2010年03月01日
アメリカンフットボールのみが作り出す大学スポーツのアイデンティティとは?
University of Northcarolina at Charlotte大学体育局局長 (Athletic Director) のローズ氏は、「アメリカンフットボールチーム設立こそがUNCCが望む大学アイデンティティを作り出すことが出来る方法であるためだ。」と述べていますが、彼女の夢見るアイデンティティとは何なのでしょうか?この投稿は「アメリカ大学にとってのアメリカンフットボールとは?前編」の後編です。 OB・OGとの繋がり アメリカンフットボール(以後AF)ゲームが行なわれる週末の大学キャンパスは一種のお祭り気分に包まれます。Tailgateと呼ばれる車のハッチバックの後部を開いてワイワイやることも有名ですが、それ以上に自分の大学キャンパスやロゴなどが全米中のテレビに映ることは多くのOB・OGを興奮させ、大学への思いを特に強める物です。ホームカミングゲームといわれるAF試合のような恒例行事を作り出すことでOB・OGには大学との繋がりを継続する機会が生まれ、大学はAFゲームを通して感動的且つ経済的な繋がりをOB・OGと築くことができます。強いAFチームを作り上げることは、他のスポーツには出来ない大学の伝統を作り上げ、それに伴う経済的サポートを大学全体に齎します。 「あの一流大学」 大学がせっかく大金を払いトップクラスの教授を集めて「学業で一流大学」となっても「スポーツでも一流大学」にならないと数少ない例外を除いて一般には「あの一流大学」とは認めてもらえません。しかも「学業は一流」をスポーツ無しで全米中に散らばる将来の学生に伝えるのは至難の業です。でも自分の大学AFチゲームのテレビ中継に合わせて大学のコマーシャルを入れれば、多くのターゲット層に大学側が望む印象を与えることが出来ます。それは同時に全米中継を通して「学業でも一流大学」の名を全米レベルにする事にも繋がります。それにより一般の学生がイメージする、「よく聞くあの一流大学」と言うものに合致することが出来ます。 地域のリーダシップを取る大学へ 強いAFチームを持つ大学はメディアを通して全米の関心をその地域に集めることが出来ます。軽く数万人集まるAFゲームには多くの関連のイベントがあり、それらが行なわれているキャンパスに地域の人々が足を運び地域は密着していくことが出来ます。更に言えば人材・施設・アイデンティティを揃えた大学を通して、様々な地域イベントを行なうことで地域の活性化を促進することが出来ます。AFチームの存在によりメディアへの露出は拡大し、これらのイベントがメディアで取り上げられることで地元のイメージアップにも繋がります。 以上に挙げたゴールを達成する為にUNCCでは年間運営費意外で合計60~70億円程度の資金と、高度に計算された戦略プラン(リーダーシップ・マーケティング・寄付金・広報機能・地域密着などを含む)が必要だと特別委員会は提案しています。 「ビジネスに感情移入は禁物?!」で取り上げたテネシー州立大学(以後T大)でのAFチーム総監督入れ替わり騒動。実に3年間に3回も総監督が変わるという大騒動の中にあってもT大体育局は全米屈指の資金集め続けています。その甲斐あって来年には体育局の年間運営予算が1億ドル(90億円)に達するそうです。T大体育局長であるハミルトン氏は会見で、「多くの人がT大の学業と大学スポーツの成功を願ってくれた結果である。」と述べています。UNCCのローズ氏が目指すアイデンティティとはこのような物を指すのではないでしょうか。
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posted by maxsgoodies |10:40 |
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