2007年03月10日

名門ミランの意地を見た!~ミランvsセルティック~

セルティックパークに乗り込み、ひとまず0対0で幕を閉じた1stlegから換算すれば、トータル180分戦ったことになる。
2ndlegを90分戦っても両者得点をあげることはできず、チャンピオンズリーグ決勝TM ベスト8へのキップは延長戦で決することとなった。

サッカーはとてもシンプルなスポーツだと思う。
簡単に言ってしまえば、手を使わずに相手ゴールにボールを放り込めばよいのだ。
だが、単純なものほど奥が深い。シンプルなものほど難しい。
まるで手品のように、足を使って自在にボールを操る人達なのだから、あの大きく口を開けたゴールにボールを入れることなど造作もないことのようだ。
しかし、そんなボールを足で扱うスペシャリスト達が“180分”戦っても得点できないという現実を目の当たりにして、私はますますサッカーの魅力に惹かれてしまった。

サッカーの醍醐味は何と言っても“ゴール”であり、得点シーンがたくさん見られる試合ももちろん魅力的だ。
だが、両者が攻めあい、気力を振り絞っても得点できずに「0対0」で終わる。
試合終了のホイッスルと同時に、ある選手は天を仰ぎ、またある選手は「もう走れない」とばかりに膝から崩れ落ちる。
そんな試合は、サッカーの醍醐味とはまた違った側面を我々に見せてくれる。
もしかしたら、スコアレスドローこそがサッカーにおける「究極の試合」なのかもしれない。と、この試合を見ていてそんな思いが私の頭をよぎった。

この試合は、結局延長前半3分に「カカー」による得点で、ミランが準々決勝に駒を進めた。
両者のシュート数を比較すると、ミラン36本に対してセルティック9本。
ホームの強みを生かしてミランがシュート数とポゼッションで上回り、セルティックの牙城を攻め落とそうとするが、ミランも失点はしたくない。
アウェーゴールを考慮すれば、失点はベスト8への道を絶たれることを意味するといっても過言ではない。
そんなピリピリした雰囲気の中、キャプテンの「マルディーニ」を中心に、ミラン守備陣はよく健闘したと思う。
特に「マルディーニ」は攻守両面で活躍した。
マンオブザマッチがカカーであることに異論はない。
しかし、私はこの試合の真の功労者は、39歳にして120分を戦い抜き、その姿勢で他の選手を鼓舞し続けたマルディーニこそ相応しいのではないかと思う。
ロッソネロの象徴であり続ける「背番号3」に賞賛の拍手を送りたい。

対するセルティックであるが、残念ながら決勝TM1回戦で姿を消すこととなった。
やはり、私は「背番号25」のプレーを中心に観戦していたが、1戦目と2戦目を通じて彼が持つ本来の輝きを発することはなかった。
良い時の彼は、右サイドだけでなく中央や左サイドにも効果的に顔をだし、非常に繊細なプレーでチャンスメイクをする。また、時には芸術的なループシュートで得点する選手でもある。
今や絶滅の危機に瀕している「ファンタジスタ」という言葉が良く似合う選手ではないだろうか。
個人的にはミランの勝利を願っていながら、どこかで「中村俊輔」という日本人プレーヤーの活躍に期待していた。
複雑な心境ではあったが、少なくとも彼には最後までピッチに立っていてもらいたかった。

カカーに得点を許したセルティックであるが、まだ望みを絶たれた訳ではなかった。
アウェーゴールという良く出来た「ルール」のおかげで、試合終了のホイッスルが鳴るまで目が離せない試合であった。
1対1で終えることができれば、次のステップに進むのはセルティックであり、彼らに残された唯一の道は「ゴール」しかない。

ここでストラカン監督の選択した采配は、延長後半15分に得点をあげるべく、中村に替えてFWのミラーを投入した。
それはつまり、“セットプレーを捨てた”ということではないだろうか。
延長後半28分を過ぎたころ、セルティックは左足で蹴るにはちょうど良い位置でFKのチャンスを得た。
しかし、皮肉にも既にピッチ上に「背番号25」の姿はなく、ネイラーの放ったシュートはゴールの枠から大きくそれてスタンドに吸い込まれていった。

「中村がいてくれたら・・・」と悔やんだセルティックサポーターも多かったに違いないし、交代を命じた監督本人も額に手を当て、苦虫を噛み潰したような表情をしながら何事か叫んだ。それは後悔の叫びだったのだろうか・・・。
マンチェスターU戦で見せたような鮮やか放物線を描いてゴールネットに吸い込まれたかどうかは分からないが、少なくとも世界中が固唾を呑んで見守る“最大の見せ場”になったことは確実だっただろう。
その瞬間が見られなかったことは、ミランとしては嬉しいことだが、一人のサッカーファンという立場で言わせてもらえば「残念」としか言いようがない。

3月9日にアテネで行われたドローの結果、ミランの準々決勝の対戦相手は「バイエルン・ミュンヘン」に決定したが、その詳細はまた次回にするとしよう。
準々決勝の第1戦目は、約1ヶ月後の4月3日、4日に行われる予定だ。

しかし、チャンピオンズリーグはひとまず置いといて、今は3月11日に行われる「ミラノ・ダービー」に注目したい。
前回はホームで3対4というスコアで敗れたミラン。手に汗握る熱戦だったことは今でもよく覚えている。
現在首位を独走中であり“向かうところ敵なし”のライバルクラブであるが、ミランは前回の借りをきっちりと返しておきたいところだ。
ミランは大きな試合を中3日でこなさなければならない厳しいスケジュールではあるが、このセルティック戦で見せたような「意地」を発揮し、粘り強く最後まで食らい付くミランに私は期待する。

そして、何と言っても注目は「ロナウド」だ。
インテルサポーターからは手厚い歓迎(?)をうけるであろうが、逆に気迫あるプレーを見せ付けて彼らを黙らせてもらいたいものだ。

ミランの快進撃はここから始まる。

FORZA  MILAN!!!

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posted by 浦和.COM |10:55 | UEFAチャンピオンズリーグ | コメント(5) | トラックバック(0)
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