2010年01月11日

海外で仕事をする難しさ

今年でアメリカに来て12年目になります。学生で独身中はあまり感じませんでしたが、仕事を始め、結婚をして家族を持ち、生活をしていく中で日本で得られなかった時間の価値の大きさに気づく事があります。

「日本での社会人経験」

自分がアメリカに来たのは23歳の時でした。高校卒業後、大学へ進学せず社会人サッカーで上を目指していた自分はしっかりした仕事に就かなかったので、一般の人が経験する「社会人経験」は全てアメリカでしました。アメリカで就職活動をし、転職活動、プロモーションなどを経験しました。しかしそれは逆に言えば、日本での社会経験が乏しい事になります。ビジネスの仕組みはアメリカと日本では当然ながら違い、社交辞令一つを取っても違いの大きさには日本に帰るたびに勉強不足を痛感します。

「家族環境」

エンジェルスに移った松井選手や、マリナーズのイチロー選手はともに家庭を持ち、家族が住みやすい環境であることが重要と述べています。アメリカに住むことは食生活から始まり、育児や、車の整備、病院でのやり取りまで全ての事を英語で、しかも異なった文化の人たちと、家族からなどの助け無しで行なわなければなりません。つまりはアメリカで「生きていく」ことが必要で、個人的にはその方が大変だと思うのです。仕事場所が環境の整ったシアトルやカリフォルニアにあるとは限りません。犯罪率が高く、日本人がほとんどいない田舎町になるかもしれません。そこで妻子を連れて生きていくことは、仕事からくるストレスの比ではないと思います。

「冠婚葬祭」

これが一番重要且つ大変だと思います。結婚式は多くの場合かなり前から分かっているので帰国の日程と合わせるなどの工夫が出来ますが、葬儀や急な知らせなどには簡単に対応できないことが多々あります。実際、昨年の12月30日に仕事先のテネシー州で急な連絡を貰った自分は、同日夜慌ててボルチモアに帰り、翌日朝日本へ飛び、なんとか葬儀に間に合うことが出来ました。親族だったのでいろいろあり、結局アメリカに帰ってきたのが1月8日でした。

各家庭によって様々と思いますが、例えば自分が長男であったり、唯一の子供であったり、両親の年や健康状態によっては単身アメリカに行くということも儘ならないかもしれません。無くした物や過ぎ去った時間は二度と戻っては来ません。人は失った物の価値を失った時に始めて理解するといいます。信頼する人に囲まれ、慣れ親しんだ環境で生活することが出来る価値は時には、夢の仕事を得ることよりも大きいことかもしれません。人は一人では生きられません、それ故、人の間にいて「人間」と呼ぶそうです。

posted by maxsgoodies |03:48 | アメリカで働く | コメント(4) | トラックバック(0)
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2009年07月13日

第18回スポーツ産業学会を終えて

現在午後の7時、スポーツ産業学会の第18回大会が行われていた浜松から新幹線に乗って東京に向かっています。この学会を通して感じたことは、とても多く、深く、そしてこの先何十年と続いていく物を得た気がいたします。発表内容などは追々アップしていきたいと思うのですが、自分の中で一番価値のあるものは、今回の帰国の一番の目的であるこの先5年ほどの進路が見えたことです。そしてそれは博士号の獲得です。

スポーツ業界で生き残る為にはスポーツマネージメントというエリアの中に専門性を持つことが必要だと感じていたことが、たった二日間でしたが、頭がパンクするほどの情報と現場からの現実に揉まれ、それが確信に変わりました。

もう一つはスポーツマネージメントを専攻する学生の経験を積む場所とそれ以降の受け皿の拡大に協力することができればと思います。今回の学会では「インターン」という言葉がよく聞かれました。もう少し、取ったノートを復習して考えをまとめなくてアップしますが、きっと自分にも何かできるはずだと感じています。

posted by maxsgoodies |21:27 | アメリカで働く | コメント(2) | トラックバック(0)
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2009年07月10日

アメリカスポーツ産業の結婚事情。

日本に滞在中、様々な分野の方々と交流を持たせていただいております。ネットワークを作り、近い将来自分が日本で働ける切っ掛けに繋がるように日々努力しております。そんな時に台湾に帰省中の妻より誕生日のカードが届きました。カードには、「日本での仕事がんばって」と書いてありました。

スポーツ産業は外から見るほど華やかなものではないことは何度か自分のブログでも取り上げました。それは日米に関わらず共通していることで、スポーツ業界で働きながら、外車で週末はドライブなんて夢に出てくれば、自分にはむしろむなしく思えるくらいのものです。

