2008年06月02日

リプケンスタジアムは商売上手

20080530-00.jpgリプケンと言えば、メジャーリーグで2632試合連続出場記録を持つ、Cal Ripen Jrのこと。世界中の野球選手が尊敬する偉大な人だ。このリプケンの名前がついたスタジアムがメインランド州アバディーンという街にある。アメリカ東部ボルチモアとフィラデルフィアの間に位置する人口13,000人程度のこぢんまりした街だ。この街はリプケンの生まれ育った街で、現在もここに住んでいる。

20080530-01.jpgリプケンが選手を引退した後、その資金で作ったこのスタジアムは、ボルチモア・オリオールズ傘下のシングルAクラスのマイナーチーム「アバディーン・アイアンバーズ」のホームタウンだ。客整数は6000席でスカイボックスと呼ばれるスイートルームもある。

2007年シーズンの1試合平均観客動員数は6,519人、2006年シーズンは6,375人で固定席数を超えている、つまり満員ってことだ。チームは特別強いわけじゃないけど、リプケン人気も手伝って毎試合満員だ。

ここまでなら、普通のマイナーチームのスタジアムだ。リプケンスタジアムの凄いところは、バンケット施設として何にでも対応出来ることだ。

20080530-02.jpg◆結婚式
リプケンスタジアムには、立食で最大500人収容可能なスペースをはじめとして、屋内で宴会の出来るスペースが3つある。メインの会場は、バックネット裏の2階テラス席奥。会場から窓越しにフィールドが見えるし、テラス席に移動して大型ビジョンを使った演出も出来る。
ここを使って、ウエディングパーティーを行うわけ。フィールドのホームベース上に仮設のチャペルを作り、2人の姿を大型ビジョンに映し出す。
その後は、室内に入ってホテル顔負けの料理でパーティーが出来る。


20080530-10.jpg◆ファミリー小旅行
1日ファミリー小旅行料金があって、リプケンスタジアムを遊園地みたいにして楽しめる。少し離れた湖に家族で出かけるのをイメージすると解りやすい。もしくは、整備されたピクニックランドに行く感じだ。食事はケータリングビュッフェがあって、キッズエリアにはシートクッションの遊具があって、BING大会や、手芸教室、花飾りを作るワークショップなんてのもある。フィールドを使ったソフトボール大会にも参加出来る。



20080530-04.jpg◆カンパニーピクニック
家族がOKなら、会社だって問題ない。最近のアメリカは社員への福利厚生を充実させるのがトレンドになっている。そんな風潮をいち早く掴んで、スタジアムで社員の慰安会をしようってことだ。ミーティングスペースもあるので、創立記念日に社員全員でスタジアムに行って、社長の訓示とか、経営報告とかやった後で、ケータリングビュッフェを食べて、全社ソフトボール大会。なんてことが出来るわけ。
オプションとして、
・バンド生演奏 DJ
・大道芸人
・マッサージセラピスト
・ミステリーツアー
・カーニバルダンサー
・マジックショウ
キッズゾーンには移動遊園地みたいな遊具が揃っていて、社員だけじゃなくて家族まで呼んでパーティすることだって出来る。

20080530-05.jpg◆ホリディ・パーティ
クリスマスや復活祭など、パーティをみんなで行う風習のある時期にも対応する。リプケンスタジアムは、屋内の施設も充実していて、300人くらいなら入れる宴会場がある。だから夜間や冬場でも、全然OKなわけ。チームのマスコットがサンタクロースの衣装で出迎えてくることも。お料理はビュッフェだけじゃなくて、フルサービスのコース料理を、気の利いたウエイターが運んでくれる。

◆卒業パーティー
◆誕生パーティー
◆(結婚)記念日パーティー
◆同窓会
とったパーティー系は基本的に何でもOK。

◆展示会
会社の新製品発表会や、顧客を招いての製品紹介会、なんていうのも出来ちゃう。必要があればフィールドにだって商品を並べるそうだ。東京ビックサイトみたいなことまでやっちゃうらしい。

20080530-08.jpg◆プロム
プロムナード(米:promenade、大学の舞踏会)の略称で、アメリカやカナダの高校で学年の最後に開かれるフォーマルなダンスパーティのこと。飾り付けられた学校の体育館で開催するのが普通だが、アバディーンの高校ではリプケンに敬意を表してスタジアムで開催するらしい。高校最後の想い出の舞台がスタジアムっていうのもなかなかオツでいい。

