーツ振興センターは、売上げをスポーツの振興に還元させるどころか、自らの存在意義を問われかねない危うい空気を漂わせていた。そんな矢先に、ある事件が起こった。 それは、totoを買い求める利用者が殺到し、アクセスが集中した結果、サーバーがパンクしたというもの。その結果、コンビニやパソコンからの購入が不可となり、日本スポーツ振興センターが巻き起こした失態の有様は、広く全国に報道された。 それでは、あれだけ人気のなかったtotoが、何故これほどまで爆発的に購入者が増加したのか。まさに、地獄から天国。この状況をサッカーの試合に例えるならば、2年前のCL決勝戦、リバプールの劇的な逆転勝ちに匹敵する。 その原因は、2006年9月より販売が開始されたスポーツ振興くじ「BIG」にある。このBIGを簡単に説明すると、それは購入者が試合の勝敗やゴール数を予想する従来のtotoとは異なり、コンピュータがランダムで結果を選択したものを、利用者が購入するのだ。 つまり、従来のようにサッカー知識の有無が、当選に有利に働く訳ではなく、より宝くじ的な“運試し”の要素が強くなったと言えるだろう。今までサッカーに興味のなかった方も、より購入しやすくなったのだ。 そしてもうひとつ、爆発的な売上に繋がった原因がある。この度の騒動は、実はこの原因によるところが大きい。 それは、「キャリーオーバー」と呼ばれるもの。日本語で表現すれば、「繰越金」である。1等当選がでなかった賞金は、次回に繰り越されるというものだ。 この繰越金が発生しなかった場合の1等当選金は、3億円であるが、発生した場合は、1等最大当選金額が、な、な、な、なんと!倍の“6億円”にまで跳ね上がるのだ。誰しもが「totoに乾杯!!」という心境になることは間違いないのである。 BIGは、第277回まで12回連続で1等当選がなく、今回までの繰越金は、約15億円まで膨れ上がっていたため、複数口の当選が発生した場合でも、購入者は高配等が期待できたのだ。 “にわか”サッカーファンが周囲に急増した裏には、実はこんな背景があったのである。私は、売店前でBIGを買い求める人々を、しばらくジロジロと観察していた。あまりいい趣味とはいえないが、購入者層を見極めるための人間ウォッチングである。 その中には、パンパンになったビニール袋を手にぶら下げた、買い物帰りの“おばちゃん”。麦藁帽子を被り、土で汚れた軍手でクワを握る“おじいちゃん”、などなど。 私の偏見かもしれないが、「あんた、サッカー興味ないだろ!!」と、思わずツッコミたくなる人達が、列の中に混じって並んでいた。 だが、それでいいのである。老若男女問わず、これを機会にサッカーに興味を抱き、その魅力の虜となる人がいると思えば、むしろ喜ばしいことではないか。 このtotoのおかげで、少しでも多くの人々にサッカーの面白さが伝われば、我々サッカーを愛する者たちにとっても本望ではないだろうか。・・・と、かっこよくまとめてみたが、やっぱり欲しいものは欲しいですよね。それが本音ってやつですよね。 それにしても、人間とはなんと欲深い生き物なんでしょう。 今までのtotoの最高売上金額は、約26億6000万円なのに対して、今回の売上げは、BIGだけで61億2033万1500円である。 「キャリーオーバー」というエサを目の前にぶら下げられ、まるで地獄絵図のように、人間たちがそのエサに群がる光景を、どうしても思い浮かべてしまう自分に嫌気がさした今日この頃である。 まぁ、しかし、これで繰越金は0に戻った。今度はエサを引っ込められた時の人間の行動をじっくりと観察してみようではないか。あの、おばちゃんとおじいちゃんは、また売店前に現れるのでしょうかね~。
posted by 浦和.COM |20:41 |
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