2008年01月24日

JALホノルルマラソン-リピートランナーの楽しみ

20080124-02.jpg前回のエントリーで、初心者がホノルルマラソンを選ぶ理由は、制限時間がないことと、安全体制が整っていること。と書いた。
では、初心者以外の参加者(ランナー)は、なぜ東京マラソンや青梅マラソンなど国内のマラソン大会ではなく、わざわざハワイまで出かけて行ってマラソンをするのだろう。

日本事務局インタビュー
日本航空さんの協賛が決まったことの影響が大きかった。旅行業界での日本航空さんの影響力は大きいですから。ホノルルマラソンを真剣に支援していくことを決められて、臨時便を飛ばすようになると、旅行業界全体がホノルルマラソンにビジネスチャンスがあると思って、パッケージツアーを多く組むようになったんです。もし航空会社さんじゃなかったら、旅行業界に影響力の少ないスポンサーさんだったら、ここまで大勢の日本人ランナーは参加しなかったと思います。
1989年から、ホノルルマラソンのスポーツドキュメンタリー番組を放送するようになったんです。最初の放送の時の反響は特に凄くて、翌日から日本事務局の電話が鳴りっぱなしでした。89年の放送は、親子でフルマラソンを完走する様子をドキュメンタリーにしたものでしたが、それに感動された多くの方が、「自分達も参加したいのだけどどうしたらいいのか」ですとか「子どもの年齢制限はあるのか」ですとか。とにかく様々なお問い合わせを頂きました。

当初JALが協賛することや、テレビ番組での告知による、ホノルルマラソンの認知度向上による参加者増は、あまりないと考えられる。なぜなら既にホノルルマラソンの認知度は高く、多くの人が知っている大会だからだ。

ホノルルでしか出来ないマラソン大会を行っている点だと、JAL広報部の方は指摘する。

他のマラソン大会は、競技なんですよ。自分のタイムを更新するとか。何て言うか気合いを入れてスポーツするぞ。っていう感じがある。ホノルルはそういう人もいますけど、ピクニック的に楽しんでいる人も沢山いるわけです。仮装して走る人が毎年100人単位でいるんです。あとはカメラを持ってレースに参加する人が50%を超えています。一緒に参加した人と話しをしながらレースに参加したり、知らないランナーと話しをしたり、といった楽しみ方をしているランナーが他の大会に比べて多いですね。この現象だけなら他の場所でも実現可能だと思います。しかし、マラソンを楽しむ雰囲気全体を作るのは容易ではありません。
ホノルルマラソンは、本当に楽しめる色々な要素があります。

ホノルルマラソンのコースを確認しながら、楽しみ所を見てみよう。
スタート。
午前5時、カピオラニ公演から3万人近くのランナーが一斉にスタート。世界で最も壮大なスタートと言われるスケールの大きさに圧倒される。またスタートと同時に打ち上げられる花火も、楽しみ所のひとつだ。
スタートからほどなく、ワイキキの街中を走るのだが、クリスマスイルミネーションがランナーを出迎えてくれる。これも楽しみ所のひとつで、人気のシャッターチャンスポイントになっている。

スタートして1時間半程度経つと、日の出が見られる。ランナーのペースにもよるが、ダイヤモンドヘッド周辺でこの日の出とタイミングがあると、海から昇りくる太陽を右手に見ながら走ることが出来る。南国の風が頬をなで、気の合う仲間と走りながら日の出を見る。確かに他では出来ない経験だ。

エイドステイションも、ホノルルマラソンならではだ。地元の人たちが水をくれたり、バナナをくれたりする。この人たちはみんなボランティアで、「がんばれ」というよりも「ようこそ」と言ってくれているかのような対応をしてくれるのだ。アロハスピリッツなのだろう。

またエイドステイションに限らず、ランナーから沢山の励ましの言葉をもらえるのもホノルルマラソンならではだ。少し膝が痛くて立ち止まっていると、まずボランティアスタッフがよってきて、何か問題がるのか?どこか痛いのか?気分はどうかを訊ねてくる。
大丈夫だ、心配ないと答えると、立ち止まっているランナーを追い越す他のランナーたちから励ましの声がかかる「YOU CAN DO IT」大丈夫君なら出来るよ。と本当に多くのランナーから声がかかる。勿論日本人ランナーたちは「がんばれ」とか「あと00キロだよ」など、本当に色々な言葉を掛けてくれるのだ。

2007年12月の大会は、残念ながら雨の中でのスタートになったそうだ。だがボランティアの笑顔は変わらなかったし、ランナーもゴール付近では笑顔ばかりだった。
マラソンというと苦しいというイメージがあるが、ホノルルマラソンは苦しくならないマラソンなのかもしれない。



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2008年01月09日

JALホノルルマラソン成功の理由

20080108-00.jpg2007年12月9日に開催されたJALホノルルマラソン。この大会をメインポンサードしているJAL広報の方と、運営事務局の方へのインタビューを昨年行った。その調査内容をここで紹介しよう。