なんというか、ちょっと気の利いたホテルの宴会場と全く同じ機能があるってことだ。ホテルとの違いは宿泊出来るかどうか。だけどスタジアムには、6000席の客席と、フィールドがある。アリーナ席を作れば1万人規模のコンサートだって出来る。
福岡のヤフードームや、東京ドームは、ホテルと隣接していて、色々なコンベンションが出来る。リプケンスタジアムは、会陰会場の機能をスタジアム内部に持たせ、追加の設備投資を抑えたいい例だ。

20080530-06.jpg6月の中旬から9月上旬までの3ヶ月間しか公式戦を行わないマイナーリーグの球場としては、スタジアムと言う特殊施設の有効活用を積極的にしていかなくてはならないわけだ。300人まで収容可能な施設という手ごろな大きさと、スタジアムという特殊性。利用者にとってはなかなk魅力的だ。市街地の中級ホテルでパーティするなら、リプケンスタジアムの方が気が利いているし、想い出にも残りそうだ。

日本のスタジアムはもっとこういう使い方をされてもいいんじゃないかな。


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2008年05月21日

北京オリンピック放映権、日本は198億円

 ロイターの報道によると、IOCが手にする北京オリンピック関連の放映権料は、25億ドル(およそ2600億円)になる。前回のアテネ大会におけるIOCの収入総額は40億ドル、そのうち53%の21.2億ドルが放映権料収入だったと報告されている。ざっと15%の値上がりだ。

 2012年に予定されているロンドン大会の放映権料は、30億ドルを超すと見込まれており、その高騰ぶりは驚くばかりだ。
 1984年のロサンジェルス大会が、オリンピックビジネスの幕開けと言われており、この大会からIOCにも、開催地域にオリンピックにより収益が期待出来るようになった。スポンサーを1業者1社に絞り、清涼飲料水メーカーで、オリンピックマークを使えるのは世界で1社のみとしたことで、コカコーラとペプシコーラが競い合ってスポンサー料金が高騰。他にも様々な施策を行って、1セントも税金を使わずにオリンピックを成功させた。

このロス五輪から、アテネ五輪までで、放映権料はおよそ5倍。
ワールドカップドイツ大会では16億ドルの放映権がFIFAに入った。参加選手数も多く、毎日たくさんの競技が行われているだけにオリンピックの放映権が高いのもうなずけるが、ここまで高騰するとTV局にとっての負担も相当なものだ。

 ところで日本は、オリンピックを放送するのにいくら位の金額を支払っているのだろう。
日本では198億円と伝えられている。放映権は、ジャパンコンソーシアムが、IOCから放映権を一括購入して、加入放送局と協議をして放送協議の振り分けなどを行っている。ジャパンコンソーシアムは、オリンピックだけでなくワールドカップの放映権購入も行っている。

この198億円。IOCの代理人を行っている電通に、ジャパンコンソーシアムが支払っている。電通がオリンピック放映権販売手数料をいくらとっているかは不明だ。
 ここで上手いのが、電通はこの高い放映権料金を回収するための、CMスポンサー探しも行っている。TV局にしてはありがたい話だが、電通はオリンピックの放映権だけで、CMスポンサー→TV局、TV局→IOCと2度手数料を得ることも出来る。サスガ電通やることにスキが無い。

ソウル大会以降の放映権料
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日本がアメリカ、ヨーロッパに比べて、高額な放映権料金を支払っているのがわかる。 ちなみに、他のスポーツ放映権料と比較してみよう。 大相撲 国内全大会全日程で 年間30億円 MLB 2004年に6年間2億7500万ドル(28億6000万円)で電通がMLBから購入し、NHKやスカパーに販売している。 パ・リーグ 日ハムを除く5球団は08-09年主催試合のCS放送の独占放映権を、ソフトバンクの子会社GTエンターテイメントに1球団3〜4億円で販売。同時にインターネット販売権も同社に売却している。 巨人戦 2005年当時 セパ交流戦をTV東京が1試合1億円で購入していた。(2008年現在最大50%まで値崩れしていると予想される) Jリーグ 2007年から5年契約で、総額150億円。スカパーが日本国内でのCS独占放送権、IPインターネット独占放送権、モバイル独占放送権を取得。 オリンピックの放映権がいかに高額かわかる。2週間で198億円は、他と比べても飛び抜けている。それだけ視聴率が取れるのだろうか。 巨人戦の放映権料が1億円だった当時、TV関係者は視聴率20%とれないとペイ出来ないとコメントしている。2時間番組20%で1億円。この条件を満たせるとは思えない。このまま高騰して行ったら、どうなってしまうのだろう。オリンピックをお金を払って見る時代が来てもおかしくない。 スポーツのビジネス化は、必然だと思うけど、行き過ぎはやっぱり良くないよね。おかしくなる前に、自浄作用が働くといいんだけど。


