2007年11月16日

世界へ向けて宣戦布告 ~浦和×セパハン~

★ 浦和+サッカー=エンターテイメント+α

 「この街では、サッカーは単なるエンターテインメントではありません」
 
 アジアチャンピオンズリーグ(以下ACL)決勝の第2戦、試合前日の記者会見の場で浦和のオジェック監督はこのように述べた。

 「社会的にも大きな意味を持っています。勝って素晴らしいものをさらにここで発展させ、それを他の地方やアジアへ広げていくことも重要だと思います」

 まったくの同感である。確かに浦和の街にとってサッカーとは特別な存在である。決戦を前にして何やら熱いものが胸に込み上げる感覚を覚えた。
 ちょっと古臭い言い方かもしれないが、彼は“浦和魂”をその心に刻んだ監督であると改めて実感させられ、思わずジーンときてしまったのである。

 「いいこと言うね、オジェックさん。あんた最高だよ」(涙)


★ 夜空に輝く一番星

 11/14(水)、奇しくもこの日は埼玉県民の日。そのおかげか最終決戦の舞台となった埼玉スタジアムには、59,000人以上もの観客が集まり、サポーターの祈りにも似た“一番星”がバックスタンドに輝いた。

 ACL決勝の舞台へと続く茨の階段を駆け上がってきた両チーム。
 日本とイランを代表するクラブは、広大なアジア大陸統一を成し遂げるべく、虎視眈々とその牙を研ぎ澄ましながら決戦の舞台へと降り立った。

 日本代表のオシム監督とも親交のあるセパハンのルカ・ボナチッチ監督は次のようにコメントし、追い込まれた状況の中で勝利に対する意欲を燃やした。

 「浦和が多少のアドバンテージは持っていると思うが、我々は観光で来たわけではないし、白旗は上げていません」

 しかし、場内を埋め尽くした赤い祈りが、そんなセパハンの勝利に対する意欲に勝った。レッズが2-0のスコアでイランの雄セパハンを下し、トータルスコア3-1で見事ACL制覇を成し遂げた。
 誇らしい話題はそれだけではない。大会初出場で初優勝、そしてグループリーグ通して無敗という大会記録を更新する偉業をやってのけた。

 そして、前身のアジアクラブ選手権から数えて日本のクラブチームが優勝したのはこれで4チーム目(古河電工、読売クラブ、ジュビロ磐田、浦和レッズ)となるが、現行のACLになってからは、レッズが日本勢として初めての優勝クラブとなった。

 さて、そんなメモリアルな1日を振り返ってみよう。


★ 貼紙から熱いメッセージ

 最寄り駅を降り、意気揚々とスタジアムへと歩を進める。
 「チケット余ってない?」と怪しい人物に幾度となく声をかけられ、また少し歩くと「チケット譲って下さい」と書かれたメッセージボードを懇願するような瞳で掲げる人たちと遭遇した。

 その人数の多いこと。駅周辺、駅からスタジアムまでの道中、そして場内、いたるところで彼らの姿を見かけることができた。
 つまり、それだけこの試合の注目度が高いことを物語っていたと思うし、この試合に懸けるサポーターの意気込みは、スタジアムまでの道中で見かけたこんなメッセージからもうかがうことができた。

貼紙
 スタジアムへ到着。陽は瞬く間に沈みライトアップされた埼玉スタジアムがより際立って大きく見えた。  ゴール裏スタンドの上方に設置されたオーロラビジョン。その裏の壁には、真っ直ぐに伸びた光が集結し、色とりどりのメッセージを浮かび上がらせて観衆の注目を集めていた。
スタジアム
★ ア~レ~ヤマダ~♪ララ~ラ♪ララ~ララ~♪  「重要なのは勝ったこと(中略)きょうは内容よりも結果」と、スタジアムで観戦したオシム監督は語った。  前半21分に永井、後半25分には阿部がゴールを決めて、レッズが優勝への階段を一歩一歩登ってゆく。  その後レッズは、自陣ゴールポストを叩くシュートに見舞われながらも最後まで集中を切らさずゴールを守りきった。  永井のシュートのこぼれ球に反応して待望の2点目を奪った阿部は、その場面を振り返り次のように語った。  「何であそこにいたのか分かんないんですけどね」。  まさに内容よりも結果。それを象徴するかのようなコメントである。  そして、この試合でキャプテンの腕章を巻きチームを牽引したのは鈴木啓太。  今までキャプテンとしてチームを引っ張ってきた山田暢久は、残念ながら右ふくらはぎの怪我が癒えず、ピッチの外から試合の様子を見守ることとなった。さぞかし無念だったことだろう。  そんな山田に対して啓太は、「ヤマ(山田)がここまで引っ張ってくれた」と、今までキャプテンとして不動の右サイドを務め挙げた山田の功績を称えた。  さらに彼は、啓太から優勝トロフィーを掲げるよう促されると、「やだやだ、お前やれ」と、恥ずかしがるシャイな一面ものぞかせた。  そして促されるまま、サポーターのコールに合わせて山田がトロフィーを天高く掲げた。  思わずグッときた。この光景を待ち望んでいた。  彼のこの姿を見たいがために、今までACLを戦うレッズを応援してきたといっても過言ではなかったのだとこの時ようやく気が付いた。  山田を称えるそのチャントが、いつも以上に胸に染み渡った。 ★ 世界へ向けて宣戦布告  さて、ACL優勝と同時に世界への扉が開け放たれたレッズ。  少し気は早いが、12/7に開幕するFIFAクラブワールドカップジャパン2007(以下クラブW杯)の出場権を得たレッズの初戦は、12/10に豊田スタジアムで行なわれる準々決勝となる。  対戦相手は、ACL準優勝のセパハンとオセアニア王者のワイタケレ・ユナイテッドとの間で行なわれる試合の勝者となる。  さらに気は早くなるが、この試合に勝利すると欧州王者であるACミランとの対戦が待っている。それについてオジェック監督は次のように語った。  「クラブW杯でミランと戦うこと、これは日本のサッカー界にとって非常に重要なことだ」  ここで監督の言う“重要なこと”の指し示す意味とは一体何なのか?    それはこの戦いが“親善試合ではない”ということに尽きるのではないだろうか。  これまで、日本のみならずアジアのクラブチームの世界的地位は低いと言わざるを得なかった。  そのため、アジアのクラブが世界的な名門と対戦するには、金銭で彼らを招待するという立場でなければ実現しなかったことが多い。  しかし例え実現したところで、親善試合で彼らが全力を尽くすことは少なかった。それは真剣勝負とは程遠いエンターテイメントの意味合いを多く含んでいた。  真剣勝負の中で得た経験こそチームにとって大きな財産となり、真剣勝負の中で得た評価こそ世界へ向けたアピールになると考えた時、果たしてこの親善試合というエンターテイメントが、どれだけチームにとってプラスになるのか私は疑問であった。  しかし、このクラブW杯に出場する各大陸王者たちは、招待されて来日する訳ではない。世界一の称号を手にするためにはるばる遠い国からやって来るのだ。  つまり、レッズは世界と対等の立場で戦うことのできる数少ないチャンスを得たということになる。  この大会で彼らがどのような試合をして世界にその存在をアピールするのか、そこが重要だ。  仮にミラン相手に善戦したとなれば、レッズだけでなく、日本サッカー界全体の世界的評価につながるはずだ。  もしかしたら完膚なきまで叩きのめされるかもしれない。例えそうなったとしても、真剣勝負の中で得た経験は後に財産になるはずだ。  どっちに転んだとしても怖いものはない。全力でぶつかって砕けるなら砕ければいい。  こんなフレーズも今となっては決して大袈裟ではないだろう。  『世界へ向けて宣戦布告』。  同時にレッズサポーターもその存在を世界へアピールする大きなチャンス。  チームとサポーター、みんなで一緒に世界へ挑戦状を叩きつけろ。 (本文中敬称略)
サポーター


