2011年09月18日
多人種・文化が進むアメリカ大学キャンパスと体育局において障害者、少数民族、同性愛者や性転換者を含む全ての人が受け入れられる環境になる為にどの様なことをするべきかを討論するイベントが行われます。そしてNCAAの初めての試みとして、その様子がウェブストリームライブで(生中継)見れるだけではなく、貴方もチャットで参加ができます(英語のみだとおもいますが)。開催日はアメリカ東海岸時間で9月19日の朝の8時15分(日本時間で9月19日午後9時15分)です。皆様もいかがですか?
ウェブストリームへはこちらから。
NCAA Inclusion Summit to be streamed live(このイベントに関する記事)
注意:日本からのアクセスでライブストリームが見れないことがあるかもしれません。もしアクセスできないようでしたら、あらかじめお詫び申し上げます。
posted by maxsgoodies |11:53 |
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2011年06月09日
スポーツ選手の規則違反の調査がどの様に行われ、それへの罰則がどの様に決定するのかは多くの場合一般に知られることはありません。それ故に選手が自分の応援している選手であったり、自分の国の選手であったりしたときに、その罰則が不公平ではないかと疑問を持ってしまいます。特に現代のように情報発信が有りと有らゆる所で行なわれ、噂が噂を呼び、まるで真実のように報じられることも少なくありません。NCAA規則従順と罰則施行プロセスの第二弾、今回はNCAAがどの様に規則違反を調査しているかを紹介します。
第2回「NCAA調査プロセス」
NCAAには各Division に各Management Council(管理評議会)が存在します。この評議会がCommittee on Infractions (規則違反の委員会)を召集します。NCAAに所属する大学関係者、NCAA関係者とそれらにまったく関係のない知識人の合計10人で形成された委員会で規則施行部門(Enforcement staff - 以後ES)から提出された違反事項を協議し、罰則を決定をします。
- 調査過程はまずESがNCAAに送られてきた規則違反に関する情報の調査から始まります。その情報の参照と信憑性を確かめます。
- その情報が信憑性に富んだものであれば、ESが関係大学に連絡、NCAAが予備調査を行なうことを通知します。
- 調査の結果、規則違反が確認され、その違反が重大であれば、大学側にこの違反に関しての認識が有ったのかどうかの書類を作成させます(Determination of its position)。その書類は関係者すべてに承諾された後、委員会の方へ送られます。
- 委員会は提出された違反とその罰則に関して承諾すれば、大学とその関係者に罰則が与えられこの調査は終了となります。委員会が更なる調査や証拠を必要とする時には、提出書類はESに戻り、ESが更なる調査を続けます。
「監督がクビにされてまで守るものは何ですか?」で取り上げた、オハヨウ州立大学で起こったアメリカンフットボール総監督、ジム氏が侵した違反の一つは上のステップ3で学生選手の違反を認識していながら、NCAAの調査に「認識していなかった」と嘘の証言をして、書類に署名をしたことです。その結果彼は来シーズン最初の6試合でチームを監督することを禁じられました。
以上のプロセスの他に、大学がNCAAからの通知以後、独自でNCAAの規則違反を解明し、委員会に違反と罰則を提言することも出来ます。Self-investigating and self-imposing penalties と呼ばれるこのプロセスには関係大学にとって幾つかの利点があります。
まず一つ目は大学関係者が行なっている為、調査されている学生選手などスケジュールを乱すことなく調査が行なえる。NCAAのESは決められた日に決められた時間内で調査をする為、遠征や授業などに支障が出ることがあります。
二つ目は、実際に違反があった場合、罰則自ら科すことにより情状酌量を考慮されることがあることです(少なからず大学側はそれを期待しています)。違反が重大であった場合、大学側は調査結果を委員会に提出するのと同時に、その関係者のトップをクビ、又は辞任に追い込むことにより、大学の誠意を見せることがよくあります。つい数日前に辞めたテネシー州立大学の男子体育局のトップ、マイクハミルトン氏の辞任の理由も現在体育局が直面するNCAA規則違反への罰則を少しでも減らすことが出来るのではないかとの思惑が背後に見え隠れしています。
次回はなぜここまでしているのに規則違反はなくならないのか?この調査プロセスの抱える課題を考えて見ようと思います。
Mike Hamilton resigns as AD(マイク氏の辞任に関してESPNより)
posted by maxsgoodies |04:48 |
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2011年06月08日
一つの協会が異なったスポーツを一手に統括する時に無くてはならない物の一つに、協会が決める規則に従順させるシステムの構築と、その規則違反に対する罰則の施行のプロセスがあると思います。アメリカ大学スポーツを統括するNCAAの規則と罰則施行のシステムを、ここ数ヶ月で起こっている複数の有名大学でのNCAA規則違反の話題を交えながら、このシステムの課題と今後の方向性について数回に分けてご紹介したいと思います。
第一回 「無法時代からの脱出」
大学アメリカンフットボールが始めてテレビ放送された1939年から、このスポーツは商業化の一途を辿ってきました。チームの強さがそのまま放映権の値段に結びつくことにより、各チームは挙って優秀選手の獲得に全力を注ぐようになります。その結果、NCAA規則違反は当たり前、大学理事会までもが直接金品譲渡に関与するような無法時代が訪れます。そんな中、罰則を設けても繰り返される時代に転機が訪れます。1987年2月に違反大学の常連の一つであるSouthern Methodist University (SMU) にNCAAはアメリカンフットボールチームを一年間活動中止とする罰則を科しました。この出来事により、各大学は規則従順のシステムの重要性を認識することになります。この歴史上唯一の事件は全米で話題になり、そしてそれは同時にNCAAがメディアやファンからの中傷の的になる始まりでもありました。