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2008年05月13日

スタジアムをファンに売る

20080514-00.jpgスタジアム好きの僕としては、とても興味深い記事がスポーツビジネス専門情報サイト「スポーツビジネスオンライン」に掲載されていた。
このサイトはネットでは数少ないスポーツビジネス情報専門サイトだ。国内だけでなく、アメリカの情報も数多く紹介されており、情報源として重宝している。

アメリカのプロスポーツリーグNFLやMLBで、最近スタジアムの立て替えが相次いでいる。わかりやすい所では、2009年シーズンに向けて、ニューヨーク・ヤンキースと、ニューヨーク・メッツがスタジアムを新しく建設中だ。08シーズンMLBでは、ワシントン・ナショナルズが新しいスタジアムで公式戦を開始させている。毎年1チームから2チームのスタジアムが新設されている状況が1990年代後半から続いている。この状況をスポーツビジネス専門情報サイト「スポーツビジネスオンライン」は、こう分析している。

このブームの引き金となっているひとつの要因として、MLB・NFL両リーグの労使協定に含まれているRevenue Sharing(利益分配)制度が挙げられる。MLBでは全国ネットでの放映権料、リーグスポンサーシップ、グッズ販売、インターネットによる収益はリーグが全て管轄し、各球団に平等に分配する。NFLではインターネットこそ球団裁量であるものの、普通席とクラブシートの入場料収入は34%がプールされてから各球団に分配される。つまり経営努力で他球団と差異を生むことが出来るのは、主にローカル放送局への放映権料、ローカルスポンサーシップ、ネーミングライツそしてスイートボックスの収入ということになる。特にNFLにおいては、新スタジアムを利用した全米最大のスポーツイベントであるスーパーボウル招致によるスポンサーシップやネーミングライツの価値向上という狙いもあるが、MLB・NFL両リーグにおいてRevenue Sharingの対象外となるスイートボックスの増設は、球団がダイレクトに受け取れる収入を増やすことにつながる。この事実が新スタジアム建設ブームのひとつの大きな要因になっていることは間違いない。 

 また1960~70年代に建設されたクッキースタジアム(円形で特徴のない多目的スタジアム)を含む多くのスタジアムが老朽化により建て替えの時期に差し掛かってきたこと、そして各スポーツに適した専用スタジアムやイノベーションが必要になってきたことも要因として挙げられる。 

そんな理由でスタジアムが次々に新設されているだが、現役を引退したスタジアムを解体するのではなく、その部品をファンに販売してしまうビジネスがアメリカで流行っている。

2008-2009シーズンよりペイトン・マニング(Payton Manning)を擁するNFLインディアナポリス・コルツがルーカスオイル・スタジアムを使用することとなり、昨シーズンまでコルツが本拠地として使用していたRCAドームは取り壊されることとなった。2005年の新スタジアム着工以来、コルツではオンラインで建設状況の写真を毎日アップデートするという面白い取り組みをしている。

日本では阪神甲子園球場が3シーズンのオフに渡り改修工事を行っており、リニューアルスペシャルサイトが情報をアップデートしているが、コルツでは注目される新スタジアムだけではなく、古いRCAドームにもスポットライトを当てた取り組みを行っている。Indiana Sports CorporationとThe Colts Foundationは、3月10日よりRCAドームを部分ごとに「記念品」としてオンライン販売を開始した。その主な販売物件は以下の通りである。 

・フィールドターフ       $125~$1,000
・フィールドターフ(額入り)  $60
・シート(指定あり)      $45
・シート(指定なし)            $395
・サイン                        $195
・屋根(額入り)                $60
・ロッカー(選手のネーム入り)  オークション 

 価格はオークション形式のもの、固定価格のものと分かれている。シートはクラブシートを所持していたファンには該当シートが優先的に販売されるが、長年クラブシートを購入し続けたにもかかわらず$450という高めの価格設定に、不満の声をあげるファンもいるようだ。また選手が実際に使用していたネーム入りのロッカーは、希少価値も高くコアなファンにとっては喉から手が出るほど欲しいアイテムであることは間違いない。 
 

