2008年11月22日
11月8日(土)9日(日)でツール・ド・おきなわ 20回記念大会が開催された。この大会の様子を一橋大学スポーツビジネス研究会のメンバーとフィールドリサーチを行ってきた。
まず、大学でスポーツビジネスの研究ってなにをしているんだろう?
という疑問を持つ人が、僕のBLOG読者の中にもいるんじゃないかな、この分野の学会も2つあって色んな研究がある。網羅的に紹介しても解りにくいので、僕個人のスタンスを少し紹介します。
スポーツビジネスの授業を大学で行う場合。
スポーツの事例を通して、経営理論や経済理論を学べるような講義を行っています。
実際のスポーツビジネスに就職出来る確立はとても低い。日本にプロスポーツチームは全部で100以下だし、その殆どが中小企業で従業員は50人以下(選手を除く)だ。スポーツメーカーや、スポーツジムなどまで含めるとそこそこの数になるけど、それでもまだ求人数は少ない。
だから、スポーツ業界に就職したら役に立つ。みたいな話しはしてもあんまり意味が無い。
でも楽天イーグルスが行っているチケット戦略を事例にして、消費者のニーズにあった商品開発の講義をするわけです。
この商品開発という論点では、トヨタやアプルコンピュータ、マクドナルドなんかで説明することも充分出来る。どんな業界の事例から「商品開発」を紹介するか、というだけの違い。
僕はいつでも「スポーツ業界」の事例を使っている。そういう感じです。
僕のスタイルは、とにかく行って見て、インタビューをすること、なんです。
今回も、大会実行委員長から、国際レース優勝選手、一般参加者、運営ボランティアまで3日間で50人以上の話しを聞きました。僕自身もビデオカメラを片手に、取材パスを首に下げてコースを何度も往復して取材を行いました。今回は一橋大学スポーツビジネス研究会のメンバーもいたので、
・ゴール、スタート地点
・コース途中
・離島でのレース
と3点で別れての取材となりました。
やっと本題。ツール・ド・おきなわは、
・国際ロードレース
・市民レース部門
・市民サイクリング部門
・大会関連イベント
の4要素から構成されており3500名を超える参加者が日本全土から集まり、熱い戦いを繰り広げた。
国際ロードレースは2008年の大会から名護市内の商店街にコースを作り、1.7Kmのコースを30週するクリテリウムが開催された。今までツール・ド・おきなわは、国道など幹線道路で行われ、レースを観戦したくても、選手たちは30km/h以上のスピードで目の前を通過していくだけだった。
そこで、市街地で住民の方にも自転車レースの楽しみを解ってもらうために、周回レースを行ったのだ。沿道には観戦者が集まり、商店街には、「歓迎ツール・ド・おきなわ」の張り紙が貼られ、交通規制のためにパトカーが巡回し、カラフルなユニフォームの選手100人とチーム関係者が集まってくる。なんというか、とってもハイカラなお祭りの様相だった。
スタート地点近くにある飲食店のオーナーに話しを聞いたら
「店の前の歩道が歩く余地も無いくらい人で埋まってしまって、商売はしにくいけど、これだけ多くの人がこの商店街に来て、こんなに活気があるのは歓迎ですよ。うちの場合はサンドイッチとか、紙コップでビールを売ったりできるけど、雑貨屋とかは商売にならないだろうね。でも反対する人は少なかったですよ」と商店街を上げての歓迎ムードだった。
レースは、名護市街地名物の「ひんぷんがじゅまる」が道路の真ん中にあり、その両側を通り抜けるコースが採用された。当日の天候は、晴天時々豪雨という空模様で気温は30度超。選手にとっては過酷なレースになった。
商店街の中を選手が走り抜ける様子は、ド迫力で、レース中に降った豪雨のために路面が滑り、落車も続出。選手100人が疾走する風で花びらが沿道に舞い、観客は大満足のレースとなった。
優勝は梅丹本舗-GDRの新城幸也。ゴール直前のスプリントで2位の選手を抑え2秒差でゴールを切った。新城選手は沖縄出身で、名護にもファンが多く、市街クリテリウムは盛り上がった。
名護市外のイベントはジュニアレース、シンポジウム、前夜祭などが、18時まで行われた。また翌日のレースに参加する参加者の、ゼッケン受け渡しなど受付が、この名護市内商店街に設置された。
