2006年08月22日
ジャイアンツカップ
8月16日から19日まで、中学生硬式野球日本一決定戦「ジャイアンツカップ」の取材をしてきた。野球の仕事に関わるようになって随分経ったが、少年野球の仕事は初めてだ。 毎日2試合以上を、スコアを付けながら観戦。同時に記事に添付する写真を撮影。日程終了後に総評とコラムを書くというのが仕事の内容だった。会場は太田スタジアムや江戸川球場、ジャイアンツ球場など。雨に降られたり、33度を超える炎天下だったり、非常に過酷な取材環境だった。稚文ですが、もし興味があったら、読んでみて下さい。 さて、中学生というと15歳。来年は高校生。 このジャイアンツカップ出場選手からプロへ進んだ選手も少なくない。つまり未来を期待される「金の卵」そのものだ。そんなに大事な素材に比較して、指導者の高齢ぶりに、取材して驚かされた。 40代の監督なら若手で、50代が中心、60代も珍しくないだろう。15歳の少年からすれば「おじいちゃん」の年齢だ。そんな人たちが野球を教え、その中から未来のプロ野球選手が生まれてくる。 つまりこの「おじいちゃん監督」に日本野球の未来は左右されてしまうのだ。それはとても怖い事だと思う。少年野球には指導者資格制度が無い。(ほとんどの少年スポーツ指導者資格は存在しないが)今だに水を飲む事を制限していたり、ウサギ跳びを行っている監督が存在しても不思議ではない。 僕が取材をしたのは「試合」で「練習」ではなかったので、練習内容については想像の域を出ない。しかし「試合」の時のベンチの様子はつぶさに見る事が出来た。 試合の間中ずっと怒っている監督がいた。「おい田中なんだあの球は! おい鈴木もっとしっかりしろ!」スパルタというのか、軍隊的というのか、古風というのか。 そういう監督は試合終了後も、怒っていることが多い。敗戦した場合などは悲惨だった。まず子供たちは大粒の涙を流して泣く。3年生にとっては中学最後の大会だから敗けると大泣きするわけだ。そこへきて監督は怒鳴り散らす。「あそこで守れないからこうなるんだ!」「モタモタするな!」「スグ着替えろ!」なんというか。こっちの気持ちまで重くなってきたものだった。 僕が個人的に応援していた「草津パンサーズ」は25歳の林監督を筆頭に、31歳のヘッドコーチが最年長と、とにかく若い。そのせいもあって、試合中ベンチで笑いが絶える事が無い。60代の監督から観れば「不謹慎」と言われかねないほど、指導者も選手も歯を見せて笑っていた。野球を楽しむのがこのチームの理念だそうだが、本当に楽しそうだった。 年齢だけで比較するのは間違いかも知れない。 「おじいちゃん監督」が日本野球の未来を握っているという事実は、改善しなくてはならないと強く思った。
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サンフランシスコから北西におよそ150km。サクラメントの中心地から少しだけ離れた所に、サクラメント・リバーキャッツのホームグラウンド、ラリーフィールドはある。このチームは、オークランド・アスレチックスのAAA(Triple A)だ。
念のために説明しておくと、トリプルAは一番メジャーに近い気がするけど、そうじゃない。一度メジャーに上がった選手や、ロートルの選手が再調整しにくる場所だ。
若くて活きがよくて、これから伸び盛りの選手はAAに多い。
日本からメジャーに行った30過ぎの選手が、怪我をするとAAAに送られる。逆にこれからメジャーを目指す立場の場合にはAAに送られる事が多い。
スタジアムもこの階層に関連性があり、AよりはAAAの方が施設が充実していることが多い。僕の経験からすると、階層よりも建築時期との相関関係の方が密接だ。
最近出来たスタジアムは、スイートルームとキッズコーナー、BBQエリアがあって、食べ物も充実している。ラリーフィールドは2000年に出来たスタジアムなので設備は充分だった。
ロケーションが素晴らしく、眺めがとにかく凄い。ライト後方にはサクラメント川にかかるタワーブリッジが見え、1塁側にはダウンタウンのビル群が見える。そして夕陽は3塁側に沈んでゆく。
このスタジアムは食べ物が充実していた。
まずはファールボールパティオ。
3塁側、インフィールドラインの外側にあって、フルサービス(レストランの様にウエイターが食事を運んでくれる)の食事を採る事が出来る。屋外の施設で、テーブルクロスのあるレストランがマイナーのスタジアムにあるのは稀だ。マイナーリーグには厳格なルールがあってAAAのホームにしてもいい都市の人口規模が決められているので、スタジアムのキャパシティは大きくなる傾向にある。つまりサクラメントは商圏が大きいので、富裕層の観戦者が少なからず存在するという事だ。いくらAAAと言っても、マイナーリーグで豪華なディナーを食べながら野球を観るというビジネスが成立するというのに驚いた。