あれから30年以上経ちますが、先日「監督がクビにされてまで守るものは何ですか?」で取り上げたアメリカンフットボールの超名門オハヨウ州立大学での総監督の辞任劇の発端もSMUと同じように在学選手が不法に金品を受け取ったというものでした。NCAAのDivision I(大学一部に相当)規則マニュアルは444ページにも及びますが、大学チームが違反を起こすのは殆どの場合、選手のリクルーティングか、在籍学生選手の学業資格又は、学生選手への不法な金品などの譲渡によるものです。それは今も昔も大学スポーツの成功にはリクルーティングの成功が大事な要素であることを表していると思います。
次回はNCAAの調査のプロセスとその問題点を考えて見たいと思います。
Southern Methodist Universityのアメリカンフットボールチームの歴史(Wikipediaより)
NCAA規則施行部門(NCAA.orgより)
posted by maxsgoodies |10:40 |
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2011年03月22日
アメリカ大学バスケットボールの祭典、NCAA Basketball Tournament 通称マーチマッドネス(March Madness)が毎晩のようにテレビで放送されています。その期間中によく目にするNCAAのコマーシャル。今年のテーマはNCAAは学生選手の神話とされてきた、「大学学生選手=スポーツばか」の払拭に焦点を合わせているそうです。
NCAAによると学生選手の学業成績は一般学生に比べて良く、卒業率も高いとの事です。「NCAAはスポーツも学業もがんばる学生選手をサポートする教育団体。」と言うメッセージを全米中の視聴者に送りたいと考えているのだと思いますが、多くの人がNCAAがどれだけこのトーナメントで稼ぎ出しているか知っていて、毎年必ずトーナメントを前後して「NCAAが幾ら稼いだ」と言う話になります。
「一兆円のメディア契約結ばれる」で取り上げたように、NCAAは今年から複数のメディアを通じてこのトーナメントを中継しています。USATODAYによるとトーナメント開始後の最初の金曜日の視聴率は過去20年で最高となる5%を記録し、760万人以上がNCAAトーナメントを観戦したと伝えています。前年までのCBS独占ではなく、複数のチャンネルとインターネット中継を駆使したお陰で、視聴率は前年比で19%もアップしたそうです。まさにしてやったりの結果にNCAAも笑いが止まらないことと思います。
そしてこの一兆円契約の殆どがこのトーナメントによって稼がれてるために、「非営利団体でありながら学生選手を使って一兆円稼ぐ」と言うイメージの払拭の為にこのコマーシャルは流れているのではないかと考えるのは自分だけでしょうか。
NCAA tournament draws biggest First Friday audiences in 20 years(USATODAYより)
NCAA pushes back on dumb jock myth(NCAA.orgより)コマーシャルはこちらでご覧になれます。
posted by maxsgoodies |04:55 |
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2011年02月08日
「大学4年間あるスポーツをがんばって、補欠でも全国大会はチームと一緒にベンチから声援を送りたい。」と思うのは当然のことです。しかしアメリカ大学スポーツの場合、アメリカンフットボールを覗く全てのスポーツのチャンピオンシップに出場するチームはベンチ入りの数だけでなく、チームの遠征人数にまで制限があります。
その制限は3段階に分かれています:1)NCAAは遠征できる選手の数、2)遠征チーム総人数、3)ベンチ入り人数。これをバスケットボールチームに例えると:
(1):15人
(2):20人(コーチ、メディカルスタッフなどを含めた)
(3):23人(23-20=3人分は大学の負担)
となります。これに対して大学からは、遠征チームとベンチ入りの人数を増やすべきだとの意見が出ています。どのスポーツに限らず、チームスポーツであれば補欠でもチームと共に応援させたいと思うのが人情ですがおそらく以下のような理由があるのではないでしょうか。
NCAAへの負担の増加
NCAAがスポンサーするチャンピオンシップに参加するチームの遠征費はNCAAが全額負担しています(上の例の場合20人分)。遠征チームの人数増加は交通費、食事代や宿泊代などを負担するNCAAに重くのしかかってきます。特に全米をチャーター飛行機などで移動するのでその差は億単位になることでしょう。
財政的格差による優遇の差
ベンチ入りの総人数(上の例の場合23人)が増えるということは、各大学の遠征費の負担が増えることに直接つながります(上の例の場合3人分)。大学間で体育局予算に大きな差がある中で、それによって学生選手の待遇に違いができることをNCAAは危惧しています。特にモーガン大学のように小大学にとって、金欠になるシーズンの最期に負担が更に増えることには耐えられません。
学業第一?
多くのチャンピオンシップの時期は期末などの大切な学業の時期と重なります。学業第一を(建前だけでも)謳っているNCAAとしては出ない試合のために、学生選手が学業を疎かにすることを推奨することはできないと思います。
NCAAは研究を進めて今年の7月までには結論を出したいといっています。個人的には一兆円儲けているNPOなので、経済的な負担ぐらいはカバーして欲しいところです。
関連文献:
「一兆円のメディア契約結ばれる」(バックナンバーです)
DIII championships panel to begin study of squad, travel and bench limits(NCAA.Orgより)
posted by maxsgoodies |20:37 |
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