2006年12月03日

西武球団 グッドウイルに鞍替え

球場のネーミングライツ契約をインボイスからグッドウイルに変更する。インボイスとは球場のネーミングライツは契約期間満了を迎えていたが、2軍に関しての命名権は2008年まであった。西武球団はインボイスに解除通告をし、グッドウイルと契約締結を行った。

インボイスの関係者に聞いてみると、2007年以降の契約に関しては、西武球団がにべもなく断ったという。その時点で料金に関する提案も何も無かったそうだ。
時事通信は5年間で25億円と推定している。この数字から考えると、インボイス}よりも数倍金額をつり上げたことになる。まあ球団にとって同じ商品の値段を5倍近くで買ってくれるのなら、鞍替えするのもうなずけるが、そのプロセスは決して褒められるものでは無いみたいだ。

そもそもネーミングライツの値段はどうやってつけられているのか。
これは色々な算定方法があって一概に決まってはいないようだ。
福田電子アリーナの場合は、年間の来場者と、メディア露出頻度、そしてスタジアム周辺を通過する人や車なども換算したそうだ。
スタジアムに掲げられた大きな看板というイメージだ。
TVコマーシャルの場合GRP(※1)やCPM(※2)で計算される。ビルの上などになる街頭看板も同様に1000人へ到達するコストから計算されるケースが多い。

それにしても2006年1億1500万円だったものが、2007年には5億円という評価は妥当なのだろうか。西武ドームの露出やメディア価値が大きく伸びたとは思えないのだが。グッドウイルは積極的に関与してゆく方針らしいので金額に見合った効果が得られると考えているのだろう。

スポーツでのスポンサーシップにはいくつかのアプローチがあるが、スタジアム看板やネーミングライツなどは、企業名の認知を行うのに最も投資対効果が高いと僕は考えている。
インボイスもスタジアムのネーミングライツで、ぐっと認知度が上がった。フルキャストも同様だ。すでにそこそこ認知度のあるグッドウイルにとってどんな効果を期待しているのか、ちょっと楽しみだ。

1年で値段が5倍になる。これはスポーツマーケティングの特殊なところだ。
スポーツマーケティングで使うプロダクト(商品)は、権利に限定されると広瀬一郎氏は定義づけている。
この権利というものは、需要と供給で値段が決まってくる、いわば「時価」だ。1982年から1992年で8回も日本シリーズを制していたころの西武と、松坂がいなくなる2007年の西武とでは、とれるTV視聴率が全く異なることだろう。こうなるとTV放映権料金は大きく変動する。メディア価値に連動して、放映権、スポンサー権(ネーミングライツはスポンサー権の一種)が変動し、1年で5倍10倍になることも珍しくない。タレント同様ブレイクすればメディア価値はぐっと上がるわけだ。
同時に、権利の値段が上がっても制作原価は変わらないという、他には例を見ないビジネスなのだ。

西武ドームのネーミングライツの値段は、インボイス1億1500万円が妥当なのか、グッドウイル5億円が妥当なのか。来年の今ごろには評価が出ていることだろう。今から結果が楽しみでならない。

※GRP/グロス・レーティングポイント=延べ聴取・視聴率。複数回CMを出したとき、各回の視聴率を合計した値。一回の視聴率が10%で、10回放送すれば、GPRは100ポイントである。我が国では、ビデオ・リサーチ社などが視聴率調査などを行っている。

※CPM/コスト・パー・ミル=延べ1、000世帯(人)あたりの到達コスト。 広告費÷(1%の世帯数<人数>×GRP)×1、000で算出される。

posted by marketing |21:43 | プロ野球 | コメント(3) | トラックバック(0)
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