posted by 浦和.com |21:14 | AFCチャンピオンズリーグ | コメント(3) | トラックバック(1)
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2007年11月09日

お荷物からアジアの頂へ ~セパハン×浦和~

★ 鉄人よ…、あんたまで

 11月がやって来た。朝の冷え込みも一段と厳しい。
 デスクの上に飾られた浦和レッズ卓上カレンダーは、10月の山田から11月の闘莉王へと衣替え。カレンダーから闘莉王の熱い闘志がビンビン伝わってくる。その闘志のおかげで室温も3℃くらいUP。まさに暖房いらず。

 さて、そんな闘莉王であるが、現在は肉離れのため戦線離脱を余儀なくされている。その熱い闘志をイランへ向けて念を飛ばしつつ、大原で調整する日々が続く。
 さらに、無敵と思われた鉄人キャプテン山田も右ふくらはぎを痛め、現在は松葉杖で歩く状態だそうだ。
 そんな主力2人を欠く苦しい台所事情を抱えるレッズは、敵地イランでアジアの頂点をかけた初戦に挑んだ。


★ 負の記憶

 「本当に強くなった…」

 これはアジアチャンピオンズリーグ(以下ACL)決勝の第1戦、セパハンとの試合を終えた後の率直な私の感想だ。もちろんレッズのことである。

 慣れない環境の中、アウェーで1-1のドロー、悪くない結果だ。
時期尚早であることは承知の上で言わせてもらえば、アジアの頂点へ王手をかけたといっても過言ではないだろう。
 浦和サポーターはこのドローによって、歓喜とは呼べないにしても、ホームで行われる第2戦へ向けた手応えを掴んだのではないだろうか。

 正直なところ、浦和がここまで勝ち上がるとは思っていなかった。

 所詮は極東の小さな島国の王者。しかもつい最近成りたての新米チャンピオン。
 Jリーグ発足当初は“お荷物”呼ばわりされ、連敗が続いた選手たちは悔し涙を流しながらサポーター席まで挨拶にくる始末。その当時を振り返ると「本当にこのチームはプロか?」と、疑わずにはいられなかった。
 チームは試行錯誤を重ねながらも99年にJ2降格が決定。その後1年でチームは昇格するものの、今まで浦和を牽引した功労者、ミスターレッズこと福田正博と優勝の喜びを分かち合うこともできぬまま彼は現役を引退した。

 途中から個人的な思い出話になってしまったが…、つまり、私の頭にはそんな彼らの軟弱さに対する負の記憶がこびりついているのだ。
 今でこそ飛ぶ鳥を落とす勢いのレッズであるが、「ACLという舞台でアジア列強諸国のクラブと渡り合っていくにはまだまだ準備不足」と、卑屈になるもう一人の自分が心のずぅ~っと奥の方に居座っていた訳である。


★ さらなる飛躍のために

 セパハンとの試合は、お世辞にもよい内容だったとはいえない。
 前半はともかく、後半は試合終了の笛が鳴るまで相手に押し込まれ、自陣ゴール前で釘付けにされ続けた。

 それでもレッズが強くなったと感じた理由は、チームから精神的タフさを感じたからだ。それは困難にも動じない図太さであり、環境に馴染む適応力とも表現できるだろう。

 オーストラリアではパワーに押され、中国やインドネシアでは劣悪なピッチに悩まされ、韓国では容赦ないラフプレーに苦しんだ。そしてイランでは対戦相手だけでなく乾燥した空気とも戦った。
 国内では経験できないような環境の中、苦しみながらもギリギリのところで耐え忍び結果を残してきたレッズの選手たち。
 そこには私の頭にこびりつく軟弱なレッズの面影など微塵もなかった。それどころか国内だけでなく、アジアを代表するクラブに相応しいチームに成長を遂げたと思う。

 ここまできたら何が何でもタイトルをとってもらいたい。
 レッズがアジアの頂点に立てばJリーグもさらに活気づく。Jリーグだけでなくアジア各国のクラブも打倒レッズに意欲を燃やす。そうなればレッズもさらなるレベルアップを要求される。

 すべては11/14(水)、埼玉スタジアムで行なわれるACL決勝第2戦の天王山にかかっている。

 いよいよ面白くなってきたようだ。 (本文中敬称略)



posted by 浦和.com |01:50 | AFCチャンピオンズリーグ | コメント(1) | トラックバック(1)
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2007年10月26日

レッズ、死闘を制す ~浦和×城南~

★ We are REDS!

