2009年04月17日

「WBC疲れ」

ここ2,3日の間に「WBC疲れ」という記事をよく目にします。イチローの欠場に始まり、ついには松坂まで。地元ボストン・グローブ誌にはブログ上で「Let Japan Pay His Salary - 日本に松坂の給料を払わせろ!」とまで言われていますが、ちょっとまて!WBCは元々MLBが(金儲けのために)考え出したものでは?松坂やイチローは地元からの冷めた視線を背中に浴びつつも、その参加要請に答え、全力を尽くした選手で賞賛されても、参加したことに批判されるべきではないと思います。

「彼の給料は800万ドルで出来高合わせれば10億近くをWBCでふいにした」というなら、松坂ではなくWBCそのものを批判するべきではないでしょうか?イチローや松坂といったチームでも指折りの高額契約選手の相次ぐ「WBC疲れ」はMLBが今後どのようにWBCを継続していくかの大きな課題になることと思います。

ただ残念なのはいつでも批判の矛先にいるのはWBCを運営するMLBやMLB選手会ではなく、WBCのために真剣にプレーをした選手なのです。

posted by maxsgoodies |02:04 | スポーツの光と影 | コメント(5) | トラックバック(0)
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2009年04月16日

税金から1億円のボーナスがでると?

不況の中でも億単位の収入を手に入れるプロ選手はいつも話題になりますが、ここ最近目立つのが、選手よりもその周りの出来事です。例えば地元のメリランド州立大学フットボール、オフェンス監督の一人は今年大学から2012年までの契約更新をするれば、ボーナスとして1億円を契約満了の時に貰える選択肢がある保証をされました。しかし州から補助金を受け取って運営している州立大学がこの不景気の真っ只中に、監督一人に(4000万円以上払っている給料とは別に)1億円を約束することは地元で大きなニュースとして取り上げられています。

プロでもスポーツビジネスオンラインでご存知の通り、MLBのメッツ新球場、シティ・フィールドもネーミングライツの契約金として20年で総額4億ドル支払うことになっていますが、シティ・グループは去年にアメリカ政府から巨額な公的資金を受け取った銀行の一つです。

まあ物の言い方はいろいろあるもので、前者の監督の場合は大学体育会 (Department of Athletics) が大学からはお金を一切受け取っておらず、むしろスポーツ関連の儲けを大学に還元しているので文句を言われる筋合いではないと言い。メッツ新球場の場合は球場の建設により新しい仕事が生まれ、仕事が無い人たちを救済できるそうです。まあぶっちゃけ、記事に載ったからといって監督が一億円を返金するわけも無く、メッツが新しいスポンサーを探すわけでもありませんが、今まで当然のように行われていた法外な監督契約や新しい施設建設に使われる莫大な公共資金などを見直す機会になるかもしれません。それはもしかすると、アメリカ産業が抱える持病の「スポーツは金が全て」に何らかの変化をもたらす出来事になるかもしれません。

posted by maxsgoodies |10:31 | スポーツの光と影 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年03月11日

NCAAバスケットボール "Automatic Bid"の裏話

毎年3月は"March Madness"と呼ばれるNCAA大学バスケットボールのトーナメントが行われる月です。全米のコンファレンストーナメントで優勝した31チームと全米トップ34チームあわせて65チームが約二週間にわたり激戦を繰り広げます。
 
ところでトーナメントなのに参加校が奇数なのを不思議に思ったことはありませんか?実はコンファレンストーナメント優勝校に与えられるNCAAトーナメント出場権 (Automatic Bidと言いますが)この。"Automatic Bids =自動的に与えられる招待券"には裏話があるのです。

2001年以来NCAAは”Opening Around Game”と言うものを採用しています。以前 は“Play-In Game”と呼ばれていたこのシステムはRPI (Ratings Percentage Index)で最下位のコンファレンス優勝チーム同士が最後の64シードを掛けて行う試合を指します(だから奇数の65チーム)。RPIとは簡単に言えばシーズン中の試合がどれだけハイレベルであったかを指すものです。詳しくはこちらから。
 
去年わがコンファレンス(MEAC)を優勝したCoppin State Universityの男子バスケットボール部。彼らはNCAAトーナメントの一回戦が行われる二日前に一回戦への出場を掛けたこの"Opening Round Game(以後ORG)"に参加し敗れてしまいました。下の写真でお分かりになるかは分かりませんが、イーストリージョン(East Regional)の16シード、Mount St. Mary's/Coppin Stateとなっていますが、この意味は"ORG"を勝った大学がこのシードに位置する。つまりは、Coppin StateはAutomatic Bidを獲得したのにもかかわらず、出場できたのはトーナメントの最後のシードを決める試合で、それに勝たなければトーナメントの中にすら名前が出てこないと言う事です。実際に新聞やテレビに映るトーナメント表にはMount St. Mary’sの名前が載り、Coppin Stateが出場したことを知っている人はごく限られた人だけだったと思います。

ESPNのコメンテーターに言わせればCoppin Stateはシーズン中に20敗したチームで初めてAutomatic Bidを手にした大学だそうです。だから “ORG”に選ばれてもしょうがないと言ったところでしょう。それでも2001年から行われているこのシステム、今まで16チームがORGを戦いましたが、実にこのうちの半数近くの7チームがHBCU (Historically Black College and University-歴史的黒人大学)の大学チームでした。
 
確かにHBCUの所属するコンファレンスには全米に知られるような有名大学はありません、必然的にRPIも低くなります。それでも7年連続してHBCUの大学チームがこのORGを強いられると言う事実には数字以上の何かを感じざるを得ません。

今年の我がMorgan State Universityの男子バスケットボールチームはコンファレンスシーズンタイトルを獲っただけでなく、コンファレンス外でも有名大学と多くの試合を行いました。このチームがコンファレンストーナメントを征した時、彼らが”ORG”を強いられるのか、本当の”Automatic Bid”を手に入れるのか、歴史的な幕開けがこの木曜から始まります。オバマの掲げる “Change”がスポーツ界でも起こるのか、一時も目が離せません。

2008 NCAA MBB Bracket


posted by maxsgoodies |10:08 | スポーツの光と影 | コメント(3) | トラックバック(0)
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