トレンドとなったスタジアム販売

The Colts Foundationは、ドーム販売における総売り上げはおよそ70万ドル(約7000万円)に上るだろうと見込んでいる。RCAドームのような取り組みは、実は新スタジアム建設と同時にトレンドとなりつつある。今日のひとネタ!(2007年8月17日)でも紹介したMLBセントルイス・カージナルスの旧ブッシュスタジアムのオークションでは、合計100万ドル(約1億円)ほどが売り上げられた。シートの価格はRCAドームと同じ$450で2万席以上が売れているほか、人気選手アルバート・プホルス(Albert Pujols)のロッカーは、オークションで2万1000ドル(約210万円)もの値段が付いている。またNFLピッツバーグ・スティーラーズとMLBピッツバーグ・パイレーツが兼用していたスリーリバーズ・スタジアムも100万ドル(約1億円)以上を売り上げている。野球場の場合は、ベースやマウンドプレート、またダグアウトやブルペンの備品も商品となり得るから、ラインアップも充実するのではないだろうか。 


スタジアムのパーツをファンに販売することで、チームとしては売り上げも上がるし、廃棄物も減少する。ファンサービスにもなると、いいことだらけだと説明している。
欧州ではマンチェスターシティのスタジアム跡地が、高級マンションになって販売されている。あの名試合が行われたピッチを中庭として、観客席のあった場所を中心にして住宅が建てられた。メインゲートを含むいくつかの施設はそのまま残され、当時の熱戦を彷彿とさせる仕掛けがなかなかニクい。
ヤンキーススタジアムはそこに刻まれた数々の歴史を残す為に完全撤去はせずに可能な限り保存され、ヘリテージ・フィールドに生まれ変わる予定だ。

MLBもNFLもここ数年観客動員数も伸び、ビジネス的には成功を収めている。だからスタジアムの新設が出来るのか、新しいスタジアムが観客を呼び込んでいるのか、その因果関係は明らかにはなっていない。しかし好循環に入っていることは間違いなさそうだ。

今回の記事は「スポーツビジネスオンライン」の、転載、引用許可を頂いています。


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2008年04月29日

ヤンキース1300億円 レッドソックス800億円 MLBチーム企業価値

4月の中旬にForbesから、MLBチームの企業価値が発表された。1998年から行われていて恒例になっている。スポーツビジネスに関心のある人なら見ておいて損は無いデータだ。
ただ注意したいのは、この数字を丸覚えしている人をたまに見かけるということ。データはデータであってそれを読み解く力が無いと意味がない、データを丸覚えしているだけの人は、かえって評価を下げてしまうことがある。
じゃあどう見ればいいのか、っていう話しになるわけで。

今回は他のデータと比べて見てみようと思います。
下の表は、Forbesが算定した企業価値、それとチームの選手年俸、2007年シーズンの勝敗数を表にしました。
つまり強いチームは、値段が高いか。
っていうこと。
強いチームは、沢山年俸を払っているか。
っていうこと。
この疑問は、感覚的には関連性があると考える人が多いんじゃないかな。

スポーツチームの企業価値に、「強さ」が数値化されて金額に換算されているに違いない。
と思うよね。
選手年俸が高ければ、それだけいい選手がいるんだから、例外は少しあっても長い目で見れば、「強さ」と関係あるに違いない。
と思うよね。

こういう感覚的に正しそうに感じる事を、心理学ではヒューリスティクス(Heuristik)とか認知バイアスと呼ぶ。
でもこれって正しそうに感じるだけで、本当かどうかはわからない。
このヒューリスティクスが、さも正しそうに熱弁を振るう人がいるけど、一番手に負えないんだ。まだデータを丸覚えしてくれている人の方が、良心的かな。
20080429-00.gif

この表を見てみると、
企業価値、選手年俸、強さ の3つは関連性がありそうに見える。
特にヤンキースの数字を見ると全部高い。でもレッドソックスは勝利数が96でヤンキースより多いけど、年俸も企業価値も低い。企業価値を比較すると、ヤンキース100に対してレッドソックス62だ。
一番企業価値が安い、フロリダ・マリーンズ、NYY100-FLA19と、ヤンキースの1/5しか無い、勝利数は71と、ディビジョン最下位レベルだが、企業価値ほどの開きは無い。
20080429-01.gif