 埼玉スタジアムのレッズ側ゴール裏席、席の前には備え付けのカップホルダーがある。普段は売店で買った飲み物をそこにいれておく。
 しかし、ここに細長く丸まった形で四角いシートが無造作に刺さっている時がある。この日もそうだった。
 私はその細長く丸まったシートを見るたびに、レッズサポーターのその日の試合に賭ける熱い想いがひしひしと伝わってくるのだ。

 独特の緊張感に包まれた埼玉スタジアム。赤い雄叫びがこだまする中、両チームの選手たちがピッチに入場してくる。
 次の瞬間、ゴール裏一面にサポーターの期待と祈りを込めたメッセージが大きく浮かび上がった。

 We are REDS!

 1枚の四角いシートを夜空に掲げるレッズサポーターたち。彼らひとりひとりの願いが集結し、そこに1つの赤い意思をゴール裏に浮かび上がらせた。


★ 骨折しても勝つ!

 アジアチャンピオンズリーグ(以下ACL)準決勝第2戦。浦和レッズと城南一和の決勝進出を懸けた戦いの火蓋が切って落とされた。

 この試合の前売り券の販売枚数は、平日開催の試合としては過去最高の数字を記録したと報じられ、それはまさにこの1戦の注目度の高さを伺わせた。
 そして、この日の入場者数は平日開催ながら51,651人に達した。報道によれば、当初、城南側は6,000人分のアウェイ席を要望したが、浦和側がこれを拒否し半分の3,000席分にとどめたとのこと。
 城南側もこれだけスタンドが赤で埋め尽くされた光景を目の当たりにすれば、「要望が却下されたこともやむなし」と、感じてもらえたのではなかろうか。
 浦和側としてみれば、「ほらね。城南さんの席ないでしょ」と鼻高々である。

 アウェイの第1戦を2-2のドローで終えたレッズは、この試合で勝利または0-0か1-1の引き分けならば勝ち抜けが決まる。
 レッズは勝ち抜けの条件として、精神的に相手より一歩有利な状況の中、この第2戦に臨むこととなった。
 しかし、試合前の会見で浦和のオジェック監督は、

 「アウェイで2点取っているからと考えること自体が大きなミス。我々が考えるべきことは過去の試合ではなく明日」

 と、油断は禁物と言わんばかりのコメントを残した。
 そんな監督の言葉を肝に銘じたかのように、レッズの選手たちは集中したプレーを見せる。

 前半21分には、千葉戦で鼻骨骨折の怪我を負ったワシントンが、待望の先制点を挙げた。
 フェイスガードをつけての出場となったワシントンは、「フェイスガードはまさにゾロだね」と、明るく語る一方で、「勝つためにまた骨折しなくてはいけないならするよ」と、自らの怪我もいとわず勝利に対する意欲を燃やしていた。
 そんな彼が鮮やかで豪快な先制点を奪ったのだから、サポーターの喜びも倍増である。

 このままレッズペースにもっていきたいところであったが、城南も敵地でしぶとく喰らいつく。
 特に3トップを形成するFWのチェ・ソングッ、イタマル、ナム・ギイルのアグレッシブなプレーに何回か危険な場面をつくられた。
 そして後半11分、レッズは城南のチェ・ソングッに手痛い同点弾を許してしまう。アウェイ側スタンドの城南サポーターは歓喜の雄叫び。そして重いため息が漏れるホーム側スタンド。
 しかし、スコアはまだ1-1。このまま失点さえしなければレッズの勝ち抜けが決まる。


★ やっぱり“勝負強い”レッズ

 「苦戦を強いられても持ち前の“勝負強さ”で勝利してきたレッズである。逆転されることなどないはず」と、半ば現実逃避にも似た感覚に襲われながら試合の行方を見守っていた私。
 そして後半24分、そんな願いも虚しく、無情にも電光掲示板には1-2という文字が冷たく表示された。
 イタマルの強烈なミドルシュートをキーパー都築が弾き、こぼれ球をキム・ドンヒョンが押し込んで城南が勝ち越しに成功した。

 試合前は優位な位置にいたはずのレッズであるが、その立場はあっけなく逆転された。このままでは城南の勝ち抜けが決まる。
 城南側スタンドの歓喜は爆発炎上。対照的に浦和のゴール裏はまるでお通夜。水を打ったように静まり返った。最悪のシナリオが頭をよぎる。試合前の有利な条件など、もはやどこかへ吹っ飛んだ。
 そして、試合前に監督が語っていた戒めの言葉を振り返り放心状態に陥る。「オジェック監督、あなたの仰ったとおりでした」と。

 もうなりふり構っていられない。ひたすら攻撃あるのみ。失点しちゃいけないが、それ以上にまずは同点ゴールが欲しいレッズ。
 そして、逆転弾を喫してから4分後、サッカーの神がレッズに微笑んだ。
 城南ゴール前に入ったボールを阿部が頭で折り返し、そのボールに反応した長谷部が相手ゴールに押し込み値千金の同点弾を叩き込んだ。
 試合はシーソーゲームの様相を呈してきたが、両者共に一進一退の攻防が続く。しかし、わずかながら城南が球際の力強さでレッズを上回っていたように感じられた。

 90分戦ってスコアは2-2。試合はそのまま延長戦へと突入、オジェック監督は選手交替で試合に変化をつけようとするが、結局ここでも勝敗は決まらず、試合の行方はPK戦にゆだねられた。
 それにしても、城南の持つコリアンパワーとでもいうのだろうか、敵地でもひるむことなく戦い、最後の最後まで全力で走る彼らの底力には恐れ入った。

