2009年11月12日

メディア化するアメリカ大学スポーツが引き起こす大学教育の変化

近年の経済低迷と入学者低下に影響されアメリカ大学各学部の予算は削られるばかりです。本来大学は「学ぶ」場所なのに対して、教育の質と設備への投資は低下し、半比例して大学スポーツの予算と設備は充実していきました。肥大するアメリカ大学スポーツ産業は現在幾つかの体育局で年間予算100億円を越えるものになっています。しかしその内容は「不景気を乗り切ろう~大学体育会編~」でも取り上げたように93%の大学体育局が赤字経営をしています。その帳尻をあわせる為に体育局の外で学部の閉鎖や教授のレイオフ、設備投資への延期などが起こっています。

しかしこの傾向は単に体育局によるものだけでは無いと最近の全米大学の総長 (President) を対象にした調査で明らかになっています。近年の大学では「卒業率」や「教授対生徒比率」など数字で見ても分かりにくい物よりも、新入生を勧誘する道具として、新しいレクリエーション施設や、最新設備の整った寮、メニューの豊富なカフェテリアなど「目」に見えるものに投資をする傾向があるそうです。そしてその筆頭がテレビなどを通じて全米に流れる「大学スポーツ」なのです。キャンパスライフのスポーツエンターテイメントを通しての充実と、大学広告塔としての役割を果たす「大学スポーツ」への投資は拡大し続け、「学部」の充実から「スポーツ」の充実への転換が始まりました。

posted by maxsgoodies |00:02 | 文武両道 | コメント(2) | トラックバック(0)
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メディア化するアメリカ大学スポーツが引き起こす大学教育の変化

コメント投稿者ID :

93%の赤字は数字を見ればその通りなのですが
大学は営利企業ではないため
意図的に利益を上げないようにしている大学も数多く含まれているようですねさまざまな話を聞いていると。
ですので額面通りには受け取れない側面もあると思いますが
寄付金や補助金の減額などで数年前よりは苦労していることは間違いなさそうですね。

posted by WVUの住人 | 2009-11-15 10:37

メディア化するアメリカ大学スポーツが引き起こす大学教育の変化

コメント投稿者ID :

WVUの住人様:

コメントありがとうございます。「意図的に利益を上げないようにしている」話は聞いたことがあります。自分もどれだけの数の大学体育局がどの程度の規模でそれを行っているかとても興味があるのですが、一般的に公表されていないので人の話から想像程度に留まってしまいますが。それでもそれをやれるのは一部の Division I-A の大学体育局に限られるのではないかと思います。


寄付金やチケットセール、又放送権料などを取れるスポーツ(たいていの場合アメリカンフットボールと男子バスケットボールですが)を持つ大学が多いのではないかと想像をします。それでもやっぱり実際に数字としてみてみたいものです。

コメントありがとうございました。これからもSMCよろしくお願いいたします。

Masaru Ito

posted by Masaru Ito | 2009-11-15 20:29

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