2007年01月21日

自動車レースのブランド向上効果

1月6日 スペインのリスボアでスタートを切った2007ダカールラリーは1月21日にダカールでゴールを迎える。かつてスタートがパリだった頃から、三菱パジェロが7連覇を確実にしつつあることが、ニュースになっていた。
三菱勢の7連覇が確実ダカール・ラリー
三菱自動車と言えば、2002年に組織的なリコール隠しが問題になり、自動車メーカーとしての信用が著しく失墜した。設計や生産段階でのミスで死亡事故に繋がった例もあったが、それらを隠ぺいし、欠陥を利用者に知らせる事なく放置したことが大きな問題になった。

三菱自動車は2004年5月21日、経営再建策を発表した。経営戦略づくりを、岡崎洋一郎会長兼社長(2004年4月30日就任、元三菱重工業常務)直属のクロス・ファンクショナルチームという、40歳台の中堅社員中心の約50人でつくる特別チームにゆだねる大幅な組織改編に踏み切る。新チームで、硬直化した人事組織に風穴を開けるねらいだった。
しかし、この再建策では立ち直れず、2005年1月28日に、三菱自動車は新たな経営再建策を発表した。三菱重工業、三菱商事、東京三菱銀行の三菱グループ3社が計2,700億円の増資を引き受け、融資を含めた新支援額は5,400億円に達する。前の再建策の4,960億円との合計は1兆円を超え、支援企業の負担はさらに巨額に膨らんだ。三菱重工業は出資比率を15%まで高め、三菱自動車を連結対象会社とし、再建支援での主導権を明確化した。

浦和レッズの大株主が三菱自動車で、2004年シーズンまではユニフォームの胸に会社名や、COLT、PAJEROなど車名を付けていたが、上記の事件でイメージの悪化した三菱自動車から離れるように、2005シーズンからボーダフォンのスポンサードを受け、三菱自動車の名前はショーツへと移っていった。
その間もパジェロは、アフリカでラリーに出場し続け、優勝し続けていたのだ。

かつて、自動車メーカーが世界を舞台にする自動車レースで好成績を残し、一夜にして世界で通用するブランドに駆け上がった例がいくつかある。

【ホンダ】
1959年ホンダがオートバイでマン島TTレースに参戦
6月3日の決勝レースで、6・7・8・10位そろってホンダが占め、発出場で団体優勝を勝ち取った。
翌日になったら、だいぶ世の中変わった。新聞の第一面にホンダチームのことが載った。もうホンダチームと日本人の勤労さを笑う人なんていなくなった。
6月4日の朝日新聞朝刊と東京新聞夕刊のスポーツ欄には、小さくではあるがホンダチームの「団体優勝」が報じられている。日本経済新聞は7日の朝刊のコラム「窓」に、世界的なオートバイ競走で、大先輩のヨーロッパ選手に交って日本人選手が活躍、団体賞を獲得した、とマシンの写真入りで紹介。そして、殊勲の車はいずれもホンダ号、メーカーの本田技研も手放しの喜びよう、通産省も輸出にもってこいのPR と、製作指導を自画自賛していると書いている。
ホンダはこのマン島TTレース優勝で、発売まもない「スーパーカブ」の欧州での売上を飛躍的に伸ばした。

【プリンス自動車】
昭和27年、日本初の乗用車を開発したプリンス自動車。
1963年。発の日本グランプリにスカイラインで参戦。無改造でスタートラインに並ぶ事を自動車工業会からの申し合わせで定めていたが、他社メーカーはその申し合わせを守らず、エンジンや足回りに改造を施した車で参戦。プリンスは当時国産量産車で最高馬力を誇っていたが惨敗。その結果販売台数が落ち込み、経営の危機に瀕した。
プリンスは翌年のレースに勝つためにスカイランGTを開発。国産メーカーには圧勝したが、この日本グランプリにポルシェ904が急きょ参戦し、プリンスは国産最高2位にはなったが優勝は出来なかった。
2位では営業業績は回復しなかった。例え国産車最高成績だったとしても。
通産省の肝いりでプリンスは日産に吸収合併することが決まった。外国車の輸入自由化に対するための対抗措置だった。
1965年第3回日本グランプリ。プリンスが日産に吸収合併になる3ヶ月前。
プリンス自動車はR380を開発し参戦、最新型のポルシェ、ジャガー、ロータスなどを抑え、国産車トヨタ、日産を3週遅れにしてゴール。
会社が無くなる直前に圧倒的な勝利を収める。
合併後その技術を高く買われ、プリンスの技術陣は第一線で活躍し続け、スカイラインGT-R、日本グランプリ50連勝など輝かしい記録の多くは、プリンススタッフの力によるものだ。

他にもいくつもの例があるが、長くなるので。。

自動車レースは、マシンを作り上げる技術力、チームワークなど、製品の信頼性に直結する。自動車の性能競争的な要素もある。しかし、同時にスポーツ的な要素もある。
素晴らしいパフォーマンスで1位になると、一夜にして知名度が非常に高くなる。
これはスポーツ競技でも同じだ。そういう意味では、音楽のコンクールや美人コンテストなどと似ているが、順位を決める指標が、誰が見ても納得感があることが大きく違う。
僕はバイオリンの権威あるコンクールで1位と2位の違いを聞き分けられないが、100m徒競走の順位はハッキリと解る。
また公共性が高く、多くの報道機関に取り上げられるのもその特徴のひとつだろう。
そんなわけで、自動車メーカーや、タイヤなどをはじめとする部品メーカーがレースに多額の資金を投入する理由がある。
広告宣伝効果やパブリシティ効果などで認知が高くなるばかりか、
優勝する事でユーザーのロイヤリティーが高くなるのも特徴だ。
やっぱり俺の選んだパジェロは世界一だ。と思わせることが出来る。

三菱パジェロには、せっかくだから7連覇とは言わず10連覇はして欲しいものだ。

posted by marketing |12:55 | その他のスポーツ | コメント(0) | トラックバック(0)
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