2006年12月16日

MLBのエージェントになるには

メジャーの公認代理人(エージェント)になるには何の資格も必要ない。
松坂のレッドソックス移籍や、井川のヤンキース移籍で、このところマスコミによく登場するエージェント。松井秀喜のエージェント、アーン・テレム氏などが有名で、以前このブログで書いたこともある。トム・クルーズ主演で映画にもなったほどだ。

さてさて、
エージェントになるには資格がいらないなら、誰でもなれるのかというと、そう簡単なものではない。
まず登録が必要だ、メジャー球団の40人登録枠に入る選手と契約し、MLBPA(選手会)に登録を申請した後、法的に罪を犯していないかなどといった簡単なテストを受け、問題がなければ正式に、MLBPA公認エージェントになれる。
エージェント料金は選手と代理人の間で自由に決めることが出来るが一般的に3~5%で、MLBの最低年俸(約2800万円)を上回ればエージェント料金を請求出来るようになる。
メジャーの40人枠に登録されているが、マイナー所属だと最低年俸を上回っていても、エージェント料金は請求できない。

エージェントの仕事というと、球団との契約交渉ばかりが注目されるが、それ以外にも多岐にわたっている。簡単に言えば「選手がプレーに集中出来るように雑用は何でもする」ということだ。
アスリートが独身の場合、水道料金の支払いから、キャンプ地でのホテルの手配まで、ほんとうに何でもこなすエージェントもいる。アメリカ国籍を持たない選手の場合には、移民局への申請や日常生活の細かいこともフォローする。

テレム氏には有名な逸話がある。
2003年テレム氏のクライアントである、コービー・ブライアントが膝の手術のために宿泊していたホテルの従業員が、ブライアントにレイプされたと訴えた。この一件でブライアントは、マクドナルドとフェレーロのスポンサードを失った。マスコミは連日トップでこのニュースを伝え、ブライアントのイメージは失墜したかに見えた。
しかしそこでテレム氏はレイプされたと主張した女性とコンタクトをとり、刑事起訴を取り下げさせ、民事訴訟で和解に持ち込んだ。最もブライアントのブランドに傷がつかない決着方法だったといえるだろう。

MLBのエージェントになるにはどんな資質が必要なのだろう。
まず、タフな交渉が出来るだけの英語力。
そしてMLBやMLBPAなどの制度、経緯、歴史などをしっかり理解していること。
アメリカの大学で(できれば大学院)で法学部か経済学部、経営学部を卒業していること。
多分、そんなこと言われなくても分かっていると言われそうだが。
誰でも思い当たる資質を備えていることが一番間違いない。


日本でも最近契約交渉に弁護士資格を持った代理人が、契約更改に同席するケースが増えてきたが、MLBのエージェントとは全く性格が異なる。MLBではFA時にエージェント無しでいい移籍や契約が出来ることはほとんどない。松井秀喜がFAしてメジャーに挑戦しようとした時、自力で球団との交渉を行おうとしたが全く進展しなかった。今のアメリカでエージェント存在はそれくらい大きなものになっている。

※青字部分は、読者の方からのご指摘を受け修正した部分です。

posted by marketing |00:06 | プロ野球 | コメント(5) | トラックバック(0)
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