アメリカスポーツ産業での既婚率がどれくらいかは分かりませんが(どこからどこまでをスポーツ産業と区切るかにもよるので)、アスレチィックトレーナーの分野に限れば既婚率は高いとはいえません。数年前に出た統計ではアメリカでアスレチィックトレーナー (NATA公認) として働く半数近くが独身でその確率は女性のほうが高いという結果が出ています。

一般の8時間労働なんて、初日で超えて、週末も仕事を強いられるこの業界で、「仕事がんばってね」の笑顔の奥様も、数年後には「自分と仕事とどちらが大事なの?」とよく聞く台詞がでてくる事は仕方のないことなのかもしれません。

それでも、この奥様あって自分が人間らしい生活ができることも事実です。週100時間の労働時間もざらの過酷労働に「ブレーキ」を掛けてくれる人がいるからこそ、「自分だけ休んでよいのだろうか?」が「この人のために時間を作ろう」に変わります。大阪に向かう新幹線の上でカードを読みながら、そのありがたさを実感するひと時でした。

posted by maxsgoodies |11:24 | アメリカで働く | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年07月05日

アメリカスポーツ業界で上にいく成功例

アメリカスポーツ業界での給料は「格差」の世界であることは何度か取り上げました。下から上に上がるには転職をすることが最も早く、最も頻繁に行われていることだと思います。そんな中、うちの大学体育局の女子バスケットボール助監督であるグラハム(Donchez Graham) 氏がバスケットの強豪が集まるBIG EASTコンフェレンスに所属するウェストヴァージニア大学体育局(以後WV)女子バスケットボールチーム助監督のポジションを得たと発表されました。Press Releaseはこちらから。

グラハム氏はモーガン大学の前はボルチモアのウェスタン高校で総監督を3年勤めました。その間46勝6敗という成績を残し、メリーランド州のタイトルを数々獲得、チームを州チャンピオンシップでトップ4にまで導きました。チームの5選手は州で最も優れた選手として地元新聞に何度となく紹介されています。

助監督としても4年間同じくボルチモアのDunbar高校で101勝8敗という記録を残し、メリーランド州2A/1Aチャンピオンシップを三度制覇し、ボルチモア市チャンピオンを2度獲得しています。

以上の様な輝かしい実績が彼を一流のリクルーター(選手をリクルートする人)にしました。モーガン大学時代も全米でトップ100に入る選手を3人獲得。今回のウェストヴァージニア大学への決め手となったのもここでした。WV女子バスケットボール総監督のマイククレイ氏は「総監督としてキャリアに加えて、グラハム氏が持つ東海岸におけるネットワークとAAU (Amateur Athletic Union)でのリクルートは(WVの)プログラムに大きな価値をもたらすだろう。」と述べています。

グラハム氏とは現在の体育局に働き始めて以来いろいろな形でお付き合いをさせていただきました。大柄に似合わず、きめの細かい選手指導など、選手からの信頼も厚くWVに行ってもきっと上手くやることでしょう。アメリカに帰国後は電話をして直接今回の転職の経過などを聞いてみようと思っています。おめでとうございました。

posted by maxsgoodies |07:58 | アメリカで働く | コメント(2) | トラックバック(0)
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2009年07月02日

アメリカスポーツ産業における英語の重要性

昨日講義をさせていただいたK大学の学生の数人が外国でスポーツマネージメントのインターンに興味があると言っていました。その中の数人は既に渡米経験があり初めてではないそうですが、やはりネックになるのが「英語」とのことでした。

英語の「読み」、「書き」は出来るけれど、「話す」のが苦手という人が多いと聞きます。昨日講義の後Hamachiさんに駅まで送っていただき(一人では絶対に駅には着けないと思ったので)、その時に彼から「英語で読み、書き、話す、のどれが仕事の中で重要ですか?」と聞かれました。もちろん全て必要なのですが、あえて一つをとるなら「話す」が出来ることが(個人的に)重要だと思うと応えました。

その理由には幾つかあって

例えば契約書の作成でも、うちの場合VMGという広告代理店を通してスポンサーの獲得と契約書の作成を行い、最終的には大学体育局所属の弁護士の先生に見て頂きます。契約に関する文章は自分のボスであるAthletic Directorが作成した物でも専門用語を必要とするので弁護士のチェックなしでは正式にはなりません。

それでもそこに漕ぎ付ける迄の努力は自分でやるしかありません。自分の希望と相手の希望をどのようにマッチングさせて「Win-Win」の状況を作り出すかはやはり相手との時間をかけたやり取りの中で導き出す必要があります。

そして何よりスポーツ産業はネットワークの世界。単に人を知っているではなく、その人と刺激し合い、学びあう関係になる為にはある程度の会話が必要だと思います。

それゆえにもし一つだけ選ぶならば「話す」を選ぶと思います。

posted by maxsgoodies |10:12 | アメリカで働く | コメント(4) | トラックバック(0)
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