2007年01月03日
MLBから見たジャパンマネー
あけましておめでとうございます。 本年も私の稚文におつきあいくださいますようお願い致します。 2007年MLBで活躍が期待される日本人選手は、12人以上になる予定だ。日本人選手の競技能力が高くなったことも勿論だが、MLBの世界戦略の一環として日本市場の開拓を行う目的があることも明らかだ。 スポーツマーケティングでは、商材になるのは「権利」ばかりであることは以前にも書いた。 ・TV放映権 ・商品化権、商標権、パブリシティー権 ・スポンサー権 ・試合を観る権利(チケット) 大ざっぱに分けると4つの権利になる。 じゃあ、日本人選手がMLBで活躍すると、MLBにどんなプラスアルファーがるのだろうか。 TV放映権にフォーカスしてみると。 1976年からフジテレビで「アメリカン大リーグアワー」という番組が月曜20時から放送されていた。 1987年NHKがBSで生中継を開始、放送試合数は年間20試合前後で28チームの試合を均等に放送していた。 野茂英雄投手がドジャーズへ移籍しオールスター出場を決めた1995年には、野茂が登板する30試合全てを生中継。その後イチローや松井秀喜などメジャー進出に合わせて2006年シーズンには200試合以上が生中継されるようになった。 ニッポン放送(ラジオ)でも野茂メジャー進出の1995年から中継を開始。 2004年からはスカパーがMLBと5年間のCS独占放送権を取得して年間400試合前後を放送するようになった。 TVではないが、インターネットの世界でも、2003年シーズンからサイバーエージェントがMLBの公式日本語サイトの権利を取得している。 上記以外にも、フジテレビの「メジャーリーグFUN」など中継以外の番組や、ニュースでの映像使用など金額は公表されていないが、推定年間数十億円の市場になっていると考えられる。 MLBの場合は、ローカルTV放送以外の放映権料は全チームに均等分配されるので、松坂を獲得するためにレッドソックスが投資した60億円を直接チームがジャパンマネーで回収することは出来ないが、市場全体としては拡張傾向にある。 日本企業のMLBへのスポンサードも進んでいる。 ヤンキースタジアムには不評ながら読売新聞の広告が入っているし、2004年のポストシーズンの試合中継では、バーチャルアドで日本のスポンサー名がバックネット裏にデカデカと付けられていた。 ユンケルなど、メジャーリーガーがユニフォーム姿で出演しているTVCMには、MLBマークが入り、MLB機構は多少なりとも経済的な恩恵を受けている。 2007年シーズン日本人メジャーリーガーは10チームに増え、スポーツ新聞でもホームタウンガイドを掲載するなど、現地観戦市場も無視出来ない。海外旅行のHISは、フロリダのパッケージツアーに、オプショナルとしてレッドソックスのキャンプコースを新規に設定。プラス3万1000円でアメリカンベースボールを満喫出来る。 2005年シーズンJALが松井秀喜を広告のメインキャラクターにしていた事を見ても分かる通り、スポーツ観戦が海外旅行の市場拡大に寄与していることは間違いないだろう。 松坂が移籍したボストン・レッドソックスは人気球団で、スタジアムが古く収容人数が少ない事もあって年間を通してチケットは完売だ。 GMのセオ・エプスタインはビジネスにも明るく、単なる戦力強化の為だけに60億円の投資をしたとは考えにくい。ニューヨークの新聞では、レッドソックスのホームグランドがフェンウエイパークから「YENWAY PARK」になったと揶揄されていたが、冗談ではなくきっと回収の構想があるに違いない。 MLBを代表する人気球団のレッドソックスは、マリナーズやヤンキースの成功事例を見て勝算があると考えんたじゃないかな。先行球団が日本市場開拓をしてくれているし、レッドソックスは強くて魅力的なチームだけど、日本へのビジネス進出はまだしていないから、松坂加入で一気に市場を拡がられると考えても不思議は無い。 レッドソックスがどのような戦略に出るのか楽しみだ。
posted by marketing |09:31 |
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