2008年04月23日
今年から福留が行った事で日本でも認知度があがった、シカゴ・カブス。アメリカの大都市シカゴにある伝統あるチームということで、古くからのファンが沢山いる人気チームだ。
シカゴカブスのホームグランド「リグレー・フィールド」はMLBで2番目に古いスタジアムだ。外野フェンスに蔦でびっし覆われており、手動のスコアボードや、観客席のあちこちにある柱など、雰囲気は抜群で僕自身も大好きな球場のひとつ。
この球場は古いだけに、逸話も沢山あり話題には事欠かない。今回のテーマはリグレー・フィールドでは無いので、その辺の話題はまた次の機会にするとして。
シカゴ・カブスと、リグレー・フィールドが売に出ているのだ。2007年のシーズン中から入札の話しが出ているが、まだ売却先が決まっていないようだ。現在のオーナーは、シカゴトリビュート(新聞社)で1981年に2050万ドルで購入している。
そんでもって、シカゴ・トリビュートのオナーはサミュエル・ジルという億万長者。1941年シカゴ生まれで、新聞社だけで、ニューヨーク、ロサンジェルス、フロリダ、ボルチモアに持っている。
本業は不動産の売買らしく、そのえげつない商売のスタイルから、あまり評判のよくない人物みたいだ。カブスの売却希望価格は10億ドル。1981年に2000万ドルで買っているから、なんと50倍で売ろうとしている。25年以上球団を保有していたとは言え50倍はスゴイ。日本円でに換算すると、20億で買ったものを1000億で売ろうとしているってこと。まあそれでけMLBチームの価格が急騰したのはホントだけど、サミュエル・ジルのビジネスがえげつないのは本当のようだ。
そんな中、シカゴ市民の心配は、次のオーナーが誰かっていうこと。
次に心配なのは、リグレー・フィールドの名前が変わる事らしい。そんなに高額でチームと球場を買ったら、少しでも早く投資金額を回収しようと、ネーミングライツを売却するに違いない。
とすると、リグレー・フィールドの名前が無くなってしまう。それが耐えられない市民が沢山いるのだ。現在メジャーリーグの球場の中でネーミングライツを取り入れていないところは、随分と少なくなってきた。
ヤンキースタジアム
フェンウエイ・パーク
ドジャー・スタジアム
そしてリグレー・フィールド。
メジャーリーグの中でも名門と呼ばれるチームが、名前を商品にして売るなんてことをせずに、ファンに支えられてしっかりとした経営をしている。
と受け取るシカゴ市民も少ないないようだ。
サインフランシスコ・ジャイアンツは名門でスタジアムはいつでもいっぱいだけど、スタジアムを新設する時に建築費を調達するためにネーミングライツを導入。スポンサー企業が合併や買収を繰り返したために、
パシフィック・ベル・パーク
SBCパーク
AT&Tパーク
と数年の間に3度も名前が変わった。
日本でも、楽天のスタジアムや西武のスタジアムなど、コロコロ名前が変わって解りにくくてしょうがない。
そんなハメにシカゴの市民はなりたくないと言うわけだ。
メジャーはオーナーが変わっても、チーム名称は変わらない。福留には直接の関係は少ないと思う。
スタジアムってやっぱり建築物の中では特別なんだな。
posted by marketing |19:49 |
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2008年04月09日
メジャーリーグのオープン戦観客動員数が過去最高であることが発表された。1試合当たり平均の観客動員数は8,026人で、過去最高の7,709人を上回った。合計動員数でも2007年の342万1055人を超え、369万2125人だった。
メジャーのオープン戦は、スプリングトレーニングの一部で、日本のオープン戦とは少し趣が異なる。メジャー30チームのキャンプ地はフロリダと、アリゾナに分かれている。気候が温暖で、キャンプを行うのに充分な設備があり、自治体の協力がある、など様々な理由でこの2つの地域に集中している。
◆フロリダはグレープフルーツリーグ
◆アリゾナはカクタス(サボテン)リーグ
という愛称で呼ばれている。
グレープフルーツリーグには、
ヤンキース、レッドソックス、メッツ、ドジャーズ、Sカージナルスなど馴染のあるチーム名が並ぶ。
スポーツ・マネージメントを研究する立場としては、SPRING TRAININGの紹介ばかりではなく、どうしてメジャーのSPRING TRAININGに、そんなに多くの観客が見に来るのか。という疑問を考察してみないといけないよね。
いくつかの要素に分けて情報を収集してみた。
TICKET
SPRING TRAININGでは、日本のオープン戦と異なりチケットは有料。
例えば、NYメッツ
Bleacher / Berm $6 /$10*
Upper Reserved $12 /$25*
Lower Reserved $18 /$30*