 監督が選択したキッカーとその順番は、ポンテ→ワシントン→阿部→永井→平川。この選択について監督は、

 「最初の3名はレッズの中で確実にPKを決められる選手。永井と平川はシュートテクニックが素晴らしい」

 と、キッカーの選択理由について語った。
 先行はレッズ。レッズサポーターが陣取るホーム側で城南との最後の戦いが始まった。
 監督が自信を持って送り出した選手たちは、落ち着いて淡々とPKを成功させていく。憎いくらい冷静だったように見えた。
 それに対して城南の2人目のキッカー、チェ・ソングクのゴール中央に蹴ったボールは、都築の好セーブによって阻まれた。このセーブについて都築は、「動かなかったのが結果的によかった」と試合後に語っている。
 そして5人目のキッカー、平川が冷静に決めた瞬間、レッズのACL決勝進出が決定した。

 「90分終わる前にすでに足はつっていた。(PKの場面は)都築さんが止めてくれたので気持ちに余裕があった」

 と、平川は決勝進出を決めたPKの場面を振り返った。


★ 疲労感と充実感

 しかし、勝ったとはいえ1戦目を振り返りトータルで考えると、210分戦って両者決着がつかない接戦となった。
 両者共に国内リーグで首位を走るクラブ同士の対決であり、そこにはACLの決勝進出という目的の他にも、国のプライドを背負って戦ったことが今回の好勝負を生んだ要因となったのではないだろうか。

 平川や阿部は足がつって満身創痍の状態でPKを蹴り、闘莉王と山田も試合中の怪我で途中交代を余儀なくされている。
 ただでさえ厳しいスケジュールの中、選手たちはこの死闘をよくぞ乗り越えてくれた。選手の皆さんには本当にお疲れ様と言いたい。
 そしてサポーターの皆さん、特に平日で仕事が忙しいにもかかわらず、スタジアムまで駆けつけて応援したレッズサポの皆さん、本当にお疲れ様でした。
 私個人的には、今シーズンのレッズの試合で1番の疲労感(特にメンタル面で)を味わったと同時に、それ以上の充実感も得ることができた試合だったと思う。

 しかし、最終目標はあくまでもアジア王者。ここで満足している訳ではもちろんない。本当の勝利はもうすぐだ。

(本文中敬称略)



posted by 浦和.com |03:04 | AFCチャンピオンズリーグ | コメント(5) | トラックバック(1)
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2007年10月05日

価値あるドロー ~城南×浦和~

★ パブリックビューイングで参戦

 まるでセリエAの風景だ。直感的にそう感じた。
 
 埼玉スタジアムのオーロラビジョンに映し出された城南市炭川総合運動場のアウェー側スタンド。そこは、紅い光りと白い煙で覆いつくされていた。
 発炎筒を掲げる浦和レッズ12番目の戦士たちの姿が、白煙の合間から韓国の夜空に紅く照らし出されている。
 その映像を見た場内のレッズサポーターから、期待と祈りにも似た歓声が上がった。
 敵地へと乗り込んだ彼らの姿は、まるでこのスタジアムに集ったレッズサポーターたちの想いを代弁してくれているかのようであった。


★ 敵地で価値あるドロー

 10/3(水)アジアチャンピオンズリーグ(以下ACL)準決勝1stleg。城南一和との1戦は、浦和がホーム&アウェーの初戦で韓国に乗り込み、2-2のスコアで引き分ける結果となった。

 Kリーグの試合では通常2,000人程度しか集まらないとされるが、この日の観客動員数はおよそ13,000人に達したと報道されている。
 そんな中において、敵地へと乗り込んだレッズサポーターの数はおよそ1,000人。
 つまり、12,000人対1,000人の応援対決となった訳だが、普段聞き慣れた赤い声は、スタジアムのスピーカーを通して私の耳にもよく聞こえてきた。
 敵地のど真ん中で堂々と発せられるその声を聞き、勇気づけられたサポーターも多かったのではないだろうか。

 しかし、そんなサポーターの期待を裏切るようにして、試合開始早々の11分、浦和は城南のモタに先制点を許してしまう。
 堅守が自慢のレッズであるが、皮肉にもその守りを司る守備陣のミスから生まれた失点だった。
 そして、モタは憎らしいほど落ち着いて決めて見せた。前に出るキーパー都築のポジションを確認後、キーパーをかわすフワッと浮かせたボールを蹴り、そのボールはゆっくりとゴールネットに吸い込まれていった。

 その瞬間、埼玉スタジアムの場内は水を打ったように静まり返った。無言のままがっくりとうなだれる赤いユニフォームをまとったサポーターたち。そして、城南1点リードのまま前半が終了した。
 上のステージに行けば行くほど、こういうミスが即失点につながることを思い知らされた場面だった。

 ハーフタイムに入り、選手たちがピッチを後にする。サポーターたちも、それぞれに小休止をとりに席を立つが、その足取りは重い。先制されたこともそうだが、主審のホームよりのジャッジにも納得いかない様子であった。

 そして、後半開始の笛が鳴り響く。
 試合が動いたのは53分、ポンテからのセンタリングが、ゴール前のワシントンの頭上を越えて、フリーで待ち構える田中達也の頭へと落ちてきた。
 その小柄な体を生かした機敏なドリブルからのシュートを得点パターンとする彼が、もっと言ってしまえば、身長167センチの決して大柄とは言えない彼が、まさかヘディングで得点するとは想像もしていなかった。

 これでついに1-1の同点に追いついたレッズ。試合はここから両者の激しいぶつかり合いとなる。
 城南の容赦ないタックルがレッズの選手を襲う。苦痛に顔を歪める田中達也の姿が痛々しかった。
 しかし、その荒々しさが仇となった城南は、ペナルティエリア内でワシントンを倒し、決められれば逆転されるPKを与えてしまう。
 このPKをポンテがしっかり決めてレッズが逆転に成功した。これでスコアは1-2。