参加者3500人以上が必ず商店街を訪れ、街並みを見、商店街を見る事で少しでも、商店街の活性化を狙う目的もある。
国際レースに参加した、選手やスタッフにも、500円のミールクーポンが配られた。これは名護市外の商店街でのみ使用可能で、「ソーキそば」や「ちゃんぷる」などを出す食堂や、喫茶店で使えるものだ。世界の選手が名護商店街を闊歩することで、市民と選手の距離を縮めようという狙いだ。
僕個人の見解だが、両方とも成功していたように見えた。
参加登録をした選手は、片山右京氏らのシンポジウムを見て、沖縄名産のブルーシールアイスクリームを食べ、シークワサージュースやオリオンビールを飲んでいた。地元商店街にお金を落とすことも大事だが、参加者が名護の街を楽しむ事、沖縄文化や食に振れることで、自転車レースだけでなく多くの付加価値がついてゆく。
サスガに20回続いている大会だけに学ぶ事は沢山あった。
posted by marketing |09:20 |
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2008年11月06日
オランダで、ユニホームにミニスカートを採用している女子サッカーチームがある。その名は「FCデ・ラクト」で、今季から地域リーグ5部に参入したチームだ。
事の発端は昨年の11月。デ・ラクトに加わりたいと申し入れてきた女子チームがあり、その際に「ユニホームはスカートにしてほしい」と要望。クラブ側はそれを了承し、正式に女子チームが発足した。 だが、スカートの採用までには、紆余(うよ)曲折もあった。申請当初、オランダ協会からは「国際サッカー連盟(FIFA)のルールにのっとり、ショーツをはくことが義務付けられている」と却下されてしまった。
だが、デ・ラクトも引き下がらない。「スカートもshorts(=短いもの)に含まれるはず。ルールを破ったことにはならない」と抵抗。すると、何とこの主張が認められた。ただし、スカートの下にホットパンツを着用している。
クラブの広報によると、ファンにも好評で「相手チームの選手までうらやましがっている」とのこと。テミング主将も、「かわいくて、とっても優雅で快適。ずっとこのユニホームがいいわ」と満足げ。今後は、現在下位にあえいでいる成績を、ひらりと舞い上がらせたいところだ。
(2008年11月4日 04時54分 時事通信)}
ロイターNEWS<VIDEO>
日本では全然知られていないオランダの女子サッカー5部に、今年から参入してきたばかりのチームのニュースだ。ユニフォームにミニスカートを採用した。というだけで、オランダ5部のニュースが遠く離れた日本まで届いた。
日夜、自分のチームのニュースが少しでも多くの新聞などメディアに露出させることができるかを考えているチーム広報担当者からしてみれば、まさに「目からウロコ」だと思う。
スポーツは競技か、エンタテイメントか、という議論が最近身近で起きている。このミニスカートユニフォームは、エンタテイメント化しているひとつの証しになる。でもチームの成績がイマイチのようなので、あっという間に忘れ去られるだろう。
ビーチバレーの浅尾美和は、抜群のスタイルと容姿、そしてユニフォームであるビキニ姿で、テレビ番組などに積極的に出演。自分を露出させて観客動員を増加させた。
その姿勢は素晴らしいし、選手として広報活動に積極的な姿を見本にして欲しい、勘違いした日本のアスリートも大勢いる。
しかしこの浅尾美和、残念な事に北京オリンピックの代表の椅子を掴む事は出来なかった。その事がマイナスに作用して、「浅尾選手はルックスだけだから」と揶揄されることがある。歌手や、役者さんなど芸能人にカテゴリーされる人々も、ルックスと実力が伴わないと人気が出ない。
スポーツ選手は元来、ルックスよりも実力が重視されてきた。最近は両方求められる傾向が出てきたようだ。
ミニスカートを正式なユニフォームとして採用している競技は、
テニス、ゴルフ、バドミントン
などイギリスを起点として発展した競技が多い。
1800年代のイギリスは、世界各地に植民地を持ち、まさに大英帝国として繁栄した。バドミントンは植民地支配下にあったインドで行われていた競技を、近代化させたと言われている。