Field Level Terrace $20 /$30*
Premium Box $25 /$35*
という値段になっている。同じ席でも対戦カードによって値段が違う。NYメッツの場合は、レッドソックス戦がプレミアムゲーム指定だった。
メッツのスタジアムTradition Field は新しいし、席数もたっぷりある。普段はメッツのマイナーチームが使っているスタジアムだ。
MLBの公式サイトには掲載されていないけど、ほとんどの球場にはスイートルームがあって、スイートルーム観戦券も販売されている。格差社会を容認しているアメリカでは、富裕層の為のチケットは、マイナーリーグにも、独立リーグにも存在している。
SPRING TRAININGだって同じこと。
シカゴや、ワシントン、ニューヨークにはまだ雪が残っている時期に、20度を越すフロリダでMLBの一流選手のゲームをゆっくり楽しむ富裕層は確実に存在するわけ。だからスイートルームのチケットがちゃんと売られているのです。
中には、SPRING TRAINING期間の試合15ゲームをセットにしたシーズンチケットを売っているチームもある。日本じゃ考えられないよね、オープン戦のシーズンチケットなんて。
STADIUM
メジャーはSPRING TRAININGに観客を呼び、ビジネスにすることを前提にしている。それを証明するのが、アトランタ・ブレーブスだ。
ブレーブスは毎年、フロリダ州オーランドのディズニー・ワイド・ワールド・スポーツコンプレックスでキャンプを行っている。
このキャンプ地セレクト。チーム側にもディズニー・ワールドにもファンにとっても、メリットがあると言われている。
ファンにとっては、ブレーブスとディズニーの両方が楽しめる。今日はディズニー、明日はSPRING TRAININGと目的別にスケジュールすることで、子供も母も父も楽しめる休暇を過ごす事が出来る。昼はSPRING TRAININGでエキサイトして、夜はダウンタウン・ディズニーでファンタージーなショウとディナーを楽しむことだって出来る。読者の中にも海外旅行の女性の「買い物」につき合わされて辟易した経験がある方もいるだろう。そんな事が起りにくいというわけだ。
春のキャンプ地を訪れるのは、野球のひとつの楽しみ方だ。しかしキャンプの練習やオープン戦は、丸一日かかるものではない。夕方5時頃から時間をもてあましてまうことになるものだが、ブレーブスファンには「時間をもてあます」なんで言葉は無縁なのだろう。
3つめは地域との共生
フロリダもアリゾナも、仕事を定年した高齢者たちの移住先として人気が高い。このリタイア族を、SPRING TRAININGのスタジアムでとても大勢見かける。駐車場から、席の案内、などスタジアムボランティアをこの人たちが楽しそうにやっているのだ。カンカン帽にチームのロゴ入りのポロシャツ。コットンの短パンを履いて元気に楽しそうにやっている。
「チームの調子はどうですか」
「ベテランはまだまだだけど、若手に面白いのがいるよ、ジム・パーカーっていうピッチャーがいてね・・・・・」
うっかり話しかけると、5分は話しが止まらない。
ニコニコしながら、孫の話でもするように、その駐車場にいたリタイア族は僕に色々話してくれた。
リタイア族は、ボランティアをする人もいれば、毎日毎日スタジアムに通い詰める人もいる。スコアブックをつけながら、時々ヤジを飛ばして、心から野球を楽しんでいる人がスタジアムには本当に多い。
僕は、リタイア族のボランティアはとても好感が持てた。学生アルバイトよりもずっと上品で、ずっとスマートだった。
4つめは、フロリダとアリゾナの気候
例えば、シカゴ・ホワイトソックス。この季節シカゴはまだ0度近い気温なのに対して、アリゾナは20度近いポカポカ陽気だ。SPRING TRAININGで試合が始まる前に、シカゴの天気と気温が場内にアナウンスされる。
すると、大きな歓声があがる。それだけ多くの人がシカゴからこの地に来ているのかもしれない。
ホワイトソックスに限らず、フォランチャイズの都市からやってくるファンは、短くて2週間。長ければ1ヶ月以上をキャンプ地で過ごす。
キャンプ目的で訪れた人たちが、そこで活き活きと暮らしているリタイヤ族の姿を見て触れてみて、アリゾナの良さに触れて、移住してくるようになった人も多いそうだ。
ともあれ、日本のオープン戦、キャンプと異なり、練習と興行の両立を前提に考えているということだ。
MLBは2006年シーズンから、順調に観客動員を伸ばしている。eマーケティングでも成功し、webを核にした物販やチケットセールスも順調だ。
日本プロ野球にも、まだまだ伸びしろはあるってことだ。
posted by marketing |10:15 |
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