 この時、時計の針は試合開始から66分が経過していた。
 残り約24分程度、城南が同点に追いつくだけの時間は十分に残されていた。
 ここでオジェック監督は、試合中に負傷した坪井にかえて堀之内をピッチに送り、守備を意識した采配をみせた。

 そして迎えた81分、城南がミドルシュートを放った場面、雨の影響もあったのかもしれないが、都築がボールを前方に弾き、そこを詰めていたキム・ドヒョンに押し込まれて再び同点に追いつかれてしまった。
 この2失点目に関して堀之内は、

 「自分が入ってから失点してしまったことは悔しい。この借りは返したい」

 と、ホームでの雪辱を誓うコメントを述べた。
 そして、そのまま試合終了のホイッスル。浦和は、アウェーで2-2という結果を得るにとどまった。

 パブリックビューイングに参戦したサポーターたちは、勝てなかったことに不満な表情を浮かべながら「次だ、次!」と声を張り上げるが、とりあえずはほっとした様子でスタジアムを後にしたようだ。

 勝てるチャンスがあっただけに悔しさも残るところであるが、アウェーで2-2の引き分けならば悪くはない結果だ。ホームで0-0もしくは1-1の引き分け以上ならば、レッズの勝ち抜けが決まる。


★ やっぱりACLで勝ちたい

 決勝進出をかけた運命の第2戦は、10/24(水)にホームの埼玉スタジアムで行なわれる。
 しかしその前に、10/7(日)にJリーグ第28節の大分戦を駒場競技場で行ない、10/20(土)には29節の千葉戦を敵地のフクアリで控えている。
 さらには10/17(水)、日本代表が昨年のアフリカネーションズカップの覇者であるエジプトと対戦する「AFCアジア/アフリカチャレンジカップ2007」が大阪長居スタジアムで行なわれる。
 つまり、日本代表でも欠かせない存在である鈴木啓太選手や闘莉王選手などは、17日から24日までの一週間で、JリーグとACLと日本代表の3つを戦うことになるかもしれないのだ。

 最近では、Jリーグの“主力温存”がいろいろと世間を騒がせているが、浦和もそろそろ先を見据えて主力選手を休ませることが必要ではないだろうか。少なくとも私はサポーターを“裏切った”なんて思わないよ。

 オジェック監督は、今までスタメンに大きな変更を施すことなく厳しい日程をこなしてきたが、彼はこれから訪れるこの1週間をどのように捉えているのだろうか。

 私個人としては、レッズには代表やJリーグよりもACLを最優先させてもらいたいと考えている。
 オシム監督が浦和の選手を召集するかどうかは現段階では分からないが、今まで厳しい日程をこなしながらACLの準決勝まで勝ち進んできたのに、「選手の疲労が原因で決勝へ行けませんでした」では泣くに泣けないではないか。

 浦和のベンチには、手ぐすね引いて出番を待ち構えている選手がいるのだ。
 そろそろ彼らの背中を押して、ピッチに送り出してやってもよいのではないだろうか…、ねぇ、オジェックさん?

(本文中敬称略)

posted by 浦和.com |00:15 | AFCチャンピオンズリーグ | コメント(5) | トラックバック(1)
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2007年09月29日

JFAに物申す ~全北×浦和~

★ 祝! 浦和ベスト4進出

 アジアチャンピオンズリーグ2007(以下ACL)準々決勝第2戦が、9/26(水)韓国の全州ワールドカップスタジアムで行なわれた。
 浦和は2-0で前回大会の覇者、全北現代モータースを敗り、トータルスコア4-1で無事に準決勝へと駒を進めた。
 この勝利を素直に喜びたいと語るオジェック監督に対して、全北のチェ・ガンヒ監督は、

 「やはり審判の問題は大きい。我々の選手の退場のシーンを見たが、むしろ闘莉王選手が退場で、うまくころんだという事ではないと思う。悔しい気持ちでいっぱいだ。」

 と、自チームの選手が23分にシミュレーションの反則をとられて退場となった場面を振り返り、試合後も納得がいかない様子であった。

 さて、本来ならば、ここから「祝! 浦和ベスト4進出」という内容の文章を書く予定であったが、今回は急遽その予定を変更しようと思う。
 なぜならば、ここで気になる記事が私の目に飛び込んできたからだ。

 それは、浦和と共に日本代表クラブとしてACLを戦ったが、惜しくも準々決勝で敗退した川崎フロンターレについて、日本サッカー協会(以下JFA)が苦言を呈したというものだ。
 既に各ブログにて、熱い意見が交わされているようであるが、今回はこの話題について考えてみたい。


★ 波紋をよぶ犬飼氏の発言

 ことの発端は、23日に等々力競技場で行なわれたJリーグ第26節、柏レイソル戦での川崎の先発メンバーについてだった。

 19日に行なわれたACL準々決勝の第1戦、アウェーのイランで試合を終えた川崎は、JFAとJリーグが数百万円を負担したチャーター機(イスファハン(イラン)からドバイ(UAE)まで)を使用して帰国した。
 これにより、ドバイからの定期便に乗り継ぐことができ、川崎は通常よりも早い翌20日の帰国が可能となった。

 そして、26日にホームで行われるACL準々決勝第2戦を見据えた川崎は、23日の柏戦で主力選手(中村憲剛、ジュニーニョなど)を温存させて試合に臨むが、結果は0-4の大敗。
 その後、ACL第2戦に挑んだ川崎であったが、PK戦の末惜しくもベスト8でその姿を消すこととなった。

 この一連の川崎の動向について、JFAの犬飼専務理事は、

 「Jリーグも頑張ってもらうためのチャーター機。その思いが通じなかった。サポーターを裏切ったことへの説明を求めていく」

 と発言。またJFAの川渕キャプテンは、

 「(主力の多くを温存して大敗したことに)問題があると言わざるをえない。ACLでクラブに飛行機などの便宜を図るのは、リーグ戦でしっかり戦うのが前提」

 と、両氏とも川崎の行いについて苦言を呈した。

 つまり、JFAとしては、「我々がチャーター機を用意して遠征の負担を軽減させるから、そのかわり、ACLだけでなくJリーグもベストメンバーで試合に臨み、サポーターを満足させるゲームをしてほしい」という考えなのだろうと推測する。