19世紀のイギリスでは、女性がスポーツをすることに対しては寛容だった。しかしユニフォームに関しては女性らしさを残す事が重要視され、ロングスカートだった。そもそも、この当時のスポーツは貴族層が、のんびりと楽しむ牧歌的なものだった。
テニスは日本語で「庭球」と言うが、その語源はこうだ。
第一高等学校のある人が「ローン・テニスは、庭で遊ぶ女子供のやるスポーツだ。それに比べてベース・ボールの男らしくて荒々しい様子はどうだ。ローン・テニスを「庭球」とし、庭に対して男性的な「野」、ベース・ボールは「野球」にしようじゃないか」と決めて発表したのが始まりと言われている。
なんというか、そういうスポーツだったのだ。
その後、遊びのためのテニスから、勝負の重視のテニスに変化してゆくにつれ、機動性を重視してスカートが短くなった。
ミニスカートをユニフォームとしているスポーツの起源をたどると、多くの類似点が見つかる。そもそもの競技が始まったのは、庶民の娯楽として考案されている。ゴルフはスコットランドの羊飼いの遊びだった。それを貴族たちが採用し、ルールを整えて競技会を行うようになる。貴族が競技をソフィストケイトして、グローバル化させる下地を作っているのだ。
イギリス貴族によって、ソフィストケイトされた競技には、ミニスカートが残っているのだ。
サッカーは同じ英国だが、貴族の手は入っていない。アーセナルのエンブレムには、「大砲」がデザインされているが、あれば武器製造工場の労働者が作ったチームだからだ。
ユニフォームがミニスカートになるだけで、メディア露出が増えて、観客動員が期待出来るのなら、ユニフォームをミニスカートに換える価値は充分にある。そもそも、鍛え抜かれたスポーツ選手の身体は美しいものだ。水泳の北島選手の裸体は美しい。ダルビッシュのグラビアも圧巻だった。競技に支障が無い範囲で、もっと鍛え抜かれた身体を見せてもいいんじゃないかと思う。スポーツはエンタテイメントへと変化しつつあるのだから。これからも、どんどん見て楽しめるユニフォームが出現してほしいものだ。
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サッカー |
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2008年11月02日
10月25日(土)ニッパツ三ツ沢競技場で、多摩大学の学生が企画したイベントを、横浜FCの公式戦で実施した。
最近、大学では特徴的な授業を実施して、大学の価値を高めようと様々な試みが行われている。
スポーツビジネスに関する学科や授業が増えて行く中で、体験型の授業への取り組みも盛んに行われている。
多摩大学は2008年度より、横浜FCをスポンサード。サッカービジネスプロジェクトを立ち上げ、3つのアプローチをしてる。
1、インターンシップ
2、多摩大学冠スポンサーディ
3、体験型ゼミの実施
この3番目の、体験型ゼミの学生が知恵を絞って考えたイベント企画を実施した。
大学生の自由な発想を期待して、プロのイベント演出家では思いつかない、企画に対する期待が高かったが、フタをあけてみると、結局自由すぎる発想は実現性も低く、チームのポリシーや、スタジアムの管理運営上の問題、予算の問題などで実現させる事は簡単ではなかった。
とはいえ、学生は必死でこのチャンスを自分にとってプラスにしようと取り組んでいた。
学生が考えたイベント企画は、全部で16その中から、2回の横浜FCチーム関係者へのプレゼンを生き残った企画は、4つだった。
実施概要書の一部を転載すると。
イベントタイトル「RESPECT FOR SOCCER」
サッカーの試合は、選手だけが作るものではありません。スタジアムにいるサッカーを愛する全ての人が作り上げるものです。「相手チーム、相手サポーター、サポーター同士、審判、スタッフなどに敬意を払い、一緒に素晴らしい試合を作り上げること」を主眼とし、以下のイベントを企画致しました。
【1】サポーター宣誓 企画運営担当学生 加藤2年・槇山3年・土井3年
概要