サクラメントにゆかりの歴史上の人物「キャプテン モーガン」の名前のついたサロンが、1塁側スイートレベルに存在する。ダウンタウンがすごくキレイに見渡せて、とにかく眺めがいい。もしサクラメントで女の子を口説くチャンスが巡ってきたら、僕は迷わずここを使うと。
最初はカル~ク野球を観ながら騒いでいて、口説きモードに入ったらダウンタウンの夜景を眺められる席に移ればいい。もし断られたら、また野球モードに戻る。どっちに転んでもいいシチュエーションがあるのが、とってもイイ。
あとはマイナーリーグお得意のBBQエリア、ライトフィールドブルペンBBQという名前がついていて、大人14.50ドルで食べ放題だ。
BBQエリアはライト側外野にあって、ホームランヒルという名前がついている。ちなみに通常チケットは6ドル。僕が観た試合は月曜日のナイターでSKY SOX戦だったけど、ほとんど満員だった。
マイナーリーグの球場はいつも沢山のことを僕たちに教えてくれる。サクラメントは美味しいスタジアムだった。
ロサンジェルスから車で1時間半(約80キロ)北に行ったところに、カリフォルニアリーグ(アドバンスA)のジェットホークスがある。
マイナーリーグには、AAA(トリプルA)から、ルーキーリーグまで6つのカテゴリーが存在する。なかでもショートシーズンAと、アドバンスAは、あまり知られていない。そのアドバンスAクラスに位置するのが、ランカスター・ジェットホークスだ。
球場好きの僕としては、非常に楽しみだった。ジェットホークスというチーム名は、戦闘機をイメージしているのだが、球場にもちゃんと戦闘機が生えていて、大空に向けて今にも飛び出しそうな勢いだ。大体アメリカという国の商業建築物には、車や飛行機やキングコングのオブジェが飾られているものは少なくないが、球場にこんな大きなオブジェがあるのは珍しい。1996年オープン4500人を収容する、マイナーリーグの典型的なスタジアムだ。外野には席がなく、内野のスタンドと、インフィールドラインより外野よりは芝生の斜面になっていて、観客が自分でキャンプ用の椅子やテーブルを持って来て楽しめるようになっている。僕が観たのはナイターだったので、夕陽に染まるスタジアムがそれはそれはキレイだった。
さてさて、球場レポートはこのへんにして、マーケティング的な情報に移ろう。
マイナーリーグの球場でも、ラグジュアリースイートは、今や殆どのスタジアムが完備をしている。この値段の決め方が何とも言えずにユニークだ。
1部屋で10人位入れるスイートルームを25試合単位で販売している。
4月~5月の月曜から木曜 350ドル
4月~5月の金曜から日曜 550ドル
6月~9月の月曜から木曜 500ドル
6月~9月の金曜から日曜 650ドル
一番安いものだと25試合で350ドル、1試合14ドルで10人近くがスイートで野球を観られることになる。通常のチケットでも1人6ドルが最も安いので、毎試合行く事が出来れば、スイートはスゴクお得ということになる。
次に面白いのが、メインパックという名前の7試合以上の観戦チケットパックだ。
7試合で45ドル(8%割引)
13試合で78ドル(14%割引)
26試合で120ドル(21%割引)
となっているのだが、このチケットが使える日程が決まっている。
まあ、どちらかというと満員になる可能性の低いカードや曜日の試合ばかりなのだ。きっと日本プロ野球では、成功しないチケットパックだ。
マイナーだからこそ、不人気カードのパックチケットが成立するのだろう。
そして僕の大好きなBBQグループパック
25人以上だと申し込める団体チケット。
19ドルで、ホットドッグ、ハンバーガー、サイドメニュー、ソフトドリンク食べ放題
22ドルで、グリルドチキン、プリッドポーク、サイドメニュー、ソフトドリンク食べ放題
になる。
残念ながらこの球場はBBQテントがあって、その中でしか飲食が出来ない。野球を観ながら色々食べるとは行かないのが残念だった。スタッフに聞いたら2003年から始めたサービスなのでスタジアムを改造しなかったそうだ。ナルホド。
マイナーリーグのスタジアムは、野球を観戦するよりも、楽しむ事の方が大事なんじゃないかと、よく思わされる。僕が観た試合はジェットホークスが2-8で敗けたけど。日本プロ野球みたいな、「どよ~~ん」とした感じは全然無かった。子供と父親が、ニコニコしながらスタジアムを後にしていった。ここでは野球が全てじゃないんだと思う。プロ野球にも、こういう楽しみ方もあっていいんじゃないのかな。