★ ベストメンバー規約

 確かに、Jリーグ規約第42条には〔最強のチームによる試合参加〕という項目が謳われている。この第42条を部分的に分かりやすく抜粋したものが以下である。

1.Jクラブは、その時点における最強のチーム(ベストメンバー)をもって試合に臨まなければならない。
2.J1、J2、カップ戦の公式試合における先発メンバー11人は、当該試合直前のリーグ戦5試合の内、1試合以上先発メンバーとして出場した選手を6人以上含まなければならない。

 いくつかの例外事項はあるものの、今回の柏戦における川崎の先発メンバーは、私が調べた限りでは、この規約に抵触するものではなかったし、クラブ側もこの規約を考慮にいれた上でのスタメン選考であったと述べている。
 つまり、柏戦での川崎の先発メンバーは、上記規約2.を満足しているため、ベストメンバーであったといえるだろう。何も問題はなかったはずである。

 では、両氏の発言の意味とは一体何だったのだろうか?
 犬飼氏の言う「サポーターを裏切った」とは、一体どういう意味だろうか?
 川渕氏の言う「リーグ戦でしっかり戦う」とは、一体どういう意味なのか?

 相対的に川崎の戦力を推し量ろうとするサポーターならば、川崎がACLのために主力を温存させたことを決して“裏切った”とは思わないだろう。
 また、主力が欠場したからといって“しっかり戦っていなかった”ことにはつながらないし、それは試合に出場して懸命に戦った選手に対して失礼ではないだろうか。
 むしろ限られた戦力の中で、選手たちは必死にサポーターの応援に応えようとしていたように私には見えた。


★ 土台はしっかりとね

 両氏の発言の真意は分かりかねるが、今回の件の背後には、川崎がACLで勝利することを願うスポンサーの思惑が期待はずれに終わったことと、柏戦でスタメンを温存させて大敗したことによるサポーターの批判を懸念し、この2者から発せられる鋭利な視線の矛先をかわす目的があったのではないか、と思われても仕方がないだろう。

 結局、Jリーグの鬼武健二チェアマンは、川崎の武田信平社長との会談後に「やむを得なかったと判断せざるをえない」と語りクラブ側に理解を示した。

 以前にもブログの中で書いたのだが、日本サッカー協会という組織の言動には首を傾げたくなることが多いような気がする。
 例えば、我那覇選手のドーピング問題、オシム氏の代表監督就任を巡るジェフ千葉とのもめ事など。

 いくら選手やクラブが世界に近づこうと努力したとしても、それを取りまとめる組織の意思統一が図れていなければ、腐った土台の上に家を建てているようなものではないだろうか。

posted by 浦和.com |00:39 | AFCチャンピオンズリーグ | コメント(8) | トラックバック(1)
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2007年09月20日

Go to ASIA ~浦和×全北~

アジアチャンピオンズリーグ2007 決勝トーナメント開幕

 9/19(水)アジアチャンピオンズリーグ2007(以下ACL)決勝トーナメント準々決勝第1戦の火蓋が、ホイッスルの音と共に切って落とされた。
 舞台となったのは、夕闇の中で赤くライトアップされた埼玉スタジアム。
 ホームの浦和が迎え撃つ敵は、韓国Kリーグに所属し、前回のACL優勝チームである全北現代モータースFC。そのため予選を免除された彼らは、この試合がACLの初戦となった。

 平日開催にも関わらず、スタジアムには33,000人以上のサポーターが詰め掛けた。
 もちろんスタンドは見渡す限りの赤、キックオフの時間が近づくにつれて、スーツにネクタイ姿の浦和サポーターたちが、続々とスタンドに集結する。
 それに対して、海を超えてアウェー側応援席の前方に陣取った全北サポーターの人数は、1人、2人、3人…と、数えられる程度。
 彼らの声は、赤い声援とブーイングによってことごとくかき消されていった。その光景はまさに多勢に無勢だ。

 19時30分、ヨルダン人の主審サレム・マハムド・ムジゲフさんの笛が鳴り響く。
 普段見慣れない外国人主審がピッチに立っている光景は、浦和の戦う舞台が、海の向こうに広がる広大なアジアというフィールドであることを改めて実感させてくれる。


★重くのしかかる1失点

 川崎フロンターレと共に、日本のクラブチーム初となるACL決勝トーナメント出場の記念すべき初戦となったこの試合は、2-1でホームの浦和に軍配が挙がった。
 試合開始早々の3分、長谷部がゴール左隅に狙いすましたシュートを決めて先制すると、59分には田中達也のゴールで2点のリードを奪った浦和。
 しかし、試合終了間際の89分、ゴール前混戦の中からチェ・ジンチョルのゴールによって1点を返され後味の悪さを残した。

 この第1戦を勝利した浦和であるが、最終的な勝敗はホーム&アウェーの2試合の結果で決定する。
 ここで、ホーム&アウェーのルールを簡単に説明しておこう。
 2試合の合計得点で最終的な勝敗が決まるのだが、その合計得点が両者同じであった場合、アウェーで得点したゴールが2倍されるというものだ。
 この“アウェーゴール”こそ、ホーム&アウェールールの特殊な点であり、試合を面白く、そして奥深いものにさせる要因となっているのだろう。
 一般的に、ホーム&アウェーの試合を勝ち抜くためには、地の利で有利となるホームでの勝利が最低条件とされ、また失点はアウェーゴール2倍につながるので、選手もナーバスにならざるを得ないポイントとなっている。

 つまり、浦和はこの試合で勝ち抜くための最低条件はクリアしたものの、試合終了間際に奪われた失点が、次回のアウェー戦で重くのしかかってくるといえるだろう。
 しかし、この失点について浦和のオジェック監督は、「この失点はマイナスではない」と試合後に語った。