Jリーグの掲げるフェアプレーフラッグの考え方に基づき、試合開始前に、横浜FCと愛媛FC両サポーターに、ピッチ中央にてフェアーで敬意に満ちた応援と行動をすることを宣誓していただきます。
サッカーに限らず様々なスポーツにおいても、選手では無く観戦者が、敵味方にとらわれず、一緒によりより試合を作る事を宣誓する試みは、日本で初めての事例になります。
【2】BLUE CHEER GOODSプレゼント 企画運営担当学生 軽部4年・吉田3年
概要
多摩大学からいつもとはちょっとだけ違う、学生提案の青い応援グッズを無料でご来場の皆さんにプレゼントいたします。独自のスタイルで楽しんでください。青い応援グッズを身につけて、一緒に素晴らしい試合作りに参加しましょう。
チームロゴ刺繍入りてぶくろ、チーム名入りはちまき(各400点)チームロゴ入りバルーンアート(200点)。限定点数終了と同時に終了。
【3】Face Seal a Match 企画運営担当学生 渕上2年・山口3年
概要
大学対抗で、来場者の方に何枚のフェイスシールを、貼る事ができたかを競います。スマイルマークのTシャツを着た女子大学生が、コンコースにて横浜FCサポーターの皆さまにフェイスシールを無料でお貼りします。フェイスシールを貼って一緒に素晴らしい試合作りに参加してください。簡単にはがせるシールですので、女性の方にも気軽に貼っていただけます。
【4】ゴールと叫べ 企画運営担当学生 畠山3年・小澤2年
概要
横浜FCがゴールを決めた際に、横浜FCサポーターの方々の「ゴーーール!!!」と叫んでいる映像をビジョンで上映します。当日スタジアムにご来場の方を試合開始前に撮影し、素晴らしい試合作りに参加していただきます。ぜひBLUE CHEER GOODSを身につけ、フェイスシール貼ってご参加ください。サポーターのみなさまの熱い声援をお待ちしております!!
【5】広報班 担当学生 愛沢2年・須藤3年
ニュースリリースの発行、学内ポスターの制作、イベント実施WEBサイト制作、各イベントの実施概要情報のとりまとめを行った。
イベント当日は、スタジアムでイベント内容を生コマーシャルで案内、
記録撮影などを行った。
学生が企画/運営をしたものなので、プロが作った物とはやはり違いが出る。
サポーターが大きなフラッグを手にピッチ上で宣誓をするスタイルや。
ゴールが入ったらサポーターがビジョンでゴールと叫ぶなど、
他のクラブチームでも応用可能な、ネタも存在した。
まだまだ荒削りではあるが、学生の実験的な試みをベースに、プロが料理すれば、充分使えるモノになりそうなイベントばかりだった。
このゼミに参加した大学生は、教室では不可能な経験をしたと思う。
事前にイベント内容は、ニュースリリースされ、大学のHPにも、横浜FCのHPにも掲載されている。学生の準備不足で内容の変更や中止は出来ない。学生の運用ミスは、サポーターに不満を抱かせ、チームへのクレームとなる。多摩大学という枠から出て責任ある行動が求められるのだ。
大学生だから、というエクスキューズは通用しない。
僕が、このイベント実施授業の担当教員をさせてもらった。
僕自身もいい経験になったが、学生はそれ以上だったんじゃないかな。
予定していたイベントは滞りなく実施されたし、
大きな失敗も無かった。
サポーターを含め、関係者には好評で、学生達は成功体験と達成感を味わったと思う。イベント終了後夕闇迫るスタジアムで学生は、
「大変だったけど、どの分楽しさが増しました。ホントに楽しかったです」
「次回出来るなら、改善したい点が山ほどあります、今日のイベントは成功して嬉しいし楽しかったけど、悔しい部分もあります」
と笑顔でこたえてくれた。
学生は本当にがんばった。大人に負けないように、必死だった。
イベント前夜に不安で1人になれずに友人宅へ泊まった学生もいた。
スタジアムでのイベントを実施するまでに、いくつもの問題を克服したことで大きく成長してくれたに違いない。
今後もこういった大学生の学びの場をスポーツチームが提供し、双方にいい効果を生む取り組みが増えてゆくだろう。
posted by marketing |12:50 |
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