2007年09月29日

JFAに物申す ~全北×浦和~

★ 祝! 浦和ベスト4進出

 アジアチャンピオンズリーグ2007(以下ACL)準々決勝第2戦が、9/26(水)韓国の全州ワールドカップスタジアムで行なわれた。
 浦和は2-0で前回大会の覇者、全北現代モータースを敗り、トータルスコア4-1で無事に準決勝へと駒を進めた。
 この勝利を素直に喜びたいと語るオジェック監督に対して、全北のチェ・ガンヒ監督は、

 「やはり審判の問題は大きい。我々の選手の退場のシーンを見たが、むしろ闘莉王選手が退場で、うまくころんだという事ではないと思う。悔しい気持ちでいっぱいだ。」

 と、自チームの選手が23分にシミュレーションの反則をとられて退場となった場面を振り返り、試合後も納得がいかない様子であった。

 さて、本来ならば、ここから「祝! 浦和ベスト4進出」という内容の文章を書く予定であったが、今回は急遽その予定を変更しようと思う。
 なぜならば、ここで気になる記事が私の目に飛び込んできたからだ。

 それは、浦和と共に日本代表クラブとしてACLを戦ったが、惜しくも準々決勝で敗退した川崎フロンターレについて、日本サッカー協会(以下JFA)が苦言を呈したというものだ。
 既に各ブログにて、熱い意見が交わされているようであるが、今回はこの話題について考えてみたい。


★ 波紋をよぶ犬飼氏の発言

 ことの発端は、23日に等々力競技場で行なわれたJリーグ第26節、柏レイソル戦での川崎の先発メンバーについてだった。

 19日に行なわれたACL準々決勝の第1戦、アウェーのイランで試合を終えた川崎は、JFAとJリーグが数百万円を負担したチャーター機(イスファハン(イラン)からドバイ(UAE)まで)を使用して帰国した。
 これにより、ドバイからの定期便に乗り継ぐことができ、川崎は通常よりも早い翌20日の帰国が可能となった。

 そして、26日にホームで行われるACL準々決勝第2戦を見据えた川崎は、23日の柏戦で主力選手(中村憲剛、ジュニーニョなど)を温存させて試合に臨むが、結果は0-4の大敗。
 その後、ACL第2戦に挑んだ川崎であったが、PK戦の末惜しくもベスト8でその姿を消すこととなった。

 この一連の川崎の動向について、JFAの犬飼専務理事は、

 「Jリーグも頑張ってもらうためのチャーター機。その思いが通じなかった。サポーターを裏切ったことへの説明を求めていく」

 と発言。またJFAの川渕キャプテンは、

 「(主力の多くを温存して大敗したことに)問題があると言わざるをえない。ACLでクラブに飛行機などの便宜を図るのは、リーグ戦でしっかり戦うのが前提」

 と、両氏とも川崎の行いについて苦言を呈した。

 つまり、JFAとしては、「我々がチャーター機を用意して遠征の負担を軽減させるから、そのかわり、ACLだけでなくJリーグもベストメンバーで試合に臨み、サポーターを満足させるゲームをしてほしい」という考えなのだろうと推測する。


★ ベストメンバー規約

 確かに、Jリーグ規約第42条には〔最強のチームによる試合参加〕という項目が謳われている。この第42条を部分的に分かりやすく抜粋したものが以下である。

1.Jクラブは、その時点における最強のチーム(ベストメンバー)をもって試合に臨まなければならない。
2.J1、J2、カップ戦の公式試合における先発メンバー11人は、当該試合直前のリーグ戦5試合の内、1試合以上先発メンバーとして出場した選手を6人以上含まなければならない。

 いくつかの例外事項はあるものの、今回の柏戦における川崎の先発メンバーは、私が調べた限りでは、この規約に抵触するものではなかったし、クラブ側もこの規約を考慮にいれた上でのスタメン選考であったと述べている。
 つまり、柏戦での川崎の先発メンバーは、上記規約2.を満足しているため、ベストメンバーであったといえるだろう。何も問題はなかったはずである。

 では、両氏の発言の意味とは一体何だったのだろうか?
 犬飼氏の言う「サポーターを裏切った」とは、一体どういう意味だろうか?
 川渕氏の言う「リーグ戦でしっかり戦う」とは、一体どういう意味なのか?

