2007年12月05日
学長は金食い虫がお嫌い?
アメリカ大学の体育学部(Department of Athletics)は一般的に大学内において一番予算の割り当てが多い(金食い虫)学部の一つです。それが大学スポーツを通してのマーケティングがとても盛んな理由の一つですが、ここに勤め始めて今年で3年目、いろいろなことを見て、感じて、こなして来ました。それでも、いくら頑張っても超えられない壁の一つに大学全体の体育学部に対する方針があります。今回は大学マーケティングの現実話を一つ。 日本でも大学を理数系、文科系や、体育系などに分けることが出来ると思います。ちなみに我がモーガン州立大学はテクノロジー系。工業テクノロジー学部はかなり有名で、かのMicrosoft社のビルゲイト氏が寄付をして建てた全教室ワイヤレス装備の建物はキャンパス内で特に目を引く存在です。そうなってくると大学は専門分野に資金を投入し、その他の学部、体育学部や、文学部には余りお金が回ってこないという状況が生まれます。 実はこのこと自体は他の大学でも良くある事で大した事ではないのです。問題は資金を集めるために他の大学などが行うスポンサー契約やプロモーション活動の決定をスポーツを統括する体育学部だけでは決められないと言うところにあります。一般的に体育学部内での決定は学部部長(Director of Athletics)が最終決定権を持っているのですが、うちの場合、最終決定権は大学学長(University President)が握っています。さらに、この学長があまり体育学部寄りではなく、体育学部で行われている資金集めにかなり厳しく目を光らせていることが資金集めをさらに難しくしています。 近年NCAA Division-Iと言われている大学一部リーグにおいて、体育学部の収入が出費を上回る(黒字になる)大学体育学部は全米で約1、000校のうち10校もありません。特にうちのような中型大学は大学からの学部予算を頼りにしています。去年の体育学部の予算は約9億円(800万ドル)。そのほとんどが春の半ばには底を尽き、夏には赤字に転落するということを過去何年か繰り返しています(会計年度は十月から九月三十日)。 「それならなおさらスポンサーを」との声が聞こえてくるのですが、大学学長は体育学部が学部自体で資金を集めそれを学部内だけで運用することに難色を示しています。今の大学学長が就任して早や十数年、体育学部関係者のほとんどは学長が代わらない限りこの傾向は変わることは無いだろうといっています。今年のフットボールの試合には去年の倍の数のスポンサーがつく予定でした、汗水流して作り上げた計画書が後から聞けば学長の机の上で半年眠っていたと聞いた時に、良いアイデアや努力だけではどうにもならない壁にぶつかった気がしました。
posted by maxsgoodies |10:30 |
大学体育学部マーケティング |
コメント(0) |
トラックバック(0)