グラフにするとこんな感じになる。
勝利試合数の青い線が、選手年俸の赤い線を下回っているチームは、
「お金を掛けている割には強くない」
ってことだ。
投資対効果では、インディアンスロッキーズ、ダイヤモンドバックスはよくて、ヤンキースは投資対効果は30チームで最も低いということが解る。
20080429-02.gif





このグラフは、縦軸に勝利試合数、横軸に企業価値を入れてその分布を見てみた。
「強い」チームと言えるヤンキース(NYY)レッドソックス(BOS)、インディアンス(SLE)、エンジェルズ(LAA)の企業価値は決して高額に偏っていない。85勝以上に固まっている第2集団も明確な肩よりは見られない。




ただ、この分布を最小二乗法という統計手法を使うと、企業価値と勝利数には正の相関がある。という結果に出来ちゃう。そこが統計のスゴイところで、ズルイところでもあるわけ。

そんなわけで、数値を丸飲みにしないで、色々なデータと比べてみる。
正しそうに感じている思い込みで、データを評価しない。
研究者じゃなくても、スポーツビジネスのウンチクを語るのが好きな人も、大事なことだと思うなあ。


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2008年04月23日

シカゴ・カブス売却中

20080423-00.jpg今年から福留が行った事で日本でも認知度があがった、シカゴ・カブス。アメリカの大都市シカゴにある伝統あるチームということで、古くからのファンが沢山いる人気チームだ。
シカゴカブスのホームグランド「リグレー・フィールド」はMLBで2番目に古いスタジアムだ。外野フェンスに蔦でびっし覆われており、手動のスコアボードや、観客席のあちこちにある柱など、雰囲気は抜群で僕自身も大好きな球場のひとつ。
この球場は古いだけに、逸話も沢山あり話題には事欠かない。今回のテーマはリグレー・フィールドでは無いので、その辺の話題はまた次の機会にするとして。

シカゴ・カブスと、リグレー・フィールドが売に出ているのだ。2007年のシーズン中から入札の話しが出ているが、まだ売却先が決まっていないようだ。現在のオーナーは、シカゴトリビュート(新聞社)で1981年に2050万ドルで購入している。

そんでもって、シカゴ・トリビュートのオナーはサミュエル・ジルという億万長者。1941年シカゴ生まれで、新聞社だけで、ニューヨーク、ロサンジェルス、フロリダ、ボルチモアに持っている。
本業は不動産の売買らしく、そのえげつない商売のスタイルから、あまり評判のよくない人物みたいだ。カブスの売却希望価格は10億ドル。1981年に2000万ドルで買っているから、なんと50倍で売ろうとしている。25年以上球団を保有していたとは言え50倍はスゴイ。日本円でに換算すると、20億で買ったものを1000億で売ろうとしているってこと。まあそれでけMLBチームの価格が急騰したのはホントだけど、サミュエル・ジルのビジネスがえげつないのは本当のようだ。

そんな中、シカゴ市民の心配は、次のオーナーが誰かっていうこと。
次に心配なのは、リグレー・フィールドの名前が変わる事らしい。そんなに高額でチームと球場を買ったら、少しでも早く投資金額を回収しようと、ネーミングライツを売却するに違いない。
とすると、リグレー・フィールドの名前が無くなってしまう。それが耐えられない市民が沢山いるのだ。現在メジャーリーグの球場の中でネーミングライツを取り入れていないところは、随分と少なくなってきた。
ヤンキースタジアム
フェンウエイ・パーク
ドジャー・スタジアム
そしてリグレー・フィールド。

メジャーリーグの中でも名門と呼ばれるチームが、名前を商品にして売るなんてことをせずに、ファンに支えられてしっかりとした経営をしている。
と受け取るシカゴ市民も少ないないようだ。

サインフランシスコ・ジャイアンツは名門でスタジアムはいつでもいっぱいだけど、スタジアムを新設する時に建築費を調達するためにネーミングライツを導入。スポンサー企業が合併や買収を繰り返したために、
パシフィック・ベル・パーク
SBCパーク
AT&Tパーク
と数年の間に3度も名前が変わった。

日本でも、楽天のスタジアムや西武のスタジアムなど、コロコロ名前が変わって解りにくくてしょうがない。

そんなハメにシカゴの市民はなりたくないと言うわけだ。
メジャーはオーナーが変わっても、チーム名称は変わらない。福留には直接の関係は少ないと思う。

スタジアムってやっぱり建築物の中では特別なんだな。


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