2010年03月21日

レッドソックス、オープン戦も完売

marketing-148501.jpg松坂大輔や岡島秀樹が所属していることで、日本でもよく報道されるようになったボストン・レッドソックス。ホームスタジアムの観戦チケットは2009年6月に500試合連続で売り切れを記録し、現在もその記録を更新中だ。つまり全米で最もチケット入手が困難なメジャーリーグの公式戦チケットが、レッドソックスというわけ。ヤンキースのライバルであり人気もあるチームなのだが、ホームスタジアムが3万8800人しか席が無い。ということもあって本当に全然チケットがとれない。
なんとオープン戦でも同じ事が起きており、30試合強のチケットは全て完売。あとは当日販売される立見席しか購入出来ない。

レッドソックスがスプリングトレーニングで試合を行うシテイ・パームズパークのオープン戦チケット価格は以下の通り。
ホームプレートボックス:$ 46
ベンチボックス(1列目):$ 40
ベンチボックス(2列目):$ 36
ボックス席:$ 26
フィールドデッキ(右側):$ 26
リザーブド席:$ 23
外野席:$ 15
外野芝生席:$ 12
立見席:$ 10
収容人数は8000人とスプリングトレーニングでは一般的な大きさ。

スプリングトレーニング
読者の皆さんは、既にご存知だと思うが、念のためMLBのスプリングトレーニングについて確認しておこう。
2月の中旬から始まるスプリングトレーニングは3月に入ると、オープン戦が活発に行われる。ほとんど毎日試合が組まれ1日に2試合行われる事も珍しくない。スプリングトレーニングには傘下のマイナーリーグ登録の選手も参加し、その1年を闘うチーム編成を、選手の練習を見ながら首脳陣が行って行くのだ。そのためオープン戦には色々な選手が登場するし、マイナー登録選手を中心にした紅白戦まで含めると、ほんとに多くの試合が開催されている。

キャンプ地は、フロリダとアリゾナの2地区に限定されており、多くのチームがバスで30分以内の位置で練習を行っている。練習試合やオープン戦をスグ開催出来るようにしているのだが、ビジネス的な意図もある。
フロリダもアリゾナも全米を代表する観光地。3月の両地域はもう真夏のような陽気の日もある。MLBのスプリングトレーニングを見に全米から観光客が押し寄せてくる。その経済効果は500億円とも1000億円とも言われている。

ボストンではまだ雪が残っている時期に、南の暖かい所に野球を見に行く。しかもMLBの試合に比較して、スタジアムもコンパクトで選手を身近に見られる。巨大化したMLBに比較して、古き良きBaseballが満喫出来る。観光地としての完成度が高い場所に、その時期にしか楽しめないカジュアルなメジャーリーグがプラスアルファされることで、観光資源としての価値がグンと跳ね上がるわけだ。
それだけではない。地域で生活する高齢者がスプリングトレーニングでやってくるMLBチームをボランティアとして支えている。この高齢者が本当に楽しそうなのだ。駐車場の案内や、球場のチケットもぎり、僕たち報道陣の受付など本当にあちこちにカンカン帽をかぶった高齢者に出くわす。うっかり「今年のレッドソックスはどうですか?」なんて話しかけると5分は解放してもらえない。だからニッコリ笑って「今年もいいですね」と挨拶することにしている。

レッドソックス観戦ホテルパック
marketing-148502.jpgさてさてレッドソックスに話しを戻そう。
ボストンのホームスタジアムでのチケットは完売。スプリングトレーニングまで完売。となるとファンも許してくれない。そこでレッドソックスは、スプリングトレーニング観戦ホテルパックを販売している。このパックを購入すれば、オープン戦のチケットもついてくるというわけ。

・レッドソックスのオープン戦観戦チケット2試合分
・球場から4マイルの位置にあるマリオットホテルのツインルームに3泊。
・3日間自由に使える4ドアのレンタカー
・レッドソックス選手を交えて行われるバーベキューへの参加。このバーベキューはチケット制になっていて、・選手にサインを求める・選手に質問をする・選手に野球指導を受けるというアトラクションを3回まで利用できる。サインを3つもらってもいいし、3つのアトラクションに1つづつ参加してもいい。
・2010年モデルのレッドソックスグッズパック
帽子、ポロシャツ、Tシャツ、MLB試合球などが入ったグッズパック
ひとり当たり863ドル(約78,000円)

このパックを購入すると、全米各地からフロリダへ向かうJetBlueの航空チケットが10%割引になる。

オプション-打撃練習参加
週末に50人限定で打撃練習を受ける事が出来る。レッドソックスの選手と全く同じメニューで、選手たちの練習前の早朝に開催されている。ビュッフェスタイルのフルブレックファーストと、MLBの試合で使用されたボール。そして参加者が球場のゲージで打撃練習をしている光景を写真にとり額縁に入れてプレゼントしてくれる。そこまでパッケージになってひとり199ドル(約18000円)で提供している。これは観戦パック購入者で無くても申し込めるので現地に行ってからでも参加OK。だが限定50人はスグに一杯になってしまうそうで、2週間位前から予約しないとダメだと広報の人が教えてくれた。結果的にほとんどが、ツアー参加者になっている。

VIPスタジアムツアー
週末に75人限定で行われているVIPスタジアムツアー。スタジアムで、スタジアムのロッカールームや諸施設を見学、ビュッフェスタイルのフルブレックファーストを食べた後、スタジアムのファールラインの外で練習を見る事が出来る。記念にその光景を写真にとり額縁に入れてプレゼントしてくれる。ひとりあたり99ドル(約9000円)で参加出来る。ファミリーでの参加が多く、選手の練習を間近に見られるし、ベンチなどで記念撮影をしてみんな楽しんでいた。
99ドルが高いかどうかは意見が分かれる所だが、全米から飛行機に乗ってフロリダまで来た観光者にとって、プラス99ドルで特別な体験が出来るのなら、投資対効果は悪くないようだ。アメリカ人の陽気な気質もあって、本当にみんな楽しんでいた。

日本ではオープン戦のビジネス化はあまり進んでいない。
MLBを崇拝するつもりは無いが、よく考えられていた。野球をエンタテイメントとしてどう扱えば、ファンが楽しむのか、高齢者社会に貢献できるのか。そういう割り切りがあった。
参考に出来る事は、どんどん取り入れていけばいいのにと、フロリダの真夏の日差しを浴びながら痛感した。


posted by marketing |20:30 | マイナーリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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