 「2-0で終わったならば、集中がゆるくなる危険性もあった。ただ、今日は結果が2-1となり、次の試合は最初から最後まで集中を切らしちゃいけない状況になった。たまには失点もプラスに作用することもある」

 と、監督はこの失点を前向きに捉えるコメントを残したが、どんな状況であれ失点しないに越したことはないのは言うまでもない。
 監督の発言も一理あるが、このコメントは次戦を厳しいアウェーの地で戦う選手たちのモチベーションに配慮した発言であることは間違いないだろう。


★チームの力

 次戦は9/26(水)戦いの舞台は韓国へと移り、全州ワールドカップ・スタジアムにて準々決勝第2戦が行なわれる。

 「今までもどんなに難しい試合でも乗り越えてきたので、次のホームでの試合に向けて頑張っていきたい」

 と、ホームでの勝利に意欲を燃やしたのは、全北のチェ・ガンヒ監督。
 浦和は、引き分け以上ならば勝ち抜け、負けても2得点以上の1点差という条件付きならば、アウェーゴールで次のステージへと駒を進めることができるが、

 「次は引き分け狙いでなく、ウチのチームの強さを証明したい」

 と、長谷部が語ったように、選手たちには前向きな気持ちで試合に臨んでもらいたい。
 幸いにも、浦和には敵地まで足を運び応援する熱いハートをもったサポーターが大勢いる。
 また、現地まで行けないサポーターのために、試合当日には埼スタでパブリックビューイングを開催することが決定した。
 ホーム、アウェーに関わらず、浦和の選手には多くの後押しが得られる環境が整っている。長谷部が語ったチームとは、選手とサポーターを含めた意味での“チーム”ではないだろうか。

 Jリーグも負けられない試合が続き、日程的に厳しいスケジュールをこなさなければならない浦和の選手たちだが、是非ともその強さをアジアの国々に証明して見せてもらいたい。

(本文中敬称略)

posted by 浦和.com |15:35 | AFCチャンピオンズリーグ | コメント(2) | トラックバック(1)
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2007年05月10日

アウェイの洗礼を乗り越えろ ~ケディリ×浦和~

 日本各地で、今年1番の暑さを記録した5月9日の水曜日。
 ファッションはもっぱら機能性重視の私であるが、季節外れの暑さなだけに、「半袖か? 長袖か?」という問いに頭を悩ませてしまうのであった。(結局、長袖をチョイス)

 しかし、暑いのは日本だけじゃない。赤道直下の国はもっと暑い! そんな国に日本から遠路はるばる赴き、熱く応援した赤いサポーター、そして熱戦を繰り広げた赤い選手達もいるのだ。
 「これしきの暑さで音をあげる訳にはいかん!」と、額に汗を垂らしながら、そんな軟弱な自分に鞭を打った次第である。

 ACL第5節。浦和レッズは、ペルシク・ケディリの居城を攻め落とすべく、インドネシアのマナハン・スタジアムへと乗り込んだ。
 残念ながら、私はこの試合を観戦することができず、詳細まで書けないのが歯痒いところだが、分かる範囲で情報をまとめて書き綴りたいと思う。

 現地の過酷な気候(気温36度。“体温”の間違いか? と自分の目を疑う。恐るべしインドネシア!)と、デコボコのピッチコンディションという“アウェイの洗礼”ともいえる環境、そしてワシントン、闘莉王、暢久といった主力を欠いたチーム状態は、浦和にとって大きな壁となって立ちはだかるかに思えた。

 しかし、前半10分に先制点を挙げたのは浦和であった。
 2試合連続スタメン落ちという鬱憤を晴らすかのように、小野伸二がPKを決めて相手の出鼻をくじいたが、ここから試合はシーソーゲームの展開へと突入した。
 前半を終えた時のスコアは2対1。なんと、浦和は24分と32分に失点を許し、ケディリに逆転を許してしまう。

 後半はポンテ阿部が得点し、これでスコアは2対3。今度は浦和が底力を見せ付けて、ケディリに“逆転返し”をお見舞いした。
 だが、浦和はこの勢いを最後まで持続できず、試合終了まであと僅か6分のところで、まさかの同点弾を喫してそのまま試合終了。
 結局浦和は、敵地で3対3の痛み分けという結果で終わり、勝ち点1を得るに留まった。

 ここで、第5節終了時点での順位を確認しておこう。
 シドニーが上海と引き分けたため、浦和は依然としてグループEの首位をキープ。2勝3分勝ち点9の浦和を1ポイント差の2位で追走するシドニーFC。
 つまり、次節の最終節は、決勝TM行きの切符をかけた火花散る両者の直接対決となるのだ。浦和は、勝てば文句なしのグループリーグ突破が決定する。

 その舞台となるのは浦和のホーム、埼玉スタジアム2002。
 平日開催となるが、赤い悪魔のアドバンテージを揺るぎないものとするため、1人でも多くのサポーターにスタジアムまで足を運んでほしいと願う。
 普段の仕事が多忙を極める方も、この日だけは「NO残業day」としようではないか。
 定時がきたら埼スタへ直行だ! サイヤ人がスーパーサイヤ人へと変身するかのごとく、定時を上回る“スーパー定時”でスタジアムへ直行してもらいたい。

 このACL第6節は、浦和レッズというクラブの歴史にまた新しい足跡を残す試合となるに違いない。
 そして、アジアを制するための大きな一歩を力強く踏み出してもらいたいと心から願う。

WE ARE REDS!!!

