2007年07月20日
「プロ野球カード」に異変(アメリカ)
1991年には12億ドルだったのもが、2006年は2億7000万ドルと縮小した。 1980~1990年に掛けて野球トレカはとても人気が高く、希少価値のあるカードは数百ドルの値段がついていた時期もあった。この頃、必死にカードを買い集め、長期間保有しておくことで更に価値が上がると思っていた人々は、2007年の現状に嘆いているだろう。1990年300ドルを超していた希少カードは現在では4ドルに暴落してしまった。暴落したのは、カードファンが持つアルバムに奇麗に収められた含み益だけではなかった。トレーディングカード会社の企業価値も順調に下がり続けた。 アメリカにあるスポーツトレーディング会社大手のひとつ、Toppsは会社が売りに出されていた。 Toppsの買収に名乗りを上げていた会社は2社。 1社はマイケル・アイズナー率いる投資グループ。 そしてもう一社は、同じスポーツトレーディングカード大手のUpper Deck社だ。ここのCEOはウオルト・ディズニー社出身で、1989年就任以来革新的な商品を発売し、新しいマーケティング手法を取り入れて成長を続けてきた。 Upper Deck社は、1株$10.75もしくは、現金4億2500万ドルを提示。 しかしToppsの経営陣は、最大のライバルが提示した額を見送った。プライドが許さなかったのかも知れない。 マイケル・アイズナー率いる投資グループは、$9.75もしくは、現金3億8400万ドルを提示し、Topps経営陣はこれを飲んだ。 こうしてスポーツトレーディングカード大手が合併して、市場を再形成するというオチにはならなかった。今まで通り大手2社がしのぎを削って、縮小を続ける市場の争奪戦を繰り広げることになった。 MLB機構が、必死になって野球カード産業を復活させようとしている。 市場が小さくなりカードが売れなくったにも関わらず、いくつもの種類のカードが発売されていたら消費者が混乱する。と考えたMLB機構は2007年からMLBカード発売許可数を減少させた。 それまで4社だった許諾先を、ToppsとUpper Deckの2社に絞り込み、年間90タイトルあったカードシリーズを40まで減らした。 こうしてMLBトレーディングカード全体の流通量をコントロールすることで、消費者価値の衰退を食い止めようと考えたのだ。 MLB機構が、市場流通量をコントロールしてまで守ろうとしているスポーツトレーディングカードビジネス。多くの産業評論家は、ToppsがUpper Deck社に買収されなくて良かったと発言している。 もし大手2社が合併していたら競争原理が働かなくなると同時に、革新的な創造性も失われ、トレーディングカード業界全体に大きな打撃になっただろう。Toppsがマイケル・アイズナー率いる投資グループ傘下に入ったとは言え、Upper Deck社との独立性は保たれているし、競合関係も変わらない。Toppsに新しい資金と経営陣が注入されることで、2社間の競争が激化し、業界が活性化するかも知れない。 僕自身もトレーディングカードは好きで、国産の新車が1台買えるくらいカードに費やしてきた。希少性の高いカードはホルダーに入れて会社のデスクに飾っていたものだ。アメリカのカード市場は加熱し過ぎたんじゃないかと思う。日本では8枚入りで200円が標準だけど、アメリカでは4枚で2000円でも希少カードの出現率が日本の10倍!。 みたいなカードが発売になっていた。バットチップや選手のユニフォームの切れ端、試合で使ったボールの表皮が貼ってある。とか、まあ本当によく思いつくな~。というものが多かった。この頃カードへの投資的な熱も高かったんだ。 さて日本でプロ野球カードと言えば、カルビー「プロ野球スナック」についているカードと、書店などで売られているBBM(ベースボールマガジン社)のものが主流だが、市場規模の変化について調べることは出来なかったが、日本市場が縮小してないといいのになぁ。 トレーディングカードは、野球文化の一部なので縮小しても残って欲しいものだ。
posted by marketing |19:02 |
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