 相対的に川崎の戦力を推し量ろうとするサポーターならば、川崎がACLのために主力を温存させたことを決して“裏切った”とは思わないだろう。
 また、主力が欠場したからといって“しっかり戦っていなかった”ことにはつながらないし、それは試合に出場して懸命に戦った選手に対して失礼ではないだろうか。
 むしろ限られた戦力の中で、選手たちは必死にサポーターの応援に応えようとしていたように私には見えた。


★ 土台はしっかりとね

 両氏の発言の真意は分かりかねるが、今回の件の背後には、川崎がACLで勝利することを願うスポンサーの思惑が期待はずれに終わったことと、柏戦でスタメンを温存させて大敗したことによるサポーターの批判を懸念し、この2者から発せられる鋭利な視線の矛先をかわす目的があったのではないか、と思われても仕方がないだろう。

 結局、Jリーグの鬼武健二チェアマンは、川崎の武田信平社長との会談後に「やむを得なかったと判断せざるをえない」と語りクラブ側に理解を示した。

 以前にもブログの中で書いたのだが、日本サッカー協会という組織の言動には首を傾げたくなることが多いような気がする。
 例えば、我那覇選手のドーピング問題、オシム氏の代表監督就任を巡るジェフ千葉とのもめ事など。

 いくら選手やクラブが世界に近づこうと努力したとしても、それを取りまとめる組織の意思統一が図れていなければ、腐った土台の上に家を建てているようなものではないだろうか。

posted by 浦和.com |00:39 | AFCチャンピオンズリーグ | コメント(8) | トラックバック(1)
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/milanista/tb_ping/113
この記事に対するトラックバック一覧
改めて思うが、「ベストメンバー」を決めるのは、協会やリーグではない 【フィールド上の些事争論】

ACLとJリーグ、さらにナビスコの準決勝まで戦わねばならない(上に一部の選手は代表にも招集された)川崎フロンターレ。 殺人的スケジュール(スイマセン。たびたびリンク貼らせてもらいます)の中、勇戦空しくACLは準々決勝で敗退とあいなりました。 その川崎、ACLの準々決勝2ndレグの前の週末に行われたJリーグ第26節の柏レイソル戦で、ACL準々決勝の1stレグから8人のスターティングメンバーを変えたことで、JFAの会長、幹部やJリーグのチェアマンから「苦言」を呈されるという事態が起こっています。 Jリーグ規約

2007-09-29 04:45 | 続きを読む
この記事に対するコメント一覧
Re:JFLに物申す!!! ~全北×浦和~

日本サッカー協会=Japan Football Association

posted by JFAだよ | 2007-09-29 01:14

Re:JFAに物申す!!! ~全北×浦和~

posted by JFAだよ

ご指摘感謝です。

posted by 浦和.COM | 2007-09-29 01:23

Re:JFAに物申す!!! ~全北×浦和~

こんなこと書いてもしょうがないだけでしょ。ベストメンバー規約とか持ち出して、理論付けなくても。(貴方がスポーツジャーナリストや記者なら別ですが…)協会に抗議文でも送ったらどうですか??

posted by ゴメス | 2007-09-29 15:05

Re:JFAに物申す!!! ~全北×浦和~

ゴメスさんはそうおっしゃっていますが、僕はこうやって多くの読者がこの文を読んでそれぞれが考えることができる点に非常に意味があると思います。
僕にとっては、まともなことを端的に書いてくれていて分かりやすかったし、同意できます。

posted by shibanu | 2007-09-29 16:00

Re:JFAに物申す!!! ~全北×浦和~

ゴメスさん、アラシはやめようね。みっともないよ~。

posted by とおるよ | 2007-09-29 16:27

Re:JFAに物申す!!! ~全北×浦和~

サポーターを裏切ったかどうかを決めるのは協会ではなく川崎のサポーターだと思います。

posted by f.t | 2007-09-29 17:54

Re:JFAに物申す!!! ~全北×浦和~

ゴメスさん。こういう草の根の声が大きくなって、よい方に物事が進めば良いと思います。書いたことに意味はあると、私は思います。

posted by SA | 2007-09-29 18:46

Re:JFAに物申す!!! ~全北×浦和~

ゴメスさん、そーいう意見もあるだろうけど、私みたいにこの記事が参考になるなと感じる人もいるわけで。頭ごなしに否定するのはどうかと思う。

posted by FG | 2007-09-30 11:58

コメントする