(本文中敬称略)

posted by 浦和.COM |20:54 | AFCチャンピオンズリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年04月12日

浦和、単独首位!! ~浦和×上海申花~

 あいにくの雨模様となった埼玉スタジアム2002。平日にもかかわらずスタンドには28,000人以上の観客が詰め掛けた。

 アジアチャンピオンズリーグ(以下ACL)第3戦は、浦和のホームに上海申花を迎えて行われた。
 上海申花のACLの戦績は2戦2敗。グループリーグ4チーム中、その先のステージへと進出できるのは、わずか1チームという狭き門であることを考えれば、彼らにとって、この試合は是が非でも落とせない戦いとなった。

 しかし、浦和の実力をしっかりと分析していた彼らは、無理に攻めることはしなかった。最終ラインに5人の選手を配置した布陣を採用し、まずは堅実に守備から試合に入ることを上海は選択した。
 “堅守速攻”の戦い方を選択した彼らに対して、浦和は攻撃の糸口を見つけられず、相手の堅い守備を揺さ振りながら突破口を探し続けた。
 
 そんな中、試合が動いたのは前半43分。右コーナーキックからゴール前に入れたボールに阿部が飛び込み、豪快に頭で先制点を奪った。
 阿部といえば、鮮やかなFKが武器の選手という印象が強かったが、大分戦から続くように、今やコーナーからのヘディングも、彼の武器といえるのではないだろうか。上背こそないが、ワシントンや闘莉王のお株を奪うようなプレーであった。

 試合は、そのまま浦和が1点のリードを守りきって試合終了の笛が鳴り響いた。これで浦和は3戦2勝1分の勝ち点7となり、首位をキープすることに成功した。
 因みに、11日の試合が豪雨で延期となったケディリ対シドニーFCの試合は、翌日の12日に試合が行われ、ケディリが2対1でシドニーFCを退けている。
 この結果、浦和はグループEの中で、残り3戦を残して単独首位となった。

 さあ、ここで少し厳しい意見を述べたいと思う。浦和が抱える課題として毎度のように指摘される事がある。

 それは守備重視の相手に対する攻略法である。

 シーズン開幕の横浜FC戦もそうであったが、退いて守る相手に対して、浦和はどのような攻撃が最も有効な手段なのか? を考える必要があるのではないだろうか。
 この課題の打開策として、“ミドルシュート”を積極的に狙い、相手DFラインを上げさせるのも1つの有効な手段だと私は思う。雨でピッチがスリッピーな状態ならば尚更であろう。
 しかし、この試合で浦和がミドルシュートを放った場面はほとんどなかった。パスとドリブルのみで、相手の堅い守備を崩そうと固執しすぎていたのではないだろうか。
 特にFWであるワシントンと永井には、もっと積極的にシュートを狙ってもらいたかった。
 確かに守備を固めた相手から得点することは容易ではないが、この問題をクリアした時、浦和はまた1つレベルアップするに違いない。
 
 さて、次節は現在リーグ首位の柏が対戦相手となる。2部から昇格したてとは思えないほどの開幕ダッシュで首位の座を奪った柏だが、果たして浦和相手にどう戦うのか。石崎監督の手腕も見物である。

「昨年度2冠の王者」か? それとも、「復活を遂げた古豪」か? 
 その答えは4/15(日)、舞台となる国立競技場で明らかになる。

(本文中敬称略)

posted by 浦和.COM |20:02 | AFCチャンピオンズリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年03月08日

浦和の野望、幕開け ~浦和×ケディリ~

 浦和がついに「世界」へと続く道のりを歩み始めた。
 待ちに待ったアジアチャンピオンズリーグの開幕である。
 その記念すべき第1戦目は、インドネシア王者ペルシク・ケディリをホーム埼スタに迎えて行われた。

 桜もツボミをつけ始めたというのに、ピッチを吹き抜ける風はとても冷たかった。
 帰途につく途中、自分の吐く息が白かったことが、この日の寒さを象徴していた。

 平日の19時30分キックオフとなったこの試合だが、日も暮れてスタジアムの照明に灯がつき始めた頃から、ネクタイをした凛々しい姿のレッズサポが意気揚々と馳せ参じて集まり始めた。

 普段多忙を極め、仕事に追われる日々を過ごされる方も、3/7は残業禁止!!と、強く心に誓っていたに違いないし、その誓いが晴れて報われたと思いたいものだ。

 さて、オジェックの選択したスタメンは、3日に行われたJリーグ開幕の試合から変更はなかった。

 ケディリは1人を残し、10人で守備を固める。
 オシム流に言えば、“塹壕”に閉じこもった相手に対して、レッズ攻撃陣は打開策を探し続けた。

 また、時折見せるケディリのカウンターに対して、レッズの守備はあまりにも緩かった。
 単発ではあるが、相手の攻撃の波がレッズの最終ラインに直接押し寄せてしまう。
 つまり、ボランチが相手の攻撃を和らげる“フィルター”の役目を果たしていなかったのだ。

 しかし、開始から12分。左サイドからの折り返しがゴール前に放り込まれると、混戦の中で山田暢久がこの日最初のゴールをあげた。

 続いて前半終了間際の45分には、ポンテからのパスをうけた永井がDFを1人かわし、GKの手をかすめるシュートで2点目を奪う。

 トドメは小野伸二が75分に放った鮮やかな左足シュートで3点目。

 そして試合終了のホイッスルが鳴り響く。
 3対0でケディリを退け、まずはレッズがホームで勝ち点3を獲得した。

 だが、試合終了後の選手達のコメントは、どれも厳しいものばかりだった。
 それもそのはず、圧倒的にボールを支配したのは浦和であり、26本のシュートを放ちながらも3点を得るに留まってしまった。

 守備に専念する相手を切り崩す事は容易ではないが、開幕戦の横浜FCをはじめとして、今後も同様の戦術で挑んでくる相手は少なくないだろう。
 そんな試合展開でも、苦しみながら値千金の“1点”がとれるかとれないか。
 そこが、今後の浦和の課題の1つではないかと思う。


 しかし、何はともあれ、この試合は内容よりも“結果”が最優先である。
 勝ち点3を得たチームには、素直に拍手を送りたいと思う。

 “茨の道”は、これから益々険しくなるだろうが、私はその分だけ熱いエールを送ることを約束したい。

NEVER GIVE UP!!

WE ARE REDS!!! 

posted by 浦和.COM |22:15 | AFCチャンピオンズリーグ | コメント(2) | トラックバック(0)
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