2007年の35回大会の今年は27,829名(内日本人17,056人)がエントリー。20,850人の方が完走し、最終ランナーは14時間54分をかけて42.195キロを走り切った。

【歴史】
1973年12月16日に167名の参加者を集め、オアフ島の公認マラソンとしてスタート。
ジャック・スキャッフという心臓病の医師が、「LONG SLOW DISTANCE(長距離をゆっくり時間をかけて走ること)を9ヶ月間続ければ、フルマラソンを走ることができ、心臓病の予防にも効果的である。」と第2回大会を開催するための組織として「ホノルルマラソン協会」を設立。

協会のメンバーを含め、大会の実施に携わるすべてのボランティアの人々の暖かい「アロハ・スピリッツ」が、世界各国から参加するランナー達の共感を得たことも、発展の大きな要因になった。

1985年JALスポンサード開始
1991年JALメジャースポンサーに

1995年の第23回大会は大会史上最多34,434名のランナーが参加し、日本からも大会史上最多の21,717名が参加。完走者は27,022名で、1995年に開催されたマラソンの中で、JALホノルルマラソンが完走者数において世界最大となった。

【多くのエントリー者を集める理由】
まず、何と言っても制限時間が無い事が最大の要因だと、JAL広報と運営事務局が口を揃えて話してくれた。世界中を探してみても、マラソン大会に制限時間が無い大会は珍しい。その最大の理由は、安全確保の為のスタッフ配置と、道路使用許可の問題だそうだ。2万人以上が走るマラソン大会では、42キロ以上のコースのどの場所でランナーにトラブルが発生しても、すぐに対処出来る運営体制が必要とされる。それを長時間維持するためには莫大な費用が必要になるわけだ。

では何故、ホノルルマラソンではそのような運営体制が可能だったのだろう。
第一の理由は、運営を維持している多くの人が、地元のボランティアであるということ、そしてハワイに根付いているアロハスピリッツが挙げられる。
また、運営事務局長のジャック氏は医師であるため、安全確保についての取り組み方や考え方が違うということだろう。ホノルルマラソン期間には小型の救急車が完備されていて、ちょっと転んだだけでもスグに、この救急車が駆けつける。

ボランティアの人たちの姿勢も素晴らしい。小さな子どもからお年寄りまで、ボランティアを楽しんでいるかのようだ。その上、アロハスピリッツが染み込んだ彼らは、全てのランナーを歓迎してくれるのだ。給水所で立ち止まると、必ず声を掛けてくれるし、沿道でも座り込むと絶対にボランティアが駆け寄ってくる。走っていても本当に安心できる環境が整っているのだ。

マラソンの参加者もそれに伴って他の大会とは少し様子が違う。
事務局の調査によると、「途中休んでも歩いてでも、何とかゴールにたどり着きたいと思って走るドキドキランナー」が全体の34.9%もいるのだ。
ついで、「途中歩くことなく、とにかく走り続けることを意識していたひたむきランナー」は19.1%と、この2つのカテゴリーだけで過半数に達してしまう。
大雑把に表現すれば、マラソン初心者がとにかく多いということだ。

「ドキドキランナー」をプロフィリングしてみると、
マラソン初挑戦が86.9%。
大会参加決定時期が比較的遅い。
レースに食料、カメラを持参し途中で休んだり歩いたりしながら参加。
7割以上が6時間以上をかけて完走。
ホノルルマラソンなら自分でも完走出来そう。と捉えている。
1/3の人がゴールの瞬間に涙を流している。

このゴールの瞬間涙が出た。という人は25~34歳ではなんと40%を超えている。
なんとも凄まじいマラソン大会だが、それが似合う大会でもあるのだ。

この初参加組を毎年コンスタントに呼び込む理由が、制限時間が無い事と、安全確保が充分にされていること、に他ならない。

観光地として魅力あるハワイで開催される大会だから、マラソンだけでなく観光も楽しめるという、一石二鳥的な参加者は以外にも少ない。マラソン参加者で満席になる、この時期の飛行機内では、ランナーは一切アルコールを口にせず、ジャージ姿でスポーツドリンクを飲んでいる姿が嫌と言うほど目撃出来る。レース終了後も多くて2日滞在し、師走の日本へ帰ってゆくそうだ。

初心者以外のランナーにとっての、 JALホノルルマラソンの魅力も数多く存在する。
長くなったので、その辺は次回に送ることにしたい。

ちなみに
1月14日(月)TBS系列で朝9:55分から、
JALホノルルマラソンのドキュメンタリーが放送される。
より興味のある方は、これをご覧になるのがいいだろう。

次回もJALホノルルマラソン成功の理由と、ビジネス的側面をお伝えします。


posted by marketing |10:00 | その他のスポーツ | コメント(0) | トラックバック(0)
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